『神さまの言うとおり弐』13巻のネタバレ感想。原作は金城宗幸、作画は藤村緋二。少年マガジン(講談社)で連載中のサバイバル漫画。

あらすじ

主人公は、明石靖人。大学進学を控えた高校生。ある日、セイン・カミという神を自称する謎の生き物から地獄のゲームに参加させられるハメになる。当然失敗すれば待っているのは「死」。終わりのないゲーム。そこで勝ち残り続けていくというサバイバルマンガ。

12巻では「空中ケンパ」という東京スカイツリー並みの上空で、正解のパネルだけを踏み続けてゴールまで移動しなければいけないというゲームで、天才・佑が無残に散る。13巻はその続き。

神さまの言うとおり弐13巻 アシッドマナ
(13巻)
基本的にストーリー性があるマンガとは思いませんが、いよいよ佳境っぽい「地獄変」がスタート。右の男が神小路かみまろ、左の少女がアシッド・マナ。前述のセイン・カミは既にマナちゃんにあぼーんされてます。

神さまの言うとおり弐13巻 青山仙一1
(13巻)
そして1巻の序盤に登場した青山仙一が復活。主人公・明石靖人の親友でケンカ別れしたままだったんですが、ようやく再会したものの青山仙一の性格はガラッと変わってたという展開。

ちなみに別々の場所で青山も同じようにゲームに参加してたんですが、途中から精神状態がヤバくなって棄権してた。ただそんなんが理由さえあれば棄権できんのかよって話ですが。

天邪鬼迷宮のルールとは?

今回から始まった「地獄変」ですが、基本的に今までの展開と大差はありません。同じように死のサバイバルゲームをしてるだけ。

神さまの言うとおり弐13巻 天邪鬼迷宮
(13巻)
まず最初は「天邪鬼迷宮」と呼ばれる迷路。各地で配置されてるカギを集めてゴールを目指すという内容なんですが、そのカギをゲットするには更なるゲームが待ち構えてます。

神さまの言うとおり弐13巻 天邪鬼迷宮2
(13巻)
「あっちこっちハッチの部屋」では無数のハッチ(通路口)が用意されてる部屋に閉じ込められる。説明にも「ハッチを開いて脱出せよ」とある。しかも制限時間は1分。だからみんな出口らしきハッチを必死に探して脱出。

でも明石靖人は結果的に出口らしきハッチを見つけられない…アカン死ぬ…と思ったら、実は出口らしきハッチで脱出した方がアウト。何故なら、ここは「天邪鬼迷宮」だから。「脱出しろと言われたら脱出するな」、「ワタシを追いかけてこないはワタシを追いかけてこい」、「イケメンは好きじゃないよはイケメン好き」。全部意味合いが逆。

でも「何もしないでオッケー」というゲームもどうなの?逆張りを張りすぎると、もはや意味不明。そういう政治家や物書きも最近多いですが。

そして前述の空中ケンパで知り合った・天馬遊が再登場。その天野が一人だけ捕らえられて魂を抜かれてしまう。そこでパズルのピースをハメると元に戻るというゲームが始まる。

じゃあピースをハメなきゃいいんじゃね?と思いますが、ただピースをハメる天野の身体は偽物が何十体と用意されてる。もし失敗すれば脂肪。

神さまの言うとおり弐13巻 天邪鬼迷宮3
(13巻)
ちなみに全てハダカでムフフ。このオチはネタバレしませんが、「天邪鬼」という前提で読むと意外感のあるオチ。このためだけに空中ケンパで天馬遊を登場させたんでしょう。だから以後の活躍は不明か。

てかキャラクターが登場しては消えるマンガなので、いちいちコッチは誰が誰かなんて覚えてませんが。実際『神さまの言うとおり』第1シーズンでメインで活躍してた秋本クリストファー健人が、「あっちこっちハッチの部屋」であっさり死亡してる。ま、覚えるだけ損。

明石と青山の友情ストーリー

神さまの言うとおり弐13巻 釈迦蜘蛛の部屋
(13巻)
他にも「釈迦蜘蛛の部屋」というゲームも。お釈迦様が蜘蛛の糸を垂らして罪人を救うという話をモチーフにしたゲーム。ただ天邪鬼という前提があるので登ったらアウト。ひたすらその場でしがみついてればいいんですが、さすがにそれだとつまらない。蜘蛛の糸の先端から燃え始める。

神さまの言うとおり弐13巻 明石靖人と青山仙一1
(13巻)
このゲーム内容の詳細は割愛しますが、ここで明石靖人と青山仙一の友情物語が展開されます。明石靖人が賢明に頑張って、青山のため命を賭す覚悟で奮闘。とりあえず無事、青山は正気を取り戻す。

他のモブキャラとは違って、明石靖人と青山仙一は同じサッカーの部活に入ってて名コンビだった。明石のアジャラを強化するサポート的な役割でも青山はこれから担うんでしょうか?←リンク貼る?

ただ青山仙一は1巻1話2話でチョロっと登場しただけ。もちろんその後もチラホラ登場してますが、さすがにまえすぎてコッチは覚えてない。だからいくら熱い展開を描こうとしても、基本的にはピンと来ない。

しかも、まだ青山の性別が女性だったら分かる。真剣に惚れた片思いの女性のためにカッコつけて命を賭す、という設定なら理解はできます。でもこの状況で親友のために…というのは、いさかか空回り気味で大げさ。前提にBL要素があれば分かりますが。

だから特に何も感じなかったかな。

総合評価

ちょっとした感動的な展開を描きたいなら、もっとキャラクターを大事にした方が良い。何度も言いますが、キャラクターが登場してはすぐ消えるので、テラフォーマーズと同じで基本的に覚えようがない。

例えば「釈迦蜘蛛の部屋」で明石たちと一緒に生き残った真田ユキオも、どっかで見た気がしますが誰だっけ?もう少し行き当たりばったりではなく、誰を一体活躍させたいのかも考えながら作って欲しいかも。

神さまの言うとおり弐13巻 丑三清志郎
(13巻)
ストーリーとしては丑三清志郎が第一部の主人公・高畑瞬と天谷武を救う。いよいよ第一部と第二部の物語が収束しつつあるのかなと。つか、アジャラという能力は何故丑三清志郎だけ使えんの?というのもイマイチ分かりません。

それでも点数が83点の理由は一つ一つのゲーム性は悪くないと思ったから。

◯展開★3.8◯テンポ★4
◯キャラ★3.8◯画力★4
◯全巻大人買い★
◯おすすめ度…83点!!!!