ヒカキン読み切り漫画1
『HIKAKIN物語』のネタバレ感想をレビュー。作者は広瀬俊と佐藤勇。少年マガジン21・22合併号で掲載された読み切り漫画。タイトル通り、YouTuberのヒカキンを題材にしたマンガになります。ちなみに久しぶりに少年マガジンを読んだら、大今良時の『不滅のあなたへ』がかなり下位に掲載されてて驚いた。やはりテーマや世界観が読者から遠すぎるので、当然といえば当然かブンブン。

ヒカキン 吉高由里子 パナップCM
ヒカキンといえば最近サッカーの三浦知良とCMでコラボしたり、今さっきYouTubeを見たら吉高由里子とパナップのCMでコラボしてました。吉高由里子の顔が小さいのか、ヒカキンの顔が大きいのか、その真相は自分には判断しかねます。とりあえず大人気YouTuberさん。


HIKAKINの過去を偽りなく紹介


『HIKAKIN物語』の内容をざっくり言えば、ヒカキンが生まれてから今に至るまでをマンガ化されてます。まずはインタビュー形式という体を取って、ヒカキンの小学生時代から始まる。

ヒカキンの夢はスキージャンパーとしてオリンピックに出場することだったらしい。若干嘘くさく聞こえますが、ヒカキンの出身地は雪国の新潟県妙高市。近くに大きなスキー場がたくさんあったらしく、おそらくウソではないはず。

そこでヒカキンは上下関係の厳しさを教え込まれたとのこと。だからヒカキンが下っ端YouTuberにタメ口きかれて怒ってた動画がありましたが、あながちガチだったんだと思います。でも残念ながら、小学6年生で限界を感じてフェードアウト。

ただヒカキンが代わりに見つけた夢がヒューマンビートボックス。昔フジテレビ系で放送されていた「ハモネプ」に触発された、というヒカキンファンなら誰でも知ってる流れに。高校卒業後、ヒカキンはヒューマンビートボックスで有名になるために上京。

ヒカキン読み切り漫画2 スーパーの店員
そしてヒカキンはスーパーの店員に!シバターあたりにやたらとディスられている過去もしっかり紹介されてる。だからややもすると美化されがちなジャンルではあるものの、割りとあけすけにHIKAKINの過去がつぶさに描写されている印象。


HIKAKINも経験した挫折と困難


時系列がやや異なりますが、上京前にHIKAKINは16歳でYouTubeに出会ってる。現在からちょうど10年前ぐらい。そう考えたらYouTubeの歴史も割りと長い。

ヒカキン読み切り漫画3
でも当初のYouTubeは登録画面など含めて全て英語。今では考えられませんが、ヒカキンはめげずになんとか動画を投稿できるようになる。まさに執念。x-video程度でもここまで辞書を片手に奮闘できるスケベ青少年がどこまでいるんでしょうか?

つまり何故「HIKAKIN」とアルファベットなのかというと、当初のYouTubeが全て英語でしか対応してなかったからだと推察されます。いわば努力の名残。ちなみにヒカキンのニックネームは、小学生時代から呼ばれていたアダ名っぽい。

だからヒカキンもなかなかの苦労人。最初はYouTuberではなく、ヒューマンビートボックスの有名人になりたかった。そこでクラブやライブに延々と出演していたとのこと。

ヒカキン読み切り漫画5
でも頑張りすぎる性格が仇になって練習しすぎた結果、喉を痛めてヒカキンは吐血。結果的に、ヒカキンはヒューマンビートボックスの大会で敗北。

ヒカキン読み切り漫画4
しかもYouTubeでもそこそこ有名人になっていたにも関わらず、ヒカキンは一度YPP(ユーチューブパートプログラム)にも拒否られる。

今でこそYouTubeはほぼ誰でも収益化するのは可能になりましたが、だからこそネトウヨやヘイト動画などが問題視されているわけですが、当時のYouTubeの審査はかなり厳格だった。ヒカキンもご多分に漏れず、その餌食になっていた。

でも、本当にこういうアフィリエイトなどの審査はマジで意味不明。基準があってないようなもんだから、YouTubeに限らずでしょうが、ブログやってる人には意外とあるあるネタ。だから思わずヒカキンは経験してたことに共感してしまいました。


ヒカキンファンなら共感できる内容


一応それなりに再生回数やイベントで結果は残してるものの、ヒカキンはずっとスーパーの店員から脱せない状況が続く。

ヒカキン読み切り漫画6
でもHIKAKINはへこたれへん精神を全開。スーパーの商品を運びながら「俺はビートボックスで日本一になるんやで!!」と再び粉骨砕身。その後はハモネプにも出場したり、ヒューマンビートボックス以外の動画をアップロードするようになり更に人気者へと成長。

ヒカキン読み切り漫画7
何故ヒューマンビートボックス以外の動画を上げるようになったかというと、視聴者の声があったから。「ただ動画を見に来てくれてるわけじゃない。僕に会いに来てくれてるんだ」とHIKAKIN。一応コメントは今でも律儀にチェックしてるらしい。

そして楽しんでもらいたいという一心で距離感の近い動画を作ることに注力。ヒカキンは毎日変顔するようになった。ただヒカキンがすごいのは、しっかりYouTube全体を俯瞰してること。

ヒカキン読み切り漫画8
最近は過激な動画をアップロードするYouTuberも多いですが、ヒカキンは「僕がもっとエンターテイナーとして成長すれば、おのずとYouTuber自体の社会的地位も向上する。そうすればYouTuberは安心した職業になり、喜びの連鎖が増えていく」と満面のキラッキラッの笑顔。もはや菩薩様。

どこぞの企業案件大好きのしょうもないYouTuberとは違いまっせー。ややもすると「見てる人に嫌な想いをさせる」ようなシバターあたりを暗にディスってるのは気の所為でしょう(笑)


結果的にYouTuberの夢を諦めたくなる?


だから『HIKAKIN物語』にはヒカキンの本音が込められており、きっとヒカキンキッズたちの心にも響いたはず。そしてYouTuberを目指す子どもたちに対するヒントと答えがたくさん詰まってる。読んで損はしないはず。

じゃあ『HIKAKIN物語』を読んで自分もなろうと思えるかと言えば、NO。むしろYouTubeを目指す子どもたちは減りそう

何故ならHIKAKINはかなりの努力家。身近な存在だからこそ、多くのキッズは「YouTuber=楽な職業」と思いがち。でも実際にはHIKAKINは変顔だけしてるだけじゃなく、しっかり物事を考えてる。大人ですらとてもヒカキンの真似はできない。

ましてやヒカキンの人気が出たのは成人してから。キッズがキッズYouTuberとして人気が出る方法までは書かれていない。ヒカキンはスーパーの店員という経歴があったからこそ、その知識もいろいろと活かして商品紹介などにつなげてる。

現在のYouTuberの中でもどれだけ「社会的地位」や「YouTube全体の発展」などを考えて、毎日動画をアップロードしてるヤツがいるのかって話。結果的に「YouTubeの夢を諦めさせる」ような内容になってる点では「ヒドいwww」かも知れない(笑)


YouTubeは最低な動画ばかり?


ただ、そもそもHIKAKINだけが頑張ったところで、現在のYouTubeはクソみたいな動画で溢れてるのが現状。

例えば、子供たちに憎悪を掻き立てるKAZUYAや某国のイージスといった差別ヘイトアカウント。テレビ番組をそのまま転載してる違法動画も未だに目立つ。

もしヒカキンがYouTube全体の発展を本気で願うのであれば、uuumが率先的にそういった動画の排除にも関与していくべきでしょう。せめて会社として何らかの宣言ぐらいはしていいはずです。そうしなきゃYouTube全体のイメージが変わることは少ないでしょう。


HIKAKIN物語の総合評価 評判 口コミ



以上、『HIKAKIN物語』のネタバレ感想でした。伝記モノとしてはそつなくまとまっており、不自然な誇張や偽りはなかった印象。良くも悪くも、ヒカキンの等身大が描かれていた気がします。もしヒカキンを知らなくても、YouTubeという存在自体を知ってたらそれなりに読めたのではないか。

またヒカキンはルックス的になかなか美化しようがないんでしょうが、読者にとっての最善が何かを考えるのはとても重要。「努力」「マーケティング」「根性」はプロの漫画家にも通じる部分は多く、ヒカキンの姿勢に学ぶべき点も多かったのではないか。

ちなみにヒカキンに匹敵する人気YouTuber・はじめしゃちょーの物語も再来週の次号少年マガジンに掲載されるんですが、その『はじめしゃちょー物語』のネタバレ感想は既にFC2「すごないマンガがすごい!」でレビュー済み。ただはじめしゃちょーの場合はいかんせんタイミングが悪すぎて、オチが上手いことオチてないという(笑)