『服を着るならこんなふうに』1巻から3巻のネタバレ感想をレビュー。作者は縞野やえ(しまのやえ)。企画協力がMBというファッションブロガー(?)。掲載誌は存在せず、インターネットサイト「コミックニュータイプ」で無料で配信中らしい。

出版会社は角川書店。ジャンルは青年コミックのファッション漫画。絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入が可能です。ちなみにマンガタイトルは「服を着るならこんな風に」ではなく『服を着るならこんなふうに』です。

スバル・XVのフルモデルチェンジ情報も書き終わったので、今回も『服を着るならこんなふうに』が面白いかつまらないか考察してみました。ぜひ購入の参考に読んでいただけたら幸いです。ちなみに紙のコミックは1000円近くするので、『服を着るならこんなふうに』を買うなら電子コミックがおすすめです。


あらすじ物語 ストーリー内容・登場人物

『服を着るならこんなふうに』の主人公は佐藤祐介。年齢は20代後半。都内で働く社会人で、営業マンとしてはそこそこ優秀らしい。また性格は爽やかで人当たりも良く、仕事に対する真面目な姿勢は周囲からも評判が良かった。

服を着るならこんなふうに1巻 あらすじ 佐藤祐介
(服を着るならこんなふうに 1巻)
しかし自宅では佐藤祐介はグータラそのもの。休日はもっぱらゲームで遊ぶのが日課。家で過ごすTシャツもダサダサ。いや「ONIKU」って見たら分かるやろ。自動車の絵に「クルマ」と説明しているようなもん。超絶的なセンスの無さ。

服を着るならこんなふうに1巻 あらすじ1
(服を着るならこんなふうに 1巻)
だから初めて同窓会へ足を運んだ時に愕然としてしまう。何故なら周りの男たちは全員オシャレだったから。さすが東京恐るべし。オシャレモンスターさんばっかりやで(ゴクリ)。当然意気消沈で帰ってくる佐藤祐介。

服を着るならこんなふうに1巻 あらすじ2
(服を着るならこんなふうに 1巻)
そんな兄の姿を見かねた妹・佐藤環(たまき)が「私がお兄ちゃんにコーディネートを教えてあげる」と立ち上がる。環はおしゃれ好きで、趣味もファッション。手取り足取りファッションのいろはを教えてあげる。

服を着るならこんなふうに1巻 あらすじ3
(服を着るならこんなふうに 1巻)
ただ兄・祐介はまさか服を買いに行く服すらなかった!!自動車を買いに行くためのクルマがないようなもんか。

果たして、こんなファッションセンスがない祐介を妹・環は救うことができるのか!?そして祐介は無事シャレオツな「大人の男」として再び私服で街へ繰り出すことはできるのか!?…みたいな内容のマンガになります。

だから自分的には初めてのファッションマンガという珍しいジャンル。果たして面白いのか面白くないのか考察していきます。


ファッションセンスがないヤツあるあるが笑える

やはり主人公・祐介がダサいってことで「ファッションセンスがないヤツあるある」が満載。おそらく男子中高生や20代の若者は思わず悲しい共感を覚えてしまうはず。

服を着るならこんなふうに3巻 あるある ダサい服
(服を着るならこんなふうに 3巻)
例えば、基本的に服装は画像のようにダボダボしがち。自動車評論家もオッサンばっかりなので、こんな風体の人をよく見かけます。一つ一つのアイテムは決してダサくはないんでしょうが、何故か妙にダサい組み合わせが出来上がってしまう不思議。

服を着るならこんなふうに1巻 あるある 同じ買い
(服を着るならこんなふうに 1巻)
気に入った服 or カッコイイと褒められた服を何枚でも買ってしまう。「バリエーション」という概念はもちろんございません。お風呂上がりにだってジーンズを着ちゃうんだぜ!

服を着るならこんなふうに3巻 あるある オシャレ季節性
(服を着るならこんなふうに 3巻)
季節が変わると「オシャレの基準」が変わることに対して嘆く。オシャレの基本的な概念はオールシーズン通底するものがあるものの、やはり季節によって色の組み合わせなど細かく変化することもあって面倒くさい。特に女性はそうか。

服を着るならこんなふうに3巻 あるある スラックスの使い勝
(服を着るならこんなふうに 3巻)
スラックス(礼服)を日常的に着回していいことに対してビビる。スラックスの素材感は意外に素敵ですが、やはり礼服のイメージが強すぎてファッションセンスがダサいヤツは躊躇してしまう。

服を着るならこんなふうに1巻 あるある 他商品で置き換える
(服を着るならこんなふうに 1巻)
他にも価格が高すぎるジャケットを見て、つい別の商品に置き換えて「ゲームだったら10本買える」と諦めてしまう。

でも主人公・祐介の気持ちはよく分かります。だって漫画コミックを8万円分も買おうと思ったら冊数は約160冊にも及びます。このブログでもどんだけレビューできるか分かりません。ただ8万円で160冊ぽっちってことを考えたら『こち亀』全200巻をそろえようと思ったらえらい金額だなと改めて(笑)

服を着るならこんなふうに2巻 あるある ニット吊り干し
(服を着るならこんなふうに 2巻)
そしてニットを吊り干ししてしまう。ボロボロに縮こまったニットさんが痛々しい限りです。だって聞いてへんもん!そんなんしたらアカンって聞いてへんねんもん!!…というファッションセンスがダサいヤツの心の声が聞こえてきそうです。

自分のような人間だと「脱いだら人間みんな一緒やんけ」と思っちゃいます。他にも「そもそもダサい服を売るな」と思ったり思わなかったり(笑)


アイテムの取り入れ方など分かりやすく初心者におすすめ

そんな感じで主人公・祐介のファッションセンスは相当ヤバめ。でも、だからこそ『服を着るならこんなふうに』は初心者におすすめ。ファッションに関する基礎知識が自然と身につくので、これほど適した「入門書」もないと思います。「イケメンに限る」といった制限や排他性がなく、実に汎用性が高い。

服を着るならこんなふうに1巻 ファッション基礎2
(服を着るならこんなふうに 1巻)
例えば「おしゃれな大人の男性にはモノトーンが必要」。白と黒は地味すぎると思いきや、やはりそれが最適解。他にも「メンズは基本を押さえていればいつもオシャレに見える」といったアドバイスも。

服を着るならこんなふうに2巻 ファッション基礎
(服を着るならこんなふうに 2巻)
他にも有名な話かも知れませんが、「ファッションの潮流はトップメゾンブランドから」といった雑学も学べます。ZARAやエイチアンドエムといったファストファッションの服も、社員が行き当たりばったりでいきなり作ってるのではなく、しっかりハイブランドが作ったデザインやコンセプトを踏襲しているらしい。

確かに自動車でも高級車で流行ったアイテムや装備が、何年か経って大衆車に流れてくる。例えばドアミラーウインカーやクルーズコントロールといった機能は今でこそ軽自動車でも装備してますが、数十年前には高級車にしか設定されてませんでした。最近だとステアリングに連動して光源が動くAFSムーヴキャンバスといった軽自動車にも設定されているので、上の方から下の方に流れていく仕組みはどの業界でも言える話なのかも知れません。

服を着るならこんなふうに1巻 イージージャケット
(服を着るならこんなふうに 1巻)
またイージージャケットや、

服を着るならこんなふうに2巻 チェスターコート
(服を着るならこんなふうに 2巻)
チェスターコートなどカタログ雑誌を見ているような気分で楽しめる。しっかりストーリーの流れで説明してくれるので「コレがこういう服なのか」という情報がちゃんと頭に入る。自然とファッション知識も身についていく。


ファッション指南が具体的かつ的確

特に何が「おすすめ」なのかといえば、いちいちアドバイスが的確。以上のアドバイスはやや曖昧模糊としてましたが具体的で何を改善すればいいかが一目瞭然。

服を着るならこんなふうに1巻 ファッション基礎

(服を着るならこんなふうに 1巻)
例えば印象のベースは「ボトムス(ズボン)」にかかってる。要約すると「いかに似合うズボンを履くか」ということが大事。具体的にオシャレに見せるにはピチッとしたタイトなズボン(ボトムス)を履くのがベターらしい。先ほど貼ったダボッとした服がダサく見えたのも、これが理由になります。

服を着るならこんなふうに3巻 ファッション基礎
(服を着るならこんなふうに 3巻)
オシャレの三首である「首・手首・足首」に他人の視線が集中しやすいので、そこを細くしておけば全体的なシャープな印象を与える。マフラーもキュキュっと巻いておいたり、手首周りがダボッとした服を着ないほうがいいってこと。

服を着るならこんなふうに3巻 帽子の被り方
(服を着るならこんなふうに 3巻)
帽子の被り方も分かりやすく絵付きでレクチャー。実は『ONE PIECE』のルフィもファッション的にオシャレさんだった件。

他にも「下半身の色を同系色で統一することで足が長く見える」など、一つ一つの解説が理論めいているので自分のようなアホでも納得できちゃう。いちいち理論に納得できるからこそ、素直にリアルのファッションに取り入れようと思える。

つまり自然とダサいセンスだけが削ぎ落とされていく感じ。ステマと言われると困っちゃいますが、本当に漫画を読んでると「あ、服欲しいな」と思わせてくれる。知識が身につけば、どうしても実践したくなる気持ちに駆られる不思議。


意外とファッションと漫画の親和性は高い?

あと若干のステマ臭が匂わなくはありませんが、リアルに売られてる商品だからこそ「買いやすい」ってのも大きい。

服を着るならこんなふうに2巻 謎のユニクロ推し
(服を着るならこんなふうに 2巻)
ユニクロを筆頭として、ハッピーソックスやジーンズメイト、ABCマートなどリアル店舗が登場が登場する。他にもスニーカーだとコンバースといったリアルに存在するブランドなど、架空の商品ではないので購買意欲がなおそそられる。もしコレが狙いだとしたら大成功と言えます。

『服を着るならこんなふうに』はネットで無料配信していることも鑑みると、そのまま直接通販サイトにリンクさせても面白いはず。自分のブログもアマゾンリンクを貼ってますが(大して売れないのが悲しい)、今時の消費者はネットでお買い物が習慣化してる。ファッション雑誌を読まなくなった若者に対してのアプローチとしては有用と言えます。

前に「クルマのテレビCMに宣伝効果はあるのか」という考察記事でも触れましたが、最近のテレビ番組が観るものがなく、どんどん視聴率もグングン低下傾向。自分の父親も割りとジジイですがテレビを観ずに、レンタルした映画ばっかり観てるらしい。報道番組も自民党をヨイショするだけのクズ。バラエティ番組もマンネリでつまらない。

テレビの中に「流行がない」という中で、インターネットは非常に便利なツールとして活用できるんだと思います。コアなファッションマニアからライトなファッションユーザーまで幅広く需要を喚起できるのではないか。

ただ強いて言えば欲をかきすぎてるのか、60万円70万円の腕時計を見た主人公たちに「いいな~」と言わせてみるのは気になった。もちろん良い時計は良い時計だと思いますが、やはり金額が金額。平均年収が高いレクサス購入者ならいざ知らず、主人公はそこら辺にいる平社員。さすがに無理がある。

正直それぐらいの金額を考えたら、もっといいグレードの車を買いますよ。軽自動車だったら普通車、普通車だったら輸入車・外車と格別にグレードアップできる。例えばホンダ・バモスを買うのを止めて、ハイブリッドSUVのヴェゼルだって購入できるでしょう。それを腕時計一つを買うために我慢できる人が多いとは思えない。


佐藤環の名言がわりと深い

ファッションだけかと思いきや、主人公の妹・佐藤環の名言が意外と深い。

ファッションがテーマの漫画なので元も子もないんですが、例えば「どんな人間にとっても一番大事なのは服じゃないよ」というセリフ。結局どんな服を着るかが重要ではなく、どんな服を着るかを「楽しむ心」が重要。ファッションに対して気後れする主人公の兄を説得する時に出た名言。

他にも直感で良いと思ったファッションが実は理由が「胴長短足を隠すため」のものだった。前述の「下半身は同系色でまとめると脚長効果を生む」という理論ですが、それに対してショックを受ける主人公。
服を着るならこんなふうに1巻 環の名言1
(服を着るならこんなふうに 1巻)
それに対して妹・環が「その時の気持ちを否定しないで、そういう方法をあるってことを覚えておけばいい」とアドバイス。理屈は理屈で重要ですが、あくまで自分の感性や感情を大事にすべきという名言。

服を着るならこんなふうに1巻 環の名言2
(服を着るならこんなふうに 1巻)
同じ1巻だと「お兄ちゃんのチャレンジ精神がお兄ちゃんを新しくオシャレにしてくれる」というセリフも名言。やっぱりファッションは楽しむことが重要。ある意味、女性的な感性とも言えますが。

服を着るならこんなふうに2巻 環の名言1
(服を着るならこんなふうに 2巻)
ある時には主人公が単色のストールがレディースっぽく見えたので「俺には似合わない」と二の足を踏む。それに対して妹・環は「それを着た自分を見慣れてないからそう思うだけ。着れば着るほど当たり前になって自分に馴染む」と兄の先入観をたしなめる。

実は他人の視線がどうこうより、自分の視線が自分の存在を一番ダメにしてる。自分を磨くという行為を諦める理由として「他人の評価」を利用してるだけ。チャレンジ精神がオシャレにしてくれるという名言にも繋がる内容か。

服を着るならこんなふうに2巻 環の名言2車でも言える
(服を着るならこんなふうに 2巻)
極めつけの名言が「ファッションは他の趣味と違って、人の生活の基本の一つ」。

環というキャラクターを一言で象徴してて、環を魅力的なキャラクターに仕上げている根幹的な名言と言えます。ファッションは日常の延長にあるからこそ、いつも服装には配慮しつつも金銭的には無理せずに楽しむことが肝要。きっと自動車にも通じる話。身の丈に合ったクルマを買わないと維持できないですから。


総合評価 評判 口コミ


『服を着るならこんなふうに』のネタバレ感想をまとめると「意外と面白い」の一言に尽きます。内容は進研ゼミのような「教科書的」ではあるものの、完全に「商業漫画」として成立してるのがすごい。

しっかりマンガ的なストーリーや展開を作れてるので、全然違和感なくファッション知識が増えていく楽しみがある。問題提起(ダサい悩み)からオチ(オシャレに変身)で解決されるまでの起承転結のテンポ感が良く読みやすい。

服を着るならこんなふうに2巻 主人公 佐藤祐介の成長
(服を着るならこんなふうに 2巻)
主人公・佐藤祐介が成長していく姿は、まさに商業マンガのそれ。「ファッション」というジャンルも相まって、その成長っぷりが見た目で読み取れるのも面白い。

『服を着るならこんなふうに』は学生さんだけではなく、新人のアパレル店員さんといった本当にプロでも改めて勉強になる部分も多いでしょう。実在する企業とのコラボのしやすさなど、深夜の時間帯あたりで実写ドラマ化もあり得るか。ファッションの裾野を広げる点でも面白い作品。

スバル新型インプレッサとフォルクスワーゲンのゴルフの比較記事を書いたことがある自分としては、ファッションというジャンルから考える「クルマ選び」もご教授してもらいたい。大人の男なら国産車と輸入車のどちらを選ぶべきなのか?割りと手が出やすい価格帯の新車同士で、一体どういったアプローチで語ってくれるのか興味津々。

あと個人的には「財布の選び方」も意外と知りたい。自分は二つ折り財布を使用しているんですが、やはり大人の男は長財布がベターなのか気になります。さすがにバリバリと音が鳴るマジックテープ式ではないものの、10年以上使用してるのでマジでボロボロだから割りと切実に悩んでたりする(笑)