『幕張』全9巻のネタバレ感想をレビュー。作者は木多康昭。掲載誌は少年ジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックのギャグ漫画。1990年代の作品ですが、今更ながら面白いかつまらないか考察してみた。


あらすじ物語・ストーリー内容

舞台は、県立幕張南高校。主人公はそこに在籍する高校1年生の塩田鉄人。同じ野球部の奈良重雄やマネージャーの桜井美保などと共に、ゲスい高校生活を送る的な展開。ただ実在する人物や漫画家をディスったりパロったり、幕張のあらすじはあってないようなもん。


ジャンプ編集長の体の張りっぷりが面白い

『幕張』は木多康昭のデビュー作。1990年代半ばぐらいから連載開始ということで、作品としては古めのマンガ。広末涼子がちょうどポケベルCMやってた頃。つまりどんだけ古いねん。

そこでマンガの中で登場するのが、当時の担当編集者だった瓶子吉久。現在の少年ジャンプで一番偉い編集長。幕張の中では「鬼瓶」という架空キャラクターとして登場するも、後半は普通に「瓶子吉久」の名前を連呼されて、作者の木多康昭に可哀想なぐらいめちゃめちゃイジられまくる。

幕張9巻 瓶子吉久の不倫宣言
(9巻)
最たる例が「担当漫画家と不倫宣言」。ちなみにこの担当漫画家とは「かずはじめ」。『MIND ASSASSIN』の連載で有名な漫画家。そして瓶子吉久の現嫁。ぶっちゃけすぎやろw

最近なんのマンガをレビューしようかと悩んでまして、テキトーにWikipediaをサーフィンしてたらこの事実を知った。しかも、かずはじめが女性だったという事実もその時に。余談ですが、これが今回幕張を記事化するキッカケになります。

だから上記の画像では「手を出したことがあります」と何故か過去形で表現されてるんですが、むしろ何十年も続くぐらいのガッツリとした現在進行形だったというオチ。この幕張がキッカケで責任をとって結婚したと穿った見方もしてしまいますが(笑)

幕張9巻 瓶子吉久の名言
(9巻)
あまりにイジられすぎる瓶子吉久の「木多君 これは勘弁して」という名言が笑った。

幕張9巻 木多康昭の名言
(9巻)
それに対して返答するかのような「内緒の相談はすべてバラす!」という作者・木多康昭のポリシーがゲスすぎて更に笑った。

幕張1巻 女装好きの瓶子吉久
(1巻)
細かく振り返ってみると、1巻目の段階から瓶子吉久に対するディスりがえげつない。かずはじめは編集長の女装グセを許容されてるんでしょうか。

幕張2巻 瓶子吉久かめはめ波
(2巻)
でも個人的に瓶子吉久は嫌いになれない。何故ならオッサンのくせにかめはめ波を繰り出そうとするお茶目さんだから!自分もハンターハンターの水見式を何度試したか分からない。

バクマン。19巻瓶子吉久
(バクマン19巻)
ちなみに瓶子吉久は『バクマン。』だと優秀なジャンプ副編集長として登場済み。家庭では妻(かずはじめ)とアツアツ生活を送ってると描かれてましたが、この『幕張』を読んでからのギャップ感に思わずホレる!!「ウソつけー!」というツッコミは野暮ってもんです。


他のジャンプ漫画家もディスる!

ただ瓶子吉久編集長だけではなく、木多康昭は他のジャンプ漫画家さんもディスりまくり。

幕張9巻つの丸はチンピラ?
(9巻)
みどりのマキバオーで有名な作者・つの丸はチンピラ扱い。画像だと潰れて読めないですが、つの丸のルビは「チンピラ」。バクマンによると年末に漫画家たちが集まって盛大なパーティーを開くので、そこで何かよっぽど嫌いになる出来事があったんでしょうか(笑)

他にもパロディー満載。ジブリ映画やガチャピンやら、他人の褌で相撲を取る感がハンパない。
幕張9巻 ジョジョをパロディーする奈良重雄
(9巻)
ジョジョなどもガッツリ登場。画像の奈良重雄というキャラが、少年誌ではありえない性癖の持ち主。さすが瓶子吉久が担当してただけあるでー。


総合評価 評判 口コミ


『幕張』のネタバレ感想をまとめると、面白いといえば面白いものの内容は究極の内輪ネタに終始してる。だから好みは分かれそう。実は脇役キャラの奈良重雄や吉崎哲也なども実在する人物らしい。じゃあ奈良重雄の扱いがヤバすぎやん。奈良のモチーフにされた方は今頃どうしてるんだろう…。

だから笑いの好みは分かれそうですが、瓶子吉久ジャンプ編集長に対するディスりは笑える。今の編集者に足りないモノが全部詰まってる。当時一介の編集者だった瓶子吉久の涙ぐましい私生活の投げ売りに思わず感動。かずはじめもマンガに対する真摯な姿勢とプロ根性に濡れたんでしょう!!

だから編集者はオンナにモテることばっか考えちゃダメなんですよ!週刊文春に激写されてちゃダメなんですよ!そこは敢えて自分から紙面にぶつけないとッ!!自らネタを投下しないとッ!ジャンプに限らず、マガジン編集者もサンデー編集者も世界のヘイポーならぬ、世界のヘイシーを見習うべきだ!

ちなみにこんなギャグ漫画を描いてた作者・木多康昭ですが、後に『喧嘩稼業』という面白すぎる格闘漫画を執筆してます。