『鬼灯の冷徹』20巻のネタバレ感想。作者は江口夏実。モーニング(講談社)で連載中の妖怪ギャグ漫画。今回もできるだけざっくりレビューしたつもり。

白澤の守備範囲

白澤(はくたく)という神獣がいるんですが、大の女の子好き。手当たり次第に口説いてる感じのヤツ。

鬼灯の冷徹20巻164話 範疇3罰ゲームとキレる
(20巻164話)
例えば、石長姫。ルックスの評価は敢えて避けますが、今回の『鬼灯の冷徹』では「伸びしろは十分。心を許せば優しい一面も見せる」など、女性キャラをいちいち分析してくれてる。妲妃やお香姐さん、レディ・リリスやミキちゃん、アキちゃんが評価されてますが割愛。

ただ石長姫の表情を見る限り、心を許してもらうのは相当大変そう。非常に男性諸君のやる気を奪ってしまう、眉間のシワ具合。というか、「何の伸び代」か非常に気になるところ。

鬼灯の冷徹20巻164話 範疇4
(20巻164話)
他にも奪衣婆はむしろ白澤より年下だから無問題。とっくに還暦を超えてるドラゴンボールの悟空が全然老けませんが、あんな感じ?一方、座敷童は性質が子供だからアウトとのこと。分かるようで分かりにくい理屈。

でもある日、その白澤が牛頭(ごず)という牛女と仲良くオープンカフェで談笑してるのを、主人公・鬼灯が偶然発見する。鬼灯の「ついに」というセリフが何か笑った。白澤の想像の範疇を越える女好きっぷりに…
鬼灯の冷徹20巻164話 範疇5
(20巻164話)
一緒に、その光景を眺めてた芥子というウサギが「もはや、ただの寂しがり屋じゃね?」とポツリ。パーリーピーポー的な方々は、別に寂しいから騒いでるわけでもないと思いますけどね。少なくとも会場に牛は連れて来ないでしょう(笑)

ただ実際は、牛頭が友達・牛鬼の結婚祝いプレゼントに何を渡せばいいかを白澤に相談してただけ。一応、恋愛対象の範疇はギリギリ人間っぽいです。白澤も「人型の全女性を愛する」と豪語。でも、これが運の尽き。鬼灯が天邪鬼を紹介する。

鬼灯の冷徹20巻164話 範疇6 天邪鬼
でも白澤が思わず「うおお」と声を絞り出すほどドン引きしてしまうぐらい、天邪鬼はなかなかアレな方。「周りにブスとか大声で言いながら歩いてくる女の子!それは女の子じゃない!なんかそういう化け物だ!」と白澤は現実逃避。

天邪鬼は白澤のことを「65点」呼ばわり。あながち間違った採点とも思えませんが、「でも高得点だよ!普通よくて40点だもん!」とゲラゲラ笑う天邪鬼。お前の普通の基準とか知らねーよ(笑)鬼灯も思わず「どうです?ちょっぴりおてんばで大分虫酸が走る女の子です」とバッサリ。

キャラクターの名前を覚えるのも大変だよ

鬼灯の人名を覚える早さに驚く、唐瓜と茄子。鬼灯は顔と名前の文字を「絵」として認識してるそう。まさに「神様」が天啓で人間一人一人の名前を覚えてるようなもんであると感心する二人。ただ鬼灯は微妙な表情を浮かべる。

鬼灯の冷徹20巻167話 覚えられない名前
(20巻167話)
確かに、キリスト教の神様はいつも人間を呼ぶ時はフワッとしてる。考えたら昔は戸籍制度もしっかりしてなかっただろうから、そもそも人間一人一人が確かな名前を持ってたのかも疑問ですが。

鬼灯の冷徹20巻167話 覚えられない名前2
(20巻167話)
鬼灯は名前を覚える大事さをとうとうと語ると、「確かに先生に名前を忘れられると結構ショック」と唐瓜たちがボヤく。

自分も昔、小学校の時の担任に久しぶりに会ったら、「やーん久しぶりー」とさも懐かしい感じを元担任は醸し出してくれてるんですが、なかなか俺の名前が出てきやがらない。コイツ明らかに俺の名前忘れてますやん…と気分が沈んだ記憶があります(笑)

考えてみると担任を受け持つ正規の教員さんは、毎年数十人以上新しい生徒に接し続けてるわけですから、顔は忘れてなくても名前まではサッと出てこないのも当然かも知れません。

つまりリアルでも年単位で接した教え子の名前すら出てこないんですから、読者がキャラクターの名前が覚えられなくても当然っちゃ当然。鬼灯の覚え方はすごく理解できるんですが、実際のマンガではキャラ名がセリフなどで表示されないことが多い。

自分のレビューではキャラクター名を間違えることをツッコまれることも多いんですが、だから決して自分の記憶力が特別に悪いわけではないことを、ここで高らかに宣言しておきたいと思います!(●`ε´●)

鬼灯の冷徹20巻167話 覚えられない名前3
(20巻167話)
この後の展開としては、それまで名前を覚える大事さを語ってたくせに、鬼灯は閻魔大王をまさかの「ヒゲ」呼ばわり。シンプルなアダ名のインパクトが強すぎて、誰もタメ口であることをツッコまない。閻魔大王が舐められるのは、もはや自然現象レベル。

めめこは講談社的には問題ないらしい

170話は「絡繰補佐官」という話。最近は亡者の数が増えすぎて、鬼の補佐官だけでは人手不足。そこで6番目に権力がある変成丁というところがオートで仕事をやってくれる絡繰人形を作る。

鬼灯の冷徹20巻170話 絡繰補佐官 めめこちゃん
(20巻170話)
ただこの「めめこちゃん」という絡繰人形がめちゃくちゃ怖い。細かい線をシャッシャか書きすぎだろ。めめこちゃんは普段はゆるキャラ全開の見た目なんですが、何故か恨みや呪うといった負の感情が入ってるそう。確か、こんなバトル漫画読んだことあるぞ(笑)

というか、この名前がどうなんだと!!カタカナにしたら完全にアウト。作者・江口夏実は敢えて知ってて、こんな名前にしたんでしょうか?もしそうだとしたら、江口夏実はとんでもないハレンチ女でっせ(*´Д`)ハァハァ

鬼灯の冷徹20巻170話 絡繰補佐官
(20巻170話)
ちなみの170話の扉絵では、やっぱり閻魔大王が見切れてる。何故か部下である鬼灯がメイン。つか別にリアルに撮影した写真を使わずに、あとで合成したらいいだけやんっていう話(TдT)

総合評価


個人的には、170話の絡繰人形の名前が驚きました。関西出身の編集者は一人もいなかったんでしょうか(笑)

以上の3話以外の回も簡単にピックアップしておくと、165話の「花咲前線」では犬のシロが花咲か爺さんに自分のペットと間違えられる。犬のシロは桃太郎の飼い犬ですから当然違う。そこで花咲か爺さんの白い犬を探してあげようみたいな展開へ。

ただ色んな白い犬が登場するものの、やっぱり見分けがつかない。犬に表情や顔の違いはほとんどありませんから。ペットの捜索張り紙がたまに貼られてますが、実際あんなんで見つかってるんでしょうか?

鬼灯の冷徹20巻165話 花咲前線2
(20巻165話)
でもシロだけはアホっぽい見た目から泣けるほど見分けがつく。桃太郎もあまりに気不味すぎて「お前だけバレバレやーん!」みたいなことを言えない。ちゃんと描き分けられるということは、それだけ作者・江口夏実に画力があるのかも知れません。

鬼灯の冷徹20巻169話 人面犬1
(20巻169話)
169話では無敵メンタルな人面犬が登場。心は純粋な犬っころなので、無邪気に女性のおいど(おケツ?)を撫で回す。ただ顔面だけがムダにイケメン男子なので、このギャップ感がまるで「不気味の谷」のようであると鬼灯は叱るんですが、人面犬がは全く意に介さない、という話。

「メスのおいどを追い回したいという気持ちが何故分からないのです!?」とキレる人面犬に対して、「分からなくもないですが、分かったらおしまいだとも思っています」と鬼灯は返答。でも、ここらへんは「めめこ作者」っぽい価値観や意見だなと思いました。もちろん行動には移さなくても、普通は気持ちだけだったら分かる。男読者をなめすぎ(笑)

ちなみに『鬼灯の冷徹』21巻の発売は来年2016年2月末頃になりそうです。