『アイアムアヒーロー』19巻のネタバレ感想。作者は花沢健吾。ビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載中のゾンビ漫画。アイアムアヒーローは面白いかどうかの考察レビューも参照。


アイアムアヒーロー19巻 比呂美と鈴木英雄
(アイアムアヒーロー 19巻)
主人公・鈴木英雄と比呂美が合体した続き。19巻ではすっかり比呂美は彼女面。ただ18巻のAmazonレビューでは「やっぱり花沢健吾って気持ち悪い」と叩かれてて笑いました。

「アイアムアヒーローは面白いか」どうかの考察記事を書いてるので、とりあえずサクッとレビューします。


第三のZQNとは?

アイアムアヒーロー19巻 二足歩行のZQN
(アイアムアヒーロー 19巻)
初っ端から二足歩行で歩くZQNが登場。場所はスペイン。でも辺りには人間型のZQNはおらず、摩訶不思議なデザインをしたZQNがチラホラと散在するだけ。

この二足歩行ZQNが「三種類のZQN」について一人語りする。ひたすら感染を拡大させるいかにもゾンビチックなZQN、その後に治安維持やゾンビ型ZQNを掃除するZQN、そしてZQNを倒すZQN。

おそらく重要なのは三番目のZQN。果たして何のために存在するのか、はたまた一体何の目的があるのか。


中田コロリと狂巣たちが合流

中田コロリと久喜幕府(狂巣)たちが合流。11巻で薄毛のオッサンと無線で交信してましたが、その時のフリがようやく回収。

アイアムアヒーロー19巻 中田コロリ
(アイアムアヒーロー 19巻)
中田コロリは爽やかにゲスいことを相変わらずペラペラとしゃべります。中田コロリは銭湯に入ってるんですが、そこで久喜幕府側のBBAと出会う。中田コロリは銭湯に誰かいる気配がしてたことを察知するなど、意外に敏感。さすが前科者は違います。

そういえば中田コロリはラーメンズの片桐仁とかいうお笑い芸人がモチーフらしい。今気づいた。

そんで中田コロリたちが根城にしていたビル基地へ、狂巣たちが向かってフレディ・マーキュリーっぽいリーダーを地面に投げ捨てたりする。結果的にビル基地を久喜幕府側が乗っ取ったみたいなカタチ?

アイアムアヒーロー19巻 比呂美とクルス
(アイアムアヒーロー 19巻)
そこで狂巣がテレパシーのように遠く離れた比呂美に対して交信してくる。


比呂美はZQNたちのリーダー?

狂巣は「みんな待ってる」と比呂美に早く来るように急かす。でも比呂美は状況が飲み込めない。そこで狂巣が手を上げろと命令すると、ビルの下で群がるZQNたちが一斉に手を挙げる。何やかんやで比呂美が「自分をZQNを操作してた」事実に気付く。

アイアムアヒーロー19巻 赤ちゃんZQNを比呂美が操作
(アイアムアヒーロー 19巻)
実は小田が赤ちゃんZQNに噛まれたもの、比呂美が無意識的に操作してた。直前に比呂美は小田に清掃車で轢かれそうになったので、それにカチンと来たそう。うーん、なんという短絡。

アイアムアヒーロー19巻 一体感
(アイアムアヒーロー 19巻)
前々から描かれていた「ライブ開演前の一体感」的な感覚は、まさにそういうこと。ただ一体感を作ってた中心人物は比呂美だったもの、まだ「一つの目標」とやらは不明。

アイアムアヒーロー19巻 比呂美の別れ
(アイアムアヒーロー 19巻)
とりあえず比呂美は鈴木英雄から離れて狂巣たちの元へ向かう…みたいな終わり方。

ちなみに冒頭らへんでも書きましたが、比呂美は「人類と敵対する」というよりかは、あくまで「ZQNと敵対する側のZQN」だと考えられます。ただ比呂美がZQN殲滅の役割を持っていたとすると、最終的に活躍しそうなのは比呂美っぽい感じもします。つまり『アイアムアヒロイン』が正解?

あくまで鈴木英雄は「脇役キャラ」という位置付けっぽいので、そういう方向性はアリ?でも比呂美と鈴木英雄はお互い愛し合っていたわけで、二人の愛がどういう作用も展開にもたらさないとは考えにくいので、もちろん鈴木英雄にも何かしらの役割は与えられてるんだと思います。狂巣と頭の中で殺り合ってましたからね。


総括


『アイアムアヒーロー 19巻』の感想ですが、比呂美がZQNを操作してた親玉だったことが判明するなど(正確には第三のZQNのリーダー的存在?)、ストーリーとしてはガッツリ進んだ印象。

確かに18巻では鈴木英雄とパコパコしてる最中も、背後で巨大なZQNが何もせず微動だにしなかったことからも予想は付いてたような付いてなかったような展開ですが、いよいよ物語も佳境っぽい雰囲気が。だからタイミング的に面白いかどうかの考察記事は書きづらかったりします…。

アイアムアヒーロー19巻 海人 NHK
(アイアムアヒーロー 19巻)
ちなみにNHKで浦沢直樹と一緒に出てた番組で放送されたしたシーンも掲載されてます。ビニール袋を被った海人というZQNが自分の腕を噛んでる場面。作者・花沢健吾が噛んでる感じが出ないと悩んでた気がします。じゃあ腕じゃなくて、普通に「指」を噛ませたらいいのに…と思った。

他にも巨大ZQNが道路上を歩いてるシーンなどありますが、巨大ZQNは意味不明すぎてリアリティーが一切ないので、いくら詳細に描き込んだところで感動には欠けます。