『はんだくん』4巻のネタバレ感想。作者はヨシノサツキ。ガンガンオンライン(スクウェア・エニックス)で配信中の日常漫画。はんだくん1巻2巻は別のブログでレビュー済み。全7巻まとめてはんだくんが面白いか考察した感想レビューもアップ済み。


4巻のこれまでの経緯

いわゆる『ばらかもん』のスピンオフ漫画。

主人公・半田清の高校生時代を描いてる。本編でこそ半田清はまだマシな人間に見えますが、とにかく高校時代は孤高にも程がある。思考がネガティブすぎて友達を一人も作ろうとしない。

ただ高校生の頃からプロ書道家として活動。知名度だけは高い。しかもルックスはイケメン。周囲からはムダに羨望の目で見られ、また変な連中がやたらと寄ってくる。とにかくみんなキャラクターが濃い。

もちろん全くもって好意から近づいてるだけなんですが、それを「嫌われている」と更に勘違いする半田清。その絶妙すぎる愛憎のすれ違いが今回も笑えます。

美少女絵画クラブというオタクたち

4巻では新キャラクターが新たに登場。美少女絵画クラブ(通称・美画部)というオタクたち3人。

はんだくん4巻 美画部1
(4巻)
登場シーンからいきなりキャラが濃いな、おい。画像からも分かるように、今まさに廃部の危機が迫ろうとしていた。3人は部費を稼ぐためにどうすればいいかを勘案。

そこで思い付いたのが「人気者・半田清を漫画のキャラクターにしてしまおう」ということ。でも美少女キャラクターに陶酔してる面々なので、男キャラを描くのは信念にもとる。そして苦肉の策として、半田清を美少女化してしまおうという暴挙に出る。

ただ半田清の性格を詳しく知らないとキャラクターを肉付けできない。そこで部長らしきメガネが半田清と接触しようと試みる。
はんだくん4巻 美画部2
(4巻)
でもまさかのフィギュア越し。あまりに雑すぎるいっこく堂。半田清の困惑を通り越して、若干恐怖に満ちてる目つきが全てを物語ってる。

その後、何故か会話のラリーが行われて、地味に会話自体も成立。気を良くしたメガネのオタクがフィギュアを使ってチラリズムを誘発してくる。実際フィギュアは基本的に露出も高めて、衣装の着脱も可能だったりします。この時の嫌悪感に満ちた半田清の表情が笑う。きっと作者・ヨシノサツキの本音でもあるんでしょう。

でも半田清は痛々しく思ったのか、ハンカチをフィギュアにかけてあげて、「たとえ人形であっても女の子がそんなことを言うのはダメだぞ」と冷静に諭す。しっかり茶番に付き合ってあげる半田清が健気。ここらへんの自己主張のなさが、きっと相手に誤解を与えてしまったり、被害妄想を産む元凶なのかも。

その一件があってからは、メガネのオタクがすっかり半田清にホレてしまう。だからパンチラ三昧の漫画を作ってきた他の部員を叱りつけるなど、メガネ部長は半田清の完全なトリコ。漫画としては下ネタを除外した内容になる。

はんだくん4巻 美画部3
(4巻)
ただ色んな経緯があって、半田清がボツになったパンチラ漫画を見てしまう。絶望に満ち溢れた半田清の表情が笑ってしまう。いつの間にか自分が漫画のキャラになっていて、しかも美少女化されてるんだから、これで驚かない人間はきっといない。ましてやこんな漫画が作られる経緯を知らない…いや経緯を知っていても理解は不能。

直前に起きたクダリを勘案すると、むしろ半田清的には「因果応報」と思ってるのかも。ますます人間不信に陥っていくのでした(笑)

半田軍といざ修学旅行へ!

5巻にも続く展開ですが、京都へ修学旅行へ行こうというストーリーが始まります。学校に友達が一人もいない半田清としては、これほどの地獄はない。しかも一緒の班になったのが、半田清大好きな「半田軍」の面々。

ちなみに半田軍のメンバーを紹介しておくと、相沢順一という生徒会(ほぼ)委員長。二階堂礼緒というイケメンモデル、筒井あかねというゴリマッチョの元不登校児。そして、近藤幸男というTHE平均値男(何故か半田清が一番自分を嫌ってると思ってる男子w)。とにかく半田清を神格化してる。

近藤幸男のクダリも4巻には収録されています。女子から誰にも相手にもされてなかったものの、半田軍に入ったことで地味に注目され始める。そして、そんな最中にまさかの真木ヨリコという女子生徒からラブレター?
はんだくん4巻 近藤幸男1
(4巻)
この嬉しそうな近藤幸男の表情ったらない。喜び勇んで、ラブレター(?)に書いてあった待ち合わせ場所へGO。

はんだくん4巻 近藤幸男2
(4巻)
でもそこで待っていたのが、真木ヨリコによる洗礼。「凡人のくせに半田軍を気取るのやめてください」。見た目こそ地味なくせに、毒が強烈すぎてクラクラくる。

ジャニーズやエクザイルファンにありがちですが、意中の男子を神格化するあまり、自分も偉くなったかのように錯覚して、さも同じファンを選別できる立場であるかのように振る舞い出す!女子の悪い癖が見事に集約されてる!!

ただ相沢順一という委員長も口が悪くて、近藤のことを「毛虫以下のクソバカ野郎」と罵ったこともあるので、もはや近藤幸男がこういう扱いを受けるのは宿命めいたものもあるのかも知れません。

とりあえず、こんな半田軍と修学旅行を共にすることになった半田清。前述のように半田清を神格化してるわけですが、旅館の部屋で一緒にいる時にどういう振る舞いをすればいいかを議論しだす。特に夜寝るときのポジショニング(布団の配置)。半田清と同じく一緒に布団や枕を並べてもいいものなのか!?

でも布団の配置が「え?もしかして半田清を逆に嫌ってんの?」というポジショニングになってる。
はんだくん4巻 修学旅行1
(6巻)
半田軍4人だけが固まって、1人だけ半田清がポツン。あまりに丁重に扱いすぎて、ただハブってるだけ。

はんだくん4巻 修学旅行2
(6巻)
半田軍の中では半田清は軽く仏陀化してるので、曼荼羅という悟りを現した配置風。むしろ半田清に変なオーラを送ってるようにしか見えない。逆にこれだと身動きが取れず、「何でこんな拘束をされなきゃいけないんだ…」と半田清は悩みまくるに違いない。

最終的に一緒に畳の上で寝るのはダメだという結論になる。「笑点」の座布団ではないですが、高貴な存在である半田清をもっと上へ上へ持って行こうとする。
はんだくん4巻 修学旅行3
(6巻)
そして辿り着いた結論が、まさかの押入れ。これ完全にイジメ決定!もし自分が修学旅行で旅館やホテルの部屋に入った瞬間、「◯◯くんだけ押入れね!(てへぺろ」と同級生に笑顔で言われた日にゃあ、修学旅行から帰宅した瞬間に不登校になりそう(笑)ただ『ドラえもん』ネタをイジリすぎると怒られるらしい?(『のぞえもん』参照)

畳み掛けるような小ネタ連続は割と好きなパターンでした。

総合評価

はんだくん4巻は全話面白かったと言ってもいいぐらいのクオリティー。正直どれをピックアップするか迷いました。詳細は省きますが、他にも面白かったネタも簡単に紹介。

比良山かすみという、ネクラな図書館委員の話。お前、前見えてへんやろ?というぐらい前髪が長い女の子。だからか図書室はいつもガラガラなものの、半田清だけは定期的に本を借りに来る。もちろん比良山も半田清にホレてしまう。

そこへ前述の半田軍たちがドカドカと図書室へ介入。比良山かすみの気持ちに気付いた奴らが、「半田清好みの図書室にしよう」と改革。ただ幸か不幸か、誰にとっても利用しやすい図書室になってしまって大繁盛。一方、半田清は人混みが苦手なので図書室へは足を運ばなくなる。

じゃあ半田軍の一人・相沢順一がどう解釈したか?
はんだくん4巻 比良山かすみ
(4巻)
「半田くんは僕らを誘って、図書室改革をさせたんだ。前からこんな風にしたかったんだろうね」
…ってゼッタイ違うから!!(笑)

はんだくん4巻 ストーカー
(4巻)
半田清がストーカーに追いかけられるクダリでは、まさかの半田ファンの女子たちが平伏す。あまりにキレイな土下座すぎて鳩山由紀夫もタジタジ。もし自分が参勤交代が盛んだった江戸時代の将軍だったら、間違いなく褒美を渡しますね。

とにかく『はんだくん』4巻の爆発力がヤバかった。

◯展開★3.5◯テンポ★4
◯キャラ★5◯画力★4
◯全巻大人買い★5
◯おすすめ度…94点!!!!