『子供はわかってあげない』上下巻(全2巻)のネタバレ感想をレビュー。作者は田島列島。掲載誌はモーニング。出版社は講談社。ジャンルは青年コミック。絶賛AmazonのKindleや楽天などでもダウンロード購入・無料で試し読み・立ち読みが可能です。

『子供はわかってあげない』は「このマンガがすごい」にも選ばれたことがあるらしい(多分)。ああいうランキング系はネタ探しの手間が省けるから助かる。ちなみに自分が面白いと思ったおすすめ人気漫画ランキングも参照。

そこで今更ですが『子供はわかってあげない』が面白いのかつまらないのか簡単に考察してみました。Amazon、楽天、ebookなどで購入する時の参考にしてみてください。


あらすじ物語 ストーリー内容


主人公は高校二年生の朔田美波(サクタ)。水泳部のホープ。いつものようにプールで泳いでいると、何故か学校の屋上で誰かいるのを発見。サクタの学校は屋上への扉はいつもカギがかかっていて、誰も入れないはず。

子供はわかってあげない上巻 あらすじ1
(子供はわかってあげない 上巻)
ふと気になって屋上へ上がると、そこにはやはり誰かいた。それが書道部員の門司昭平(もじ)。何故か門司が描いてたのは「魔法左官少女バッファローKOTEKO」というアニメキャラ。実は主人公・サクタも大好きなアニメだった。

二人はひょんなことから意気投合。そして運命の歯車が回り出す。

子供はわかってあげない上巻 あらすじ2
(子供はわかってあげない 上巻)
ある日、サクタが門司の家に行くと玄関下から「ある新興宗教の御札」を拾う。理由を訊いても答えてくれない門司だったが、サクタもこの御札に見覚えがあった。実は去年の誕生日に5歳の時に離婚した父親からそれが送られていた。

サクタの母親は現在新しい父親と結婚し、やんちゃ盛りの小学生の弟もいた。まさに絵に描いたような幸せな家庭で何の不満もなかったサクタ。しかし新興宗教の御札だったことを知り、今までフタをしてきた「生き別れた父親の存在」が頭をもたげだす。

そこで門司はポツリ。「俺の兄貴、探偵だよ」。

子供はわかってあげない上巻 あらすじ3
(子供はわかってあげない 上巻)
サクタは一晩考えた挙句、門司に「お兄さんを紹介してほしい」と父親探しを依頼する。サクタと門司のちょっぴりスリリングで甘酸っぱい夏が始まろうとしていた。


「子供はわかってあげない」のジャンルの定義付けは難しい


『子供はわかってあげない』の内容は一言で書くと意外と難しいそれだけ色んな要素がてんこ盛りで、どうジャンルを定義付けようか迷いました。

例えば、ミステリー要素。

子供はわかってあげない上巻 光の匣 カルト宗教 ミステリー
(子供はわかってあげない 上巻)
サクタの父親探しを頼まれた門司の兄・明大(実際はオカマ)に、父親も入っている新興宗教「光の匣」からちょうどタイミング良く依頼が入る。

ただ信者の話を聞いていると、実は「光の匣」の教祖がサクタの父親であることが分かる。しかも父親であり教祖はどこかへ失踪。サクタと同じく「探してくれ」と依頼してくる。では何故消えなければいけなかったのか、など門司の兄・明大が推理を展開する。

一方、得体の知れないオカルト要素もある。『子供はわかってあげない』のストーリーを少しネタバレしておくと、最終的にサクタと生き別れた父親は出会う。

子供はわかってあげない上巻 父親 カルト教祖
(子供はわかってあげない 上巻)
でも父親は相手の心が読めるガチの透視能力者だった。そのことが失踪したことにも直接関係してるんですが、父親はこの能力を持ってるからこそ悩む。ただサクタと十何年かぶりに接していく内に、カルト教団との向き合い方を改めていく。

子供はわかってあげない下巻 家族愛
(子供はわかってあげない 下巻)
実父と出会うことで今の家族が壊れるかと思いきや、最終的にはサクタと母親との間で生まれる家族愛やキズナはより強固なものへと変身する。

子供はわかってあげない上巻 恋愛要素
(子供はわかってあげない 上巻)
他にもサクタと門司の間は言うまでもありませんが、門司の兄と間借りさせてもらってる古本屋の店主との関係性など恋愛要素も描写される。この微妙なちょっとした間が嫌いじゃない。

『子供はわかってあげない』では目まぐるしく色んな側面を見せてくれるものの、それでいて「キズナ」という一本のテーマで話の軸が作られているので混乱することはない。

子供はわかってあげない上巻 小ネタ ミヤちゃん
(子供はわかってあげない 上巻)
でも『子供はわかってあげない』の展開がシリアスかと言えばそうではなく、意外とコメディー要素が下地に敷かれてるので「ズーンと来る陰うつさ」はないので読みやすい。むしろ全体を通して、小ネタ満載な雰囲気。

画像は教祖の父親に会いに行くため、部活友達・ミヤちゃんと「合宿を休む理由」を考えてる最中なんですが、完全にお遊び全開(笑)

子供はわかってあげない上巻 朔田サクタ 弟
(子供はわかってあげない 上巻)
ややもするとサブい笑いは面白いと断言するのは難しいが、良い意味でくだらない。個人的にそこまで嫌いにはなれないノリ。画像だとサクタの弟ちゃんとか可愛らしい。他にもトリンドル玲奈ならぬ「タルンドル朔田」やドラゴンボールの小ネタなど満載。


子供はわかってあげないの総合評価 評判 口コミ



ラスト簡単に感想をまとめると、『子供はわかってあげない』は色んなジャンルが優しく内包されていてそこそこ面白い。「青春」「恋愛」「家族愛」「日常」「ミステリー」など様々な表情をコロコロ見せてくれる。

だからといって話はゴチャゴチャしておらず、テーマやストーリーの軸が「絆(きずな)」や「世代間のバトン」にハッキリと明確に設定されてるので読みやすい。門司兄と祖父の因縁など、前フリや伏線は全て最後できっちり回収してくれるので、意外とストーリー全体の完成度は高い。

ノリはちょいちょいくだらないので好みは分かれそうですが、空気が重くなりすぎないことで個人的には読み味の良さに繋がっている気がした。「サクタが門司に告白か?」など最終回や結末の詳細は割愛しますが、最後の最後で若干シリアスに締めたのも結果としてギャップ感があり、全体的な読後感としては爽やかで心地良い充実感が残る。

意外と『子供はわかってあげない』を実写映画化したら面白そうかなと思った。作者・田島列島の絵は巧すぎないので、たとえ実写化しても違和感はなく、きっと飽きさせない2時間を容易に作れそうです。

強いて言えば、主人公・朔田や門司は高校生に見えないぐらいか。『子供はわかってあげない』の年齢設定は高校生より中学生の方が自然で、そっちの方がより「青春の甘酸っぱさ」や「冒険感」が出たはず。だからもし『子供はわかってあげない』を同じく高校生で実写化してしまうと更に「大人臭」がきつくなりすぎるかも知れない。