『コンプレックスエイジ』全6巻のネタバレ感想。作者は佐久間結衣。モーニング(講談社)で連載中のマンガ。URLからも分かりますが1巻から4巻までのネタバレ感想記事として書いたものの、結構すぐ完結しちゃってたのでこのまま「コンプレックス・エイジ全6巻は面白い?」という考察記事に鞍替えさせます。

あらすじ

主人公は26歳の派遣OL・片浦渚。趣味はコスプレ。下の名前を少し文字って「凪(なぎ)」という名前で活動。衣装を作る才能には長けていて、その情熱も人並み以上。

コンプレックスエイジ1巻 片浦渚
(1巻)
ただバレーボール選手並みに背が高く、いくらそっくりな衣装を作ったところで可愛らしいアニメキャラクターとは似ても似つかない。

そして世間はコスプレに偏見を持っていることから、周囲に打ち明けられずにいた。でも両親からは早くコスプレを止めて欲しいという無言のプレッシャーもかけられる。そういった状況で片浦渚はどうコスプレに向き合っていくのか的な展開の漫画。

全体的に根暗なオーラが漂う

主人公の片浦渚が根暗。根暗という表現は語弊があるかも知れないですが、ひたすら鬱屈した感情を抱えてる。コスプレに対する世間の偏見にひたすら耐えてるだけ。

コンプレックスエイジ1巻 他人に当たる片浦渚
(1巻)
そのくせコスプレに対する偏愛っぷりが酷くて、軽い気持ちでコスプレに参加した女の子に辛く当たることもザラ。ひらすらメンドーな女。好感を持つどころじゃない。

ましてや現実では派遣OLという不安定な立場ということもあってか負のオーラがハンパない。その割に普段は「普通の人」っぽく装ってるので全くつかみどころがない。また見た目は比較的美人だから、それが余計にメンヘラ臭がぷんぷん漂わせる。

作品のテイストやテーマも、ひたすら偏見の目で見られるコスプレの不満を吐露してるだけ。せめて大人向けビデオの女優さんだったらいざ知らず、そもそもコスプレごときが今の時代にそこまで偏見も持たれてないだろうと…。そういうことが余計に「被害妄想」的な感じを読者に与える。

作者というのか主人公というのか、勘違いBBAの八つ当たりにちょっと付いていけない。

展開の軸は何?

だからストーリーのゴールも不明。展開がどうなったら主人公的にはオッケーなのか分からない。社会全体のコスプレに対する偏見を変えるのか、また主人公・片浦渚が偏見に開き直って「一人の大人」として「一人のオタク」として成長する物語なのか。全然漫画の軸足が見えない。

コンプレックスエイジ1巻 栗原綾
(1巻)
一話目に栗原綾という背が小さくて可愛らしい女性が登場する。その栗原は片浦渚が大好きなアニメ・マジカルずきんウルルの主人公そっくり。だから片浦が自分の裁縫技術を活かすことで、「栗原綾という一人のコスプレイヤーを育てる」物語なのかなーと思った。でも栗原綾はいつの間にか消滅。あの壮絶なフリとしか思えない、劇的に登場した一話目は何だったの?

作者・佐久間結衣は主人公の片浦渚を成長させたいのか?はたまた成長させなくてもいいからどうしたいのか?読者に読ませるための「大きなテーマ」をしっかり作りきれてない。

総合評価

ストーリーもキャラクターも微妙。

コンプレックスエイジ4巻 葉山に冷たい
(4巻)
主人公・片浦渚がツンケンしてて、だからといって読者の同情を誘う愛嬌さもない。弱い相手にだけ強く出るという典型。画像は同じコスプレ仲間だった葉山が実家に逃げたんですが、そこを追いかけて問い詰めてる場面。

情緒不安定の長身女ってただの凶器。せめてルックスがブスなら女性票も集まりそうですが、ただただ近寄りがたい。せめてメンヘラという扱いをして欲しい。作者・佐久間結衣の不満を秩序なくぶちまけてるだけで、もっとキャラクターを客観的に見て欲しい。

コンプレックスエイジ2巻 片浦渚の母もコスプレマニア
(2巻)
ストーリーもご都合主義的。コスプレを止めろと要求してた片浦渚の母親も、実は元々コスプレイヤー。さすがにどうなんだ?しかも年齢的に(おそらく50代)がコスプレにハマってたのかもギリギリ怪しい。後半は片浦渚の親友が「コスプレを辞める」と言い出したり、全体的に明るさがなくて読んでて気分が沈む。だからといって泣ける要素もないので救いようがないマンガ。



◯展開…★2.5◯テンポ…★3.5
◯キャラ…★2.5◯画力…★3.5
◯全巻大人買い…★2.5
◯おすすめ度…72点!!!!