『stand by me 描クえもん』1巻のネタバレ感想をレビュー。作者は佐藤秀峰。ジャンルはコミック漫画家漫画。AmazonのKindleや楽天などでも試し読み・立ち読みが可能です。以降は『描クえもん』で統一。


どっかの新聞社と揉めた件


最近、この『描クえもん』を巡って、作者・佐藤秀峰とどっかの新聞社が揉めてて話題になったらしい。

その新聞社が『描クえもん』を取り上げるにあたって、何故か誤って一話まるまるアップロードしちゃったらしく、それに気付いた佐藤秀峰が注意するツイート。新聞社は慌てて公開を取りやめるという顛末がありました。

新聞社は別の会社から提供されたネタを流したものの、一話まるまるアップロードしてはいけない」と注意されなかったので気付かなかったとのこと。だから、そこで素直に謝罪すれば済む話だったんですが、その新聞社がやたらと「僕達のミスではありませんが結果的に…」と責任回避の文言を入れたがって問題がとろ火並に炎上し続けました。

著作権どうのこうのと弁護士ドットコムまで便乗してきましたが、どう見ても「企業としての謝罪のあり方」が問題だろうと思ったのは内緒。あそこまで往生際が悪いと清々しいレベルで、自民党のポンコツ復興大臣並に笑ってしまいました。

そこで特にレビューするつもりもなかったんですが、今回はサラッと『描クえもん』がどんな漫画だったのか簡単に感想を書いてみた。

ちなみに最近「ドル漫(d-manga.net)」という新マンガブログを立ち上げて、既におすすめファンタジー漫画ランキングも執筆済み。ただ、このブログを使ってバックリンクを増やしながら、徐々に時間をかけて引っ越しします。「ガチで面白いおすすめマンガランキング」もいずれ移動させる予定。


描クえもんのあらすじ


主人公は満賀描男(まんがかくお)。プロの漫画家デビューを目指している23歳の青年。これまで何度か漫画雑誌の新人賞に応募するものの、鳴かず飛ばず。今は某漫画家のアシスタントして食いつなぐ日々。

描クえもん1巻 あらすじ1
そんな描男の前に現れたのが、謎のハゲたオッサン。しかも描男の未来の姿を名乗り、ましてや「お前…漫画家目指すのやめろ」と言い出す始末。果たして、このハゲたオッサンの主張する意味とは何なのか。

でも、どこか憎めないオッサン。言ってることが事実なら、そりゃあ自分自身なのだから当たり前の話。描男との奇妙な同居生活が続く。やはり口を開けば「漫画家をやめろ」の一言。最初は気にせずスルーしていたものの、やはりプロデビューの糸口は一向に見えない。次第に同調していく描男。

そして、ある日、ハゲた自分と居酒屋で酒を酌み交わす。やっぱり漫画家の道を諦めると言うと、何故かハゲた自分は浮かない顔。そんな話を聞いていた酔っぱらいが絡んでくる。「くだらないことはやめたほうがいいぜ」と笑う。

描クえもん1巻 あらすじ2
ただハゲはカチンと来た。「そうやって傷付かない場所から這いつくばってる人間を見下して何が見える?よう傍観者、当事者にしか見えない景色があるんだぜ?独りで戦って何が悪い?お前にそれができるのか?」とすごむ。

描男は「やめろよ恥ずかしい」と言いつつも、ハゲの言葉にココロが震えた。「僕はマンガが好きなんだ。だからマンガを描くんだ」。再び描男は漫画と向き合った。そして一ヶ月後、描男はある漫画雑誌の新人賞で努力賞に選ばれる。

描クえもん1巻 あらすじ3
それをハゲに伝えると、何故か前髪だけがふぁっさぁ~と健気になびいていた。「未来は変わる。僕は今日も漫画を描く」。果たして描男はプロデビューできるのか?ちなみにフルカラーは一話のみで、二話目以降はモノクロになります。


海猿を執筆していた当時のネタがモチーフ


だから『描クえもん』の書き出しはフィクション風。言うまでもなく『ドラえもん』をパロったタイトルであり、ハゲた自分のフォルムがさながらドラえもん風。眼鏡の主人公はさながら野比のび太。ただ残念ながら、『描クえもん』はほぼエッセイに近い内容。

もっと言うなら昨年2016年の今頃に感想をレビューした『漫画貧乏』に書かれてる主張や内容を、そのまま少しだけフィクションで味付けして料理しました、という延長線上。つまり主人公・描男はそのまま作者・佐藤秀峰のことであり、『描クえもん』に登場するキャラも佐藤秀峰の周辺にいた人物と思しき面々。

だから、この1巻であれば主人公・描男こと佐藤秀峰は結果的にすぐプロデビューできる。連載作品は言うまでもなくあの『海猿』。

もちろん『描クえもん』の作中では海猿とは書かれていないものの、タイトルが「魚猿」。他にも海上自衛隊ものの設定だったり、いきなり1巻で100万部を発行したであったり、明らかに酷似してる。もし「違う」という人がいたら、よほど読解力がないのでしょう。

描クえもん1巻 アシスタント
(描クえもん 1巻)
作者・佐藤秀峰が使えないアシスタントで苦労した話などが、やんわりとハッキリとディスられています。かなり苦労して『海猿』を連載していたことが伺えます。基本的に佐藤秀峰は天才肌だと思うんでが、こういったエピソードを見てると「基礎が大事」と伝えたいのかも。

描クえもん1巻 編集者
(描クえもん 1巻)
そして悪名高き小学館の編集者とのイザコザも掲載。「キミが何を描きたいとか興味ないんだよね」など、常に高圧的。

画像は「原作者・小森陽一との一件」に関して揉めてる場面。編集者的には「海上自衛隊モノのネタを出したから原作者でいいじゃん?」という発想。小森陽一という人は、久保ミツロウの『トッキュー!!』や『S最後の警官』などにも携わっている「原作者」さん。


原案者・小森陽一に対するディスりが止まらない


描クえもん1巻 小森陽一0
(描クえもん 1巻)
だから『描クえもん』は小森陽一に対するディスりが止まらない止まらない。名前は功を盛ると書いて「功盛(コーモリ)」。いろいろと悪意が込められてるキャラ名からも分かるように、『描クえもん』を読む限りは小森陽一がどう考えても悪者にしか見えないwww

作者・佐藤秀峰の話を信用する限りは、単に海上自衛隊の戦艦に乗せてくれただけの人。小森陽一…もとい功盛はテレビの制作会社にいたときの人脈を使って取材もどきのことができる仲介者さん。

当然小森陽一は簡単な設定を考えただけで漫画(魚猿)に関して具体的な指示は一切なく、あくまで『海猿』に関しては全て佐藤秀峰が描いた…ということを遠回しに、かつ同時に直球にディスってる。『漫画貧乏』でもそうでしたが、よっぽど佐藤秀峰は腹に据えかねている様子。

描クえもん1巻 小森陽一1
(描クえもん 1巻)
特に面白かったのが功盛がテレビ番組に出演して、ドヤ顔で原作者アピールしてるところを主人公・描男が偶然観てしまった場面。このシリアスすぎる表情が何度見ても笑ってしまう。SMAP解散や北朝鮮が日本めがけてミサイル発射したんか、というぐらいの呆気の表情www

ちなみに、少なくとも現在の『海猿』のカバーでは原作者ではなく「原案者」と表記されているはず。小森陽一の名前もかなり小さめ。それも多分最初から。だから佐藤秀峰が一方的に書いてるだけなので、あくまで話半分程度に聞いておいてもいいのかも。

だから『描クえもん』の内容は前述のようにほとんど既知の情報が多いものの、漫画家である本人が蚊帳の外に置かれてる状況をメインに描写されています。きっと2巻以降は『ブラックジャックによろしく』あたりのエピソードも描かれるのでしょう。ちなみに『ブラよろ』を含めた医療マンガのおすすめランキングも良かったらどうぞ。

描クえもん1巻 マチ子
(描クえもん 1巻)
佐藤秀峰の元嫁さんは「マチ子」という美女にデフォルメされてます。佐藤秀峰の元嫁は海猿のカバーかどっかに小さく写っていた程度の記憶しかありませんが、明らかに美化しすぎやろというツッコミを入れてしまいました。ある意味、悪意が込められてるか(笑)

ちなみにマチ子は意外と工口いので是非堪能してください。佐藤秀峰に18.禁.マンガを描かせたら割りと売れるはず。


描クえもんの総合評価 評判 口コミ



以上、『描クえもん』のネタバレ感想でした。でも内容的には無料でダウンロードできる『漫画貧乏』を読んでたら十分かなぁ。そこで全て佐藤秀峰の不満がぶちまけられてる印象なので、特に目新しいものは少なかった印象か。

描クえもん1巻 他のタイトル
(描クえもん 1巻)
ただ、こういった細かい部分に佐藤秀峰の趣味が読み取れて、そういうのを探すのも面白いかも知れない。

画像は描男の読み切りが初めて乗った雑誌の表紙。そこには『ハイキュー!!』や『ニセコイ』『ゴールデンカムイ』『監獄学園』『東京喰種』『銀魂』『僕だけがいない街』『テラフォーマーズ』を模したと思われるタイトルがズラリ。

きっと佐藤秀峰が面白いと思ったマンガ(特にヤングな若手漫画家作品?)だけを並べてるんだと思います。もしかすると作品の傾向を見る限りは、いずれ少年ジャンプでも連載したいとも考えてるのかも。仮にそうだとしたらチャンスですよ、集英社さん(笑)