『ミッドナイトブルー』のネタバレ感想をレビュー。作者は須藤祐実。掲載誌はFEELS COMICS。出版社は祥伝社。ジャンルは少女コミックの短編マンガ。絶賛AmazonのKindleなどでもダウンロード購入・無料で試し読み・立ち読みが可能です。

とりあえず今回も『ミッドナイトブルー』が面白いマンガなのかつまらないのか考察してみました。


あらすじ物語 ストーリー内容


楕円状の軌道を描く火星の公転周期は2年。つまり約2年に1回程度地球と接近する。

時代は2003年8月。火星が地球に十何年かぶりに近付いた日。天文学部だった高校生3年生の蓮見は友だち3人とある約束をする。それが「高校を卒業しても2年に1度は集まって火星観測をしよう」というもの。

ミッドナイトブルー ミッドナイトブルー1
(ミッドナイトブルー)
しかし、この約束をした2日後、蓮見が大好きだった友達の一人・みのるが交通事故で帰らぬ人となってしまう。そのまま約束は流れることはなく、おそらく鎮魂の意味も込めて再び3人は2年後の2005年に集まった。

ミッドナイトブルー ミッドナイトブルー2
(ミッドナイトブルー)
ただ何故か、みのるの霊がひょっこりと登場。「さてどこにいるでしょう?蓮見がうらやましがるとこだったりして?」と笑顔でムダに元気な様子。そこから蓮見は2年毎にみのるの霊と遭遇するようになる。

果たして何故みのるが2年毎にしか現れないのか?みのるが残した発言の意味とは?


ページが青みがかってる


ミッドナイトブルーとは、色の名称。日本語に直訳すると「真夜中の青」という意味。ほぼ黒色に近い黒みがかった青色らしい。ミッドナイトブルーの由来は、中国の明朝期時代の陶磁器にこぞって使われた青みがかった上薬から来ているとのこと。

だから画像を見ても分かるようにページも青みがかってる構成になります。自分の場合は電子コミックなんですが、おそらく紙コミックでも同様のはず。



ミッドナイトブルーは全7話の短編漫画


ただこの「ミッドナイトブルー」は一つのストーリーにすぎない。『ミッドナイトブルー』は冒頭でも少し説明したように全7話の短編漫画。

ミッドナイトブルー 箱の中の思い出
(ミッドナイトブルー 箱の中の思い出)
他にも「箱の中の思い出」では、ある男性教師が早朝に気付くと、見知らぬ可愛らしい女性が部屋にいた。どうやら一夜を共にはしてないものの、女性はどこがで見覚えがある声。果たして、男性教師と女性はどういう関係性があるのか?

ミッドナイトブルー 夢にも見たい
(ミッドナイトブルー 夢にも見たい)
「夢にも見たい」では、ある男性アナウンサーに恋い焦がれる女子高生のストーリー。特に男性アナウンサーが美術に関する解説番組をこのんでチェックしていた。

しかし突如として、その番組が打ち切りへ。一方的に別れを告げられたに等しい、女子高生は「電波も液晶も飛び越えて会いたい」と思いを更に募らせていく。

ミッドナイトブルー 夢にも見たい2
(ミッドナイトブルー夢にも見たい)
その願いがかなったのか絶望に打ちひしがれる女子高生が、ある日、男性アナウンサーに出会う夢を見る。突然のことに、自分の思いを伝えなければとパニクる女子高生。そこでポツリと出た一言が実は…というオチ。

ミッドナイトブルー 今夜会う人
(ミッドナイトブルー 今夜会う人)
「今夜会う人」は、あるサラリーマンがどこにでもありそうなバーに立ち寄ったところからストーリーが始まる。バーテンの女の「目つき」がかつて出会った不思議な女の子を彷彿とさせた。そしてサラリーマンは過去の出来事を全て話すものの、まさに狐につままれたようなオチが待ってる。

ミッドナイトブルー 花が咲く日
(ミッドナイトブルー 花が咲く日)
「花が咲く日」は植物園で働くオンナに高校生が恋をする話。

植物園で働くオンナは高校生の兄が好きだったが、その兄は植物の研究をするため世界に旅立った。しかし8年も何の音沙汰もなし。完全に失踪か。そこで高校生の次男が「あの枯れた竹を見るのは止めろ」とオンナに告白したものの…というある意味残酷なオチが待ってる。

ミッドナイトブルー 白い糸
(ミッドナイトブルー 白い糸)
ある大学の先輩(♀)と後輩(♂)が卒業後、5年ぶりに再会したシーンからストーリーが始まる。

後輩のオトコは先輩のオンナが好きだったものの、全く相手にされてなかった。しかし後輩は何故か先輩の居場所を発見するのが得意だった。そして再び現在出会った二人は…。

ミッドナイトブルー ある夫婦の記録1
(ミッドナイトブルー ある夫婦の記録)
「ある夫婦の記録」はお金持ちの夫婦のストーリー。何故かダンナが家中に隠しカメラを設置して、常に奥さんを監視。しかも奥さんは奥さんでそれを許容するだけではなく、ダンナの要求をのんで日々家の中で不倫に励む。

果たしてダンナは何故そんなことをするのか?奥さんは奥さんで不貞に走るのか?歪な二人が遠回りながらも真実の愛を見つけるというオチ。


ミッドナイトブルーの総合評価 評判 口コミ



短編マンガと聞くと、個人的にはストーリーものを作れない漫画家が逃げがちなジャンルというイメージ。でもそんな固定観念には反して、『ミッドナイトブルー』は意外と面白かった。

一話一話のクオリティーが高く、どれも続きが気になってしまう内容。一話目の「箱の中の思い出」を読んだ後でようやく『ミッドナイトブルー』が短編マンガだと気付いたほど。だから続きを読みたいという終わり方は、余韻が残る心地良い読後感に繋がってる。

設定やネタにかぶりはなくオリジナリティーがあって、全編飽きさせない。また内容もファンタジー的でノスタルジック。『ミッドナイトブルー』は青春要素もふんだんに溢れていて、そのことが余韻の残る終わり方と共に何とも言えない切なさで胸が締め付けられる。

これぞ短編マンガと呼べる短編マンガ。「新世代の叙情派ストーリーテラーが贈る傑作」と紹介されていたのも、あながち間違いではない。短編好きにもサクッとマンガを読みたい方にも『ミッドナイトブルー』はおすすめ。

きっと1話30分のドラマにもしやすそう。いずれ安倍総理や自民党をヨイショするしか能がないNHKや民放の深夜ドラマ枠あたりで実写化されるであろうと予想してみる。