『競女-ケイジョ-』1巻から15巻のネタバレ感想をレビュー。作者は空詠大智。作者名の読み方は「そらよみだいち」。前作に『揉み払い師』という漫画を描いてた方。

『競女』の掲載誌は少年サンデー。出版社は小学館。ジャンルは少年コミックのスポーツ漫画。絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入・無料で試し読みが可能です。

『競女-ケイジョ-』は現在アニメ放映中。だからもっと早めに感想をレビューしたかったんですが、世の中マンガの数が多すぎて…。とりあえずいつものように面白いかつまらないか考察してみました。結論から書くと色んな意味で面白いマンガ。是非『競女-ケイジョ-』購入するときの参考にしてみてください。


競女のあらすじ登場人物 ストーリー内容


舞台は日本。2003年に法改正されて、競馬・競輪・競艇に続いて導入された公営ギャンブルがあった。その名も「競女(けいじょ)」。女同士が水の上で蹴落とし合う、というまさに過酷な勝負が繰り広げられる。お客はその勝敗予想をしてお金を儲ける

競女ケイジョ3巻 あらすじ 神無のぞみ
(競女 ケイジョ 3巻)
主人公は神無(かんなし)のぞみ。オリンピック出場も間違いなしと将来を嘱望されるほど、有能な体操選手。高校卒業後の進路は当然体育大学を目指すと、誰もが思った。しかし神無のぞみは貧乏だったため、将来お金を稼げない体操に魅力を感じなかった。そこで神無のぞみが目指したのが「競女」の選手。圧倒的な身体能力を生かし、次々と水上で相手選手をなぎ倒していく。

競女ケイジョ5巻 あらすじ 宮田さやか
(競女 ケイジョ 5巻)
そして神無のぞみには永遠のライバルであり、友達の宮田さやかがいた。画像からも分かるように動きが素早い。神無のぞみがパワータイプだとしたら、宮田さやかはスピードタイプ。まさに相反する二人。

果たして神無のぞみと宮田さやかは競女界でトップを目指すことはできるのか?…という内容のスポーツ漫画。だから内容はややお色気要素があります…いや「やや」どころではないか(笑)


勝負の内容はいわゆる尻相撲!!


競女のルールを簡単に言えば、シリ相撲。

テレビのバラエティ番組でも見られるようなプールに浮かんだマットの上で選手たちが落とし合う。でも手足を使うのは一切禁止。何かと問題も多い大相撲のように倒れたりヒザを付いても負けになります。だから「ケイジョ(競女)」というより「ケツジョ」とタイトルを改名した方が分かりやすいかも知れない(笑)

競女ケイジョ7巻 白雪 vs 神無のぞみ
(競女 ケイジョ 7巻)
ただケツの威力が一人ひとりがハンパない。実力者にまでなると相手を水切りのように吹き飛ばすことが可能。もはやバトル漫画の域。競女は年に数人死者が出るスポーツってのも頷けます。逆にここまでやっても死なない主人公・神無のぞみは一体何なんだという気もしますが、相手の水着を挟んでそのまま一本背負いとかも当たり前。

だから『競女』は一周回ってギャグ漫画に近い側面も。

競女ケイジョ3巻 神無のぞみ お尻の雰囲気
(競女 ケイジョ 3巻)
例えば、主人公・神無のぞみが競女養成学校の入学試験で本気を出した瞬間。そこで試験官が「おシリの雰囲気が変わった!まるで獲物を待ち構えるハンターのよう」と驚愕するシーンもなかなか笑えます。周りのジャングルも含めてツッコミどころ満載(笑)

競女ケイジョ7巻 神無のぞみ ケツ 月下うさぎ
(競女 ケイジョ 7巻)
主人公・神無のぞみは振り子のようにシリを左右にゆらりゆらりと動かすことで、最小限の動きでケツに加速力とパワー感を増すことが可能。しかも何度も連射できる。相手選手の月下うさぎの「何?これは…」というセリフはコッチが言いたいw


名言ならぬ名ゲツのオンパレード


『競女』はとにかくケツが全ての中心。何でもかんでも絡めてくる。

競女ケイジョ10巻 尻磋琢磨 名言
(競女 ケイジョ 10巻)
例えば切磋琢磨ならぬ「尻磋琢磨(けっさたくま)」。マンガ内のセリフでは「尻研琢磨」と表記されてますが、おそらく誤字だと考えられます。まあ何をもって正解と呼ぶかは分かりませんが(笑)

競女ケイジョ12巻 ブ尻 名言
(競女 ケイジョ 12巻)
他にも競女の選手内では相手を貶める言葉として「ブケツ」が使われる。確かに競女の選手からしたら商売道具ですから、それを批判されればショック。男でも意味もなくシリが汚いと悪口を言われると傷付きます。

競女ケイジョ12巻 案ずるより尻が易し 名言
(競女 ケイジョ 12巻)
神無のぞみの発言だと「案ずるより尻が易し」「尻は道連れ世は情け」。他にも『競女』11巻の銀夜萌子だと「尻は口ほどに物を言う」や、10巻だと「名尻、危うきに近寄らず」といった名言も連発。まさに名言ならぬ「名ゲツ」のオンパレード。

他にも「挟めない尻はただの尻だ」など、やたらとパロディーも多い。正直ジブリと日本テレビ怒ってくるでって話ですが、『進撃の巨人』ならぬ「進撃の巨尻」なんてパターンもありました。

そういえば競女に限った話じゃありませんが、何故か他誌からのパロディーが多い不思議。。『うしおととら』から「白面の尻」や「白尻の者」などパロったらダメなのか。藤田和日郎や高橋留美子、あだち充あたりは意外と気難しいのか。

有り得ない技のオンパレード


だから「尻ガトリング」や「シリギロチン」「真空裂尻(しんくうれつけつ)」「対地尻ミサイル」など、必殺技も有り得ない技名も多い。

内容もぶっ飛んでる。例えば「精霊シリ」だと、その名の通り精霊を集めて固くするというもの。でも超常現象的な必殺技かと思いきや、単に「精霊が集まってる」と思い込んでるだけ。まさかのプラシーボ効果。一緒のものを着用して連ケツしてみたりとか(笑)

胸も武器として使用することが可能。日下位美桜(くさかいみお)だとゆらゆらと揺らして相手選手に催眠をかけたり、鳳凰院に至っては先っちょを捻ってその回転力を使用して相手を攻撃する。見てて痛々しいだけ。もはやシリより胸の方が強かったりするほど(笑)

『競女』の作者・空詠大智の妄想力をなめてもらっちゃ困ります。

競女ケイジョ9巻 河合花火の乳秘孔
(競女 ケイジョ 9巻)
河合花火という選手は試合中に背中の「秘孔」を突くと、画像の神無のぞみはまさかの覚醒。「次はウチが相手や」というセリフもカッコイイんだかカッコ悪いだか(笑)「しげ夫の網パンツ」など頭おかしくて笑えます。


スポーツ漫画を根底から否定する隠されたルール


だから画像こそ貼っていませんが、『競女』の内容は少年誌を超えてることもしばしば。完全に最近の少年サンデーはやけっぱちになってるとしか思えないのは、きっと自分だけではないはず。正直、『競女』のアニメ版では一体どう処理されてるのか激しく気になるのは内緒。

一方で『競女』はスポ根漫画と定義付けてもいいほど激しい競技。だって、これが競女というスポーツ。宮田さやかなど選手たちも何も見せたくて見せてるわけでもない。ただビックリしたのは、その不可抗力を作者自身が根底からくつがえしたこと。

競女ケイジョ13巻 審判 エロすぎ イエローエロ
(競女 ケイジョ 13巻)
何故なら、『競女』の中盤になっていきなりイエローカードが飛び出る。画像は主人公・神無のぞみと宮田さやかの宿命の戦いが繰り広げられた結果、あまりに激しい戦いのため布がビリビリに破れてしまう。それに対して布の面積が小さいから過激すぎるという注意。

でも今更ぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!???


「御存知の通り、競女ルールにおいて布の80%以上の破損はレース続行不能とみなされ…」という白々しくアナウンスが流れるものの、今までそんなルールの兆候やカケラを一切描いたことなかったやん!!!露出どうこうより、もっとヒドいことしてるやん?

このルールをそれこそ悪用するなら、最初からヒモみたいなん着用していけばいいわけですから、まさに本末転倒。とんだ穴だらけなルール。誰もが「スポーツという設定だから…」とスルーしていた概念を、まさか作者自身が持ち込むという暴挙に笑ってしまいました。

ちなみに『競女』最終18巻で完結してるんですが、最終回のオチにも使ってて笑いました。『史上最強の弟子ケンイチ』などが少年サンデーで連載してたことを考えると、個人的には『競女 ケイジョ』の最終巻は長くて25巻前後と予想してたんですが、やや打ち切り気味に完結。「競女 最終回ネタバレ感想」も参照。


競女の総合評価 評判 口コミレビューまとめ



今時ここまでコテコテに頭おかしいスポーツ漫画も少ないので、そういった意味でも『競女 ケイジョ』は一読する価値はありそう。電子コミックだと数巻分程度は無料で配信してることもあるので、気になった方は是非試し読みすべき。まさにスポ根マンガならぬ「スポ尻マンガ」を召しりあがれ。

ちなみにアスリートにもおすすめしたい人気スポーツ漫画ランキングもよかったらどうぞ。