『幽☆遊☆白書』全19巻のネタバレ感想をレビュー。作者は悪名高き冨樫義博。掲載誌は少年ジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックの妖怪バトル漫画。霊界や妖怪たちが登場しますが、基本的にはエンタメ系の能力系バトルマンガと思ってください。

最近は冨樫義博といえば専ら『HUNTERxHUNTER』が想起されますが、いわゆる冨樫義博の出世作的。このマンガを読んでなくてもアニメは観てたという人の方が多いかも。それぐらい1990年代では『ドラゴンボール(鳥山明)』『SLAM DUNK(井上雄彦)』に負けないぐらい人気でした。

そこでかなり古いマンガではありますが、今更ながら面白いか面白くないか考察してみた。


あらすじ物語・ストーリー内容

主人公は浦飯幽助(うらめしゆうすけ)。指先からオーラを出す「霊丸」という必殺技が有名。読んでる内に大体忘れますが、一応中学二年生。少年誌の主人公は、今も昔もこの年代がベストなんでしょう。

その脇を固める仲間が、主に3人。桑原、飛影、蔵馬。

幽遊白書11巻飛影
(11巻)
飛影はチビっこいんですが、おそらく一番強い。ナントカ黒龍波とかいう必殺技を出す。ハンターハンターで言えば、キルアみたいなもんか。

幽遊白書4巻蔵馬
(4巻)
蔵馬は美形。元々は、妖狐。人間に憑依してる状態で、たまに妖狐に戻る。女子ウケしそう。

桑原はリーゼント。いい感じにブサイクで男子ウケしそう。それぞれ個性的なキャラで、お互いが被ってる要素が少なくて良い。

主人公・浦飯幽助を含めた4人で、マンガの最終盤まで常に一緒に行動を共にする。しょうもないマンガに限って、すぐ新キャラを出したがりますが、それだけでクオリティーの高さは伝わりそう。


魅力的な敵キャラクターたち

『幽遊白書』では魅力的な登場人物が多いんですが、その中でも敵キャラクターも魅力的な登場人物が多い。

例えば暗黒武術会編で戦うクダリでは、裏御伽チームなるものが登場。
幽遊白書9巻裏御伽チーム
(9巻)
個人的に結構好きだった敵チーム。小学生だったことも大きいのか、桃太郎や浦島太郎が敵キャラとして登場するのは新鮮だった。またそれぞれの特徴や設定を活かしたキャラデザ、能力にホレた。

身長もバラバラに描き分けられててGood。「そんなこと当たり前だろ!」というツッコミが来そうですが、何気にできてないマンガが多い。スポーツマンガだと全員身長が同じということもザラ。ましてや顔の作りも同じだから救いようがない。

幽遊白書10巻戸愚呂弟
(10巻)
その暗黒武術会編のボスが戸愚呂弟。普段は自分の肩に兄貴を乗せて移動してる。あまりに筋骨たくましすぎて、その肩の形状が軽い男性のシンボル。ただこれでも実力を100%出してる状態ではない。

幽遊白書12巻戸愚呂弟
(12巻)
100%に覚醒した戸愚呂弟はこんな感じ。筋肉が尖りまくりで、ちょっとした近未来SFに登場してくるロボット。

幽遊白書16巻仙水
(16巻)
他にも仙水という陰キャラも登場。この魔界の扉編を読むと、現在のハンターハンターの念に繋がる部分も多いことが分かります。


アイデア豊富なバトル描写がかっこいい

またバトル描写も描けそうで描けない展開が多くて、その一つ一つが発想力やアイデアに溢れてました。

幽遊白書7巻酎戦
(7巻)
暗黒武術会編の酎(ちゅう)と戦った時は、地面に突き刺したナイフにお互いのカカトに当てて戦う。要するに、お互い逃げられない状態で殴りあう。子供ながらに痺れた。

仙水の魔界の扉編ではテリトリーという技を使う敵が登場。
幽遊白書15巻1
(15巻)
画像は浦飯幽助に模様が現れて、そこにトラックやら何やら突っ込んでくるという技。前述のようにハンターハンターに通じるオリジナリティがある。戸愚呂弟戦の後だったから「ちんまいバトルやのー」と思って読んでた気がしますが、展開自体に飽きることはなかった。

ラストの魔界統一トーナメント編では、飛影の額にある「邪眼」を埋めた相手と戦う。それが時雨(しぐれ)という敵。この時のバトル描写はネットでも「激戦の一つ」としてたまに取り上げられてる。
幽遊白書18巻時雨
(18巻)
お互い自分の腕を犠牲にして斬り合うんですが、今読んでもコマ割り構図含めてピカイチ。


心地良いインフレ

バトルマンガということで、基本的に戦ってるだけ。ただそれこそがバトルマンガの醍醐味で、むしろ凝ったストーリーとかは必要ない。それは今も昔も変わらないと思う。

じゃあ、何故この幽遊白書が売れたかと考えると、キャラクターが順調に強くなってること。要するに、「インフレ」。それををしっかり描けてる。当時はそれが心地良かったことを覚えてる。ストーリー展開だったから、そのインフレを邪魔しなかった。


尻切れトンボの最終回はつまらない

ただ後半の展開はやや尻切れトンボ気味。『幽☆遊☆白書』の最終話も唐突に結末を迎えます。どうやら作者の冨樫義博は当時イヤイヤ描いてたそうで、そういった背景が如実に作品にも反映されてます。

このオチを読めば打ち切り臭が漂うものの、実際には冨樫義博から完結をお願いしたのでしょう。展開としてはS級ランクの妖怪なども登場するなど期待が膨らんでいたので、当時としても人気が下がってるとは思わなかった。だから「え!?」っていう終わり方。何となくスラムダンクに近い終わり方。そういう意味では「つまらない」と評価しても問題はないでしょう。


総合評価・評判・口コミ


『幽☆遊☆白書』のネタバレ感想をまとめると、黄金期のジャンプを支えただけあって面白い。当時少年だった自分はかなりハマった過去に間違いはありませんでした。今読んでもそこそこ面白いのは、シンプルに読みやすい展開がそうさせてるんだと思います。最近のマンガ家さんにありがちですが、変にストーリーをゴチャゴチャさせるとつまらない。

もちろん決して気持ちの良い完結やオチではないですが、技・キャラ・バトルは全てにおいて平均点以上。もちろん絵柄などは古臭くて、さすがに今の時代に合わない部分も目立ちますが、これぞ「王道」的マンガであることは疑う余地はありません。むしろ冨樫義博には読み切りでも良いので『幽☆遊☆白書』の続編を描いて欲しいぐらいです。