『滅子に夜露死苦』1巻のネタバレ感想。Comic REXで連載中。作者はクール教信者。『旦那が何を言っているかわからない件』という深夜アニメが人気らしいので、その作者の他の漫画をレビューしてみた。

あらすじ

主人公は歳浦明子。新高校1年生。

滅子に夜露死苦1巻歳浦明子のお腹
中学時代から名を馳せる喧嘩師だった。次々と敵対する暴走族を壊「滅」させてきた。そこで付いたアダ名が「滅子」。滅子の前に滅子なし、滅子の後に滅子なし。

滅子に夜露死苦1巻歳浦明子の不敵な笑み
普通に笑っただけでも目がヤバい。ここまで来るとただのホラー。『刃牙』シリーズに登場するキャラクターでもないかぎり直視はできないでしょう。

滅子に夜露死苦1巻歳浦明子2
喧嘩が始まった時の嬉しそうな不敵な笑みが、まさに喧嘩師としてのそれを彷彿とさせる。

でも実は滅子さんは思春期バリバリだから男にモテたい。でも刃牙バリの日常生活を送ってるので、当然モテたいけどモテない。そんな不遇な日常を描いたギャグ漫画。

滅子の欲しいギャップ感

ただ滅子という怖いキャラクターが、ひたすら怖いだけ。見た目通りのキャラクターが、見た目通りの行動をしてるだけ。これだと何も生まれない。

『滅子に夜露死苦』はギャグ寄りの漫画だからこそ主人公にギャップ感が欲しい。ギャップ感はギャグの基本。こんなことしそうにないキャラクターがあんなことしちゃう?ってのが笑いに繋がるんだと思う。

記憶喪失というムダ設定

あと主人公・滅子は中学校三年生の時の記憶がないという設定がある。

何故か展開にストーリー性を持たせようとしてるんですが、『滅子に夜露死苦』という漫画にそれ要る?正直こんなキャラクターの背景に興味は湧かないし、ムダに勿体つけてる感じがイライラさせられる。

ギャグ漫画にシリアス設定が不要とまでは言いませんが(少年ジャンプの『銀魂』など好例)、シリアスがメインになっちゃうとアウトかな。どういう方向性の漫画を自分は描いてるのか、描きたいのか、そこを作者はもう一度見直すべき。

総合評価

とにかく主人公の滅子はめちゃめちゃ強い。その強さを可能としてるのが圧倒的な身体能力。かなりの長身で体重もヘビー。言っちゃえば、バレーボール女子選手のよう。だから設定的には実はツボ。

でも残念ながら、性的に刺激するフェティシズムを描かれることはない。例えば『富士山は思春期』の主人公のようにマニアなツボを描けるだけで購入意欲が湧く読者も増えたはず。

前述の評価を総合的に勘案すると、『滅子に夜露死苦』というマンガはあまりオススメできるポイントは少ない。


◯展開★2.5◯テンポ★3
◯キャラ★3◯画力★3
◯大人買い★3
◯73点!!!!