『刃牙道』5巻6巻のネタバレ感想。作者は板垣恵介。少年チャンピオン(秋田書店)で連載中の格闘漫画。

あらすじ

言わずと知れたバキシリーズの第四弾。主人公は範馬刃牙。徳川が墓から掘り出した遺体のDNAを使って、なんとあの剣豪・宮本武蔵を現代の世に復活させる。しかも、その宮本武蔵が相当強い。

刃牙道5巻6巻では愚地独歩と烈海王が宮本武蔵と戦います。その結果はいかに?

愚地独歩を倒すのは朝飯前でんがな

前巻では宮本武蔵が警官をボコボコにする。結果追いかけられるんですが、そこは徳川の人脈で事なきを得る。ただその直後に徳川邸に帰ってくると、宮本武蔵はお腹ペコペコ。そして、そこで偶然待っていたのが愚地独歩。ここから二人のバトルが始まる。

刃牙道5巻 愚地独歩VS宮本武蔵1
(5巻)
最初、宮本武蔵は愚地独歩を徹底的に挑発。「この人なら飯を食べる前でも構わんよ」。まさに朝飯前宣言。

刃牙道5巻 愚地独歩VS宮本武蔵3
(5巻)
愚地独歩の空手の所作を見た時には「空手とはさしずめガキの遊びといったところか」と挑発。「なァ!」と愚地独歩自身に同意を求めてくるところが究極的に不遜。

刃牙道5巻 愚地独歩VS宮本武蔵2
(5巻)
思わず愚地独歩も「なんだぁ?てめぇー!」と激ギレ。相変わらずイカツイ表情の独歩。単なる体術でも愚地独歩は宮本武蔵に完敗するものの、敢えて挑発。「アンタの最大にミスは真剣を持って立たなかったことだ」というセリフに宮本武蔵は承知。そこで国宝級の刀「國虎」を使い、宮本武蔵は愚地独歩と戦う。

刃牙道5巻 愚地独歩VS宮本武蔵4
(5巻)
案の定結果は目に見えてるわけですが、まさかの愚地独歩が真っ二つ!?!?

刃牙道5巻 愚地独歩VS宮本武蔵5
(5巻)
…かと思ったら、キレテナーイツ!カミソリのCMが思い出されるほどのキレテナーイ具合。

これは単に刃を押し当てただけ。カッターナイフでもそうですが、実は刃先を押し当てるだけでは紙やモノは切れない。あくまで鋭い刃先を下へ振り下ろした時の摩擦熱でモノが切れる。

愚地独歩は徳川に対して「斬られるより痛ぇ」と後で述懐するものの、それを語る愚地独歩の背中が小さく切ない。心臓が止まるってレベルじゃねーぞ、っていう体験ですからね。というか、独歩の顔面には刃が押し当てられた跡が残ってるのが無様すぎて切ないw

まあスピンオフの『バキ外伝 拳刃』では佐部京一郎に対して、愚地独歩はギリギリ辛勝。佐部は『刃牙道』でも登場するんですが、宮本武蔵に戦う前から敗北済み。そりゃ愚地独歩ごときが宮本武蔵に叶うはずもありませんでした。

烈海王との激突!武器解禁!

そして次の相手は烈海王。例の東京ドームの地下闘技場で、まずは宮本武蔵と顔合わせ。実際に戦うのは数日後。

刃牙道5巻 烈海王VS宮本武蔵1
(6巻)
ただあまりの迫力・闘気を放って近づいてくる宮本武蔵。もはや空間や風景が歪んでるしw

刃牙道5巻 烈海王VS宮本武蔵2
(6巻)
その強烈な殺気に思わず烈海王は足が出るものの、それを範馬刃牙の時と同じようにキッチリ掴む宮本武蔵。この直後どうなったかというと、まさかの義足が折れる。宮本武蔵の振り下ろす力がハンパないのは、3巻4巻のレビューを参照。

刃牙道6巻 烈海王VS宮本武蔵4
(6巻)
そして地下闘技場では初の武器解禁。おどろおどろしい武器ばっか。

刃牙道6巻 烈海王VS宮本武蔵5
(6巻)
烈海王はクナイみたいな飛び道具を無数に装備。これをチャラっと投げまくるも、宮本武蔵はどんどん斬り落としていく。ムチャクチャなバトルが始動!…という展開で7巻へ。烈海王の死亡フラグがビンビン!

刃牙道6巻 烈海王VS宮本武蔵3
(6巻)
ちなみに烈海王は例の老師と一緒に宮本武蔵対策として、例え斬られたとしてもタコのように交わす練習済み。ざっくり言うと、剣の軌道に合わせて体をよじらせる。まさにこれぞ「キレテナーイ」状態。

ただ普通に後ろに飛んで避けた方が良くね?…と思ったのはナイショ。

総合評価

愚地独歩の噛ませ犬っぷり、完敗っぷりが見事。『バキ外伝拳刃』でも主役として数々の難敵を撃破してきましたが、ここまで無様な負け方を描かれるとひたすら清々しい。烈海王との戦いでも、これまでのバキシリーズでありそうでなかった「武器」による格闘がどういう描かれ方をするのか?

これまでのバキシリーズでは小細工というか、正々堂々と戦うよりも、まずは大げさな表現ありき。それがどうしてもコメディーや見下した笑いに繋がってる部分も多かったんですが、宮本武蔵に限ってはひたすら王道。シンプルに「スゲー!」と思えるのが良い。刃牙道最新7巻は8月7日に発売予定。



◯展開★3.5◯テンポ★4.5
◯キャラ★4.5◯画力★4
◯全巻大人買い★
◯おすすめ度…90点!!!!