特に少年ジャンプだと打ち切りマンガが多いイメージ。ただ一応紙の単行本コミックス自体は販売されてるのが現状。でも今後も紙のコミックスが販売され続けるのか考えてみました。

ちなみに打ち切りマンガとは言っても、数年以上は続いたそこそこの長期連載マンガのことではなく、新連載から数ヶ月と経たずに消えていったマンガのことを指します。

打ち切り=不人気=売れない

新連載から数ヶ月足らずでソッコー打ち切りになるということは、内容がつまらないから不人気。アンケートでも支持してくれる読者が少ないということ。つまり支持する読者が少ないということは、単行本コミックスを発売したところで大して売れるはずがない。

結局人気が出なくて打ち切りになって終了したのに、そんなマンガを誰が購入するのか?という話。明らかに売れないだろうと分かりきってるのに、出版社がわざわざ発売する意味があるのか?もし売れ残ったら借金・負債になるわけで、出版社からしたらリスキー。

最近は、本の初版部数も減り、大抵の本は3000部から6000部しか発行されないとのことで、多い場合でも1万部しか発行されないらしい(それでも4割は返品される)。
http://blogos.com/article/115273/
現実として初版部数もどんどん減少して、その大半が返本されてるのが現状らしい。

現状は一応デビューさせた「道義的責任」で紙のコミックスを発売してる節もありますが、出版不況と言われて久しい中、これもどこまで続くのかは疑問。だから今後は紙のコミックスは発売せずに、将来的にはKindleや楽天コボなどの電子配信のみという可能性もありそう。つまり打ち切りマンガは書店の本棚に並ばないことも?

打ち切り頻度が増える?

もしそうなった場合を考えると、編集者は出版社は2巻分3巻分の掲載回数を確保する必要がなくなる。コミック一冊の平均ページ数は200ページ前後。ちょうど10話分ぐらい。ただ一話のページ数は50ページ60ページだから、2巻分だと15話前後。これを日数に換算すると3ヶ月。

でも打ち切り漫画は大体1か月も経たないうちに「これつまんねーなー」ということは何となく分かる。紙のコミックスを発売するためにある程度の話数を掲載しないとダメですが、電子配信だと一冊何ページで構成しても構わない。現状は底辺から盛り返してほしいという編集者的願望もあってそこまですぐ打ち切りにされないんでしょうが、そういう盛り返してくれる漫画は現実問題として少ない。

だから、「少なくとも何話は掲載しなきゃいけない」という配慮みたいなんが無くなる可能性は高い。そうすると少年ジャンプに限らず、今後はどんどん10話も待たずに打ち切りされる漫画も増えそう。もし様子を見たいマンガがあれば集英社だと少年ジャンプ+、小学館だと裏サンデーといったウェブサイトに移行させていくのかなーと。

ただ紙のコミックスが発売されて印税収入を得ることで、打ち切りマンガ家さんも初期投資を回収してるのが現状。それだけ原稿料の金額なんて知れてるらしい。つまり出版社側も今後は初期投資(パソコン代やアシスタント代)を経済的に支援していく対策も必要になってくるのかも。