『こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)』最終200巻のネタバレ感想をレビュー。作者は秋本治。掲載誌は少年ジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックのギャグ漫画。AmazonのKindleでもダウンロード可能です。
『こち亀』が連載が開始されてから「40年目」にあたる今年2016年の少年ジャンプ42号で、ついについに『こち亀』が完結してしまいました。このニュースは最終回を迎える数週間前に報じられて各界に震撼が走りました。
小物レベルだと中川翔子や指原莉乃あたりが便乗してくるなどして、両津勘吉が公式サイトで「こういう時だけしゃしゃり出てきやがって」と激おこで笑いをかっさらってくれましたが、大きい所だとNHKのニュースでも「こち亀ついに完結」が報じられました。あまりの衝撃か男性アナウンサーが「派出所」の部分をお手本通りに何度も見事に噛んでて笑いました。
週刊誌でも作者の秋本治が愛車のミニクーパーに乗車してる場面を激写されるなど一種の狂想曲状態。ちなみに秋本治はもっとゴリゴリの高級外車に乗ってるのかと思いきや、意外とMINIは庶民派の輸入車だったので驚きました。自分は自動車ブログ「くるまン。」を運営してるので秋本治にシンパシーも感じています。
今年6月に『こち亀』199巻のネタバレ感想を書いた時はまだまだ連載が続くのかなーと思っていたんですが、本当にキリが良い200巻目での完結。これぞ「有終の美」「集大成」といった終わり方でしょう。『ニセコイ』や『BLEACH』、『銀魂』も最終回を迎えるので、そういったマンガに触発された可能性も高そうです。
そこで一抹の寂しさもよぎりますが、『こち亀』最終200巻のネタバレ感想をレビューしていきたいと思います。ちなみに気付くと7000文字前後のかなり長文のネタバレ感想になったのでご注意を。

(こち亀 200巻)
何故なら、自分は『こち亀』200巻の特装版を楽天ブックスで注文して購入したんですが、ダンボールに包まれてる時点で相当デカい。相当な威圧感。あくまで何度も言いますが『こち亀』200巻一冊だけでこのダンボールですからね。
普通はコミックス一冊分だとメール便でポストに投函されるだけなんですが、まず『こち亀』200巻は入りません。ポストが100%壊れてしまいます。きっと『こち亀』200巻を郵送する配達員の方々は大変だと思います(笑)

(こち亀 200巻)
そして『こち亀』200巻を実際に取り出しみると、やはり分厚い。そこで英語の辞書+ティッシュ箱と比較してみると、『こち亀』200巻はほとんど辞書並みの分厚さ(笑)

(こち亀 200巻)
200巻という節目でもやはり表紙はキラキラと輝いています。200巻目の表紙に大原部長が出てないことが一部しょうもないまとめブログで話題になりましたが、背表紙に本田たちと共に仲良く写ってます。
自分は『こち亀』100巻を小学生の時に購入したんですが、やはり表紙はゴールドでキラキラと輝いてました。当然価格は高かったものの、夜中に蛾がコンビニや自動販売機光に吸い寄せられるように購入してしまったのは懐かしい思い出。

(こち亀 200巻)
そこで200巻の初めを見てみると、『こち亀』全巻分のコミックス表紙がポスター風にまとめられています。思わず表紙を見ると当時の記憶がいろいろと蘇ってきます。ちなみに200巻の後半にはコミックス表紙+全サブタイトルが掲載されています。

(こち亀 200巻)
表紙がキラキラしてるだけあって、他にも面白い仕掛けが用意されてる。それが普通は作者の顔などが載ってる部分。でもそこが「きみだよ」と称して鏡のように自分の顔が写るようになってる。画像をよく見てもらったら、意外とハッキリクッキリと反射されてることが伝わるはず。だからガチでそこに自分の顔が写ります。
そして「200巻買ってくれたきみもコミックスに参加してます」と一言が添えられてるのが、何とも粋じゃありませんか。
ちなみに『こち亀』が再び低視聴率でジリ貧のフジテレビでアニメ化されることを記念して、『こち亀』が最終回を迎えた産経新聞をバックに撮影してみました。なかなか粋なことしたんじゃね?と自分で言ってみるテスト。

(こち亀200巻)
ただ特装版には特装版だけあって、200巻以外にも「こち亀超書(スーパーノート)」という『こち亀』全ての登場人物を網羅(もうら)したオマケ本が付いてきます。
やはり200巻+40周年も連載してたので、『こち亀』の登場人物はめちゃめちゃ多い。この「こち亀超書(スーパーノート)」だけでもコミック一冊分の厚みがあります。そりゃあ、あんだけデカいダンボールも必要になってきます。
ちなみに表紙に指が写っていますが、もちろん管理人・ドルジ露瓶尊の指ではありません。一瞬ギョッとしますが、秋本治の原寸大の指らしい。内容はそのままキャラクター紹介ですので、特筆すべき点も少ないので詳細なネタバレやレビューは割愛します。
ただ個人的に笑ったのが「寺井洋一(てらいよういち)」の部分。冴えないメガネを掛けた、太っちょの警官。

(こち亀超書)
いつの間にか、両津に運気がアップすると改名されてて、まさかの本名が「丸井ヤング館」。ワケ分かんなさすぎて、思わず笑った。インパクトがハンパない。お笑い芸人のおさるをモンチッチだかに改名させた細木数子に対するディスりでしょうか。
他にも署長の名前「屯田五目須(とんだごめす)」も笑った。こちらも同じく寺井洋一と同じく改名したそうですが、署長の改名前の名前の「亀森鶴吉」。どちらにしてもずっと「署長」としか呼ばれていなかったので、初めて本名を知って驚きました。
これで『こち亀』200巻特装版の価格は1000円を切るので、かなりお安い部類だと思います。
でも、ここで個人的に欲しいと思ったこち亀オリジナルグッズが「200巻全巻分をきっちり収納できる特別仕様の本棚ケース」を販売しても面白そう。むしろ何故販売しない!?と憤りすら覚えるレベル。『こち亀』はどこから読んでもオッケーなので途中から集めてたり、何巻か歯抜けになっているパターンも少なくないはず。
でも、このケースや本棚を販売することで読者の全巻収集意欲を高めることも可能。仮にこち亀全巻を売ったとしても、その後も別のコミックスを収納できるので使い回しが可能。200巻分はボリュームとしては相当多いはずなので、あとあと邪魔になることも少ない。つまりは他のグッズと違って、意外と本棚などは購入しやすい気がする。

(少年ジャンプ42号)
最終回の巻末コメントを簡単に見てみると、尾田栄一郎が「泣ける!秋元先生はもう自由なんだ!自由なんだー!」と若干オチャラケたコメントで祝福。
『ブラッククローバー』の田畠裕基だと「秋本先生…かっこよかったです…!長い間本当にお疲れ様でした!!」。『僕のヒーローアカデミア』の堀越耕平「40年もの連載本当にお疲れ様でした!まだ信じられません…」とのこと。俺も信じられへんやで。
『火ノ丸相撲』の川田は「凄すぎる!寂しい!大好きでした!秋本先生お疲れ様です!」。『ハイキュー!!』の古舘春一は「こち亀40周年!単行本200巻!おめでとうございます!」。
もちろん『ハンターハンター』の冨樫義博は絶賛休載中なので当然コメントはありません。どんだけ間が悪いんだよ(笑)

(少年ジャンプ42号)
『BLEACH』は編集者の何人かがコメントしてましたが、さすが『こち亀』。異例中の異例だと思いますが、編集長の瓶子吉久もお祝いコメントを発表。しかも編集者特権を使ってるせいか、かなりの長文。こういうときだけ出しゃばってくる上司って何かイヤ(笑)
「秋元先生、両さん、40年間休みなく読者の皆を楽しませてもらって、ありがとうございます!(中略)亀有の近くで育った僕は連載がはじまった頃から両さんを、いつも面白い近所のお兄さんのように思ってます!」とのこと。
ちなみに作者・秋本治のコメントは「少年誌で40年間描けた事に、感謝しかありません。本当にありがとうございました」とのこと。

(ワンピース839話)
尾田栄一郎に至っては扉絵使って『こち亀』の最終回をおしゃれに祝福。両津勘吉に目線モザイクを入れているあたりが、ワンピースの世界観を崩さない範囲でのアピールも見事。またタイトルも「クソお世話になりました」と粋じゃありませんか。

(トリコ387話)
島袋光年の『トリコ』も今回の最終回に便乗してるんですが、主役のトリコが覚醒した瞬間に眉毛が両津勘吉風。さすがにシリアスな展開の中のコレはシュール過ぎた感じがします。世界観が良くも悪くも崩れてしまいました(笑)

(少年ジャンプ42号)
ちなみに少年ジャンプ作家全員で描いた両津勘吉も掲載されています。どのジャンプ作家がどの両津勘吉を描いたか探してみて下さい。ただ残念ながらやはりここでも『ハンターハンター』の冨樫義博はいない模様( TДT)
ただ最終回はさすがにスルーすることはできないので、『こち亀』の最終回はどういう結末だったのか簡単にネタバレしてみたいと思います。少し前にFC2でこち亀の最終回を予想した記事| すごないマンガがすごいも書いたことがありますが、果たして自分の予想は的中したんでしょうか。

(こちら葛飾区亀有公園前派出所 200巻)
『こち亀』の最終回はかつてのサブキャラクターたちが登場。その中からベスト10を決めようではないかという内容。両津勘吉曰く、「こち亀は20年前の古いキャラばかりだ。30周年の頃とメンツが変わらん」と自虐ネタ全開。
実はこの企画は『こち亀』30周年のときと全く同じらしい。確かに両津勘吉が言うように「10年ひと昔までみんな忘れてるから」と自分は全く覚えてませんでした。でも自分がマンガを再び読み出したのはここ4年程度で、そもそも10年前だと少年ジャンプすら全く読んでなかったので覚えてなくて当然といえば当然ですが。

(こちら葛飾区亀有公園前派出所 200巻)
4位が『こち亀』2巻に登場したホノルル市警のポール。まず覚えてる読者はいないでしょう(笑)ポールの絵柄や性格が全く違っていることに対して中川と麗子からツッコミを入れられるものの、両津は「当時の絵はもう描けない。40年前だし」とポツリ。開き直るにも程がある。
続いて3位が中川圭一で4位が日暮熟睡男。当時とキャラクターが全く違うという理由。

(こちら葛飾区亀有公園前派出所 200巻)
だから一位は実は両津勘吉。涙涙の最終話かと思いきや、部長が持つ賞状には「両津のバカ!金を返せ!」の文字。ただただ嫌な予感しかしません。
それもそのはず部長は「君はこれで自由だからどこでも行きなさい」と言って、そのまま両津勘吉をどっかへ追いやる。両津は嬉し涙を流すものの、単なる厄介払い。そして両津勘吉がいない状態で真の40周年パーティーを始めるものの…というオチ。

(こち亀 最終話 少年ジャンプ42号)
ただ実は少年ジャンプの最終話だと、少しオチの内容が異なる。一位が両津勘吉ではなく、星逃田(ほしとうでん)。最終ページも200巻とは異なって、「今まで応援してくれありがとうな!さようなら!」と『こち亀』のキャラクターが全員集合で終わりを迎える。まさにこれぞ大団円という最終回。
かなりこだわった最終話だったと言えるのではないでしょうか。真の『こち亀』ファンに向けた、秋本治なりのサプライズプレゼントだったと思われます。とはいえ最終話の冒頭ですごい演出だろアピール全開でしたが(笑)
どうしても普通のマンガは最終話を迎えても、最終巻が発売されるまでに大きなタイムラグが生まれるのが一般的。自分のようなまともな漫画レビューブログからしたら、その間は何もできないのでつまらないまとめブログなどにアクセスが奪われがち。
でも作者・秋本治の配慮があったかどうかは定かではありませんが、『こち亀』の最終回と同時に『こち亀』最終200巻がレビューできたのは非常にありがたかったです。他の漫画家さんも見習って同時に発売して欲しいです。こち亀のラストにバンザイ。
改めて言うまでもありませんが、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』は40年目の最終話に至るまで、一度の休載もなかったことはあまりにも有名な話。もはや皆勤賞というレベルじゃない。五体不満足だと不倫をしてしまうようですが、どんな五体満足の健康的な人だって40年も生きてたら一度ぐらいは大きな風邪を引きます。
だから『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のジャンルはギャグ漫画や日常漫画に類するものの、一種の感動巨編を垣間見た気分であります。まさに大きな歴史の節目に立ち会えたという喜びの方が強い。少年ジャンプ作家もコメントを発表してるように『こち亀』の完結は寂しいですが、もはや一種の清々しさや達成感めいたものもあります。
まさに秋本治は「いいとも」のタモリを彷彿とさせます。いや、ほとんdの一人で作品を作り上げてるのだからそれ以上。タモリがサングラスとマイクなら、秋本治は原稿用紙とペン。黒柳徹子が玉ねぎヘアーなら、秋本治は山下達郎ヘアーなのだ。本当に「終わっていいとも」と作者・秋本治に声をかけてあげたいです。
ただお祭り好きな両さんですから、きっと退屈な警官生活に飽きて読者より先に寂しくなって、意外と早くに紙面に復活しそうな予感もします。自由奔放な両さんですから出版社の垣根を超えて、少年マガジンや少年サンデーあたりに登場しても面白そうかなと思いました。
ちなみに『こち亀』の両津勘吉ではないですが、最終回が掲載された少年ジャンプを読むと作者の秋本治は早くも今年の冬に復活するらしい。具体的には「ヤングジャンプ」「ジャンプスクエア」「ウルトラジャンプ」と「グランドジャンプ」に新作の読み切りマンガを掲載するそうです。個人的にはジャンプスクエアの「ミスタークリス」はエロい展開が期待できそう。
『こち亀』が連載が開始されてから「40年目」にあたる今年2016年の少年ジャンプ42号で、ついについに『こち亀』が完結してしまいました。このニュースは最終回を迎える数週間前に報じられて各界に震撼が走りました。
小物レベルだと中川翔子や指原莉乃あたりが便乗してくるなどして、両津勘吉が公式サイトで「こういう時だけしゃしゃり出てきやがって」と激おこで笑いをかっさらってくれましたが、大きい所だとNHKのニュースでも「こち亀ついに完結」が報じられました。あまりの衝撃か男性アナウンサーが「派出所」の部分をお手本通りに何度も見事に噛んでて笑いました。
週刊誌でも作者の秋本治が愛車のミニクーパーに乗車してる場面を激写されるなど一種の狂想曲状態。ちなみに秋本治はもっとゴリゴリの高級外車に乗ってるのかと思いきや、意外とMINIは庶民派の輸入車だったので驚きました。自分は自動車ブログ「くるまン。」を運営してるので秋本治にシンパシーも感じています。
今年6月に『こち亀』199巻のネタバレ感想を書いた時はまだまだ連載が続くのかなーと思っていたんですが、本当にキリが良い200巻目での完結。これぞ「有終の美」「集大成」といった終わり方でしょう。『ニセコイ』や『BLEACH』、『銀魂』も最終回を迎えるので、そういったマンガに触発された可能性も高そうです。
そこで一抹の寂しさもよぎりますが、『こち亀』最終200巻のネタバレ感想をレビューしていきたいと思います。ちなみに気付くと7000文字前後のかなり長文のネタバレ感想になったのでご注意を。
400ページという圧倒的ボリューム感
まず『こち亀』200巻はとにかく圧倒的なボリューム。なんと400ページの21話収録。これまで『こち亀』の100巻台後半はボリュームが増えてましたが、ハッキリ言ってその比ではありません。
(こち亀 200巻)
何故なら、自分は『こち亀』200巻の特装版を楽天ブックスで注文して購入したんですが、ダンボールに包まれてる時点で相当デカい。相当な威圧感。あくまで何度も言いますが『こち亀』200巻一冊だけでこのダンボールですからね。
普通はコミックス一冊分だとメール便でポストに投函されるだけなんですが、まず『こち亀』200巻は入りません。ポストが100%壊れてしまいます。きっと『こち亀』200巻を郵送する配達員の方々は大変だと思います(笑)

(こち亀 200巻)
そして『こち亀』200巻を実際に取り出しみると、やはり分厚い。そこで英語の辞書+ティッシュ箱と比較してみると、『こち亀』200巻はほとんど辞書並みの分厚さ(笑)

(こち亀 200巻)
200巻という節目でもやはり表紙はキラキラと輝いています。200巻目の表紙に大原部長が出てないことが一部しょうもないまとめブログで話題になりましたが、背表紙に本田たちと共に仲良く写ってます。
自分は『こち亀』100巻を小学生の時に購入したんですが、やはり表紙はゴールドでキラキラと輝いてました。当然価格は高かったものの、夜中に蛾がコンビニや自動販売機光に吸い寄せられるように購入してしまったのは懐かしい思い出。

(こち亀 200巻)
そこで200巻の初めを見てみると、『こち亀』全巻分のコミックス表紙がポスター風にまとめられています。思わず表紙を見ると当時の記憶がいろいろと蘇ってきます。ちなみに200巻の後半にはコミックス表紙+全サブタイトルが掲載されています。

(こち亀 200巻)
表紙がキラキラしてるだけあって、他にも面白い仕掛けが用意されてる。それが普通は作者の顔などが載ってる部分。でもそこが「きみだよ」と称して鏡のように自分の顔が写るようになってる。画像をよく見てもらったら、意外とハッキリクッキリと反射されてることが伝わるはず。だからガチでそこに自分の顔が写ります。
そして「200巻買ってくれたきみもコミックスに参加してます」と一言が添えられてるのが、何とも粋じゃありませんか。
ちなみに『こち亀』が再び低視聴率でジリ貧のフジテレビでアニメ化されることを記念して、『こち亀』が最終回を迎えた産経新聞をバックに撮影してみました。なかなか粋なことしたんじゃね?と自分で言ってみるテスト。
登場人物を全て網羅したこち亀超書(スーパーノート)

(こち亀200巻)
ただ特装版には特装版だけあって、200巻以外にも「こち亀超書(スーパーノート)」という『こち亀』全ての登場人物を網羅(もうら)したオマケ本が付いてきます。
やはり200巻+40周年も連載してたので、『こち亀』の登場人物はめちゃめちゃ多い。この「こち亀超書(スーパーノート)」だけでもコミック一冊分の厚みがあります。そりゃあ、あんだけデカいダンボールも必要になってきます。
ちなみに表紙に指が写っていますが、もちろん管理人・ドルジ露瓶尊の指ではありません。一瞬ギョッとしますが、秋本治の原寸大の指らしい。内容はそのままキャラクター紹介ですので、特筆すべき点も少ないので詳細なネタバレやレビューは割愛します。
ただ個人的に笑ったのが「寺井洋一(てらいよういち)」の部分。冴えないメガネを掛けた、太っちょの警官。

(こち亀超書)
いつの間にか、両津に運気がアップすると改名されてて、まさかの本名が「丸井ヤング館」。ワケ分かんなさすぎて、思わず笑った。インパクトがハンパない。お笑い芸人のおさるをモンチッチだかに改名させた細木数子に対するディスりでしょうか。
他にも署長の名前「屯田五目須(とんだごめす)」も笑った。こちらも同じく寺井洋一と同じく改名したそうですが、署長の改名前の名前の「亀森鶴吉」。どちらにしてもずっと「署長」としか呼ばれていなかったので、初めて本名を知って驚きました。
これで『こち亀』200巻特装版の価格は1000円を切るので、かなりお安い部類だと思います。
こち亀全巻を収納できるケースを何故販売しない!?
ちなみに、この40周年+200巻の発売を記念した湯のみやTシャツなども販売されているそう。『こち亀∞巻』というミニチュアが付いたコミックスも11月4日に販売されるそう。既にアニメ化も決まっているとのことですから、しばらくは更なるこち亀のグッズの販売が続くことでしょう。でも、ここで個人的に欲しいと思ったこち亀オリジナルグッズが「200巻全巻分をきっちり収納できる特別仕様の本棚ケース」を販売しても面白そう。むしろ何故販売しない!?と憤りすら覚えるレベル。『こち亀』はどこから読んでもオッケーなので途中から集めてたり、何巻か歯抜けになっているパターンも少なくないはず。
でも、このケースや本棚を販売することで読者の全巻収集意欲を高めることも可能。仮にこち亀全巻を売ったとしても、その後も別のコミックスを収納できるので使い回しが可能。200巻分はボリュームとしては相当多いはずなので、あとあと邪魔になることも少ない。つまりは他のグッズと違って、意外と本棚などは購入しやすい気がする。
こち亀完結に対する少年ジャンプ作家たちのコメント
少年ジャンプの最終回ではもはや恒例となっている、他のジャンプ作家たちによる祝福お別れコメント。さすが『こち亀』だけあって、もちろん少年ジャンプ作家全員がコメントを発表しています。
(少年ジャンプ42号)
最終回の巻末コメントを簡単に見てみると、尾田栄一郎が「泣ける!秋元先生はもう自由なんだ!自由なんだー!」と若干オチャラケたコメントで祝福。
『ブラッククローバー』の田畠裕基だと「秋本先生…かっこよかったです…!長い間本当にお疲れ様でした!!」。『僕のヒーローアカデミア』の堀越耕平「40年もの連載本当にお疲れ様でした!まだ信じられません…」とのこと。俺も信じられへんやで。
『火ノ丸相撲』の川田は「凄すぎる!寂しい!大好きでした!秋本先生お疲れ様です!」。『ハイキュー!!』の古舘春一は「こち亀40周年!単行本200巻!おめでとうございます!」。
もちろん『ハンターハンター』の冨樫義博は絶賛休載中なので当然コメントはありません。どんだけ間が悪いんだよ(笑)

(少年ジャンプ42号)
『BLEACH』は編集者の何人かがコメントしてましたが、さすが『こち亀』。異例中の異例だと思いますが、編集長の瓶子吉久もお祝いコメントを発表。しかも編集者特権を使ってるせいか、かなりの長文。こういうときだけ出しゃばってくる上司って何かイヤ(笑)
「秋元先生、両さん、40年間休みなく読者の皆を楽しませてもらって、ありがとうございます!(中略)亀有の近くで育った僕は連載がはじまった頃から両さんを、いつも面白い近所のお兄さんのように思ってます!」とのこと。
ちなみに作者・秋本治のコメントは「少年誌で40年間描けた事に、感謝しかありません。本当にありがとうございました」とのこと。

(ワンピース839話)
尾田栄一郎に至っては扉絵使って『こち亀』の最終回をおしゃれに祝福。両津勘吉に目線モザイクを入れているあたりが、ワンピースの世界観を崩さない範囲でのアピールも見事。またタイトルも「クソお世話になりました」と粋じゃありませんか。

(トリコ387話)
島袋光年の『トリコ』も今回の最終回に便乗してるんですが、主役のトリコが覚醒した瞬間に眉毛が両津勘吉風。さすがにシリアスな展開の中のコレはシュール過ぎた感じがします。世界観が良くも悪くも崩れてしまいました(笑)

(少年ジャンプ42号)
ちなみに少年ジャンプ作家全員で描いた両津勘吉も掲載されています。どのジャンプ作家がどの両津勘吉を描いたか探してみて下さい。ただ残念ながらやはりここでも『ハンターハンター』の冨樫義博はいない模様( TДT)
最終回はどんな結末で終わりを迎えた?
いつもは『こち亀』のようなオムニバス形式の漫画の場合、一巻あたり4話5話ぐらいレビューしてるんですが、あくまで「こち亀が完結したことそのもの」を扱った感想記事になるので、この最終200巻の内容についてはボリュームが増えすぎるので割愛します。ただ最終回はさすがにスルーすることはできないので、『こち亀』の最終回はどういう結末だったのか簡単にネタバレしてみたいと思います。少し前にFC2でこち亀の最終回を予想した記事| すごないマンガがすごいも書いたことがありますが、果たして自分の予想は的中したんでしょうか。

(こちら葛飾区亀有公園前派出所 200巻)
『こち亀』の最終回はかつてのサブキャラクターたちが登場。その中からベスト10を決めようではないかという内容。両津勘吉曰く、「こち亀は20年前の古いキャラばかりだ。30周年の頃とメンツが変わらん」と自虐ネタ全開。
実はこの企画は『こち亀』30周年のときと全く同じらしい。確かに両津勘吉が言うように「10年ひと昔までみんな忘れてるから」と自分は全く覚えてませんでした。でも自分がマンガを再び読み出したのはここ4年程度で、そもそも10年前だと少年ジャンプすら全く読んでなかったので覚えてなくて当然といえば当然ですが。

(こちら葛飾区亀有公園前派出所 200巻)
4位が『こち亀』2巻に登場したホノルル市警のポール。まず覚えてる読者はいないでしょう(笑)ポールの絵柄や性格が全く違っていることに対して中川と麗子からツッコミを入れられるものの、両津は「当時の絵はもう描けない。40年前だし」とポツリ。開き直るにも程がある。
続いて3位が中川圭一で4位が日暮熟睡男。当時とキャラクターが全く違うという理由。

(こちら葛飾区亀有公園前派出所 200巻)
だから一位は実は両津勘吉。涙涙の最終話かと思いきや、部長が持つ賞状には「両津のバカ!金を返せ!」の文字。ただただ嫌な予感しかしません。
それもそのはず部長は「君はこれで自由だからどこでも行きなさい」と言って、そのまま両津勘吉をどっかへ追いやる。両津は嬉し涙を流すものの、単なる厄介払い。そして両津勘吉がいない状態で真の40周年パーティーを始めるものの…というオチ。

(こち亀 最終話 少年ジャンプ42号)
ただ実は少年ジャンプの最終話だと、少しオチの内容が異なる。一位が両津勘吉ではなく、星逃田(ほしとうでん)。最終ページも200巻とは異なって、「今まで応援してくれありがとうな!さようなら!」と『こち亀』のキャラクターが全員集合で終わりを迎える。まさにこれぞ大団円という最終回。
かなりこだわった最終話だったと言えるのではないでしょうか。真の『こち亀』ファンに向けた、秋本治なりのサプライズプレゼントだったと思われます。とはいえ最終話の冒頭ですごい演出だろアピール全開でしたが(笑)
最終回と同時に最終巻を発売
個人的に嬉しかったのが「最終話と同時に最終巻を発売」してくださったこと。どうしても普通のマンガは最終話を迎えても、最終巻が発売されるまでに大きなタイムラグが生まれるのが一般的。自分のようなまともな漫画レビューブログからしたら、その間は何もできないのでつまらないまとめブログなどにアクセスが奪われがち。
でも作者・秋本治の配慮があったかどうかは定かではありませんが、『こち亀』の最終回と同時に『こち亀』最終200巻がレビューできたのは非常にありがたかったです。他の漫画家さんも見習って同時に発売して欲しいです。こち亀のラストにバンザイ。
総合評価 評判 口コミ
とうとう『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が本当に今日惜しまれながらも最終回を迎えました。『こち亀』がついに完結したことで、少年ジャンプの今後の発行部数にも注目が集まります。改めて言うまでもありませんが、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』は40年目の最終話に至るまで、一度の休載もなかったことはあまりにも有名な話。もはや皆勤賞というレベルじゃない。五体不満足だと不倫をしてしまうようですが、どんな五体満足の健康的な人だって40年も生きてたら一度ぐらいは大きな風邪を引きます。
だから『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のジャンルはギャグ漫画や日常漫画に類するものの、一種の感動巨編を垣間見た気分であります。まさに大きな歴史の節目に立ち会えたという喜びの方が強い。少年ジャンプ作家もコメントを発表してるように『こち亀』の完結は寂しいですが、もはや一種の清々しさや達成感めいたものもあります。
まさに秋本治は「いいとも」のタモリを彷彿とさせます。いや、ほとんdの一人で作品を作り上げてるのだからそれ以上。タモリがサングラスとマイクなら、秋本治は原稿用紙とペン。黒柳徹子が玉ねぎヘアーなら、秋本治は山下達郎ヘアーなのだ。本当に「終わっていいとも」と作者・秋本治に声をかけてあげたいです。
ただお祭り好きな両さんですから、きっと退屈な警官生活に飽きて読者より先に寂しくなって、意外と早くに紙面に復活しそうな予感もします。自由奔放な両さんですから出版社の垣根を超えて、少年マガジンや少年サンデーあたりに登場しても面白そうかなと思いました。
ちなみに『こち亀』の両津勘吉ではないですが、最終回が掲載された少年ジャンプを読むと作者の秋本治は早くも今年の冬に復活するらしい。具体的には「ヤングジャンプ」「ジャンプスクエア」「ウルトラジャンプ」と「グランドジャンプ」に新作の読み切りマンガを掲載するそうです。個人的にはジャンプスクエアの「ミスタークリス」はエロい展開が期待できそう。
コメント
コメント一覧 (3)
ドルジ露瓶尊さんもレビューありがとう!
これからの少年ジャンプに幸あれ!
バズマンのような健全な漫画サイトって少ないですよね
バズマンのドルジさんもお疲れさまでした!楽しいレビューでした!