『トモちゃんは女の子』1巻から3巻のネタバレ感想をレビュー。作者は柳田史太。最前線で配信中の4コマ漫画。Twitterでも同時に配信されてる模様。出版社は星海社。
「次にくるマンガ大賞」という賞レースで第1位(ウェブ漫画部門)だったらしいので何となくレビュー。『朋ちゃんは女の子』は面白い漫画か考察してみた。
(トモちゃんは女の子 1巻)
見た目も中身も男っぽく、その勇ましさからは「天然女子キラー」というアダ名が付くぐらい男前。自然と女子生徒がホレてしまうような女の子。
このトモは幼なじみの久保田淳一郎(ジュン)が好きだった。でも幼い頃から2人は一緒に遊んでたが故に、ジュンはトモのことを全く異性として意識してなかった。もはや一周回って、ジュンはトモを「完全に男友達」として認識してる。
例えば平気で胸ぐらをつかんでケンカすることは日常茶飯事。トモがブラジャーを装着してることすら忘れたり、ジュンがトモに「好きな女のタイプ」を訊かれて散々自分の好みを語った後に、トモに対して「お前も好みの【女のタイプ】とかあんの?」とまさかの逆質問をすることも。
(トモちゃんは女の子 1巻)
だからジュンは平気でトモのケツをタッチしてきたり、脇腹をコチョコチョしてきたりする。
(トモちゃんは女の子 1巻)
挙句の果てには、トモが作ってきた弁当のオカズをパックンチョ。
(トモちゃんは女の子 1巻)
でもトモは困って、「こ、この箸…どうすんだ!?どうすんだよぉ!?」とドギマギしまくり。だってこれって間接キスってやつやーん!!
『トモちゃんは女の子』のストーリーはトモが高校入学後にジュンに告白したものの、恋人としての関係が一向に進展する気配がないところから始まります。何故なら、ジュンはそれを愛の告白として認識してない。相変わらず、ジュンが変に馴れ馴れしくボディータッチとかしてくる。トモはドキドキムラムラするだけ。
果たしてトモとジュンが付き合う日が来るのか!?…みたいな羨ましいような切ないようなラブコメ漫画となってます。
(トモちゃんは女の子 1巻)
トモは常にスパッツを履いてるんですが、それを脱いだ姿を見てジュンは自分の顔をパンパン。トモは動きやすいようにかなり短めのスカートを履いてただけに、使用前後のギャップ感がハンパない。
(トモちゃんは女の子 2巻)
逆にトモからハグをされると、思いっきりそれを振りほどくジュン。ちなみにトモは胸もかなり大きめだから、ジュンの背中に与えた感触は想像するまでもないでしょう。ジュン曰く、「俺からはいいんだ。お前からはなんかダメだ」という謎の理屈を全開。
(トモちゃんは女の子 2巻)
久しぶりに二人だけで遊びに出かける約束をした時は、3日ぐらい前からジュンはテンション上がりまくり。普通に付き合ってるカップルのテンション。逆に誘った側のトモのプレッシャーがハンパない。
(トモちゃんは女の子 2巻)
だからジュンの方が女子っぽくて、トモと一緒に帰宅できないだけで簡単にすねる。キャロル・オールストンは「付き合ってないんだよね?」と確認すると、郡堂みすずは「そうよ。バカみたいでしょ」とバッサリ。
むしろジュンの方が自分の気持ちに混乱してる。例えば、トモが御崎光助という空手部主将と少し仲が良い。これにジュンはイライラするものの、この気持ちを自分で説明できない。
そこでジュンは「郡堂みすず(トモの親友)が彼氏とイチャイチャし出して、自分と話をしてくれなかったらどう思う?」という質問して、トモが「ちょっと寂しくなるかも」と返答。
(トモちゃんは女の子 1巻)
それを聞いた瞬間、ジュンは「そうそう!それなんだよ!」と自分自身を納得させる。あくまでトモという親友が自分の手元から離れるのが寂しいだけ、だから自分はイライラしているという理屈。男友達でも自分の知らない男と話してると、確かに少し切なくなったりしますけど(笑)
だからジュンは御崎光助に「トモちゃんのことが好きなんだよね?」と尋ねられても、一瞬間があって「嫌いな奴と一瞬にいたいわけないじゃないですか」と返答したりする。自覚してるのか無自覚なのか、巧妙に自分の気持ちに無理くり気付かないようにしてるジュンがなんとも言えません(笑)
例えば、郡堂みすずはドS。トモのマブダチですが、一方でジュンの気持ちにも気付いてる。そこで両者の関係を引っ掻き回そうとしばしば企んでくる。
あるとき「トモがアナタがいない場所でアナタじゃない男に寄り添って、あの子は顔を真っ赤にして…」みたいに煽りまくると…
(トモちゃんは女の子 1巻)
ジュンは何も言わずに、郡堂みすずの背中をドンと押すだけ。雨の中、睨み合う二人。ちょっとしたサスペンスのような緊張感。この場面以外でもことあるごとに郡堂みすずは揺さぶりをかけるんですが、頑なにジュンは自分の恋心をスルーしようとしてるのが笑えます。
この郡堂みすずすら戸惑わせてしまうのが、キャロル・オールストン。イギリス生まれが関係してるかは不明ですが、とにかくオットリすぎる唯我独尊。
(トモちゃんは女の子 1巻)
郡堂みすずが「先に言っておくけど、あなたみたいな人は好きじゃないわ」と全力で拒否ったのに、「うん分かった。じゃあお話はじめていい?」と一秒前の出来事は?思わず郡堂みすずも「あなた手強いわね」とグヌヌ。
(トモちゃんは女の子 1巻)
またあるとき、キャロルが郡堂みすずに話しかけた時には、郡堂みすずの机の上で正座。確かに「正座=礼儀正しい」ではあるけれども、キャロルちゃん、日本文化を色々と履き間違えてる!!逆にキャロルが机の上で正座するまで静観してた郡堂みすずも地味にいじらしい。
(トモちゃんは女の子 2巻)
こういった日常漫画のようなゆる~い空気感もステキ。前述のジュンとみすずのクダリも含めて、無言の「間」の使い方とかも上手い。
作者・柳田史太は画力というか、デッサン力がある。どうやら成人コミック出身の漫画家らしいですが女の子も可愛らしい。ムチッとしたおみ足など地味に食指を動かされる。だから各々のキャラクターが立ってることも含めて、地味に読んでて安心感がある。ゴージャス宝田や師走の翁あたりも一般コミックを描けばいいのに。
『トモちゃんは女の子』の感想レビューをまとめると、トモとジュンの噛み合いそうで噛み合わないやり取りが面白い。どちらもお互いに好意を向け合ってるものの、何かベクトルが全く真逆を向いてる。二人はどんだけ鈍感で無自覚なのか。これが何とも言えない面白さにつながってるのかも。4コマ漫画なのにしっかり物語も詰まってて、確かにナントカ大賞で1位に選ばれる理由も分かります。
ただトモがジュンに一方的に振り回されるだけの場面がもっと読みたかった。二人の関係性の「見え方」を変える演出を出すのがやや早かったのは惜しい。もう少し展開を引っ張って粘ることができたと思うので、もしかすると早くもネタ切れ感があるのか。面白いことは面白いですが、じゃあこれが10巻ぐらい続くかって考えるとやや微妙か。
だから個人的には柳田史太という作者の方を期待したいと思います。「次に来るマンガ」というより、どちらかと言えば「次に来る漫画家」の方が正しい評価か。
「次にくるマンガ大賞」という賞レースで第1位(ウェブ漫画部門)だったらしいので何となくレビュー。『朋ちゃんは女の子』は面白い漫画か考察してみた。
あらすじ物語・ストーリー内容
主人公は相沢智(トモ)。(トモちゃんは女の子 1巻)
見た目も中身も男っぽく、その勇ましさからは「天然女子キラー」というアダ名が付くぐらい男前。自然と女子生徒がホレてしまうような女の子。
このトモは幼なじみの久保田淳一郎(ジュン)が好きだった。でも幼い頃から2人は一緒に遊んでたが故に、ジュンはトモのことを全く異性として意識してなかった。もはや一周回って、ジュンはトモを「完全に男友達」として認識してる。
例えば平気で胸ぐらをつかんでケンカすることは日常茶飯事。トモがブラジャーを装着してることすら忘れたり、ジュンがトモに「好きな女のタイプ」を訊かれて散々自分の好みを語った後に、トモに対して「お前も好みの【女のタイプ】とかあんの?」とまさかの逆質問をすることも。
(トモちゃんは女の子 1巻)
だからジュンは平気でトモのケツをタッチしてきたり、脇腹をコチョコチョしてきたりする。
(トモちゃんは女の子 1巻)
挙句の果てには、トモが作ってきた弁当のオカズをパックンチョ。
(トモちゃんは女の子 1巻)
でもトモは困って、「こ、この箸…どうすんだ!?どうすんだよぉ!?」とドギマギしまくり。だってこれって間接キスってやつやーん!!
『トモちゃんは女の子』のストーリーはトモが高校入学後にジュンに告白したものの、恋人としての関係が一向に進展する気配がないところから始まります。何故なら、ジュンはそれを愛の告白として認識してない。相変わらず、ジュンが変に馴れ馴れしくボディータッチとかしてくる。トモはドキドキムラムラするだけ。
果たしてトモとジュンが付き合う日が来るのか!?…みたいな羨ましいような切ないようなラブコメ漫画となってます。
むしろジュンがトモを好き
ただジュンがトモのことを異性として見てないのかというと、実は全然違う。雨に濡れたトモの透けるブラを見たことをキッカケに、ジュンを女性として意識し始める。(トモちゃんは女の子 1巻)
トモは常にスパッツを履いてるんですが、それを脱いだ姿を見てジュンは自分の顔をパンパン。トモは動きやすいようにかなり短めのスカートを履いてただけに、使用前後のギャップ感がハンパない。
(トモちゃんは女の子 2巻)
逆にトモからハグをされると、思いっきりそれを振りほどくジュン。ちなみにトモは胸もかなり大きめだから、ジュンの背中に与えた感触は想像するまでもないでしょう。ジュン曰く、「俺からはいいんだ。お前からはなんかダメだ」という謎の理屈を全開。
(トモちゃんは女の子 2巻)
久しぶりに二人だけで遊びに出かける約束をした時は、3日ぐらい前からジュンはテンション上がりまくり。普通に付き合ってるカップルのテンション。逆に誘った側のトモのプレッシャーがハンパない。
(トモちゃんは女の子 2巻)
だからジュンの方が女子っぽくて、トモと一緒に帰宅できないだけで簡単にすねる。キャロル・オールストンは「付き合ってないんだよね?」と確認すると、郡堂みすずは「そうよ。バカみたいでしょ」とバッサリ。
むしろジュンの方が自分の気持ちに混乱してる。例えば、トモが御崎光助という空手部主将と少し仲が良い。これにジュンはイライラするものの、この気持ちを自分で説明できない。
そこでジュンは「郡堂みすず(トモの親友)が彼氏とイチャイチャし出して、自分と話をしてくれなかったらどう思う?」という質問して、トモが「ちょっと寂しくなるかも」と返答。
(トモちゃんは女の子 1巻)
それを聞いた瞬間、ジュンは「そうそう!それなんだよ!」と自分自身を納得させる。あくまでトモという親友が自分の手元から離れるのが寂しいだけ、だから自分はイライラしているという理屈。男友達でも自分の知らない男と話してると、確かに少し切なくなったりしますけど(笑)
だからジュンは御崎光助に「トモちゃんのことが好きなんだよね?」と尋ねられても、一瞬間があって「嫌いな奴と一瞬にいたいわけないじゃないですか」と返答したりする。自覚してるのか無自覚なのか、巧妙に自分の気持ちに無理くり気付かないようにしてるジュンがなんとも言えません(笑)
みすずなど脇役の登場人物も光る
トモとジュンだけではなく、サブキャラクターも地味に光ります。例えば、郡堂みすずはドS。トモのマブダチですが、一方でジュンの気持ちにも気付いてる。そこで両者の関係を引っ掻き回そうとしばしば企んでくる。
あるとき「トモがアナタがいない場所でアナタじゃない男に寄り添って、あの子は顔を真っ赤にして…」みたいに煽りまくると…
(トモちゃんは女の子 1巻)
ジュンは何も言わずに、郡堂みすずの背中をドンと押すだけ。雨の中、睨み合う二人。ちょっとしたサスペンスのような緊張感。この場面以外でもことあるごとに郡堂みすずは揺さぶりをかけるんですが、頑なにジュンは自分の恋心をスルーしようとしてるのが笑えます。
この郡堂みすずすら戸惑わせてしまうのが、キャロル・オールストン。イギリス生まれが関係してるかは不明ですが、とにかくオットリすぎる唯我独尊。
(トモちゃんは女の子 1巻)
郡堂みすずが「先に言っておくけど、あなたみたいな人は好きじゃないわ」と全力で拒否ったのに、「うん分かった。じゃあお話はじめていい?」と一秒前の出来事は?思わず郡堂みすずも「あなた手強いわね」とグヌヌ。
(トモちゃんは女の子 1巻)
またあるとき、キャロルが郡堂みすずに話しかけた時には、郡堂みすずの机の上で正座。確かに「正座=礼儀正しい」ではあるけれども、キャロルちゃん、日本文化を色々と履き間違えてる!!逆にキャロルが机の上で正座するまで静観してた郡堂みすずも地味にいじらしい。
(トモちゃんは女の子 2巻)
こういった日常漫画のようなゆる~い空気感もステキ。前述のジュンとみすずのクダリも含めて、無言の「間」の使い方とかも上手い。
作者・柳田史太は画力というか、デッサン力がある。どうやら成人コミック出身の漫画家らしいですが女の子も可愛らしい。ムチッとしたおみ足など地味に食指を動かされる。だから各々のキャラクターが立ってることも含めて、地味に読んでて安心感がある。ゴージャス宝田や師走の翁あたりも一般コミックを描けばいいのに。
総合評価・評判・口コミ
『トモちゃんは女の子』の感想レビューをまとめると、トモとジュンの噛み合いそうで噛み合わないやり取りが面白い。どちらもお互いに好意を向け合ってるものの、何かベクトルが全く真逆を向いてる。二人はどんだけ鈍感で無自覚なのか。これが何とも言えない面白さにつながってるのかも。4コマ漫画なのにしっかり物語も詰まってて、確かにナントカ大賞で1位に選ばれる理由も分かります。
ただトモがジュンに一方的に振り回されるだけの場面がもっと読みたかった。二人の関係性の「見え方」を変える演出を出すのがやや早かったのは惜しい。もう少し展開を引っ張って粘ることができたと思うので、もしかすると早くもネタ切れ感があるのか。面白いことは面白いですが、じゃあこれが10巻ぐらい続くかって考えるとやや微妙か。
だから個人的には柳田史太という作者の方を期待したいと思います。「次に来るマンガ」というより、どちらかと言えば「次に来る漫画家」の方が正しい評価か。
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