『東京喰種:re-東京グール:re-』8巻のネタバレ感想。作者は石田スイ。ヤングジャンプで連載中のバトル漫画。

作者・石田スイは最近『ハンターハンター』の冨樫義博と対談して、それだけではなくヒソカのスピンオフも描いてました。本当に筆が早い作家さんであります。その話はてっきりこの8巻に収録されるのかなーと思ってたんですが、なかったのでいずれ『ハンターハンター』34巻で収録されるのかも。

ネタバレ感想ブログ「すごないマンガがすごい」では「東京喰種のどこが面白いか考察した」というレビュー記事はアップロード済みなので、あとでお暇なブックマークでもしておいてください。


有馬さんはせんせいでおとうさんでした

ついに『東京喰種re』8巻で有馬貴将さんがおっ死んでしまいました。合掌。前巻で主人公・金木研とバトってましたが、何やかんやで有馬貴将が勝利すると思ってました。

ただ金木研がこれまで起きた様々な過去を全て受け入れることで、どこか精神的に吹っ切れる。そして強く願う。「生きたい」と。この思いの強さが有馬貴将より勝ったのか、有馬貴将の武器であるクインケ(フクロウ)を破壊。

まさに為す術もなくなった有馬貴将は…
東京喰種re8巻 有馬貴将 死亡
(東京喰種:re 8巻)
自らで自分にトドメをさしてしまう。あまりに呆気ない最期によく分かりませんでした。実は有馬貴将は前巻以前から分かっていたように、片目が緑内障で失明状態。残りの片目も失明しかけだった。そんなハンデを抱えててどんだけオマエ強いねんって話ですが、そこで衝撃的な事実も発覚。

実は有馬貴将も金木研らと同じく半喰種(グール)だった。正確には芳村の子供・高槻泉(エト)と同じく、人間とグール(喰種)の間に生まれたハーフ。有馬貴将曰く、「自分は出来損ないの半人間」とのこと。

何故なら半喰種は見た目も中身も、基本的に人間そのもの。普通に食事を取ることもできる。ただ半喰種は基本的に生まれた瞬間に死ぬ。仮に運良く生き延びたとしても、加齢のスピードが早い。その分だけ緑内障といった老人に多い病を発症して、20代30代までに死亡してしまうケースが多いんだそう。

有馬貴将もそのご多分に漏れずだった。金木研と戦おうと思えば戦えたものの、そろそろ寿命を迎えそうだったので有馬貴将は自ら命を絶ったというわけのよう。

東京喰種re8巻 有馬貴将 死去
(東京喰種:re 8巻)
そして金木研に「有馬貴将を倒したのは金木研にしてくれ」と遺言を残す。果たしてこのセリフは何を意味しているのかは後述しますが、有馬貴将はこれまで喰種の命を奪ってきた。でも、そんな「奪うばかりの人生」につくづく嫌気がさしていた。ただ最期の最期で金木に対して「何が残せた有馬貴将」は一種の充実感と共に涙を流して死んでいく。

東京喰種re8巻 有馬貴将と金木研
(東京喰種:re 8巻)
有馬貴将の亡骸にお経みたいなんを唱えながら、金木研は「ぼくをころしたひと、ぼくになまえをくれたひと、ぼくに希望をたくしたひと、あなたはぼくのせんせいでおとうさんでした」と別れを告げるシーンが印象的で幻想的で感傷的。なんだかホモ臭がビンビンに漂いますが、敢えてツッコミを入れるのは止めておきましょう。


V(ヴィー)の正体は和修家そのもの

有馬貴将がグールだったということは、それこそCCGの中枢にグールがいたことに他ならない。でも、そんなことが簡単に許されるのか。いや許される。

東京喰種re8巻 和修吉時
(東京喰種:re 8巻)
何故なら、CCGトップを務める和修吉時そのものが喰種だったから。額に銃弾が当たっても平然と生きてる。つまり和修家はゲートに細工をすることで、自分たちV(ヴィー)に所属する喰種は総スルー状態にしていた。

前巻前前巻でエト(高槻泉)は「和修家が喰種の協力者」と小説で書いてましたが、あまりに荒唐無稽でジョークかと思ってましたが、結果的には芳村やリゼが所属していた「V(ヴィー)」という組織が和修家そのものであり、和修家そのものが喰種だったというオチ。

だから総議長だった和修吉時が自ら有馬貴将を見出して、特例で三等捜査官へ就任させたと書かれてましたが、当然トップの和修が喰種だったからこそ容易に可能だったということ。

ちなみにこの有馬貴将を筆頭とした0番隊には「白日庭(はくびてい)」と呼ばれる出身者がいましたが、これらも全てグール。和修家の手によって作られて送り込まれた集団であり、ウリエ(瓜江)の部下だった、台湾出身とされるシャオ・ジンリーもこの白日庭出身とのこと。

じゃあ何故、喰種である和修家が同じ喰種たちを討伐するのか。一体どういう意図を持って作った組織なのか、目的はなんなのかなどイマイチ不明。また芳村やリゼはVにもともと所属していたものの、何故そこから逃げ出したのか。逃げ出さなければいけなかったのか。

和修一族は江戸時代あたりからずっとグール討伐の精鋭部隊だったらしいですから、その当時から半喰種だったということでしょうか。そうすると同時にとてつもない「エリート喰種」たちだっということになります。少し前の話だと同じようなグール家系の月山家を狙いましたが、一体何が両者で異なるのか。


金木研が「真の隻眼の王」へ

改めて『東京喰種:re』の情報をまとめておくと、「隻眼の梟」が高槻泉ことエトだった。高槻泉は表向きは新進気鋭の小説家だったが、同時に喰種集団「アオギリの樹」を作った人物。でもアオギリの樹のトップは「隻眼の王」。じゃあ隻眼の王が高槻泉かというと、それは違うと高槻泉自身が語ってる。

東京喰種re8巻 隻眼の王の正体は有馬貴将
(東京喰種:re 8巻)
でも『東京喰種re』8巻でようやく「隻眼の王の正体」が発覚。それが半分だけ喰種である「有馬貴将」のことを指してた。

画像は初めて有馬貴将と高槻泉が遭遇した場面っぽいですが、そこで高槻泉が命乞いのように「最強の有馬貴将を倒したグールが存在すれば、必ずグールたちの希望になる。このクソッタレ世界を滅茶苦茶に直したい」と自分の計画や動機を話した。そこで有馬貴将も「いいな、それは」と同調したっぽい。隻眼の王と名乗るぐらいだから、エト(高槻泉)と出会ったときに、既に有馬貴将の片目は失明していたのか。

つまり厳密には有馬貴将が隻眼の王ってではなく、有馬貴将を倒したグールを隻眼の王にしようぜと二人の間で密約がかわされてた。隻眼の王そのものは「空座」だったので、そりゃあ誰もその正体を掴むことができなかったのも頷けます。

前作『東京喰種』8巻で、オカマのニコが「そんなヤツいないわよ」と既にネタバレしてるのはそういうこと。アオギリの樹の一部幹部メンバーは既に有馬貴将の存在も知っていたということでしょう。有馬貴将は有馬貴将で自分の寿命が近づいていることを知ってたからこそ、金木研を死なせずにそのまま捜査官として育てたんだと考えられます。

要するに、8巻以降の展開は金木研が「隻眼の王」として君臨していくストーリーが始まる模様。ただ高槻泉が「座すも壊すも君次第」と言っているように、今後の『東京喰種re』では金木研がどういった振る舞いを取っていくのかがカギになりそうか。

ちなみに『東京喰種:re』の「re」の意味はマルタ語で「王様」を意味するそうですが、グーグル翻訳で試しても「リ」としか翻訳されなかった件。ホンマに「re = 王」なんすか?もしかすると造語?そもそもマルタ語ってマイナーすぎて予想できるわけないやんけ(笑)


ピエロって騙すのが得意なんですよーアハハー

有馬貴将は元々はグール側の立場の人間だったわけですが、更にストーリーネタバレしておくと、有馬貴将が率いていた0番隊の半グールメンバーも隻眼の王である金木研側に加わる。
東京喰種re8巻 平子丈の裏切り
(東京喰種:re 8巻)
そして有馬貴将の一番弟子のような存在、いや名コンビの片割れだった平子丈もCCG側を裏切る。平子はおそらく普通の人間のはず。妙に名前を覚えてしまってる田中丸たちもピキピキ。ただ裏切りは平子丈だけじゃない。

そのカギを握るのが、旧多二福(ふるたにむら)ことピエロ(ウタ)。どんだけ名前を持ってんねんって話ですが、
東京喰種re8巻 高槻泉 エト ピエロ ウタ
(東京喰種:re 8巻)
最初は編集者が殺されブチ切れ状態の高槻泉ことエトに追いかけられまくって、「やべしやべし!謝罪はいかが?めっちゃオラついてるー!味方ナシですかああ?」と半べそ状態で逃げまくるピエロ。ふんふん、マヌケ野郎だぜと思っていたら、

東京喰種re8巻 高槻泉 ピエロ ウタ リゼの赫子
(東京喰種:re 8巻)
ただピエロ覚醒しまーす!(アムロ風)。特等捜査官レベルの「V」を殲滅させた高槻泉を簡単にフルボッコ。ですよねですよねー!やっぱピエロはこうでなくっちゃ。どうやらピエロ(旧多二福)は金木研と同じくリゼの赫子が移植されてるので実はめっちゃ強いらしい。

有馬貴将と一緒に和修吉時に呼ばれていたことがありますが、どうやらこの旧多二福も「V」らしい。まさに二重スパイ的な存在か。そして先程、局長の和修吉時が部下にグールであることがバレた場面の画像を貼りましたが、実は和修吉時も死亡してしまう。じゃあ誰が和修吉時を倒したのか?

東京喰種re8巻 神父 ドナート ポルポラ
(東京喰種:re 8巻)
ピエロがあやめた可能性もありますが、コクリコから脱獄した「神父」のドナート・ポルポラという可能性もありそうです。亜門鋼太郎を育てたペドジジイがいよいよ本領発揮。ドナート・ポルポラが「王を迎えに」と発言してるので、そのまま金木研側に入るのか。うーん。そもそもピエロがアオギリの樹に入るつもりなら、高槻泉を倒す意味がないわけですから、どうなるのか分かりづらい。

あとピエロがポルポラに対して「クラウン」と呼んでるんですが、また新しい呼び名に変わったのだとしたらもう勘弁してくれ。

東京喰種re8巻 和修政
(東京喰種:re 8巻)
いつも反目し合ってたであろう息子・和修政は、父吉時の亡骸を見て「パパーン!」と大泣き。コイツもまさかのおネエ系だったというオチ。「あたし許さないからあああ」と慟哭してる場面は、良い感じに失笑を誘います。

この和修政もきっと半喰種のはず。コイツは「和修至上主義者」だったらしいですから、自身がグールであることを全面的にプライドを持っていそう。ましてやパパリンがころされた状況なので、今後は色んな意味ではっちゃけてくれそうなキャラクターか。


六月透がゴリゴリのシリアルキラーだった件

そして『東京喰種re』8巻での裏切りはまだある。それが六月透(むつきとおる)。金木研の下で働いていた中性的な捜査官。いかにもナヨナヨした性格で押しに弱いタイプ。

東京喰種re8巻 六月透
(東京喰種:re 8巻)
トルソーという喰種に捉えられ、四肢断裂にされた状態のまま、仲間の瓜江に発見された…かに思われた。確かに前巻の状態で手足がない、乙武さん状態だった。あー、いよいよコイツも死亡してしまうのか、と誰もが思ったはず。

東京喰種re8巻 六月透 舌集め
(東京喰種:re 8巻)
でも六月透は実際にはゴリゴリのシリアルキラーだった。子供時代は父親に虐げられていた記憶が散々フラッシュバックしていたものの、実は記憶の捏造っぽい。そして子供時代に家族全員を…。「喰種が」と警察に言い訳するものの、警察ですら信用できない惨状だった。

だから六月透が手足がない状態と思っていたのも、全部空想。つまり実は上記のバラバラ画像もトルソーのものだった。このトルソーを見るとお尻に強烈AFされた痕跡があるなど、六月透はせいぜい「受け」かと思ったら「断固たる攻め」だったというオチ。あまりの展開に頭で理解するのに相当時間がかかった。

色々とこじらせっぷり全開の六月透、絶対オウル(滝澤政道)超え決定ですやん!というかオウル滝澤っちと舌マニア六月っちが仲良くしてる光景が目に浮かぶ(笑)

東京喰種re8巻 鈴屋什造
(東京喰種:re 8巻)
他にも色々とありますが、鈴屋什造が阿原という部下を助けに来るシーンがカッコ良かった。ちなみに、この戦いの相手は随分前に登場した「シロクロ」。嘉納教授に捨てられたものの、自力で復活して強化されてる。その結果、鈴屋什造も心臓を突き刺されて有馬貴将と同じく死亡?みたいな展開。ミゼという喰種も死亡してます。せっかく可愛らしいキャラだと発覚したのに残念。


8巻の総括


『東京喰種re』8巻のネタバレ感想を我ながら長々と書きましたが、有馬貴将がついに死亡。圧倒的な強さとクールさから名物キャラ化してただけあって、有馬貴将の最期も色んな意味で印象的なまま死んでくれました。

でも色んなことが起きすぎてかなり事態は複雑化したので、簡単に状況を整理してみた。

有馬貴将と高槻泉が繋がっていたわけですが、主人公・金木研は有馬貴将の遺志をついで「アオギリの樹のリーダー(隻眼の王)」として活動していくはず。そこに平子丈といった0番隊の元CCG(V)たちを取り込み、まさに一大勢力を金木研が築き上げるのか。きっとトーカや月山習たちともすぐ再会を果たすのでしょう。

ただ気になるのが旧多二福といったピエロや「神父」たち。おそらく嘉納教授を頂点とするグール組織だと思うんですが、こいつらの目的が分からない。「王を迎えに」という発言から、金木研を巡っての戦いが勃発するのか。不知吟士の亡骸が嘉納に魔改造されてるであろうし、そこにシリアルキラー・六月透も加われば最凶のグール集団が形成されてしまいそうです。

ということは、そこに完全に人間だけの組織と化した「CCG」が加わって、今後の『東京喰種re』はハッキリ勢力が分かれた三つ巴の戦いが始まるってところか。ただ有馬貴将+0番隊+平子丈亡き今、CCGが持つ戦力の大幅ダウンは否めず、果たしてどこまで対抗できるのかは疑問が残るところ。

ちなみに最近更新が滞ってるのでしばらくはクルマ総合ブログ「くるまン」をメインにやっていきます。