『アイアムアヒーロー』18巻のネタバレ感想。作者は花沢健吾。ビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載中のゾンビ漫画。


英雄が比呂美の初めてを奪う

『アイアムアヒーロー』17巻では漫画家・中田コロリの活躍が見れましたが、この18巻では一転して再び主人公・鈴木英雄と比呂美たちの場面へ。一つの壁として働いていた、小田が亡くなったことで二人は急接近します。

アイアムアヒーロー18巻 比呂美と英雄が結ばれる
(18巻)
そして、ついに二人は結ばれます。青少年健全育成条例は状況が状況なので関係ありません!(キリッ)

アイアムアヒーロー18巻 英雄の本音
(18巻)
ただ英雄の本音が直球すぎて笑った。「かわいい」より先に「女子高生」の部分が来てるのがなんとも。比呂美が二十歳を超えたら、英雄がアッサリ捨てそうで怖い…って逆に捨てられるパターンか。主人公・英雄には作者自身の願望や考えも投影されてるでしょうから、花沢健吾が捕まらないことを望むばかり。現実にはPQNがいますから(笑)

アイアムアヒーロー18巻 比呂美と英雄が生きようと決意
(18巻)
二人が肉体的に結ばれたことによって、英雄と比呂美はお互いのために生きていこうと決意する…というのが、『アイアムアヒーロー』18巻のざっくりした展開になります。現金といえば現金な二人ですが、肉体的に繋がったことで精神的な繋がりが増すことは現実でも多いと思うので別にアリなのかなと。

後述しますが巨大ZQNたちが二人を襲ってくる中、漁船に飛び乗って比呂美と英雄は東京へ向かってどーこーってのが19巻以降の展開になるのかも。新しい巻が始まると場面がガラッと変わるので保証はありません。


ガラが悪くなった比呂美?

二人が結ばれる前にゴムを購入…もといお店から強奪するんですが、ウダウダと迷ってる英雄に対して、比呂美が主導して「どーせ使うんでしょ?」とパパっとゴムを大量に持っていく。小田が亡くなったことで二人が急接近しただけじゃなく、比呂美がやたらと姉御肌になってる。

アイアムアヒーロー18巻 比呂美のタメ口1
(18巻)
比呂美の髪の毛を嗅ごうとする英雄に対して、「大丈夫なほうのヤツじゃねーよっ!」とタメ口でツッコむ。

アイアムアヒーロー18巻 比呂美のタメ口2
(18巻)
ゴムを盗んだお店に侵入する直前も、ビクビクする英雄に対して「ビビんなって…大丈夫だよ!」とバール片手に威風堂々。お前はどこのスケバンやねん(笑)


背後にうごめく巨大ZQN

話を少し戻すと、『アイアムアヒーロー』18巻のストーリーとしては英雄と比呂美が巨大ZQNに襲われて、最終的に漁船へ飛び乗ったところで18巻が終わります。じゃあ、この巨大ZQNがいきなり襲ってきたかというと実は違います。

アイアムアヒーロー18巻 後ろに巨大ZQN1
(18巻)
海辺で英雄と比呂美が談笑してる最中、それを巨大ZQNは背後で眺めてるだけ。

アイアムアヒーロー18巻 後ろに巨大ZQN2
(18巻)
英雄と比呂美がキスしてる場面で、この背後にしれっと巨大ZQNが写ってます。ここまで巨大だと余裕で気付きそうなもんですが、一応二人は「気付いてない」という設定らしい。だから多少ツッコミどころはありますが、それを前提に色々と考えてみます。

じゃあ何故巨大ZQNは二人を襲わずにずーっと待ってたのか?二人が存在に気付かなかったとしても、少なくとも巨大ZQN側が気付いてたことは間違いないわけですから。

そこで巨大ZQNが襲ってきたタイミングがいつかというと、二人が結ばれたちょうど後。だから英雄や比呂美を知っている誰かが巨大ZQNを操作してたのか、はたまたその巨大ZQN自身なのか。そもそも英雄や比呂美が気付いてないだけで、無意識的にどちらかが巨大ZQNを操作していた可能性もあります。

個人的には後者の可能性が高い気がしますが、仮にそうだとしたら後から二人を襲ってきた理由が解せませんが。

アイアムアヒーロー18巻 比呂美と英雄の行為中の映像
(18巻)
英雄と比呂美が結ばれてる最中に、過去や謎の映像が二人の頭の中に流れる。もしかすると、この伏線らしき映像とも何かしらの関係が?英雄の「霊が見える」という設定も、実は重大な意味があるのかも。

総括

『アイアムアヒーロー』18巻の見所は、やはり英雄と比呂美が結ばれたこと。もちろん激しい描写こそありませんが、妙に生々しくてちょっとムラムラさせられました。

相変わらずの展開ですので、『アイアムアヒーロー』はある程度まとまって読まないと評価はしづらい感じです。『アイアムアヒーロー』17巻で登場した、久喜幕府のクダリが始まるのはもう少し先?ビッグコミックスピリッツを毎週読んでないので分かりませんが。

ちなみにアイアムアヒーローが面白いか考察した記事も後でおヒマなら。