『ねこったけ!』1巻から3巻のネタバレ感想をレビュー。作者は灘谷航。掲載誌は少年サンデーS増刊。出版社は小学館。ジャンルは少年コミックの動物漫画。絶賛AmazonのKindleや楽天などでもダウンロード購入・無料で試し読み・立ち読みが可能です。

今回も『ねこったけ』が面白いかつまらないか簡単に考察してみました。


あらすじ物語 ストーリー内容


主人公は山田小春(やまだこはる)。どこにでもいる女子高生。毎朝登校していると少し気になる人物がいた。

ねこったけ1巻 あらすじ
(ねこったけ 1巻)
それが同じクラスメイトの富士健祐(ふじけんすけ)。やはりどこにでもいる男子高校生だったが、何故か毎朝学校とは異なる方向へ寄り道。気になって気になってしょうがなかった。

ある日、山田小春は思い立って富士を尾行するとスマホを片手にあちこちパシャパシャと撮影していた。どう考えても完全なる不審者。もはや盗撮犯。

ねこったけ1巻 あらすじ2
(ねこったけ 1巻)
そこで富士をとっちめると、スマホの中には野良ネコの写真ばかり。まさかの単なる猫馬鹿だった。富士の家族は全員猫アレルギーのため、家でネコを飼うことができなかった。そこで野良ネコを観察していた。

ねこったけ1巻 あらすじ3
(ねこったけ 1巻)
『ねこったけ』の内容は、この富士が根古屋仁(ねこや・じん)という毛糸玉一つで野良ネコ全匹をあやしてしまうネコマスターに弟子入りすることからストーリーが始まる。


猫ちゃん描写は極めて上手いwww


『ねこったけ』はとにかく猫ちゃん描写が上手い。とにかく上手い。

ねこったけ1巻 猫描写2
(ねこったけ 1巻)
例えば左足で首筋をかいてる場面だと、ダラッとしてる残りの手足の感じが上手い。そして、この気持ちよさそうな表情。

ねこったけ2巻 猫描写4
(ねこったけ 2巻)
人間に首元をもふもふされてる表情は、まさに恍惚。

ねこったけ2巻 猫描写
(ねこったけ 2巻)
子猫ちゃんがバンザイしながらスヤスヤと眠ってる場面も思わず笑ってしまいます。手足に力が入ってない底抜けの脱力感が素敵。

ねこったけ1巻 猫描写3
(ねこったけ 1巻)
他にも眠ってるシーンだと「ごめん寝」も面白い。リアルの猫ちゃんも実際こんな風に寝ることってあるんですかね?無防備感がハンパない(笑)

ねこったけ3巻 猫描写
(ねこったけ 3巻)
子猫ちゃん同士がじゃれ合ってるシーンも思わずホッコリ。ネコの手足の感じが絶妙。

ねこったけ2巻 猫描写2
(ねこったけ 2巻)
主人公・山田小春が飼ってるセントバーナードに出くわしたネコちゃんが、思わず後ずさりする瞬間も上手い。

ねこったけ1巻 猫描写
(ねこったけ 1巻)
富士が大好きな野良ネコ・タマ子が怒った瞬間の「逆立った毛」など、意外とデフォルメもしっかり効果的に働かせてるのが良い。

ねこったけ3巻 猫描写2
(ねこったけ 3巻)
ラストは水にびっしょり濡れて体積が3割4割ほど減ってしまった、悲壮感たっぷりの猫ちゃんで締めくくりたいと思います。垂れた耳と悲しそうな視線が笑ってしまいます。


ねこったけの総合評価 評判 口コミ



ということでラストの総括。『ねこったけ』が猫好きにおすすめできるかというと、単純にネコ描写だけ読むならおすすめ。

でも逆に言えば、それだけ。前述の『ねこったけ』のあらすじを読んでもらったら少し分かるように、基本的にどうでもいい展開がメインになります。ネコを中心としたノホホンとした日常マンガではなく、むしろ内容はコテコテのギャグ漫画

良くも悪くも「架空のマンガ物語」を作ろうとしてるせいで、かえってネコが主人公になりきれてない。ノホホンとしたネコと世界観が絶妙にマッチしておらず、ネコ描写の上手さが悪い意味で浮きだってる。これだけ画力があれば、個人的に淡々と猫描写だけ描くだけで十分。その内容のなさがマッタリした世界観を勝手に構築してくれるので、結果的に「マンガとしての面白さ」に繋がったはず。

ただ『ねこったけ』1巻2巻程度であれば、一度は読んでみても損はしないはず。もしギャグ展開が特に気にならないってことであれば、継続して4巻5巻と購入すればいいと思います。