『ヲタクに恋は難しい』2巻のネタバレ感想。作者はふじた。pixivで配信されてるラブコメ漫画。発行部数は100万部突破したらしい。


それを記念してもあってか、この2巻の宣伝動画はなかなか豪華。桃瀬成海は伊達朱里紗、二藤宏嵩は伊東健人、小柳花子は沢城みゆき、樺倉太郎は杉田智和。一瞬アニメ化が決まったんかと思ったぐらいですが、この勢いがあればいずれアニメ化は実現するでしょう。


あらすじ

ヲタクに恋は難しい2巻 いつもの桃瀬成海
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
主人公は26歳のOL・桃瀬成海(ももせ なるみ)。ゴリゴリの腐女子。駅前で男子学生同士が仲良く遊んでるだけでムホムホしまくり。もう一人の主人公は、桃瀬の彼氏である二藤宏嵩(にふじ ひろたか)。同じ会社に勤める幼なじみ。コチラもやはりゴリゴリのゲーマーオタク。

ヲタクに恋は難しい2巻 二藤宏高と桃瀬成海
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
桃瀬は驚異的なちっパイ。冗談で二藤に擦り寄って色仕掛けするものの、悲しいぐらいに何も当たってない。二藤にとっては服が擦れる感触だけ。勝ち誇った桃瀬の表情が泣けます。男でいうと「どうや?俺のデカくて気持ちええやろ?w」「…え?入ってんの?」みたいなレベルの寂しさ。

ヲタクに恋は難しい2巻 二藤宏高の励まし方
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
桃瀬が落ち込んだ時、二藤の励まし方も独特。先輩社員・樺倉太郎とイチャコラ風の写真を撮影してあげてる場面。雰囲気的にはメガネの二藤がウケとかいうやつでしょうか?

もう少し詳細なあらすじは1巻のネタバレ感想を読んで欲しいんですが、そこそこイケメンと美女のオタクによる少し残念な日常漫画。


二藤の弟・尚哉が登場

この2巻では二藤宏嵩の弟・尚哉(大学生)が登場。先輩社員の小柳花子や樺倉太郎たちと共に、二藤宏嵩の家で遊ぶことになった面々。面倒くさいので、呼称は「兄」「弟」で分けます。ただ二藤兄はお眠状態。

ヲタクに恋は難しい2巻 二藤尚哉は非ヲタ1
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
何故なら、早くも生産終了となったWiiU「スプラトゥーン」で徹ゲーしていたから。腐女子・桃瀬は漫画ヲタクなので「インクで侵略する方のイカ娘をやりたい」と小ボケをかます。すかさず二藤兄は「黙って、どう森(どうぶつの森)でもやってな」とバッサリ。

うーん少し関係ないですが、『イカ娘』も連載終了してるので、こりゃデスノートならぬ「デスマンガ」とか言われるようになったりして(笑)

ただこの濃密な会話を聞いていた二藤弟はやや困惑気味に、「ガチゼイ?ドーモリ?仕事関係で海とか森とか行くんですか?大学生だから社会人の常識とか全然知らなくて…なんかイイですね~職場内の会話って感じで」と盛大に勘違い。

ヲタクに恋は難しい2巻 二藤尚哉は非ヲタ2
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
桃瀬たちは「パターン青!非ヲタです!!」とガクブル状態。この空間にはきっとあのBGMが流れてるはず。

ヲタクに恋は難しい2巻 二藤尚哉は非ヲタ
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
しかもただの非ヲタってだけじゃなくて、超絶的にゲームが下手くそ。自称・漫画家の蛭子能収か!多分プレイしているゲームは『大乱闘スマッシュブラザーズ』のはず。カービィがガッツリ写ってますが、任天堂の法務部さん的にはオッケーなんでしょうか。

ヲタクに恋は難しい2巻 ネットゲーム1
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
某ネットゲームでも二藤兄の代わりにログインするものの、やっぱりダメっぽいー!!キャラクターの動かし方が絶妙に可愛らしい。逆に今どき稀有な存在すぎる二藤弟。

ヲタクに恋は難しい2巻 ネットゲーム2
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
この直後に二藤兄が降臨するんですが、やだ、なにこれ、地味にカッコ良すぎ。

ヲタクに恋は難しい2巻 ネットゲーム3
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
最後は全部良い所を一人で持っていく二藤兄でした。


樺倉太郎が不憫だよ

二藤や桃瀬の先輩社員・樺倉太郎がいろいろと不憫。

ヲタクに恋は難しい2巻 樺倉太郎がスルーされる1
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
樺倉太郎の彼女・小柳花子が「樺倉だって二藤に負けず劣らず可愛くできると思うんだよね」と女装させたがってるらしい。でも樺倉太郎は「いきなり何言ってんだ?絶対やらねぇからな」と半ギレ。

ヲタクに恋は難しい2巻 樺倉太郎がスルーされる2
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
でも二藤は「お言葉ですが俺は相当かわいかったですよ」と煽る。何故か桃瀬がしたり顔。それに挑発されて「じゃあ現役レイヤーの本気を見せてやろうか」とニヤリ。ただ樺倉太郎の意思を誰も聞こうとしないので、思わず「お前らには届かないのか!俺の声は!」。

ちなみに吹き出しが樺倉太郎の顔に被ってるのが地味に良い。どうしてもキャラの表情を何が何でも見せようとする人も多いですが、時にはセリフの方が大事って場面も多い。まあ画像の場合は樺倉太郎の空気っぷりを演出する意図もあったかも知れませんが。

ヲタクに恋は難しい2巻 樺倉太郎のお節介1
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
桃瀬と小柳花子がイチャイチャ仲良くしてると、樺倉太郎は二藤に対して「小柳が男だったら桃瀬を取られてたかもしれねーぞ?」と注意する。こういうお節介な先輩は世の中にいそう。

ヲタクに恋は難しい2巻 樺倉太郎のお節介2
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
ただ小柳花子は「私が男だったら、お前でBLしてるに決まってるだろ」と満面の笑み。想像より相当な斜め上キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

女装の件も含めて考えると、作者的には樺倉太郎を攻められる側にどうやっても仕立てあげたい模様Ω\ζ°)チーン

樺倉太郎と小柳花子が部屋で一緒にくつろいてると、お互いの顔を見やる。一見するとムーディーな展開が発生しそうですが、
ヲタクに恋は難しい2巻 樺倉太郎と小柳花子のすれ違い
(ヲタクに恋は難しい 2巻)
樺倉太郎は「う◯こしたいって顔してるな。人ん家だから遠慮してんのかな」。一方、小柳花子「あの薄い唇に吸い付いて…」と下系の妄想。そして二人は同時に「ねぇ…いい?」「あぁ、いいぜ」と悲しすぎるすれ違い。むしろ遠慮しがちな恥ずかしがり屋な人間だったら、便意を我慢しながらマジマジと見つめてこないだろっていう。逆にどんだけ度胸が座ってるんだと。こ

の後、どうなったかは書かれていませんが、一周まわってスカ◯ロチックな行為が行われていないことを望むばかりです。樺倉太郎のキャラクターボイスはあの若ハゲ・杉田智和らしいですので、もしアニメ化すればきっと大性交…もとい大成功するのは間違いないでしょう。


総合評価


『ヲタクに恋は難しい 2巻』の感想としては、失速することもなく面白かったんじゃないでしょうか。二藤弟は非ヲタだからこそ展開にちょっとしたアクセントを与えてくれて、二藤兄の過去エピソードを掘り下げる時のアイテムとしても使われそうな気配。ちなみに、その二藤弟のキャラクターボイスは梶裕貴らしい。

ややオタク臭が強すぎる側面もありますが、美形キャラクターばかりですので「20代の普通の会社員同士の恋愛漫画」として普通に読んでもキュンキュンできるはず。この2巻だと気落ちした桃瀬に対して、「俺にまで愛想笑いすんなよ」と怒った二藤に女性読者は濡れ濡れ間違いなし。また最近はオフィスラブ的な側面を描かれる恋愛マンガも少ない気がするので、そういった面でも貴重か。

もちろん作者・ふじたに実力が伴っているのは前提ですが、わずか2巻で100万部超えという事実を考えるとおそらく新しい読者層を開拓している気もします。きっと「大人 or 社会人のラブコメ」というジャンルを開拓するのは出版社としても急務でありましょう。