『溶解教室(ようかい きょうしつ)』のネタバレ感想をレビュー。作者は伊藤潤二。出版社は秋田書店。ちなみに漫画タイトルは「妖怪教室」ではありません。

溶解教室 タイ語版
(エレガンスイブ編集部のTwitter)
実はこの『溶解教室』はタイ語版が発売されてるらしい。他にも香港や台湾やアメリカ。まだ英語圏だけなら分かりますが、まさかのタイ王国。熱帯の国からホラーで涼もうってことでしょうか。

そこで今回も面白いかつまらないか考察してみた。ちなみに画像のTwitterの日付は2月。その時からずっとレビューしようと思ってたんですが、ここまでダラダラと伸びてしまいました。特に反省はしていない(キリッ。


あらすじ物語・ストーリー内容

とある高校に阿澤夕馬(ゆうま)という転校生がやってきた。一見すると普通の高校生にしか見えなかった。

溶解教室 阿澤夕馬

ただ何故か、ことあるごとに意味もなく「申し訳ありません」と謝罪する。その光景を見た周囲の生徒は思わず爆笑。付いたアダ名は「謝罪魔」。当然不良たちから格好のイジメの的にされる。

溶解教室 阿澤ちずみ
そんな姿を不憫に思っていた有栖慶子はある日、「あんたのやわらかい脳みそをチューチュー吸わせておくれ」と近づいてくる得体の知れない少女・ちずみと出くわす。あまりの不気味さに逃げ惑う慶子。そして交通事故に遭遇してしまう。

気が付くとそこは病院。何故か、あの阿澤夕馬がお見舞いにやってきた。夕馬曰く、あの不気味な少女は妹とのこと。両親は当然激怒。慶子も信じられなかったが、毎日のように謝罪に訪れる夕馬に次第に両親も含めて心を許していった。そして慶子は「彼の謝罪に奇妙な心地を覚える」ようになっていた。

数日後。いつものように夕馬に対して「今日も土下座してみろよ」と不良たちのイジメが始まった。しかし、今回ばかりは違った。不良たちの目や鼻から体液がジュルジュルと漏れだす。
溶解教室 どろどろに溶ける生徒
しまいには完全に溶けてしまった。

阿澤ちずみ曰く、夕馬の謝罪によって相手の脳が溶けてしまうとのこと。理由は幼いころに夕真は悪魔を召喚してしまい、夕真と悪魔との間に邪悪な電磁波動が生じている。だから夕馬は目の前の相手に謝罪しているのではなく、悪魔に許しを請うている。しかも夕馬は謝罪することでこの上ない快楽を伴っている。だから何度も何度も謝罪を行う、とんだオナニスト。漫画表紙ではさも妹・ちずみがヤバイ奴かと思いきや、実は兄の眼鏡の方がヤバイ奴だった。

溶解教室 阿澤夕馬 背後に悪魔
慶子は夕馬に信頼を寄せていたが、「許してください」と懇願しながら近づいてくる夕馬の背後に凶悪な悪魔の姿を垣間見た。この話のオチは慶子は失神してしまって、結果的に夕馬の謝罪を聞けなかったので何とか命からがら生き延びたという終わり方。

果たして阿澤夕馬と妹・ちずみはどこへ行く?みたいな物語。


阿澤ちずみという悪趣味

だからホラー的な恐怖感よりも、割りとグロテスクな描写が勝る内容。
溶解教室 阿澤ちずみ2
例えば、ちずみも溶けた人肉をまさか一升瓶に保存してる。「今夜は小賀原のオバサンの汁を舐めるか」じゃねーよwww

見た目のインパクト以上に、想像すると気持ち悪くて吐きそうになる。まさに悪趣味すぎてワロエナイ。『東京グール(石田スイ)』も序盤はムシャムシャ食べる描写が多くて、地味にキツかった。作者・伊藤潤二は「ホラーグルメ」という新しいジャンルでも確立しようとしているのか。


ラストの結末は高嶋政伸

ラストの結末をネタバレしておくと、あのあとも阿澤夕馬とちずみは全国を転々。当然人間失踪…もとい人間溶解事件が多発。そこで前述の慶子の証言を元に、この兄妹が怪しいと地方紙の新聞記者が嗅ぎつける。

そして阿澤夕馬に対して「近日中に君についてのスクープ記事を紙上で発表する。君が無実なら堂々と語るべきだ」と記者会見に来て説明してもらうように呼びかける。数日後、実際に阿澤夕馬とちずみが新聞社に訪れる。

溶解教室 ラスト最終回の結末 高嶋政伸
当然、阿澤夕馬がすることは謝罪謝罪謝罪。ひたすらの謝罪。高嶋政伸ばりの「申し訳ございません」を連発。しかもこの記者会見は全国放送で生中継。ネットでも配信。このあとの展開は「想像」するまでもなく、どういった結末が待っているかは言うまでもないでしょう。


総合評価・評判・口コミ


『溶解教室』のネタバレ感想をまとめると、ネタや発想としては面白い。ただホラー漫画として面白いかというと、グロテスク好きにはオッケーか。

溶解教室 ホメちぎる阿澤夕馬1
他にも脳みそが溶けるパターンだけではなく、阿澤夕馬は美女を次々と口説き落とす。今度は謝罪ではなく、「貴女の美しさは別格です」などホメちぎる。

溶解教室 ホメちぎる阿澤夕馬2
そうすると美女の顔がどんどん腫れ上がって溶けていく、みたいなお話も収録されています。褒めるのを繰り返すことで、逆にどんどんブサイク醜悪に変化していく。、

だから中高生向けの内容に少し変えるなら、繰り返し何度も同じ映像が流れるVINEあたりを使うと面白そう。「人気動画」は若者たちの間で流行ると、どんどん拡散されていく。でもある動画を繰り返し再生することで、どんどん顔や脳みそが溶けていく。割りとリアルにありそうじゃね?

とりあえず元都知事・舛添要一さんや自民党・甘利明、ベッキーあたりには読んで欲しいホラー漫画でした。