『くるねこ』1巻のネタバレ感想。作者はくるねこ大和。その御本人の人気ブログをエンターブレインがそのまんまコミック化。一時期フジテレビ系で「くるねこ」のアニメも放送されてた。中谷美紀か本上まなみがナレーションをしてた記憶。

今年2015年2月22日に旧ブログで書いた記事。その日は「猫の日」だったということで何となくレビューしてみました。

あらすじ

作者・くるねこ大和のブログでは何が書かれてるかと言えば、猫達との日常。それを4コマ仕立て(厳密には1ページ完結の8コマ漫画?)で公開されてるそう。だから内容のテイスト的には、ゆるゆる~な日常マンガに近い。

くるねこ1巻にゃさん1
にゃさんという名前の猫がシッポでバンバン床を叩く。

くるねこ1巻にゃさん2
それにひたすらビクつく作者・くるねこ大和。

ただ飼い猫と言っても、ほとんど捨て猫らしい。
くるねこ1巻 捨て猫との出会い
フリーランスのデザイナーを始めた頃あたりに妹さんとワチャワチャしてると、川べりあたりで捨て猫5匹(通称・5にゃん?)を発見したことがキッカケ。

しかも飼ってるだけじゃなくて捨て猫の里親探しをブログで行ってて、猫ちゃんたちの斡旋みたいなこともしてるらしい。てか斡旋という表現悪いか、そういう部分も含めての人気なのかも。

ポ子がかわいい

その中でも「ポ子」という名前の捨て猫というか飼い猫がかわいかった。

くるねこ1巻ポ子1
最初は産まれたての状態で捨てられて、目ヤニだらけで結構危ない状態。動物医も見捨てたくなるほど。ただ何やかんやで生き残るものの、ちょっと鼻だけは障害を負った模様。

くるねこ1巻ポ子2
作者の「それがどうした生きてりゃオッケー」というセリフが良かった。ポ子に対する愛情の深さみたいなんが読み取れる。

くるねこ1巻ポ子3
ただ脳みそは問題なかったはずですが、石油ストーブの上にピョンと飛び乗ろうとしたりする。ポ子のお尻の穴がちょっと切ない。

このポ子は人気キャラクターなのか知りませんが、グーグル日本語入力で「ぽこ」を変換すると、「ポ子」が候補として登場。ブログ閲覧者さんの中では結構親しまれてるキャラクターだと予想。

同人誌並

ただ「マンガ」として評価すると厳しい。

とにかく絵がビミョー。別に下手クソという表現は微妙な違う気がしますが、なんとなく落書きの延長。ブログに載せたマンガを、そのまんま紙にしてるだけ。だから加筆や再編集はおそらくないはず。

あとセリフが手書きなんですが、とにかく作者・くるねこ大和の字が汚い。これはマジでキツイ。それが「味」と反論されるとそれまでなんですが、せめて字がもっと上手くならないもんなのか。

普段からブログで読み慣れてる読者じゃないと、正直厳しい印象。同人誌が悪いということではないですが、そういう類いと認識しないと結構酷評したくなる。

総合評価

猫ちゃんたちの思わず和む日常がウケてるマンガ。ただどちらかと言えば、作者の普段からの行いや人柄を含めての人気。

だから購入してる読者の多くは、「寄付行為」に近い感覚を抱いてるのかも。でなきゃ、このクオリティーで一冊1000円も出し続けられるかは微妙。もし購入を考えるのであればアニメ版。ブログ閲覧者以外であれば、まだそっちだったらお金を出してもいいかなと思えるレベル。

ただ一冊1000円という割に、「くるねこ」は100万部以上売れてるらしい。だから安売りしない姿勢や読者との距離感の重要さなど、クオリティー以外の部分での追求やアプローチはプロのマンガ家さんほど学べる?

くるねこ
くるねこ大和
エンターブレイン
2008-01-15

◯展開…★3◯テンポ…★3.5
◯キャラ…★4◯画力…★1.5
◯大人買い…★3
◯おすすめ度…75点!!!!