『てとくち』全5巻のネタバレ感想。作画は河下水希、原作は大崎知仁。ジャンプスクエア(集英社)で連載してた時代劇マンガ。

あらすじ

主人公は周助(しゅうすけ)。大黒屋という店の息子。とにかくお喋りが大好き。

てとくち1巻周助と里江
(1巻)
ヒロインの里江(りえ)は、大黒屋が管理する長屋に住む便利屋。ただ家賃を滞納しまくりで、周助が取り立てに行ったことがキッカケで、二人が江戸で起きる事件を解決していく。

てとくち1巻剣劇アクション
(1巻)
里江は剣の使い手らしく、たまに剣劇アクションの描写がチラホラ。

ちなみにタイトルの「てとくち」は漢字で書くと「手と口」。「手」が剣術の腕が立つ里江のことで、「口」はお喋りが止まらない周助のこと。だからこの二人を現したタイトルになってます。

推理モノっぽいが説明チック

前述のように主人公・周助は、とにかくおしゃべり。それを地で行くかのように、このマンガ全体のセリフ量も多い印象。また「事件を解決する」という体があるので、なんとなく推理モノっぽい要素も多い。

てとくち1巻推理モノ、説明チック2
(1巻)
結果その二つが重なると「説明チック」な描写が目立つ。だから読むのが多少面倒くさい。ミステリーの要素もそこまでクオリティーが高いものでもないので、全体的に『退屈』という表現が似合う。

一応最終5巻では、この周助のお喋りを利用した展開(の打開)を作れてこそいますが。おそらくその場面で使いたかったからこそ、周助をおしゃべりクソ野郎に設定したのかも。

お色気は少ない

『いちご100%』といったラブコメを連載してた作者・河下水希だから、また『ToLOVEる』などを連載するジャンプスクエアということもあって、ついお色気的な展開も期待してしまいがちですが残念ながら多くはない。ToLOVEると比較した場合、ほとんどセクシーな描写はないと言ってもいいぐらい。

てとくち1巻おみ足
(1巻)
ヒロイン・里江のおみ足がキレイかなー程度。せっかく胸が大きいキャラクターなんですが、そこが活かされる場面はほぼない。

てとくち1巻BL要素
(1巻)
ごくたまに何故かBL的な展開も。誰得?

総合評価

ずっと恋愛漫画を描いてた作者・河下水希ですが、このマンガでは原作者を付けて、しかも全くこれまでとは畑が異なる時代劇モノに挑戦。最終5巻のあとがきでは河下水希の思いも書かれてますが、それが成功してるか否か?

『てとくち』の評価としては、可もなく不可もなく。ちなみに、この記事は「てとくち1巻2巻」の旧ブログでアップしたレビューのほぼ使い回しなんですが、その当時は「見所を探すのは難しい」と結論付けました。ムフフ的な描写に走りそうで走らない、またギャグ的な要素も弱いなど、いまいち全体的に中途半端な印象を受けたから。タイミングが悪かったのか、3巻ではポロリんちょしてます(;´Д`)

ただ最終5巻まで読む限りは「それなりに」というレベル。結果的には平凡なラインには落ち着いた感じ。最後の老中・瀬良とのクダリなんかは比較的しっかり読めた。まとめると面白くなくはなかったけど、特別面白いということもなかったといった感じ。

どうしても河下水希の絵柄が歴史モノには合ってない。学園モノを得意とするだけに、キャラにちょんまげ姿といった髪型が似合わない。とはいえ現代風に合わせて、今どきっぽい髪型のキャラクターもいたりして、本格的な時代劇マンガでもなかった。

おそらく「違和感なく現代チックに読める時代劇」を狙ったのかも知れないですが、それが成功したか成功してなかったのかは、5巻というボリュームからも明白かも知れない。ただそういった狙いがあったとしたら、その試み自体は面白かったと思います。



◯展開★2.5◯テンポ★2.5
◯キャラ★3◯画力★3.5
◯全巻大人買い…★3
◯80点!!!!