『刃牙道』1巻2巻のネタバレ感想。作者は板垣恵介。少年チャンピオン(秋田書店)で連載中の格闘マンガ。いわゆるバキシリーズの4シリーズ目。

あらすじ

ストーリーは『範馬刃牙』の続き。だから範馬勇次郎との壮絶な親子喧嘩をした後の話。あれだけ壮絶で刺激的なバトルを繰り広げたせいか、主人公の範馬刃牙は退屈した日々を送っていた。あの時以上の刺激は早々体感できるもんじゃない。

刃牙道1巻 範馬刃牙のアクビ
数百段以上もある階段から駆け下りてる瞬間もアクビが止まらない。刃牙道の序盤はこの「アクビ」押しがしばらく続きます。

ただその退屈を壊す日がやってきた。熊本県竜田町にある墓地、通称・武蔵塚。そこには宮本武蔵の亡骸が眠っていた。1645年に土葬されていたものの、ある日、忽然と宮本武蔵のそれが消えた。なんと徳川がDNAを取り出して宮本武蔵のクローン人間を作ろうと画策していた…という展開。

それぞれのアクビ

『刃牙道』の序盤はとにかくアクビ推し。逆に言うと、序盤以降ではアクビは全く存在しないと言ってもいいぐらい。ただ冒頭の刃牙の画像を見たら分かるように、アクビのインパクトが強烈。

刃牙道1巻 範馬刃牙アクビを我慢
ただアクビを堪えてる時の範馬刃牙の表情がもっと強烈。これ主人公ですよ。しかも10年20年と自分が大事に育ててきたカッコイイ主人公。それをこんな風にブサイクに描けますか?フツーw

でも退屈した日々を送っていたのは範馬刃牙だけではなく、他のキャラクターも同じ。愚地独歩だと滝行中にアクビ。

刃牙道2巻 花山薫 ピストル向けられてる
その中でも強烈だったのが花山薫。おそらくこのアクビはめちゃめちゃ臭いはず!花山薫の表情そのものがエグいですが、口臭を具現化しちゃいけません。もはや口の中から何かを発射しようとしてるとしか思えない。ちなみに画像の花山薫の場合、チンピラから銃口を向けられてる最中。

宮本武蔵の復活法が誰得?

(2巻)
刃牙道2巻 宮本武蔵
『刃牙道』のストーリーとしては復活した宮本武蔵がメインになります。3巻以降は範馬刃牙など色んなキャラクターと戦うんですが、先にネタバレしておくと宮本武蔵がめちゃめちゃ強い。刀を持ってなくても圧倒しまくり。ちなみに2巻の段階では残念ながら戦うことはないので、この記事の感想では宮本武蔵の格闘シーンを取り上げることはありません。

ただ宮本武蔵の復活シーンがヤバイ。最初は宮本武蔵の亡骸から取ったDNAで一からクローン人間を作るものの、その肉体の脳波は停止状態。全く動く気配がない。これぞ「仏作って魂入れず」。

そこで徳川のお姉ちゃん・徳川寒子という霊媒師が活躍。いかにもうさんくさいBBAなんですが、この徳川寒子が霊界から宮本武蔵の魂を降霊させて、その肉体に注入する。

刃牙道2巻 徳川寒子2
でも魂を注入する方法がチッス!しかも目をカッと見開いた状態!まさに誰得!?的な光景。というかキスで王子様を蘇らせるってメルヘンか!

ただ思わず心配になるのが、このチッスのことを宮本武蔵があとで知ったらどうなるか?さすがに徳川のBBAがボコボコにされるんじゃないかとヒヤヒヤしてたら、宮本武蔵が起きた瞬間、自分のそばにいるというだけで顔をむんずと掴まれる徳川BBA。そんでどうなるかと思ったら、思いっきり数メートル以上放り投げられて、床に突き刺さりそうになるw

宮本武蔵、容赦ねー!!

総合評価

バキシリーズが新しく始まったということで期待して読んだんですが、回を重ねるごとに面白さが増していく。これまでの歴代シリーズにはなかった感じ。この理由が宮本武蔵という存在にある。凛としてひたすら強いというのがグッジョブ!

点数はやや低めに採点してますが、それは3巻4巻以降の内容が更に面白いから。そこを基準にしちゃうと「こんなもんだろう?」的な感覚で採点。

刃牙道2巻 範馬勇次郎
(2巻)
一応範馬勇次郎も登場。花山薫と戦うんですが、この時に一般人にサインを求められるシーンが微笑ましく笑っちゃう。

範馬勇次郎サインは素直に書かないんですが、敢えて十字に破る。それが猪木のビンタばりに、ファンからしたら勲章。花山薫がそれを察知して、範馬勇次郎をからかう。思わず「こんな間柄やったっけ?」というぐらい仲が良い。

現時点での最新話まで範馬勇次郎はおそらく登場してないと思いますが、いずれ宮本武蔵をボコボコにしてくれるんじゃないかと期待してる。個人的には範馬勇次郎と宮本武蔵の実力は同じレベルに描かれてる気がするので、オーガが叩き切られるシーンも想像しても面白い。バキシリーズもマンネリで失速したかと思いきや、グーンとここで上昇した感はあります。



◯展開…★3.5◯テンポ…★5
◯キャラ…★4◯画力…★4.5
◯全巻大人買い…★5
◯おすすめ度…86点!!!!