『東京喰種:re』5巻のネタバレ感想。作者は石田スイ。ヤングジャンプ(集英社)で連載中。ちなみに喰種は「グール」と読みます。


あらすじ

『東京喰種:re』4巻までのあらすじとしては、絶望に打ちひしがれていた月山習が復活するものの、主人公・金木研が佐々木琲世として憎き喰種捜査官(CCG)として活動してることを知って更に絶望。この月山が金木研の記憶を取り戻そうと動くのではないか?…という場面から5巻が始まります。


月山家(ロゼ)殲滅作戦開始

途中に色んな展開があるんですが結論から書くと、月山家がグール一族であることがCCGにバレてしまう。

『東京喰種:re』4巻では同じく月山家の使用人であるカナエ=フォン=ロゼヴァルトが、CCG捜査官たちを襲撃。その間に月山習が時間を作って、「あんていく」という喫茶店に向かわせた。でもCCG捜査官たちの反撃にあって、カナエは命からがら逃げてた。

東京喰種re 5巻 カナエ フォン ロゼヴァルト
(東京喰種:re 5巻)
ただ『東京喰種:re』5巻では、カナエを高槻泉ことエトが洗脳し、肉体も改造。結果的に、主人公・金木研こと佐々木琲世の腕をサクッともぐぐらい強くなる。洗脳+改造されてる間、月山家には何の連絡もできなかったため、「カナエは失踪(CCG捜査官に囚われた)」と勘違いされてた。

そこで月山家に使える使用人のアリザという女が「カナエを取り戻そう」と准特等捜査官・キジマ式に一人で襲撃をかけるものの、結果的に自分が囚われの身となってしまう。そしてキジマ式の◯◯によって全てを吐かされた…みたいな展開。説明しててもダルいです。

東京喰種re 5巻18佐々木琲世と月山習
(東京喰種:re 5巻)
結果的に月山家が人間世界で築いた地位や名声は全て崩壊し、CCG捜査官たちが月山家の殲滅に動く。その中に主人公・佐々木琲世の姿があるものの、金木研時代の記憶が消失してるので「月山習」をこれから倒すことは頭の中に微塵もない状態。悲しいすれ違い。

月山習としては完全に追い詰められた状態。これまで陽気で余裕ぶった振る舞いを続けてきましたが、それは父親である観母ちゃんたちが築いてきた財産や名声のおかげだった。でも、この全てが破綻した現状で考え方も変わる。特に使用人たちの献身的な犠牲や、月山家を慕う社会的地位の高い隠れ喰種たちの助けに心を打たれる。

東京喰種re 5巻22月山習の本気
(『東京喰種:re』5巻)
月山習としては「佐々木琲世が金木研の記憶を取り戻して、また以前のように仲良く暮らしたい」と願っていたものの、命を賭してまで自分を守ってくれた使用人たちの思いに報いるため、これまでの私情を全て排斥して「月山家最後の当主」として最期の覚悟を見せるシーンは胸熱?

『東京喰種:re』5巻のストーリーを大まかにまとめるとこんな感じになります。


伊丙入と松前のバトル

月山家の面々とCCG捜査官たちが戦うわけですが、今回もワヤクチャな感じですので全部は説明しません。

東京喰種re 5巻27キジマ式
(東京喰種:re 5巻)
前述のキジマ式という准特等捜査官とかは結果的に倒されるんですが、単なる壊れたオモチャ状態。

東京喰種re 5巻20伊丙入と松前
(東京喰種:re 5巻)
とりあえず伊丙入という一見すると穏やかそうですが超絶ドエスの捜査官と、松前という月山家の使用人のバトルがメイン。伊丙入の「お久しぶりというか、さようなら」というセリフは割りと好き。

東京喰種re 5巻25伊平入の武器は放出系
(東京喰種:re 5巻)
伊丙入の武器は放出系。元上司の有馬貴将もこんな武器を持ってた気がする。

ちなみにネタバレしておくと、この伊丙入も倒されてしまいます。確かキジマ式と同様に『東京喰種:re』4巻で登場したばかりですが、伊丙入もソッコー消えてしまいました。月山掃討戦に向けた前フリ要員だったのかも知れませんが、うーん、いちいち忙しい。ただ松山という使用人ではなく、別のマイロという使用人。

東京喰種re 5巻26マイロ
(東京喰種:re 5巻)
このシーンが軽いSF。画像のマイロは「胴・体・無・用!」と叫びながら、このまま胴体だけ飛んで伊丙入を真っ二つ。でも、どう考えても胴体は要るでしょ。ロボットか(笑)月山家は全員喰種という設定なので、一応ギリギリ許容範囲内なのかも知れません。


アオギリの樹は再生する喰種を生産中?

マイロの件があったからというわけでもないんでしょうが、『東京喰種:re』5巻ではやたらと「真っ二つからの展開」が多め。東京喰種ではやたらとキャラクターの部位を切りまくる、切られまくるんですが、今回は驚異的な再生を見せちゃいます。

東京喰種re 5巻24ノロ
(東京喰種:re 5巻)
ノロという「アオギリの樹」という敵グループに所属するヤツは、普通に再生しちゃう。ちなみに随分前からノロという喰種がいた気がしますが、ほとんど記憶にありません。東京喰種はこういうキャラクターが多すぎ。

東京喰種re 5巻30カナエ
(東京喰種:re 5巻)
前述の月山家の使用人・カナエ=フォン=ロゼヴァルトも、主人公・佐々木琲世から首を切られた直後から復活してみせます。カナエは「一瞬意識がトんだが、なんだ?」と不思議がる。どうやら自分が切られた記憶も、身体が再生した感覚もない模様。つまり自動再生?

これは高槻泉ことエトが主導してるのか、嘉納教授が主導してるものなのかは不明。『東京喰種:re』5巻では嘉納教授が「Qs施術(くいんくす・せじゅつ)」なるものを実行しようとしてるクダリがありますが、それかな?

まあ「アオギリの樹」という組織そのものからしてイマイチよく分かんないですが、とにかくただでさえ戦闘能力が高い喰種に再生能力まで加わったらCCGとしては大きな障害となりそう。有馬貴将無双に期待したいところであります。

『東京喰種:re』5巻のラストは、その高槻泉(エト)が主人公・佐々木琲世(金木研)を襲撃した場面で終わり。佐々木琲世はどう立ち向かうのか?みたいな前フリ。エト的にはカナエや月山習を食うかも知れないので、そこも含めて展開がどうなるんでしょうか。


総合評価


とりあえずロゼ(月山習)編が始動。2015年12月現時点の最新ヤングジャンプで完結する模様。ということは『東京喰種:re』6巻でロゼ編は完結するはず。一応自分としては簡潔にまとめたつもりですが、ややまどろっこしい流れだったような気がしないでもありませんでした。読まされてるというより、「頑張って読みました」的な感じ。

あと今更ですが、霧嶋薫香や西尾が「喫茶:re」を経営してる理由も明らかに。「もしも金木研の記憶が戻って、誰にも頼ることができなくなった時、そのときはじめてここがアイツの帰る場所になればいいと思ってる」とのこと。霧嶋薫香たちが一向に動かない理由が意味不明でしたが、ようやく自分の中で腑に落ちました。

東京喰種re 5巻 霧嶋薫香の思い1
(東京喰種:re 5巻)
霧嶋薫香の「アイツ(金木研)を喰種の世界に戻したいの?」というセリフを読むと、確かに狩られる側の金木研として生きていくよりも、狩る側(CCG捜査官)の「佐々木琲世」として生きていく方が幸せ。この『東京喰種:re』5巻では佐々木琲世の本音も描かれていて、「僕はこんな身体でもヒトでいたい。喰種と呼ばれていた金木研を受け入れたくはない」と述べてる。

東京喰種re 5巻15金木研の苦悩
(東京喰種:re 5巻)
「あんていく」襲撃時に亡くなった亜門鋼太郎の情報を調べてる時にも、佐々木琲世は自問自答。激しく苦悩する。作者・石田スイとしても、こういった佐々木琲世の心理描写を描きたいんだと思われます。もしそうだとしたら霧嶋薫香たちをもっと登場させないと、新キャラクターで満載になるだけではこういった内面は伝わりにくい気がします。

ちなみに月山家の使用人・カナエの性別は女性だったらしい。カナエの名前はカタカナ表記(ドイツ名)であり、また中性的な見た目も相まって、この隠し玉的な設定に特に意外感はありませんでした。ただオチとしては「月山習への愛」を絡めた、何とも悲壮感が漂う切ない死に様をカナエを見せてます。

まあ、全体的にバトルシーンはそうでもなかったかなー。ちなみに『東京喰種:re』6巻は来年2016年3月頃に発売されると思います。