『闇の声』『新・闇の声』のネタバレ感想。作者は伊藤潤二。ネムキで連載してたホラーマンガ。昨年2014年のお盆まっただ中に旧ブログでレビューした記事。

一応比較的大人しめのコマを選びましたが、それでもかなり覚悟が必要かも。だから無理して読まなくても大丈夫です。寝られなくなっても苦情は受け付けません(;´Д`)ハァハァ

とにかく発想が怖い!

とにかく作者・伊藤潤二の発想が奇抜。よくこんな発想が思いつくもんだと感心すら覚える。本当にその発想が気持ち悪いこと気持ち悪いこと。

新闇の声・幽霊になりたくない
(幽霊になりたくない)
例えば「幽霊になりたくない」という話。画像だと一見何をしてる場面か分かりづらいですが、実はチラッと写ってるオトコの背後霊を食べてる場面。文字にしただけでもエグさが伝わるはず。

そして男の背後霊をバリボリ食べると、女の口からは血が滴り落ちて口の周りが真っ赤っ赤。フルカラーではないので漫画的には真っ黒け。もちろんその画像は省略。

しかも女が食べてる背後霊が男がつい最近亡くした奥さんや赤ちゃん。あまり文章にすらはばかられるぐらい設定がエグい。デブと有吉の深夜番組でも取り上げられてましたが、よーこんな発想できんなぁという。

とにかく描写が怖い!

発想だけじゃなくて、伊藤潤二の描写そのものがエグい。ただでさえ絵柄が気持ち悪いのに、ムダに緻密に描こうとする。

闇の声・お化け屋敷の謎
(お化け屋敷の謎)
大体こんなんがいっぱい登場してくる。もはや恐怖を通り越して、シンプルに気持ち悪い。

他にもやたら油ばかりを食べてる少年の話では、その少年の顔中がニキビだらけになる。そこで妹に笑われた結果、怒り狂った少年は妹に乗っかかり…
闇の声・グリセリド
(グリセリド)
自分の顔を思いっきりギュッーと絞る。そしたら鍾乳洞みたいなんがドバーッと垂れてくる。その画像はやはり省略しますが、これぞ圧巻の光景(笑)

とにかく作者の向上心が怖い!

以上簡単に画像を見てもらっただけでも、発想も画力もかなり優れてる漫画家さんであることが分かると思います。間違いなくホラー漫画としては100点に挙げてもいいレベル。少なくとも多くのホラーファン読者には何の異論もないはず。

ただ何がスゴいかと言うと、作者・伊藤潤二の向上心はまだまだ衰えてないこと。
新闇の声・伊藤潤二のあとがき
(新闇の声)
絵も未だ理想には程遠く…」って、いやもう十分やろ!これ以上エグい絵を描いてどうすんねん!
どんだけ読者を恐怖に貶めたいんやと(笑)

実はギャグベース?

でもホラー漫画というより「え?ギャグマンガ?」とちょいちょい笑える場面もある。

新闇の声・双一の愛玩動物1夢オチ
(双一の愛玩動物)
前述の「お化け屋敷の謎」の画像で登場するキャラクターは、実は双一というメインキャラ。『棺桶』という別のコミックにも登場するぐらいの作者お気に入りのキャラなんですが、性格は中二病の痛い若者で笑える。

新闇の声・双一の愛玩動物2
(双一の愛玩動物)
ある日、双一が飼ってたネコが化け猫になっちゃう。何故かその結果、ラムちゃんばりの電流を放電するようになる。ネコを可愛がっていた双一も思わず放り投げる。

新闇の声・双一の愛玩動物3
(双一の愛玩動物)
でもその直後にもう一回ボインと戻ってくる飼い猫。双一はたまらず「ギャア」!。
何なんだ、このテンポの良い笑いは…(笑)

総合評価

正直かなりエグい。絵柄の古さと描き込みの緻密さが表現しようのない気持ち悪さを生んでる。敢えて、文章であれこれ説明するまでもないと思う。

またアイデアも奇抜で常人離れしてる。ホラー好きの読者だったら間違いなく満足できそう。でも逆にホラーが苦手な人にはオススメしません。ちなみに朝日新聞出版から発売されてて笑った。

闇の声
伊藤潤二
朝日新聞出版
2013-01-01

◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★4.5◯画力★4.5
◯全巻大人買い★2
◯85点!!!!