『くまみこ』1巻から6巻のネタバレ感想をレビュー。作者は吉元ますめ。掲載誌はコミックフラッパー。出版社は角川書店。ジャンルは少年コミックの動物ギャグ漫画。スピンオフ漫画の『くまみこちゃん』なども発売済み。

2016年4月の今月からアニメ化も始まったらしいです。ここで人気が出れば、こういうマンガの感想ブログのアクセスも増えるんや!ってことで、面白いかつまらない漫画か考察してみた。


あらすじ物語・ストーリー内容

舞台は東北の山奥のクソど田舎。日本海側に面する地域なので、おそらく青森県か秋田県や山形県あたりか。

主人公はそんな山奥に住む雨宿まち。14歳の巫女。都会に憧れる美少女。そして、もう一人の主人公はヒグマのナツ。何故かペラペラに人語を話すことができる。雨宿まちの、ちょっとした親代わり。

くまみこ1巻 雨宿まちは都会へ行きたい
(くまみこ 1巻)
細かいツッコミはさておき、雨宿まちが「都会の高校へ進学したい」と言い出すものの、親代わりのナツは当然心配する。果たして、雨宿まちは都会へ行くことはできるのか!?…みたいな話のマンガ。ただ基本的には東北の山奥で何やかんやしてるだけの日常マンガですので、こまけーこたぁー忘れてください。


ITに詳しすぎるヒグマのナツ

ヒグマのナツがとりあえずITや家電製品に詳しすぎる。

くまみこ2巻 ネクサスタブレットを使いこなすナツ
(くまみこ 2巻)
例えば、ネクサス(Nexus)のタブレットを使いこなす。こんなに鋭い爪でタッチパネルが反応するか心配ですが、そこら辺はグーグル先生はなんとかしてくれるんでしょう。

くまみこ3巻 目元エステを楽しむナツ
(くまみこ 3巻)
当然スマートフォンやパソコン画面からは目を痛めるブルーライトが発せられてるので、ヒグマだって目が疲れます。そこで重宝するのが「目もとエステ」。これを装着するとスチームが出て、目を温めることで疲労を解消してくれるそう。一応ヒグマの頭に入るサイズがあるらしい(笑)

くまみこ2巻 ネット通販の有用性を講演するナツ
(くまみこ 2巻)
ハードウェアに関してだけではなく、ソフトウェアなど幅広い知識にも長けるナツは、近所の老人たちに対して「インターネット通販の有用性」に対して講演を行ったりする。「村人の皆さん、クレジットカードは決して怖いものではありません」と諭すものの、パット見は全然説得力がありません(笑)

まさにナツはよく東北の山奥でくすぶっていられるな、という逸材。きっと講演会を開けばボロ儲けでありましょう。


無知すぎる巫女・まち

一方、もう一人の主人公である巫女の雨宿まちは、とにかく何も知らない。

くまみこ1巻 MDが最先端?
(くまみこ 1巻)
まちの中での最先端が、まさかのMD。ナツが「ソニーはもうMD事業を終了させてるよ?嬉しそうにそんな報告をしてくる君が悲しいよ。いいかいまち、君のその情弱ぶりは都会では命取り」と説明。てか、ヒグマのくせにやっぱ色々と詳しいな、おい。

くまみこ1巻 マルイの読み方
(くまみこ 1巻)
百貨店の「マルイ」の読み方も分からない。ちなみに関西だとほとんど出店されてなかったはずなので、これはみんながみんな読める店名とは限らないはず(笑)

くまみこ1巻 ヒートテックを勘違いする雨宿まち
(くまみこ 1巻)
日経平均株価を無駄に吊り上げてるユニクロの「ヒートテック」も、まさかの「電気行灯」と勘違い。逆に、よくその発想に至ったなというレベル。「なぁんだ簡単じゃない」と喜び勇んでる姿が痛々しすぎます。

くまみこ2巻 しまむらに詳しい雨宿まち
(くまみこ 2巻)
でも雨宿まちは、何故か「ファッションセンターしまむら」だけは詳しい。知識の偏りハンパねー!確かに価格帯を考えるとユニクロは割高感があって意外と都会的なので、しまむらの方が庶民にはそれだけ知名度が高い?

くまみこ4巻 アイム文明の光
(くまみこ 4巻)
ケータイ(スマホではないのもポイント)に初めて電源をオンした時は、まさに文明の光を初めて見た原始人。自分の過去を思い返してみると、最初にケータイの電源ボタンを長押しするときは、少し勇気が必要だった記憶。なかなか電源がオンされないから「あれ?壊れてんの?」と何度か不安に思ったことは内緒。


知ったかがハンパない

雨宿まちは無知にも程があるワケですが、更に質が悪いのがすぐに「知ったか」をする。

くまみこ3巻 コスパを勘違いする雨宿まち
(くまみこ 3巻)
例えば「コスパ(コストパフォーマンス)」のことを「コスプレパーティー」の略だと堂々と豪語。仮にコスプレパーティーの略だとしても、全然文脈がつながらない。ハイタッチが痛々しい。

くまみこ5巻 Twitterのフォロワーって何?
(くまみこ 5巻)
ナツが「Twitterのフォロワーが少ないんだよね」と嘆くと、まちの顔はスーン。瞳に生気が全くこもってないよー!

直前に雨宿まちは意気揚々と「最近私だってアイティーに強くなったんだから、いいから私に相談してみるのよ」とナツに言ってるんですが、さすがにつまづくのが早過ぎるよ!ちなみにこの後、何故か雨宿まちは山登りをしてTwitterとは何ぞやであるかを悟ります。

くまみこ5巻 パソコンを使いこなす雨宿まち1
(くまみこ 5巻)
何を思ったかナツのパソコンを初めて起動させようとした時には、イヤホンジャックを光学マウスのセンサー部分にぶっ刺す!清々しいほどに急所を攻め立てるまち。「パリッ」っていう音がマウスの断末魔にしか聞こえない。

くまみこ5巻 パソコンを使いこなす雨宿まち2
(くまみこ 5巻)
そしてカナル型イヤホンの聴く部分を、液晶ディスプレイとキーボートのどっか窪んでる部分にぶっ刺す。独創的すぎるよー!もはや現代アートだよー!全然「よし」じゃねーよー!!!

くまみこ5巻 パソコンを使いこなす雨宿まち3
(くまみこ 5巻)
最終的に「わたし呪われてるかも…」とぶっ壊れたパソコン相手に祈祷するんですが、その最中にナツがタイミングよく帰宅。思わずナツはスッと即座に障子を閉める。きっとナツの気持ちを代弁すると「うん、これは現実じゃない、現実じゃない」。まちちゃん、知ったかするなら、最初から手を出すんじゃねーよー!!

しかも、雨宿まちは基本的にナツの話を聞かない。
くまみこ2巻 ナツの話を聞かないまち1
(くまみこ 2巻)
例えば、ナツが薪割りは「斧を薪に軽くさした状態で、斧にくっつけたまま持ち上げて…」みたいに安全なかつ効率的な方法と教えてあげる。雨宿まち「そうね」としっかり聞きいれたのかと思ったら、おもっくそ斧を振り下ろす。じゃあ何故、一度納得した!?

くまみこ2巻 ナツの話を聞かないまち2
(くまみこ 2巻)
ナツは思わず「今日、天気いいなぁ」と空を見上げて現実逃避。悲しいよぉ悲しいよぉ、全部良かれと思ってナツがアドバイスしてあげてるのにー。

そもそも何故薪割りをしてるかといえば、家にガスが通ってないから。さすが東北のクソ田舎。だからご飯を炊いたりお風呂を炊いたりするために火力が必要。

くまみこ2巻 ナツの話を聞かないまち3
(くまみこ 2巻)
ただ電気は通ってるので、ナツは「炊飯ジャーや給湯システム、IHコンロを我が家にも導入しようよ。そろそろまちは電気の便利さに目を向けるべきだよ」と提案する。この時の雨宿まちの表情が、ひたすらイヤな予感しかしません。

くまみこ2巻 ナツの話を聞かないまち4
(くまみこ 2巻)
そして雨宿まちはナツの話を一通り聞き終えると、「口より手を動かしなさい」と再び思いっきり薪を割り出す。ヤダ、この娘、イケメンすぐる!…じゃなくて、今のナツの説明も絶対分かってなかったよー!なんかそれっぽいこと言ったけど、雰囲気でごまかそうとしてる感プンプンだよー!

くまみこ3巻 料理が上手いナツ
(くまみこ 3巻)
例えば、ナツがルッコラや速水もこみちばりにオリーブオイルを使いこなして、華麗に料理をしてる時の表情もやたらと死んでる。むしろナツが何でもこなせすぎるので、雨宿まちの中で変に劣等感が醸成されていく。そこをごまかすために逆ギレ気味に現実逃避してる傾向があります。むしろまちは被害者なんです!(´;ω;`)


くまみこのおもしろポイントは雨宿まち

この雨宿まちの盛大な勘違い。知識の偏り。それを雰囲気でごまかそうとしたり、話に付いていけない時は、やたらとイケメンか無表情になる。『ヒナまつり』とかもそうですが、意外に「無表情のパンチ力」はエグい。むしろ最近は「無表情こそが最大のアホ顔」と思えるようになりました。

そしてナツがまちを傷付けないように会話を誘導してあげたり、逆に「まちはそんなこと知らなくていいんだよ」と遠回しに面倒くさがったり完全にスルーしたり、そういう気の使い方がひたすら切ない。子供を叱れないダメ親か!二人は普段は仲が良いものの、途端に噛み合わなくなる会話やテンポのズレが絶妙。

ここらへんが『くまみこ』の最大の面白いポイントと言えます。

くまみこ6巻 海へ出る雨宿まち
(くまみこ 6巻)
最新6巻だと雨宿まちは電車に乗るものの、何故かどこぞの海へ辿り着いてしまいます。だろうね!今までの調子を見てきたら、そりゃそうだろうねッッッ!としか言いようがない。

「可愛い子には旅をさせよ」ということわざがありますが、絶対に「アホな娘には旅をさせたらアカン」です。Suicaをスイカ(野菜)とガチで思い込んでる女の子は都会に出たらいかんです。7巻以降では一体どうなってしまうんでしょうか、心配でなりません。


総合評価・評判・口コミ


『くまみこ』のネタバレ感想をまとめると、割りと面白いと思います。雨宿まちの残念すぎるキャラクターが、本当にただただ残念すぎます。

ただ『くまみこ』の面白さには正直ムラがあります。もちろん雨宿まちとナツの切ないやり取りは面白いものの、村中で事件が発生して都会から刑事がやって来たり、どうでもいい展開が割りと長々と始まることがある。現時点での最新刊6巻もそういうのが大半を占めてたので単独のレビューは避けました。これから購入を考えてる人は、そこら辺の部分は少し覚えておいてもいいかも。