『オレゴラッソ』1話のネタバレ感想。作者は馬上鷹将。少年ジャンプ52号から連載が始まった新連載漫画。ジャンルはサッカー漫画。打ち切りコースか面白いか考察してみた。

自動車ブログ・くるまンの更新が落ち着きそうなので本格的に「面白いおすすめ漫画ランキング」の更新にそろそろ取り掛かりたいと思います(遅)。


あらすじ物語 ストーリー内容

主人公はバンバ正巳(まさみ)。初っ端から『オレゴラッソ』のダメ出ししておくと面倒くさい名前は止めるべき。一発で変換できるような既存の人名を使えよ。バンのバンは「帆」の左側の部首と「番」の組み合わせ…とダメ出し終わり。

バンバは15歳の高校一年生。元テコンドーの日本チャンピオンだったが、暴力沙汰か何かを起こして3年間の出場停止処分を食らう。高校の部活はテコンドーに類する部活を始めようとしていたが、いきなり頓挫。

オレゴラッシュ1話 あらすじ1
(オレゴラッソ 1話)
高校では何をしようかと考えあぐねていると、そこにサッカー部のマネージャー・花森真琴が話しかけてくる。花森はバンバの体幹の良さを見抜きスカウトしにやって来た。バンバは花森の可愛さから「俺は全国優勝し、日本代表として海外遠征までした男」と豪語。あくまでテコンドーの選手として…ってことなので一応ウソはついてない。

しかし、そんなウソも試合では通用しない。新入生たちで試合を行うものの、有能な選手が多くバンバは一切役に立たない。元日本代表という触れ込みもあってギャラリーは期待したものの、それもすぐ嘲笑に変わった。

オレゴラッシュ1話 あらすじ2
(オレゴラッソ 1話)
もうバンバの格好からしてTシャツはクソダサイTシャツ、ソックスもサラリーマンが履いているようなもの、シューズはテープを剥がすとベリベリと音がしそうなヤツと、どう見てもドシロート丸出し。サッカーが上手い訳がない。ここは笑った。

オレゴラッシュ1話 あらすじ3
(オレゴラッソ 1話)
ただバンバのフィジカルの強さはそれだけで才能だった。そしてテコンドーで身につけた足技を使って、スーパーゴールを決める。漫画タイトルにもある「ゴラッソ」は、ポルトガル語かスペイン語で「スーパーゴール」という意味らしい。

バンバのサッカー人生が始まる…みたいな内容のストーリー。


サッカー描写が弱い

結論から書くと微妙。もっと言えば、『オレゴラッソ』は早々に打ち切りコースに入りそう。特に致命的にダメなのがサッカー描写。

オレゴラッシュ1話1
(オレゴラッソ 1話)
例えば最初の見開きページだと「サッカーボール」の描写がない。これだとサッカー漫画か何なのか伝わらない。少年ジャンプ52号にしてもサッカーボールは一応あるものの「蹴ってる感じ」が伝わってこない。しかもサッカーボールの色が何故か黄色。は?

オレゴラッシュ1話 分かりづらい
(オレゴラッソ 1話)
これもテコンドーの技で大木を蹴ってるものの、いまいち「バンバの蹴りの破壊力」という点では伝わりづらい。こういうのが全体的に多すぎる。

作者・馬上鷹将の画力が決して下手なわけではありませんが、決して上手いわけでもない。絶妙に見せ方が、構図が下手。サッカー漫画を描くのはそこまで難しいと思わないんですが、読者が一番見たい重要な部分、肝心の箇所を描けないってのは致命的。作者的に不得意な部分とサッカー漫画として面白い部分が重なりすぎてるのかも知れない。これだと連載を続けるのは難しそう。

数年前にも少年ジャンプでサッカー漫画が連載されてましたが、これもサッカー描写が全然ダメでした。考えてみるとジャンプで成功したサッカー漫画は『キャプテン翼』や『リベロの武田』など限られそう。後者は人気が出たとは言えないか。

少年ジャンプ編集部そのものがサッカー漫画に関するノウハウなどを持っていないのかも知れない。『キャプテン翼』は色々とツッコミどころ満載なのも事実ですが(最新作ではセグウェイのようにボールの上に乗ってるwww)、何故ここまで長年に渡って人気漫画であり続けてることができるのかをしっかり分析すべきだと思います。


ストーリー冒頭からして微妙

そもそも冒頭の入りからしてややこしい。いきなり「テコンドーやってたヤツが試合の出場停止を食らってサッカー始めました」とダダーッと説明されても理解が追いつかない。途中で回想シーンが入るものの、バンバは暴力事件を起こした理由がいまいち分からない上、動機としては共感しにくい

一番最初もバンバの驚いた表情から入って、出場停止の紙を見せるという流れ。でも驚いた表情がムダに大きい。伝えるべき情報の重要度で言えば、後者の出場停止の方でしょう。そもそも出場停止を食らうぐらいの暴力事件を起こしたとしたら、それこそ高校を退学になっててもおかしくない気がするのは俺ゴラッソだけ?。

ダサいテコンドーを辞めてモテそうなサッカー部に入った」という設定で十分。テコンドーをダサいと印象付けると問題がありそうですが、ストーリーとしてはテコンドーの経験を活かしてサッカーで活躍する展開なんだろうから結果的には問題ないはず。

ここのところの少年ジャンプの新連載漫画の悪い特徴というのか、設定をシンプルに作れてないのがストーリーや展開、キャラ作りにも影響してる。こだわらなくてもいい部分にこだわっても仕方ないのに…。

とりあえず『オレゴラッソ』の全巻が発売されたら「すごないマンガがすごい!」の方でレビューするかも知れない。