『私がモテてどうすんだ』1巻から8巻のネタバレ感想をレビュー。作者はぢゅん子。掲載誌は別冊フレンド。出版社は講談社。だからジャンルは少女コミック向けのラブコメ漫画。

既に発行部数は100万部を超えていて割りと人気。またアニメ化もされるらしい。そこで人気に便乗して「面白い漫画か?面白くない漫画か?」を考察してみた。


あらすじ物語・ストーリー内容

私がモテてどうすんだ1巻 芹沼花依1
(私がモテてどうすんだ 1巻)
主人公は芹沼花依(せりぬま・かえ)。二次元三次元問わず、男同士が絡んでいるのを見て妄想するのが大好きな、いわゆる腐女子。

私がモテてどうすんだ6巻 芹沼花依
(私がモテてどうすんだ 6巻)
しかもかなりのおデブちゃん。遅刻しそうな時は食パンを加えて誰かとぶつかる、みたいなことはマンガでは定番ですが、芹沼花依に至っては軽い交通事故。当然、現実の恋愛とは程遠い存在。

私がモテてどうすんだ1巻 シオンの仏壇
(私がモテてどうすんだ 1巻)
ただ自分が好きだったアニメキャラクター・シオンが作中で死んでしまう。思わず仏壇すら作ってしまうほど好きだったぐらい、芹沼花依の精神的な落ち込みはハンパない。学校も何日も休んでしまうほどであり、食欲も全く失せてしまった。

(私がモテてどうすんだ 7巻)
その結果、芹沼花依はかなり痩せてしまって、その姿たるや美少女そのもの。女性は普通痩せてしまうと胸も引っ込んでしまうものですが、そこだけは現状維持でまさかの豊満ボディー。

私がモテてどうすんだ1巻 芹沼花依4
(私がモテてどうすんだ 1巻)
そして芹沼花依はイケメン美少年たちにモッテモテ。リアル乙女ゲーのようなハーレム状態に突入。まさに「腐女子の私が男の子にモテてどうすんだ!?」みたいな感じのラブコメ漫画。だから記事タイトルも「BL(ベタすぎる・ラブコメ漫画)」に軽くなぞらえてみました。

ちなみに作者・ぢゅん子自身がゴリゴリの腐女子らしい。学生時代に母親にBL本を見つかったそうですが、「あんたの部屋にあった漫画…なんかすごいわね」と言われたこともあるらしい。いかにも中高生の男子あるあるネタですが、女子でもこんな経験があるんですね。

しかもそれで腐女子の趣味を止めない作者・ぢゅん子もすごい。自分だったら親に見つかったら、それ以降は親の顔がチラついて萎えちゃいます。とりあえず、アンタの娘さんはその漫画で大金を稼いでらっしゃいますYOッッッ!!!


末期的な腐女子がはなつ名言の数々

とにかく芹沼花依の腐女子末期度がハンパない。前述のアニメキャラクターの仏壇からして、相当ヤバイ。力石徹以来の笑撃…もとい衝撃。もし『東京喰種』や『テラフォーマーズ』を好きになってたら、多分お墓は何個あっても足らなかったでしょう。

同じ講談社繋がりってことで『ダイヤのエース』のキャッチャー・御幸や『進撃の巨人』のリヴァイ兵長が好き。ただリヴァイ兵長に至っては「夫人」呼ばわり。受け攻めでいうと、いわゆる「受け」ってやつ?芹沼花依の頭の中では勝手に「掘られる側」にキャラ設定されてる。この肩書が超絶的に気持ち悪い。

私がモテてどうすんだ6巻 甲冑乱舞 朱 特別な人
(私がモテてどうすんだ 6巻)
だから割りと移り気が激しいのか喪に服してる期間も短くて、芹沼花依はすぐさま新しい好きなキャラクターを見つける。それが画像の朱ちゃん。甲冑乱舞(略して「かちゅ☆らぶ」)と呼ばれるアニメ。

私がモテてどうすんだ6巻 甲冑乱舞 擬人化
(私がモテてどうすんだ 6巻)
一見すると朱ちゃんは人間に見えますが、実はまさかの侍の鎧。だからアニメの中では殿様と合体する。もちろん変な意味はありませんが、腐女子的には変な意味で合体してるようにしか見えない。とはいえ、冷静に考えるとクレイジーなアニメですが。

私がモテてどうすんだ6巻 甲冑乱舞 朱
(私がモテてどうすんだ 6巻)
この朱ちゃんについて語ってる時の芹沼花依は、ひたすら怖い怖い怖い。まさに意味不明な供述ってやつ。

私がモテてどうすんだ5巻 BL的ザッツ王道
(私がモテてどうすんだ 5巻)
他にも「俺は男が好きなんじゃない!ホレたお前が男だったんだ!ザッツ王道!分かります」と目をキラキラさせながら豪語。いや、そんな王道論は聞いたことねーよ。

「俺はポコチンが好きなんじゃない!ホレたお前にポコチンが付いてただけなんだ!」と少し分かりやすく言い換えてみましたが、やっぱり意味不明。佐藤かよあたりだったら理解できなくもないですが、まずシチュエーション的にありえません(笑)

私がモテてどうすんだ8巻 芹沼花依のパパ
(私がモテてどうすんだ 8巻)
だから芹沼花依のパパは既に「俺の愛娘…アカン…」と完全に諦め気味。警察のご厄介になる以外で親から匙を投げられることはまずない。アニメを一緒に観てるだけで、親を関西弁で絶望させる腐女子パワー恐るべし!

もちろん芹沼花依の腐女子っぷりは二次元だけに対象はとどまらない。
私がモテてどうすんだ5巻 六見遊馬兄弟
(私がモテてどうすんだ 5巻)
六見遊馬が兄と仲良くしてるだけで、「ス…スキンシップ多いな、この兄弟」と思わずヨダレ。

私がモテてどうすんだ4巻 五十嵐と七島希1
(私がモテてどうすんだ 4巻)
五十嵐祐輔と七島希がちょっと良い過去話をしてる時も…

私がモテてどうすんだ4巻 五十嵐と七島希2
(私がモテてどうすんだ 4巻)
勝手に変な妄想しすぎて萌え泣き。当然、一般の男子生徒はこんなディープな世界があるとは知らないので、「芹沼花依、なんて優しい子」と勝手に勘違いしてキュンキュン。芹沼花依の顔が完全にイッちゃってます。

私がモテてどうすんだ7巻 ホテルの公衆浴場
(私がモテてどうすんだ 7巻)
ホテルの公衆浴場で男子たちがキャッキャと騒いでると、芹沼花依は「あっち側で一体何が起こっているんだ!?」と興奮状態。男子たちの会話が「男に何でB地区があるんだ?」という内容なので分からなくもないですが、基本的にはコレ男子がやるパターンのやつー!!

腐女子の気持ち悪い部分を躊躇なくフルスイングで描いてくれちゃってるので、ある意味、それが痛快。つくづく痛ヲタっぷりにキモいと思う反面、腐女子って人生謳歌してるなーと微笑ましくなっちゃいます。


可愛さというギャップ感

私がモテてどうすんだ3巻 不安の種的な表情
(私がモテてどうすんだ 3巻)
二科志麻が持つ大量のBL本が入った本棚に遭遇した時は軽いホラー系の表情を見せるなど、芹沼花依はキャラクター的にわりかしキツい。

私がモテてどうすんだ2巻 芹沼花依の笑顔
(私がモテてどうすんだ 2巻)
ただ主人公・芹沼花依は場面場面で、しっかり可愛らしい表情や仕草も見せてくれる。「きゃしゃに見えるけどやっぱり男子だねぇ」というセリフは意外に男心をくすぐります。だから『私がモテてどうすんだ』は実は王道的な恋愛漫画として読めたりもする。

私がモテてどうすんだ5巻 暗所恐怖症の六見遊馬
(私がモテてどうすんだ 5巻)
例えば洞窟に閉じ込められた時、暗所恐怖症の六見遊馬に対してがっちり手を握りながら、「これなら少しは不安が和らぎますか?」と芹沼花依が落ち着かせようとしてあげる。こういう積極性を見せることもあって、割りと男子的にはリードしてくれる女子は嫌いじゃない。

ギャップ感が男子的には「キュンキュン」、女子的にはそれが「笑いの前フリ」みたいなもんに繋がってるんだと思います。


脇を固めるイケメンキャラたち

サッカー部・五十嵐祐輔、シオン似のチャラ男・七島希、芹沼花依と同じ史学部のサブカル系・六見遊馬、ツンデレ系の年下クン・四ノ宮隼人、BL好きのイケメン女子・二科志麻など、それぞれ個性的なキャラクターですが、このイケメンキャラクターたちも地味にレベルは高い

私がモテてどうすんだ1巻 芹沼花依4
(私がモテてどうすんだ 1巻)
あらすじに貼った画像を改めて貼っておきます。作者・ぢゅん子の「少女漫画的な画力」が高いのか、わりかし万人受けするようなカッコ良さがある。これ目当てで『私がモテてどうすんだ』を購入してもいいぐらいか。

私がモテてどうすんだ4巻 触手と美少年に鼻血ブー
(私がモテてどうすんだ 4巻)
四ノ宮隼人は植物の枝に絡まれるなどドジっ子。さながら触手プレイといった所ですが、腐女子にも有効なアイテムらしい。確かに照れ顔を浮かべながら、コッチを見つめる四ノ宮キュンにオジさんも…(*´Д`)ハァハァ

私がモテてどうすんだ3巻 二科志麻 芹沼花依 百合キス
(私がモテてどうすんだ 3巻)
二科志麻は主人公・芹沼花依と同じくゴリゴリの腐女子なんですが、百合プレイといった変化球もあります。ちなみに芹沼花依の初キス。

私がモテてどうすんだ8巻 四ノ宮隼人 友情物語
(私がモテてどうすんだ 8巻)
芹沼花依が好きなメンバー同士の友情物語など、お互いを蹴落とし合う陰湿さがないのでキャラに好感が持てる。そして、こういった場面で無理してBL展開に走ったりはしないのも良い。ギャグベースのラブコメ漫画ではあるものの、しっかり決める時は決めるメリハリ感がGood。


総合評価・評判・口コミ


『私がモテてどうすんだ』の感想をまとめると、男子でもわりかし面白い。『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い』をパロってるだけかと思いきや、意外にもオリジナリティー満載で楽しめます。

主人公・芹沼花依から無意味にあふれ出る「リア充オーラ」がステキ。この芹沼花依のブレないキャラクター設定が、漫画の軸として機能してるおかげでスラスラ読みやすい。それぞれのキャラクターも自ら動いてるので、その割にちゃんと読み応え(笑い)がある。

割りと敬遠されがちな設定だと思いますが、中身は実は万人受けするような王道ラブコメだったりする。逆に言えばBL的な展開は決して多くないので、腐女子の方は注意したいところではありますが。読者層や設定こそ違う感じはしますが、『ヲタクに恋は難しい』が好きな読者とかは案外ハマるかも。むしろそれよりオタク臭は強くないのでより一般読者向けか。