『終末のラフター』のネタバレ感想。作者は田辺イエロウ。少年サンデー(小学館)で短期集中連載されてたのをコミックス化。

あらすじ

終末のラフター1
内容は悪魔退治をする男の話。主人公の名前はないのか作中では出てこず。妹のハルと各地を転々としながら悪魔を倒して、お金を稼いでるみたいなストーリー。

でも、実はこの男自体が悪魔(厳密には不死者)。

高い画力で魅せる

終末のラフター2
画像は街を襲ってくる悪魔。

終末のラフター1
主人公の冒頭画像も見てもらえれば分かりますが、模様などの書き込みも秀逸と表現していい。作者の田辺イエロウの頑張ってる感は強くする。

悪魔祓いがテーマなのでバトル展開もつい期待しがちですが、残念ながらそれは少ない。もはや「無い」と断言しちゃってもいいぐらい。一応ゴトーというラスボスがいるものの、知らん間にフワッと終わってるのはモッタイナイ。

本質的なテーマ

ストーリーの本質的なテーマは、ラストのオチにある。

主人公は町長や町人から依頼を受けてゴドーを倒すものの、主人公が悪魔ということで契約を反故。主人公に解決金を支払うのを拒否する。そして言うに事欠いて、「いつまでも恐怖で縛れると思うな!」と主人公を批判。

でもそこで主人公は諭すように言う。
終末のラフター3
恐怖はあんたの持ち物・飼い犬だ

恐怖という感情は自分の中で勝手に育つもの。それは正常な思考を奪う。自分から動かないうちにはそれが消えることはないみたいなこと。

実はゴトーは理性的な悪魔だった。厳密に言うと、不死者。その不死者は完全な悪魔として堕ちるまでは、実は一応人間としての理性を保ってる。街に棲み着いたのも自分の故郷だったから。人質の少女たちに対してもしっかりお墓も作ってた。むしろゴトーが暴れるように仕向けるように追い詰めたのは、恐怖に怯えた住民たち自身だった。

テーマ性自体は悪くないと思います。

総合評価

でも主人公が何故妹と一緒に戦ってるのか不明。過去編も書いてくれてるんですが、いまいちピンと来ない。子供時代に妹と一緒に悪魔に襲われました。そこで二人とも悪魔になりました。

でもだから何?っていう。「悪魔を倒さないと生きられない」という描写が弱い。二人が敢えて戦う必要性が乏しい。あと主人公である兄がどういう過程で悪魔になったのかも不明。

不死者を迫害する住民を批判したいのか、不死者としての主人公の過去を掘り下げたいのか、また妹との未来を描きたいのか中途半端。濃密な内容に見えて、実は微妙。



◯展開★3◯テンポ★2
◯キャラ★2◯画力★4.5
◆72点!!!!