『ハンツー×トラッシュ』1巻から8巻のネタバレ感想。作者はこばやしひよこ。ヤングマガジン(講談社)で連載中の「水球」を扱った珍しいスポーツ漫画。

ちなみに水球の試合では相手より高い打点からのシュートを「ハンツーショット」と呼ぶらしく、漫画タイトルの『ハンツー×トラッシュ』はそれにかけているらしい?ただ何故「トラッシュ(ゴミ)」なのかは分かりません。

とりあえず面白いかつまらないかの考察レビューを書いてみました。


あらすじ

主人公は旧都高校に入学したばかりの、浜路洋平(はまじ)。毎日ふらふらすごす、典型的な自堕落帰宅部。

ハンツートラッシュ1巻 中島
(1巻)
ある日、その浜路のもとへ、いかにも胡散臭い中島という先輩が「我が部は女子に触り放題、揉み放題だぞ」と勧誘してくる。「さわり放題」という魅力的なフレーズにダマされて、浜路が辿り着いたのは水球部だった。水球は「水中の格闘技」と呼ばれているぐらい激しい競技。だから大変っちゃ大変。

ハンツートラッシュ4巻 荻原千聖先輩
(4巻)
それでも浜路が水球を続ける理由は、荻原千聖(はぎわら・ちさと)というオンナの先輩に一目惚れしたから。

ハンツートラッシュ4巻 水球描写
(4巻)
ただグラマラスで顔が可愛いだけではなく才能を秘めているので、水球選手として活躍するカッコいい姿にも惚れた部分もありそう。

ハンツートラッシュ2巻 浜路洋平
(2巻)
でも主人公・浜路は女性心を知らないので、デリカシーに欠ける一面も。画像は生理痛で苦しむ荻原千聖に対して、バファリンルナ的な市販薬を渡してる場面。荻原先輩の身体を気を使ってのことなんですが、精神には一切気を使ってない。

また荻原千聖は水球一筋の人生を歩んできたせいで、恋愛とは程遠い生活を送ってきたので、二人の関係はなかなか発展しそうでしない。果たして浜路洋平と荻原千聖は無事付き合えるのか?…みたいなスポーツマンガ。ただし先程の画像を見ても分かるように肝心の水球描写は迫力がありますが、ボリューム的には多いようで少ない。ストーリーのメインは試合よりも、どちらかと言うと「青春要素」の方が強めです。

例えば「荻原千聖にホレる主人公・浜路」と書いたばかりですが、7巻では速水という元陸上部女子が水球部へ入部(厳密にはもっと前に登場済み)。いろいろあって浜路にホレる。そして速水が猛プッシュしてくる。結果、二人は8巻で結ばれる。少しエグイ描写が多いので画像は割愛。リアルでも言えますが、自分がホレた人と付き合うよりも、自分を好きになってくれる人と付き合うのが一番幸せなのかも。

そして荻原千聖に対する思いと共に、浜路は水球に打ち込む情熱が薄れてしまう。しかも実は荻原千聖も内心では浜路のことが好きだった。果たして、速水を選択した浜路の選択は正しかったのか…という恋愛要素的なアプローチも最近は強め。


荻原千聖など登場人物がムチムチすぎる

とにかく登場する女子キャラクターがムチムチ。一般的なマンガでは胸だけボイーンとなってるキャラクターデザインが多いですが、『ハンツートラッシュ』では水球がテーマなだけあって全体的にパツンパツン。

ハンツートラッシュ3巻 荻原千聖先輩
(3巻)
画像はヒロイン・荻原千聖がしゃがみ込んでる何気ない光景ですが、何故か…。でも「健康的な美しさ」も兼ね備えているので、リアルのグラビアを見るよりも意外に罪悪感が芽生えない。

文化祭でシンクロボーイズを模して部員を勧誘するため、男女合同で練習する場面があります。
ハンツートラッシュ6巻 レズの篠崎・シンクロボーイズ
(6巻)
その時に百合っけがある篠崎が男子の肩に乗って立ち上がろうとするんですが、なかなか怖くて立ち上がれない。パツンパツンであることは言うまでもなく、空中う◯こ座りという曲芸にハマる男子もいそう。

画力に関してあまり偉そうなことは言えませんが、身体を表現するのは意外に難しい。表情や髪型はとりあえず線を加筆していけば、それっぽく描けます。胸に関しても、とりあえずデカけりゃそれっぽく見える。でも身体のラインは「線一本だけ」ですから、余計な加筆でごまかせない。しかも「艶やかな筋肉質(ムチムチ)感」を表現するのは難しい。

だからこそ貴重なマンガだと言えます。


ハプニングという人工的なPORORI

『ハンツートラッシュ』は「水球」という珍しいスポーツをテーマにしたマンガですので、それに特化したハプニング描写も多め。
水球で一番基本的な動作が水面に浮かぶこと。これに必要な技を「巻き足」と呼ぶそう。八の字に足をかく。体力のみならず、腕も同時に動かすというテクニックも必要。

ハンツートラッシュ1巻 巻き足
(1巻)
ただ水中から見るとこんな感じ。足を閉じたままでは水中を浮かぶことができない。足を常に激しく動かす以上、細身の足では説得力に欠ける。結果、コレ!

ハンツートラッシュ6巻 ハプニング描写・シンクロボーイズ
(6巻)
あと水球で欠かせないのは、水着を引っ張る行為。相手を邪魔するためだったら、結構めちゃめちゃなことをやってもいいらしい。画像は文化祭で起きたハプニングですが、結果的に荻原千聖のアレが全見え。ムチムチ感だけがウリかと思いきや、最近のマンガは◎を描かないかと思いきや、意外に『ToLOVEる』のように◎をしっかり描きます。

ハンツートラッシュ1巻 荻原に股間を掴まれる
(1巻)
例えば、股間を握る行為もアリっぽい。荻原千聖が「どう?動けないでしょ?」と怒り気味に挑発するんですが、むしろ「動きたくないです!このままHold on me!」って感じ。他にも浜路がボールと間違えて荻原千聖の胸をガッツリ握ったり、みたいなハプニング描写もあります。

あらすじでも触れましたが、意外に水球描写は多くなかったりします。だから試合外でのセクシーハプニングの方が実は多かったりします。
ハンツートラッシュ5巻 雨宮先輩
(5巻)
例えば、雨宮というオンナの先輩と浜路が夏祭りへ一緒に行くと、雨宮がフランクフルトにやたらとケチャップをかけて食べる。あくまでフランクフルトを食べてる場面ですので、多分他意はありません。

しかも、この後、雨宮はドジっ子にも金魚すくいの水槽にバッチャーンとハマってしまう。すると、このフランクフルトがお胸にささってしまう。浜路は思わず「お前は意志を持っているとでもいうのかー!!」と心の中で叫ぶのも仕方ない偶然の一致。ちなみに、雨宮と浜路は更なるセクシーハプニングが巻き起こります。

3巻では荻原にラブレターを渡そうと女子更衣室で待っていると、他の女子選手たちが先に帰ってきて、慌てて机の下に隠れる浜路。どうしようか考えあぐねている間もなく、女子選手たちが着替えを始めてしまう。あとは多くを語らなくても伝わる王道チックなハプニング展開もあったりします。百合っけのある篠崎のつるつるアソコが…(ry。

ハンツートラッシュ3巻 美好まなみ
(3巻)
ただ美好まなみという水球部OGに至っては、ゴリゴリの痴女。ハプニングどころか、自分からグイグイ。普通に主人公・浜路のアレをパックンチョしちゃう。年齢差を考えると、余裕でアウト。この画像では見るとはギリギリ衣服を着てますが、基本的には「面積小さすぎやん」っていう水着を着用してることが多いです。


総合評価

『ハンツートラッシュ』の感想をまとめると、正直漫画としてはそこまで面白くないです。キャラクターの揺れ動く心情や心理描写にキュンキュンする場面も最近でこそ増えましたが、やはりメインはセクシー描写。逆にそこ以外にメインとなる核がありません。

もちろんムチムチ女子部員たちがスカートが短い制服で意味なくジャンプしまくったり、おませな強風が吹くだけで、ちょいちょいパンチラを見せてくれたり、あくまで割り切って読めば面白いです。男子読者だったら何も考えずに比較的楽しめる内容かなと思いました。

ただ最大の難点を挙げるなら、休載が異様に多いこと。ヤングマガジンで連載してる他のマンガと比較すると、一昔前の『監獄学園(平本アキラ)』並。ヘタすると『喧嘩稼業(木多康昭)』以上。作者・こばやしひよこが今後の方向性に悩んでるのか、作者自身が病気がちなのかは知りませんが読者としては少し注意が必要かも。