『ぼくは麻理のなか』7巻のネタバレ感想。作者は押見修造。漫画アクション(双葉社)で連載中の青春漫画。


あらすじ

主人公は冴えない大学生・小森。大学では友達もできずに、一人で家に引きこもる日々。ただコンビニへ買い物へ行った時に出会った「吉崎麻理」という美人の女子高生に一目惚れ。小森いわく、コンビニの天使。

ある日、意を決した小森は、その吉崎麻理の帰り道を尾行する。ただ吉崎麻理が振り返ったと思った瞬間、そこで記憶が途絶える小森。そして気付くと、小森の意識は吉崎麻理の中にいた…みたいな展開。ややオカルトというかSFチックな設定のマンガ。

小森はそのまま吉崎麻理が通っていた学校に通う。そこで出会ったのが依(より)という女子生徒。いかにも負け組グループに属してる…いや負け組グループにも属してないような孤立した少女。その依(より)と共に小森はどうすれば身体が元通りになるか追及していく。

ただ依(より)は百合っ気があるのか吉崎麻理のことが好きなものの、ちょいちょい見せる小森の「男の部分」が生理的に受け付けない。『ぼくは麻理のなか』6巻では色々あって、小森が依(より)に対してキスをしてしまう。でも、このキスが吉崎麻理にキスをされたのか、小森にキスをされたのか分からず、頭がパーンと弾けた依(より)は家出して…って部分から『ぼくは麻理のなか』7巻が始まります。


小森は吉崎麻理より依が好き?

先にネタバレしておくと小森は依を発見して事なきを得るんですが、依然として依の頭の中では色んなことが整理できてない状態。だから依は小森に問いかける。「あのキスは何?誰なの君は?」。

ぼくは麻理のなか7巻 依に告白する小森
(ぼくは麻理のなか 7巻)
そこで小森はつい勢いが余って、依に告白してしまう。小森も「一体自分が誰なのか?」が分からない。小森の精神が「吉崎麻理」の体に乗り移ったら、当然「小森」の体に吉崎麻理が移ってるかと思いきや、小森の体には小森の精神が入ったまま。だから吉崎麻理の中にいる「小森」は一体どこの誰なのかが不明。もちろん「吉崎麻理」の精神も今どこにあるかは分からない。

そういった不安も相まって、一緒に「吉崎麻理」の精神を探してる中、小森は小森で依に精神的に依存していった背景もありそう。思い返してみると、依も意外に姉さん女房体質があったかも知れません。

ぼくは麻理のなか7巻 小森がバイト
(ぼくは麻理のなか 7巻)
ちなみに小森(本体)は引きこもりがちだったんですが、『ぼくは麻理のなか』7巻では頭も丸めてアルバイトを探し始めます。

この告白の直後、小森は依に軽くシバかれます。その場面ではセリフはないものの、「私が好きな吉崎麻理の口で、汚らしい小森が私に告白してきてんじゃねーよ!」的な感じでしょうか。

とりあえず依を家まで届けてあげる小森。依の姉は激怒するんですが、やっぱり不安だったのか泣きじゃくる依。思わず掛けていたメガネも外す。
ぼくは麻理のなか7巻 メガネ取ると可愛いやん依
(ぼくは麻理のなか 7巻)
するとどうでしょう~♪美少女が登場したではありませんか~♪

まさか作者・押見修造が依に対して、こんな王道設定をブチ込んでくるとは思いませんでした。なんやねん、この絶妙なアヒル口…ほれてまうやろ~(笑)そこで更に小森はドギマギし始めます。うーん、男って単純?


ふみこと呼ぶ老婆の正体は、父方の祖母

『ぼくは麻理のなか』のストーリーでは「吉崎麻理の過去」も意外に重要。小森は吉崎麻理の体に入ったことで、吉崎麻理の過去の記憶が頭の中に入ってくる。その中に自分(吉崎麻理)のことを【ふみこ】と呼ぶ謎の女性がいた。これまでは思い出せなかったものの、7巻でついにこの正体が明らかに。

ぼくは麻理のなか7巻 父方の祖母
(ぼくは麻理のなか 7巻)
それが父方の祖母。見た目からも雰囲気が伝わってきますが、孫を溺愛するあまりに息子夫婦家庭に無意識でズカズカとあがってくる。これを吉崎麻理の母親は常々疎ましがっていた。そして、この父方の祖母がある日に亡くなってしまう。

もちろん吉崎麻理はそれまで「ふみこ」と呼ばれていたんですが、どういう過程で改名にいたったのかは知りませんが、それを境に母親は吉崎麻理のことを「まり」と呼び出す。

ぼくは麻理のなか7巻 麻理の母親
(ぼくは麻理のなか 7巻)
このときの母親の表情が地味に怖い。吉崎麻理もトラウマになったに違いない。Amazonのレビューでは「作者(押見修造)の女性を描く表情は抜群」とありましたが、まさに言い得て妙でしょう。

ぼくは麻理のなか7巻 麻理の母親2
(ぼくは麻理のなか 7巻)
だから小森も吉崎麻理宅に帰って母親と対面したとき、思わずゲボを吐いてしまう。ただゲボを吐いたときに、小森の自我も飛んでいって消えてしまったのか、吉崎麻理の中から「小森」の意識が消えた模様。じゃあ小森が消えたことで依が喜ぶのかと思いきや、むしろ前述の画像のような涙を見せる。

果たして『ぼくは麻理のなか』は今後どういう展開が待っているのか…?


総合評価

どちらかと言えば、悪い意味でストーリーは読めません。「ふみこ」と呼ぶ老婆の正体が明らかになったり、小森の精神が消滅(?)するなど展開自体は進んでる印象もしますが、相変わらず『ぼくは麻理のなか』のストーリーの着地点が見えないのでモヤモヤはします。ちなみに「どうなったらゴールなのか?」という素朴な疑問があるってだけで、別に批判的な意味はありません。

次巻『ぼくは麻理のなか』8巻の発売日は2016年4月初旬頃だと思います。