『エルドライブ -elDLIVE-』1巻から6巻のネタバレ感想をレビュー。作者は天野明。掲載サイトは少年ジャンプ+。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックのSF漫画。絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入が可能です。ちなみに漫画タイトルは正確には「élDLIVE」。eの上に点みたいなんが付いてます。

来年2017年1月から『エルドライブ』がアニメ化されるらしいので、今回も面白い漫画か面白くないマンガか考察してみました。ちなみに『エルドライブ』は全編フルカラー仕様と割りと豪華。でもだからか分かりませんが紙コミック版が売ってないという声もあるとか。そういう場合はキンドルといった電子コミックがおすすめ。


エルドライブのあらすじ物語 ストーリー内容

主人公は九ノ瀬宙太(ここのせちゅうた)。家庭科以外は取り立てて才能がない、至って平凡な男子中学生。

エルドライブ elDLIVE1巻 あらすじ 九ノ瀬宙太
(elDLIVE 1巻)
この九ノ瀬宙太は幼いころから「謎の声」が聞こえる性質があった。もちろん周りの人間にその声は聞こえないので、周囲からは独り言が多い変わった少年と見られることも多かった。そのため友達は決して多くなく、いつしか「人に迷惑をかけない空気のように生きていく」という信念を持つようになり性格は消極的だった。

エルドライブ elDLIVE1巻 登場人物 其方美鈴
(elDLIVE 1巻)
性格は消極的だったものの、片想いしていた少女がいた。それが同じクラスの其方美鈴(そのかた・みすず)。ルックスは美少女だが、中身は究極に冷たい。まさに「天使の皮をかぶった悪魔」。独り言が多い九ノ瀬に対して、思わず「跡形もなくしんでください」とキッパリ。

エルドライブ elDLIVE1巻 登場人物 レイン ブリック署長
(elDLIVE 1巻)
そんな九ノ瀬宙太の前に「宇宙刑事エルドライブ」を名乗るレイン・ブリック署長が現れる。なんでもエルドライブは宇宙警察の素質がある人物をマザーコンピューターで探し出すことができた。主人公・九ノ瀬宙太はそのマザーコンピュータに選出されてしまった。

しかもレイン・ブリックの隣には何故か片想い中の其方美鈴。既に宇宙警察エルドライブの一員だった。最初は乗り気ではなかった九ノ瀬宙太だったが、其方美鈴の悪態挑発に乗るカタチでしぶしぶエルドライブの採用試験を受けることを了承してしまう。

しかし何事も上手くはいかない。悪いシャブロール星人を逮捕しようとするものの、友達が捉えられてしまう。まさに絶体絶命のピンチ。いつもの九ノ瀬宙太なら逃げるものの、初めて何かに対して立ち向かう決意を抱く。そこで「謎の声」にも「一緒に考えて」とお願いする。

エルドライブ elDLIVE1巻 あらすじ 宙太 ドルー
(elDLIVE 1巻)
そうすると九ノ瀬宙太の中からニョッキリと登場。名前はドルー。共生体(モニタリアン)とは40億年以上も昔に栄えたとされるグリフィス星人が様々な惑星に送り込んだ監視用生命体のこと。二人がイメージを共有化させることで、敵を倒すための合体技を発動することができた。

エルドライブ elDLIVE4巻 あらすじ 宙太 ドルー
(elDLIVE 4巻)
そして晴れてエルドライブの一員となった九ノ瀬宙太はドルーと共に、そして愛しの(?)其方美鈴と共に日夜悪い星人と戦うこととなる。果たして九ノ瀬宙太は宇宙と地球の平和を守ることはできるのか?巨大犯罪組織・デミルとは一体何者なのか?…といった内容のマンガになります。

だから漫画タイトルの『エルドライブ -elDLIVE-』の意味とは「宇宙警察の名前」のこと。ヒーローモノで例えるとしたら「(宇宙刑事)ギャバン」的なノリに近そう。あとドルーはさしずめ『ド根性ガエル』ってところか。


ベロニカやニノチカといった女の子キャラクター・登場人物

『エルドライブ』の登場人物を改めて紹介しておくと、主人公の九ノ瀬宙太。九ノ瀬宙太に取り憑いたドルー。同じく行動を共にする宇宙刑事の其方美鈴と、彼らを統括するレイン・ブリック署長。

エルドライブ elDLIVE3巻 登場人物 ベロニカ ニノチカ
(elDLIVE 3巻)
他にも捜査5課のベロニカとニノチカといった宇宙刑事もいます。やはりムダに美少女。きっとルックス審査が裏で行われているに違いありません。

エルドライブ elDLIVE3巻 ベロニカ パンツ バトル描写
(elDLIVE 3巻)
ベロニカが戦っている画像はコチラ。髪の毛がオレンジ色といった淡色系の女の子は活発というイメージ。パンツが見えてるような気がしますが、きっと気のせいです。

エルドライブ elDLIVE3巻 登場人物 ドクターラブ
(elDLIVE 3巻)
かわいらしいキャラクターだけではなく、ドクターラブといったカッコイイキャラクターもいます。

エルドライブ elDLIVE5巻 登場人物 キング
(elDLIVE 5巻)
敵の親玉であるキングというキャラクターもムダにカッコイイ感じです。「太陽系へ殺戮の旅へ(ニヤリ」とのこと。


SFマンガらしい描写

『エルドライブ』のジャンルはSFマンガってことで、やはりSFには欠かせない「宇宙船」といった描写を見ておきたいと思います。

エルドライブ elDLIVE2巻 SF描写 デミル艦
(elDLIVE 2巻)
敵であるデミルの戦艦はこんな感じの画像。赤色が特徴的。

エルドライブ elDLIVE2巻 SF描写
(elDLIVE 2巻)
そのデミル戦艦を宇宙警察たちがビーム砲かなにかで撃ち落とそうとしてる場面がコチラ。

エルドライブ elDLIVE4巻 SF描写
(elDLIVE 4巻)
『エルドライブ』4巻のコチラの画像だと、戦闘機風の宇宙船が飛び出とうとしている瞬間。エネルギーをキィィンと注入している感じです。

エルドライブ elDLIVE6巻 SF描写
(elDLIVE 6巻)
ラストは虫の甲殻類のような宇宙船。

ただ宇宙船といった定番のSF描写はそこまで数として多くないので注意。実は『エルドライブ』のSF描写はこれらでほぼ全部と言ってもいいぐらいか。


フルカラーでエルドライブの面白さは倍増してるのか?

つい先日『ブリーチ(全74巻)』のネタバレ感想をレビューしましたが、コチラも同じくフルカラー画像を使いました。もちろん『ブリーチ』の連載時はモノクロでしたので、あくまで電子コミックのフルカラー版を使っただけ。

ただ『エルドライブ』に関しては最初からフルカラーで連載(配信)されている模様。だから似てるようで全く違ってると表現してもいいと思います。結局カラー化されて漫画が面白くなってるのかなってないのかが重要。

結論としては微妙。これまで貼った画像からも分かるように「にじむような水彩画風」のタッチ。独特の世界観を描けてると言えば描けてるものの、無機質で機械的なSFの世界観とあまりマッチしてない。一応キレイといえばキレイですが、基本的にフルカラーである必要性を感じない。

エルドライブ elDLIVE4巻 敵 ペンタ星人
(elDLIVE 4巻)
例えばペンタ星人と呼ばれる敵を見ても、さしてグロくもなければ恐怖感もない。もちろん可愛らしくもない。シャキオンと呼ばれるデッカい宇宙生物にしても、うーん。登場人物には美少女も多いのでエロ的な描写も期待してしまいますが、そういうのもなし。

どうしてもカラーだからこそ作者にかかる負担が大きいのは明らか。だから意外と「しょぼい部分」も目立つ。例えば同じような顔のアップの連続なども多く、背景にキャラクターをペタッと貼り付けました程度の安っぽいコマも目立つ。

エルドライブ elDLIVE6巻 カラー画像ちゃちい
(elDLIVE 6巻)
画像はヘブンサイダーと呼ばれる敵が地球に侵略しようとしてくる場面ですが、これほど安っぽい合成も久々に見た気がします。あとフルカラーだからこそ何が描かれているがゴチャゴチャ感が増して見づらいのも痛い。

作者・天野明に何故『エルドライブ』をフルカラーで描こうと思ったのか?と小一時間問い詰めたくなるレベル。もちろん決して「めちゃめちゃ悪い」というほどではないものの、正直、このレベルならフツーにモノクロ画像で良かったやんと言いたくなります。


ストーリーが根本的につまらない

だから『エルドライブ』はカラー作業に労力が中途半端に割かれてしまってるのか、展開部分に労力が注がれてないので基本的にストーリーは幼稚。「どこをメイン」に読ませたいのか軸足が定まっていない。

エルドライブ elDLIVE2巻 グッチー
(elDLIVE 2巻)
グッチーと呼ばれる宙太の幼馴染が実は敵のデミル艦隊のボスだった。ただ地球を救うためにスパイとして敵に潜り込んでるだけで、実は味方側。しかも他にもグッチー以外にも幼馴染が消息を絶っていたものの、実は生きていてコイツラを探そうという伏線を『エルドライブ』では色々と張ってる。

エルドライブ elDLIVE4巻 ヘブンサイダー
(elDLIVE 4巻)
ただこの伏線(かつての幼馴染を探そうというクダリ)はほとんど処理されないまま、グッチーは前述のヘブンサイダーと呼ばれる敵に倒される。デミルという星ごと侵略されて破壊されてしまう。あらすじでもデミルの存在を煽ったものの、ほとんど何も解明されないままフェードアウト(笑)

エルドライブ elDLIVE3巻 スーツの男
(elDLIVE 3巻)
「スーツの男」と呼ばれる謎の男がいかにもって感じで登場するものの、実はめっちゃザコ。こんだけカッコ良かったらもっと活躍するもんやと思うやん?肩透かし感がエグい。

エルドライブ elDLIVE2巻 其方美鈴 SPH変身
(elDLIVE 2巻)
他にも『エルドライブ』ではSPHと呼ばれる必殺技がある。「匂い」を武器に使っているらしい。画像は其方美鈴が変身してる場面。なんだかキュティーハニー的な臭いもしますが、そういうのを一瞬でも期待したら肩透かしを食らうので注意。先程も書いたようにエロ的な部分は期待薄です。

だからバトル漫画的な要素はあるので一瞬期待するものの、やはりSPHに関しても意外なほどに使いこなせてない。「匂い」を武器にしてる以上、セクシー展開も期待できそうですがやはり×。最終的に『ハンターハンター』のオーラを薄っぺらくしただけ。

せっかく面白い設定なんですが思い出したようにたまに使うだけで、『エルドライブ』に少年マンガ的な面白さはない。

だから基本的に行き当たりばったり。ストーリーの軸も何もない。展開も何も掘り下げることなくダラダラと進むだけで、正直読み付いていくのがダルすぎて大変。設定は何となく作ってみたけど、それをまともに動かせてない。読者としても「もどかしさ・はがゆさ」を感じてしまう。


「エルドライブ」の総合評価 評判 口コミ


『エルドライブ』のネタバレ感想をまとめると、面白くない・つまらないというより「退屈」という表現が似合うかも知れない。アニメ化されるぐらいだからもう少し面白いだろうと期待してたんですが、個人的に期待ハズレ。

絵に華はあるものの、フルカラーにしてるメリットがあまりない。『エルドライブ』は2017年にアニメ化されることが決定してるわけですが、フルカラーであるが故にインパクト感にも欠けそう。

むしろカラー対応してるゆえの弊害も目立つ。九ノ瀬宙太と其方美鈴の恋愛も始まるんだか始まらないんだか全てが中途半端。パンツチラ見せ描写も数えるほどしかなく、それがかえって小賢しい印象も与えます。

あまりブログで言ったことはありませんが(普段は言いたくても我慢してるだけ)、辛口評価すると正直うーん買わなきゃ良かったと思いました。『エルドライブ』はフルカラーであること以外に価値がない。でも絵本のたぐいだと思えば面白い部類には入るか。