『ガンツG(GANTZ G)』1巻のネタバレ感想をレビュー。掲載誌はミラクルジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは青年コミックのいわゆる『ガンツ-GANTZ-』のスピンオフ漫画。
だから原作者は現在『いぬやしき』を執筆中の奥浩哉。最近江川達也を強烈にディスったことでも有名な漫画家さん。あくまで今作は原作担当ということで、実際に作画をしている作者はイイヅカケイという方らしい。この『ガンツG』は絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入が可能です。
『ガンツG』は2015年から連載が始まったらしいんですが、本編である『GANTZ』の3Dアニメ映画が今月10月から既に公開中。そこに合わせて『ガンツG』の最新コミックも発売してきたらしい。なんという商魂たくましい戦略。
そこで『GANTZ』のアニメ映画が公開されたことを記念して、今回は「ガンツGが面白いかつまらない漫画か」を軽く考察してみました。
黒名は圧倒的な身体能力を誇るものの音痴だったので参加しなかったが、大好きな内木(ないき)が歌うことを強要されているのを見て自分が率先的に参加するなど健気な一面も見せた。まさに淡い青春が漂うバス車内は微笑ましい幸せに満ち溢れていた。
しかしながら突然バスに乗用車が衝突。その衝撃でバスの運転手は気絶。黒名はハンドルを操作するものの時既に遅し。つまりは橋の下へバスごと全員真っ逆さま。青春真っ盛りの生徒たちに突然に訪れた死…
(ガンツG 1巻)
だったはずだが気付くとそこは山村にある校舎内。生徒たちは生きていた。そして目の前にはナゾの黒い球体。その球体には「てめえ達の命は、無くなりました。新しい命をどう使おうと私の勝手です」というフザケた文字。戸惑う生徒たち。
そこへ先客と思しきナゾの男・我孫子と藤本が語り出す。
「これからみなさんは違う場所に強制移動させられます。その先で待つのは奇妙なハンティングゲーム。星人(せいじん)と呼ばれる生き物をコロします。いっぱいコロして点数を集めると自由になれます。ただし星人に殺されたら本当に死んでしまいます」
「我々はその黒い球をガンツと呼んでいます。そしてガンツからもうすぐ指令が出ます」。ナゾの男たちの言葉に大半の生徒たちは信じなかったが、唯一信じたのは主人公・黒名など一部の生徒たち。そして黒名が指示通り武器などを手に取り、内木にも戦闘スーツを渡した瞬間、生徒たちは某動物園に飛ばされる。
(ガンツG 1巻)
つまりは星人たちの無条件の戦闘開始。次々と星人にコロされていく生徒たち。まさに一方的。スーツを着用した黒名や内木はザコ星人相手では健闘するものの、ボス星人の「けだもの星人」には全く刃が立たず。内木は上半身を真っ二つ。愕然とする黒名。
しかし内木は叫ぶ。「黒名さん。君ならできる。諦めるな。諦めるな!生きるんだ!」。その声に何かが覚醒した黒名が互角の戦いを見せる。その間にナゾの男・我孫子と藤本がけだもの星人を倒す。星人を無事倒せればそのまま生還できる…はずだった。運悪く内木は死亡。再びガンツがある部屋に戻ってくることはなかった。
(ガンツG 1巻)
そこで黒名は「内木を生き返らせること」を固く誓う。ガンツで100点集めることに成功すれば、死んだ人間を生き返らせることができた。黒名が内木を生き返らせるための長い戦いが始まる!…みたいな内容の漫画です。
だから基本的には本編の『GANTZ』と大きくストーリーの流れは変わらず、主人公が男の玄野計(くろの)が女の黒名(くろな)に変わって恋愛要素が強くなった程度か。
(ガンツG 1巻)
例えば「ピンポロパン」という効果音をあらわす文字の表現具合。
(ガンツG 1巻)
ガンツが表示させてる「けだもの星人」の情報も本編『GANTZ』を彷彿とさせます。さすがに『GANTZ』そのものと表現したら奥浩哉に怒られそうですが。
(ガンツG 1巻)
他にも巨大な星人のキャラクターデザインや細かい緻密な背景描写など、やはり「リアルさ」を追求している感じは『GANTZ:G』にも決して完全に引けを取らないか。
ただ既にあらすじを読めば分かりますが、主にキャラクターデザインが下手。同人誌レベル。もちろんスピンオフ漫画だからといって本編の絵柄とソックリである必要はありませんが、それにしても『GANTZ:G』のキャラ描写が微妙。
(ガンツG 1巻)
例えばキーマンとなりそうな我孫子(あびこ)と藤本(ふじもと)はほとんど見分けが付かない。もちろん髪型は長かったり短かったり違いがあるものの、何故ここまで同じ顔に見えてしまうのか逆に不思議。しかもキャラクターの見た目が主人公・黒名も含めて、大して可愛くもなければカッコ良くもない。
それと設定の関係もあると思いますが登場人物は若者ばかりで、キャラクターの幅が狭い。そのことが更にキャラクターの識別を困難にさせている要因。もちろん今後は『ガンツG』でもオッサンやオバさんなどが登場するのかも知れませんが、作者・イイヅカケイの描き分けレベルを見ていると期待薄か。
『ガンツG』の冒頭からして生徒たちがひたすらカラオケしてる場面が10ページ近くある。ここで『GANTZ:G』を読む気が軽く失せました。だから1巻の内容もあらすじで書いたことが全て。いかにどうでもいい描写が多いか分かるはず。
せめて本編『GANTZ』のようにバトル描写が面白ければ良かったんですが、これも何だかイマイチ。確かに前述の通り、星人はリアル。でも気付いたら星人が倒れてることが多い。説明が難しいですが、「攻撃した」「攻撃された」のメリハリある描写が少ない。だから読後感にあまり達成感がない。
もちろん本編『GANTZ』からしてCGで描かれてるので漫画的な躍動感こそ乏しいものの、それでも見せ方は上手。もし奥浩哉レベルを少しでも期待してしまうと、『ガンツG』に対するガッカリ感が急激に膨らんでしまうでしょう。
本編『GANTZ』もストーリーを楽しむような漫画でもありませんでしたが、それにしても『ガンツG』は面白くない退屈な時間が続く。奥浩哉が原作を担当してるってことですが、どうせ『ガンツG』を読むならハードルを下げて読むことをおすすめします。
『ガンツG』のネタバレ感想をまとめると「面白い」こともなければ「面白くない」こともないといったところ。内容は至って平凡なレベル。辛辣な評価をしたら再び『GANTZ』シリーズが読めること or 『ガンツG』はスピンオフ漫画ということにだけ価値があって、それ以上でもそれ以下でもありません。
具体的に指摘しづらいですが、全体的には「微妙に漂うコレジャナイ感」に支配されています。どこまで連載が続くのか分かりませんが、『ガンツG』が中途半端に5巻も6巻も続くとガンツファンも買い集めるのはしんどいか。
せめて面白くないなら面白くないなりにエロ描写がもっと欲しい。『ガンツ』といえば実写映画のヤリマン夏菜も含めて、女性の艶めかしい肢体が売りでした。しかも冒頭でも書きましたが『GANTZ:G』の掲載誌はミラクルジャンプ。いわゆる大人が読む青年誌なので当然B地区はジャブ程度やろ?と期待してしまいます。
ただ『ガンツG』の女性に関する描写は少年コミックレベルに健全。冒頭にチョコッと黒名のパソチラがある程度では、さすがに寂しい。しかも主人公・黒名などは女子高生。男性読者が思わずムホムホするような色んな展開が当然考えられたはず。
もちろんセクシー描写がないからといって『ガンツG』の評価を大きく下げることはしませんが、そこで色々と「ごまかせる」のも事実だと思います。何を思ったのか分かりませんが、全く放棄しちゃってるのは「もったいない」の一言です。だから本当に『ガンツG』で読者を引きつける部分が「スピンオフ漫画」以外にないのかなーと思います。
だから原作者は現在『いぬやしき』を執筆中の奥浩哉。最近江川達也を強烈にディスったことでも有名な漫画家さん。あくまで今作は原作担当ということで、実際に作画をしている作者はイイヅカケイという方らしい。この『ガンツG』は絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入が可能です。
『ガンツG』は2015年から連載が始まったらしいんですが、本編である『GANTZ』の3Dアニメ映画が今月10月から既に公開中。そこに合わせて『ガンツG』の最新コミックも発売してきたらしい。なんという商魂たくましい戦略。
そこで『GANTZ』のアニメ映画が公開されたことを記念して、今回は「ガンツGが面白いかつまらない漫画か」を軽く考察してみました。
ガンツGのあらすじ物語内容
『ガンツG』の主人公は黒名(くろな)という女子高生。これから修学旅行先へ向かうため他の生徒たちと共にバスに乗っていた。バスの中はテンションが上がった生徒たちが色んな歌を楽しく歌い合っていた。黒名は圧倒的な身体能力を誇るものの音痴だったので参加しなかったが、大好きな内木(ないき)が歌うことを強要されているのを見て自分が率先的に参加するなど健気な一面も見せた。まさに淡い青春が漂うバス車内は微笑ましい幸せに満ち溢れていた。
しかしながら突然バスに乗用車が衝突。その衝撃でバスの運転手は気絶。黒名はハンドルを操作するものの時既に遅し。つまりは橋の下へバスごと全員真っ逆さま。青春真っ盛りの生徒たちに突然に訪れた死…
(ガンツG 1巻)
だったはずだが気付くとそこは山村にある校舎内。生徒たちは生きていた。そして目の前にはナゾの黒い球体。その球体には「てめえ達の命は、無くなりました。新しい命をどう使おうと私の勝手です」というフザケた文字。戸惑う生徒たち。
そこへ先客と思しきナゾの男・我孫子と藤本が語り出す。
「これからみなさんは違う場所に強制移動させられます。その先で待つのは奇妙なハンティングゲーム。星人(せいじん)と呼ばれる生き物をコロします。いっぱいコロして点数を集めると自由になれます。ただし星人に殺されたら本当に死んでしまいます」
「我々はその黒い球をガンツと呼んでいます。そしてガンツからもうすぐ指令が出ます」。ナゾの男たちの言葉に大半の生徒たちは信じなかったが、唯一信じたのは主人公・黒名など一部の生徒たち。そして黒名が指示通り武器などを手に取り、内木にも戦闘スーツを渡した瞬間、生徒たちは某動物園に飛ばされる。
(ガンツG 1巻)
つまりは星人たちの無条件の戦闘開始。次々と星人にコロされていく生徒たち。まさに一方的。スーツを着用した黒名や内木はザコ星人相手では健闘するものの、ボス星人の「けだもの星人」には全く刃が立たず。内木は上半身を真っ二つ。愕然とする黒名。
しかし内木は叫ぶ。「黒名さん。君ならできる。諦めるな。諦めるな!生きるんだ!」。その声に何かが覚醒した黒名が互角の戦いを見せる。その間にナゾの男・我孫子と藤本がけだもの星人を倒す。星人を無事倒せればそのまま生還できる…はずだった。運悪く内木は死亡。再びガンツがある部屋に戻ってくることはなかった。
(ガンツG 1巻)
そこで黒名は「内木を生き返らせること」を固く誓う。ガンツで100点集めることに成功すれば、死んだ人間を生き返らせることができた。黒名が内木を生き返らせるための長い戦いが始まる!…みたいな内容の漫画です。
だから基本的には本編の『GANTZ』と大きくストーリーの流れは変わらず、主人公が男の玄野計(くろの)が女の黒名(くろな)に変わって恋愛要素が強くなった程度か。
GANTZな世界観っぽいが、微妙に絵が下手
『GANTZ:G』はスピンオフ漫画ということで、一見すると確かに『GANTZ』の世界観が踏襲されている気がします。(ガンツG 1巻)
例えば「ピンポロパン」という効果音をあらわす文字の表現具合。
(ガンツG 1巻)
ガンツが表示させてる「けだもの星人」の情報も本編『GANTZ』を彷彿とさせます。さすがに『GANTZ』そのものと表現したら奥浩哉に怒られそうですが。
(ガンツG 1巻)
他にも巨大な星人のキャラクターデザインや細かい緻密な背景描写など、やはり「リアルさ」を追求している感じは『GANTZ:G』にも決して完全に引けを取らないか。
ただ既にあらすじを読めば分かりますが、主にキャラクターデザインが下手。同人誌レベル。もちろんスピンオフ漫画だからといって本編の絵柄とソックリである必要はありませんが、それにしても『GANTZ:G』のキャラ描写が微妙。
(ガンツG 1巻)
例えばキーマンとなりそうな我孫子(あびこ)と藤本(ふじもと)はほとんど見分けが付かない。もちろん髪型は長かったり短かったり違いがあるものの、何故ここまで同じ顔に見えてしまうのか逆に不思議。しかもキャラクターの見た目が主人公・黒名も含めて、大して可愛くもなければカッコ良くもない。
それと設定の関係もあると思いますが登場人物は若者ばかりで、キャラクターの幅が狭い。そのことが更にキャラクターの識別を困難にさせている要因。もちろん今後は『ガンツG』でもオッサンやオバさんなどが登場するのかも知れませんが、作者・イイヅカケイの描き分けレベルを見ていると期待薄か。
ストーリー展開がまどろっこしい
あとは『ガンツG』はストーリーの展開がまどろっこしい。本編『GANTZ』もそこまでテンポ感があったわけではない、いや正確にはストーリーの進捗度が早いわけではありませんでしたが、やらたと『ガンツG』は足踏みしている感じで読んでて変にまどろっこしい。『ガンツG』の冒頭からして生徒たちがひたすらカラオケしてる場面が10ページ近くある。ここで『GANTZ:G』を読む気が軽く失せました。だから1巻の内容もあらすじで書いたことが全て。いかにどうでもいい描写が多いか分かるはず。
せめて本編『GANTZ』のようにバトル描写が面白ければ良かったんですが、これも何だかイマイチ。確かに前述の通り、星人はリアル。でも気付いたら星人が倒れてることが多い。説明が難しいですが、「攻撃した」「攻撃された」のメリハリある描写が少ない。だから読後感にあまり達成感がない。
もちろん本編『GANTZ』からしてCGで描かれてるので漫画的な躍動感こそ乏しいものの、それでも見せ方は上手。もし奥浩哉レベルを少しでも期待してしまうと、『ガンツG』に対するガッカリ感が急激に膨らんでしまうでしょう。
本編『GANTZ』もストーリーを楽しむような漫画でもありませんでしたが、それにしても『ガンツG』は面白くない退屈な時間が続く。奥浩哉が原作を担当してるってことですが、どうせ『ガンツG』を読むならハードルを下げて読むことをおすすめします。
ガンツGの総合評価 評判 口コミ
『ガンツG』のネタバレ感想をまとめると「面白い」こともなければ「面白くない」こともないといったところ。内容は至って平凡なレベル。辛辣な評価をしたら再び『GANTZ』シリーズが読めること or 『ガンツG』はスピンオフ漫画ということにだけ価値があって、それ以上でもそれ以下でもありません。
具体的に指摘しづらいですが、全体的には「微妙に漂うコレジャナイ感」に支配されています。どこまで連載が続くのか分かりませんが、『ガンツG』が中途半端に5巻も6巻も続くとガンツファンも買い集めるのはしんどいか。
せめて面白くないなら面白くないなりにエロ描写がもっと欲しい。『ガンツ』といえば実写映画のヤリマン夏菜も含めて、女性の艶めかしい肢体が売りでした。しかも冒頭でも書きましたが『GANTZ:G』の掲載誌はミラクルジャンプ。いわゆる大人が読む青年誌なので当然B地区はジャブ程度やろ?と期待してしまいます。
ただ『ガンツG』の女性に関する描写は少年コミックレベルに健全。冒頭にチョコッと黒名のパソチラがある程度では、さすがに寂しい。しかも主人公・黒名などは女子高生。男性読者が思わずムホムホするような色んな展開が当然考えられたはず。
もちろんセクシー描写がないからといって『ガンツG』の評価を大きく下げることはしませんが、そこで色々と「ごまかせる」のも事実だと思います。何を思ったのか分かりませんが、全く放棄しちゃってるのは「もったいない」の一言です。だから本当に『ガンツG』で読者を引きつける部分が「スピンオフ漫画」以外にないのかなーと思います。
コメント
コメント一覧 (3)
というか2巻まで買って読んで、ん〜なんだかなーと思ってたけど何回か読み返してると、森下なりあのレイカの格下なり金髪のざっけんな西についても少なからず掘り下げてあり、金髪以外の2人はまあ性格悪いなって思った。
で、とにかくはんぎょじんせいじんの話気になったから三巻買ったけど、普通に面白かった