週刊少年サンデーの発行部数が平均(2015年1~3月)で40万部を割り込んだらしい。具体的には39万3417部。一方少年ジャンプが242万2500部、少年マガジンが115万6059部だから、少年サンデーの発行部数がいかに少ないかが分かります。

じゃあこの一年前にあたる2014年1~3月の発行部数を見てみますと、少年サンデーが46万1250部、少年ジャンプが271万5834部、少年マガジンが127万7500部。

落ち込み的には7万部とサンデーが一番少なく、ジャンプが約30万部と一番大きいものの、ただ電子版「少年ジャンプ+」で十分すぎるほど補えてると言えそう。少年マガジンも電子配信されてるので、そこまで大きな落ち込みとも言えないレベルかも。

元々の部数が部数ではありますが、やはり「少年サンデーの一人負け」と言えそう。ちなみに2008年11月頃の少年サンデー発行部数は90万部以上あったようですから、尚更この40万部割れの衝撃は大きい。

モンスター漫画も多いのに何故?

ただ少年サンデーは『名探偵コナン』や『銀の匙』『マギ』などモンスタータイトルも多い。1000万部超えのタイトルはジャンプやマガジンにも決して負けてない。それにも関わらず、何故ここまで他誌と差が開くのか?が不思議。

旧ブログでも記事化しましたが、100万部と1000万部の差は「全巻揃えられてるか揃えられてないか」の違いが大きいと思う。少年サンデーの発行部数がそうでもないのに、モンスター漫画が多い理由はそれだけ全巻を最後まで熱心なオタク層が多いから。40万人が40巻分を買えばそれだけで1600万部。

またゆるい作品が多く支持される傾向が強かったり、読者も含めて作品(漫画家)も偏りがち。例えば昔の少年ジャンプだと自分はドラゴンボールとかは読んでたけど、スラムダンクは読んでなかった。現在でこそこういうブログを運営してるので全タイトルは読むようにしてますが、実際ONE PIECEを読んでない読者も多そう。

でも少年サンデーでは、良くも悪くもAという漫画を読んでる読者はBという漫画も読んでる気がする。これは逆に考えると読者層に広がりがないということ。高橋留美子など往年の漫画家さんも多く、新規の読者を確保するよりも既存読者の繋ぎ止めに重点が置かれてる印象。

だから少年サンデーは新しい読者層を開拓できずに、既存のファンだけが目減りしてる可能性がありそう。

また上記の少年サンデーのモンスター漫画ほど不定期連載が多いのも要因か。自分も名探偵コナンを小学生から集めてましたが、少年サンデーは読まなかったのはそれも理由。なけなしの小遣いをはたいて買ったサンデーにコナンが載ってなかった時のショックは今でも忘れない。単行本には掲載号が載ってますが、それを見直すと空白号が想像以上に多かったのを覚えてる。

新人がブレイクするか否か

つまり、この発行部数の差は「新人漫画家がどれだけブレイクしてるか否か」で生まれてるのかなと。

少年ジャンプだとここ数年で『ワールドトリガー』や『食戟のソーマ』『ハイキュー』『僕のヒーローアカデミア』など幅広いジャンルの新しい作品や新しい漫画家さんが生まれてる。バトル漫画が好きだからといって、スポーツ漫画が好きとは限らない。グルメ漫画が好きだからといって(以下同文。それぞれの好みが異なる幅広い読者層を少年ジャンプに引き入れてるんだと思う。

でも少年サンデーは往年の漫画家さんが鎮座してるイメージ。新しい漫画の連載が始まっても、結局は往年の漫画家さん。少年マガジンもやや微妙ではありますが、グラビア目当てという中高生読者がカバーしてそう。少年サンデーのグラビアは頻度的には多くない上、普通の衣服をまとってるだけのパターンも多い。

ちなみに同じ小学館でもコロコロコミックが105万部。ポケモンやスーパーマリオ、最近だとパズドラや妖怪ウォッチとの連動させた漫画が功を奏したのか絶好調。コロコロを見る限りは一概に読者層を絞ることは悪いとまでは言えなさそうですが。

週刊誌もつまらない?

というか考えてみると、総合週刊誌も相当つまらない。

今回の少年サンデーと同時期(2015年1~3月)の発行部数を見てみると、週刊文春が671,667部、週刊新潮が536,584部、週刊ポストが417,500部。発行部数こそ踏みとどまってる印象ですが、美容室や病院などの待合室で置かれてるのが功を奏してるんだと思う。暇つぶしのために置いてくれてる。

ただ病院の待合室に置かれても今どき週刊誌なんて読んでる人はいない。この間、祖父が倒れて昏睡状態になった。そこで待合室みたいなところで待たされるわけですが、もちろん状況が状況ということもありますが週刊誌なんて誰一人として読んでない。

美容室にしたって、他のお店にしたって、最近はみんなスマホをイジってる。そういう場所での「暇つぶし」目的ということであれば週刊誌の出番はなくなったと言ってもいいぐらい。だから今後はお店も無理してお金をかけてまで週刊誌を揃えない可能性も高い。

最近の週刊誌は中身にキレがない。新鮮なネタはタイムリーなインターネットに負けるとは言え、既存のネタでも歯切れが悪くてスッキリしない。そもそもネタ選びからしてセンスの欠片もない。不正や権力者に対する鋭い追及は鳴りを潜めて、痛快さは微塵もなくてひたすらモヤモヤ。韓国のナックル姫とかいましたが、それよりもドリル小渕優子を取り上げろよという。年金漏れとかオスプレイとかどこ行ったの?っていう。

「報道の職人」が一人もいなくて、「報道のド素人」ばっかり。テレビは海外の報道はCNNやBBCをそのまま流してるだけ。新聞記者、テレビ記者、社説を書いてる奴とかも、まとめブログを運営してる連中とレベルが変わらない。

ヨット旅行で死にぞこなったFLASHの辛坊治郎ちゃんは「安倍ちゃんの圧力はないよ((((;゚Д゚))))ガクブル」とか言いつつも、コイツが安倍を批判したところを見たことがない。そりゃあこういうマヌケが連載してたら、そりゃあFLASHの発行部数も落ち込むよなーと。

安倍みたいなマヌケを叩けないマヌケは更にマヌケ。そんなマヌケが書いた週刊誌をわざわざ誰が金を払って読むんだよと。その割に記事を書いてる本人だけは「してやったり」と勘違いしてるのが痛々しい。辛坊治郎の全身から漲る勘違いっぷりが眩しすぎる。

TV番組はもっと悲惨

「頭がキレる奴がいない」という点では、テレビがその最前線を走ってる印象。報道番組やニュース番組ではスクープ情報をあげるわけでもなく、だからと言って後追い報道で真実を追及するわけでもない。いつの間にか、世の中の辞書では「TV記者」と書いて「ボンクラ」と読むようになっていたよう。

報道もダメ、ドラマのような創作ファンタジーもダメ、情報番組もダメ、YouTubeで拾った衝撃動画を垂れ流してるだけ。バラエティー番組がいくつか健闘してるだけで、センスもなければ何もない。楽しむコンテンツ、泣けるコンテンツ、学べるコンテンツが皆無。本当に一体何ができるんですか?といった状態。

脳みそがゆるいので、固いコンテンツを作らせてもダメだし、柔らかいコンテンツを作らせてもダメ。雑誌と同じく、ネット上で拾っただけの情報を水増し・改変して出してるだけ。こちらは白湯を大量に飲まされてる気分。そりゃあ働いてる奴がアホだったら視聴率も一桁ばっかりだよなーと。

例えば視聴率が10%があったとしても、人口1000万人いる東京都ですら視聴者数が100万人程度しかない。当然視聴率には誤差があって、真剣に食い入るように見てる視聴者は少ないので、実際にはもっと数字は減ります。人口の総数自体が少ない田舎だったら、視聴率10%あっても下手すると数万人ということも。

でもネット上でもこれぐらいの閲覧者や訪問者を獲得してる人やサイトはいる。ユーチューバーのHIKAKINだと1動画100万人ぐらい。テレビは電波を使って無理やり家庭に送り込んでるにも関わらず、実際には視聴率10%を取れない番組が圧倒的に多い。だからテレビコンテンツがいかに落ちぶれてるかが分かります。

まだ広告収入が落ち込んでる雑誌や新聞だったらいざ知らず、しかもテレビ番組はそれでも数千万円、数億円という大金を使ってる。それにも関わらず、つまんないコンテンツばかりを制作してるのがすごいの一言。それでいて「自分は天下のテレビマン」「私は世界を動かす新聞記者・雑誌記者」とドヤ顔してるんだから救いようがない。自分の仕事の何を誇ってるのか知らないですが、ひたすら痛々しい。

考えてみると、漫画の中でも「テレビ」そのものが登場しないことも増えた。パソコンやスマートフォンこそ頻繁に登場しますが、最近では家族団らんでテレビを視聴してる場面があるのは『サザエさん』や『クレヨンしんちゃん』ぐらいでしょう。

鈍くさいボンクラがジャーナリストや新聞記者としてドヤ顔して鎮座してるのはもはや日本の不幸。批判するのも頭を使いますが、そりゃあポンコツ記者は安倍みたいなんにはペコペコするしか能がない。ボンクラを極めようと思ったら極めることができるんだなーと感心するしかない。

落ちぶれた志と共に雑誌に限らず、テレビや新聞が落ちぶれていくのも致し方ないことなのでしょう。