『とんがり帽子のアトリエ』1巻のネタバレ感想をレビュー。作者は白浜鴎(しらはま・かもめ)。掲載誌はモーニング・ツー。出版社は講談社。ジャンルは青年コミックのファンタジー漫画。絶賛AmazonのKindleや楽天などでも無料で試し読み・立ち読みが可能です。

本屋さんだと売り切れ状態で手に入らないらしく、早くも人気の兆しの『とんがり帽子のアトリエ』。だったら電子コミックで購入しましょうって話なんですが、『とんがり帽子のアトリエ』が面白い漫画なのかつまらないのか考察してみました。

ちなみに新しく開設したマンガブログ【ドル漫】で作った絶対おすすめできるファンタジー漫画ランキングもあとで参考にしてみてください。


あらすじ登場人物 ストーリー内容


世界は「魔法」であふれていた。人々は魔法の助けを借りて、豊かな生活を送っていた。しかし魔法の仕組みを知っているのは魔法使いのみ。どうやら持って生まれた人間以外は魔法を扱えないらしい。

そんな魔法使いに憧れる少女・ココが主人公。仕立て屋の娘。

とんがり帽子のアトリエ1巻 あらすじ1
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
ココは幼い頃、お城のお祭りである魔法使いから「魔法の絵本」を売ってもらったときから、ずっと魔法が生み出す神秘に魅入られていた。ココは魔法の絵本は未だに所有していたが、その絵本が使われることはなかった。

とんがり帽子のアトリエ1巻 あらすじ キーフリー
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
ある日、ココの前に現れたのがキーフリーという魔法使い。ココの母親が営む仕立て屋に布を買いにやって来た。しかも、ひょんなことからキーフリーが魔法を披露しようとする。当然、ココは大喜びでニヤケが止まらない。

ただ現実は甘くない。キーフリーは「魔法をかける間は誰も中を覗かないように」とココを含めて部屋から追い出した。もちろんココの好奇心は止まらない。キーフリーとの約束を破って、魔法をかける瞬間を覗いてしまう。

そこでココは重大な事実を知ってしまう。

とんがり帽子のアトリエ1巻 あらすじ3
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
実は魔法は「かける」のではなく「(魔法陣を)描く」ものだった。つまり本来は誰でも魔法が使えた。そしてココは幼い頃に手に入れた「魔法の絵本」に魔法陣を描くと、威力は小さいながらもやはり魔法が発動。

しかし「魔法の絵本」には凶悪な魔法陣も書かれていた。結果、何も知らずに発動させたココは自分の母親は石化してしまう。これを嗅ぎつけたキーフリーは魔法使いの重大な秘密を知ったココの記憶を消そうとするものの、実はココの「魔法の絵本」には禁止魔法が描かれていた可能性を抱く。

とんがり帽子のアトリエ1巻 あらすじ4
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
そしてキーフリーはココを自らの弟子にする。果たしてココは魔法使いになれるのか?キーフリーが追う「彼ら」とは一体誰なのか?禁止魔法とは何なのか?…といった内容の王道ファンタジー漫画になります。

だから「とんがり帽子」の意味は魔法使いの帽子を指していて、「アトリエ」とはまさに魔法使いを育成する場所を意味してる。ダサいと言えばダサい漫画タイトルではありますが。


ココのキャラクターが可愛い!!


まず主人公・ココのキャラクターが可愛らしい。多分年齢は12・3歳ぐらいの女の子と思われるんですが、その年代特有の子供らしさや無邪気さがいちいち動作に現れてる。男女問わずに好かれそうなキャラ。

とんがり帽子のアトリエ1巻 ココのキャラ1
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
例えばココが最初魔法を使えた瞬間だと、喜びの余りにしゃがんだり立ってみたり、ベッドの枕に頭をボフッと突っ込んでみたり、まさに天真爛漫。思わず頭をナデナデして、かっぱ寿司に連れて行ってあげたくなります。

とんがり帽子のアトリエ1巻 ココのキャラ2
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
他にもアガットに間違って水の魔法をぶっかけてしまったシーンでは、ココはうろたえる余りに軽くエグザイルダンス。このあと自分の服をバフンコバフンコさせてるところもカワイイ。異性を意識する年齢ではないのか、ちょこちょこ股をガバッと広げてる無防備感が好き。


魔法描写がシンプルにカッコ面白い!!


とにかく作者・白浜鴎は圧倒的に絵が上手い。それが一番効果的に発揮する場面が魔法描写。

とんがり帽子のアトリエ1巻 魔法描写 浮水滴
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
空気中の水蒸気を凝縮させて「飲水」を集める魔法(浮水滴)だと、水の無形感を見事に描写。それでいてキーフリーのポージング的なカッコよさも両立させてる。直後、テティアというキャラが水を注ぐ場面もリアルでヤバイ。

そもそも魔法の発想からして、地味に意外感があって面白い。浮水滴だったら、上下に金属のフタを使うだけで「水」を留めておく、っていう発想はありそうでなかった。視覚的にも幻想的で良い。

とんがり帽子のアトリエ1巻 魔法描写が面白い
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
個人的に一番面白いと思った魔法が浮遊魔法。画像はキーフリーですが、浮遊したい場合は靴の下に魔法陣を描き込んで、それは両足を揃えることで発動する。発想がシンプルかつ設定をしっかり活かしてる。それでいてクルンッという足の運び方など、何とも少年漫画的でカッコイイ。


コマ割りが生む圧倒的なファンタジー描写にワクワク!!!


他にもファンタジー描写も圧巻。

とんがり帽子のアトリエ1巻 幻想的な世界観1
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
例えば、『とんがり帽子のアトリエ』序盤で登場した羽根馬車のシーン。馬車のデザインが何ともあたたか。それでいてチープ感もない。ココが乗り出す構図も、ジブリ映画にありそうなファンタジー感にあふれてる。

特に絵が上手いだけじゃなくて、コマ割りの使い方が独創的。そおんことがファンタジーな世界観を更に広げてくれる。

とんがり帽子のアトリエ1巻 幻想的な世界観 コマ割り1
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
例えばダダ山脈にココが修行に行かされる場面だと、ココはコマからはみ出てる。そのことが見事な遠近感を生み出して、目の前のダダ山脈の奥行き感が更に広がる。

とんがり帽子のアトリエ1巻 幻想的な世界観 コマ割り2
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
他にもダダ山脈ではココが機転を利かせて空中へ飛び上がる場面だと、ココの右足がちょこっとコマからはみ出てる。そのことで「落っこちそう」な上下の空間が頭の中で無意識的に生まれてる気がします。

とんがり帽子のアトリエ1巻 ドラゴン コマ割り
(とんがり帽子のアトリエ 1巻)
最終盤では巨大なドラゴンに襲われてしまうんですが、この時も一見すると一枚絵なんですが背景に黒枠を作ることでちょっとしたコマ割り風に仕上がってる。そのことでドラゴンがよりグワッと前面に飛び出てくる立体感を生んでる。

作者・白浜鴎の画力と型にはまらないコマ割りが生むスケール感の大きい、ファンタジーの世界観に思わず読みハマる


とんがり帽子のアトリエの総合評価 評判 口コミ



『とんがり帽子のアトリエ』の感想を一言でまとめると、確かに売り切れが続出するほど面白いのもうなずける。久々に良作のファンタジー漫画を読んだ気がする。このスケール感の大きさは、まさにファンタジーの醍醐味。

また敢えて「魔法」を平凡な位置に持ってきた逆転の発想も◎。そのことで主人公・ココだけが秘めうる「特殊性」も相対的に輝く。その他の魔法使いの女の子たちも、それぞれ個性的で良い。

『魔法使いの嫁』とかが好きそうな読者はきっとハマりそう。アチラはドロっとした恋愛(悲恋)要素がメインなので読者を選びますが、この『とんがり帽子のアトリエ』は少年漫画的な要素が多くより幅広い層に受け入れやすいはず。今後はバトル描写など期待大で、きっといずれアニメ化もされるはず。

『とんがり帽子のアトリエ』はシンプルに面白いファンタジー漫画だと思います。おすすめ。