『バカでも描けるまんが教室-新條まゆの(裏)まんが入門- 』のネタバレ感想をレビュー。作者は新條まゆ。少女コミックで連載してた漫画家漫画。出版社は小学館。


あらすじ物語・ストーリー内容

ざっくりどんな内容かを書くと、新條まゆがプロとしてデビューするまでの道のりを丁寧に解説してくれてる。いわゆる漫画家になるための初心者向けの指南書・解説本の類い。

バカでも描けるまんが教室 新條まゆの半生
新條まゆは高校卒業後、父親が借金を残して蒸発してしまったため、最初は中学校の校務員の仕事をしていたそう。ただそこへ偶然にも偶然にも、そこで働いていた国語教師が「漫画家」だったらしい。まさにマンガのような展開。公務員だから副業はできないはずですが、そこからマンガ家の道を歩みだした。

他にもキャバクラ嬢だった話も赤裸々に記載されていて、まさに「新條まゆのバカまん道」が描かれている内容です。

バカでも描けるまんが教室 新條まゆの半生2
ベースはあくまでギャグテイストなので、小学生ぐらいの女の子でも読みやすいはず。


漫画家になるための初歩的な情報を列挙

まず定番すぎる内容ですが、漫画家に必要な初歩的な道具などが書かれてます。

バカでも描けるまんが教室 原稿用紙
例えばマンガに使う紙。これは原稿用紙が基本。美術の授業の時に余ったスケッチブックに描いてはダメ。何故なら紙質が凸凹しているのでキレイな線を引きにくい。

ペン(ペン先)と言っても色々あって、Gペンは強弱の付いた線が引ける。カブラペンは一定の太さの細い線が引ける。スクールペンはペン先が硬いので比較的細い線が引けるなどなど、色んな用途によって使い分けが求められます。

バカでも描けるまんが教室 インクの種類
しかもインクにも色んな種類があるらしい。ただ、ちなみに新條まゆは現在液晶ペンタブレットを使っているそう。おいっ!(笑)

バカでも描けるまんが教室 パース線
他にもパース線の描き方や重要性も語ってくれてます。新條まゆができてるかどうかはさておき。


プロの漫画家としてのあり方・アドバイス

プロの漫画家になった以降も役に立ちそうなアドバイスも書かれています。

バカでも描けるまんが教室 男キャラを作る
例えば、男キャラクターの作り方。

バカでも描けるまんが教室 アイテム使え 神宮
男の場合はアイテムを使うと良いらしい。例えばワンピースのルフィだと麦わら帽子が想起されますが、確かに読者に手早く印象付けるためには必須かも。そして、そこから性格を肉付けしていくのもアリな方法でしょう。タバコ好きの男キャラクターだったらダンディーな性格にするとか?

バカでも描けるまんが教室 新條まゆの名言
他にも格言めいたことをも教えてくれてる。画像の「まんが家の最大の禁忌は食わず嫌い。エッチまんがも面白きかな」だと、新條まゆは色んなジャンルに手を出したからこそ漫画家として成功を収めた。正確には新條まゆではなく、E塚という編集者が残した格言ですが。

バカでも描けるまんが教室 新條まゆの名言3
他にも「エピソード見開き単位で盛り上げてページをめくらすプロの技かな」は有用なアドバイス。1ページ単位で物語を書くのではなく、あくまで見開きページが基本。右ページではなく、左ページに見せ場や前フリみを持ってくることで読者は次のページをめくりやすくなる。「なんだってー!実は…!」みたいなベタなコマを最後に持ってくると良い。

バカでも描けるまんが教室 新條まゆの名言2
個人的には「まとめられない話はつまらない」がまさに至言でした。素人のアマチュアほどストーリーやキャラクターに、色んな設定や要素を盛り込んでしまいがち。その結果どういうマンガを描きたいのか分からない・伝わらない。

いや実際のプロの漫画家でも意外にそういった作品は結構あります。自分はマンガの感想記事を頻繁にレビューしていますが、「あらすじ」を書く時に「どういう風にまとめていいか難しい」ことも多い。やはりそういうマンガは面白くないことが多い。

特に最初はごちゃごちゃさせなくていい。例えば恋愛漫画だったら「主人公の女の子がイケメンの誰々と恋人になる」、バトル漫画だったら「主人公が誰々を倒す」みたいなシンプルなテーマだけで良い。連載が長期になってネタに困り始めた時に初めて、今まで温めていたネタや設定を新たに盛り込めばいい。こういうブログにしても普段の会話にしても、いきなりアレコレ言われたって頭に入りません。


総合評価・評判・口コミ

『バカでも描けるまんが教室』の感想レビューをまとめると、幅広いアマチュア漫画家や漫画家志望の小中学生に参考になる情報が多いのかなーと思った。

例えばこれが井上雄彦といった絵が上手すぎる漫画家がアレコレとアドバイスした場合、おそらく読んでる方の初心者は「オレ or ワタシなんかとそもそも才能が違うし」と卑屈に捉えてしまいがち。でも新條まゆレベルの漫画家だからこそ素直にアドバイスを聞き入れることが可能。

新條まゆは最初から上手いワケでもなく(今でも大して上手くないか?)、色んな職業を経て途中からプロの漫画家になったということで、自分の将来と重ね合わせていろいろと想像しやすそう。だから全体的に有用な本。ま、けなしてんだか、ホメてんだかって感じですが、まさにバカでも描けるマンガ教室を体現している内容と言えます。

妹が昔描いていたマンガ
ちなみに、つい先日小学生の時に妹が描いていたと思われるマンガを発見したので何となくレビューしてみた。先程は原稿用紙が使うのが基本と書きましたが、やはり素人の小学生にはそんな知識がありません。だから妹は画用紙みたいなんに鉛筆で描いてる。しかも筆圧がハンパないので、紙が浮く(笑)

妹が書いたマンガの内容は、このページ以前にはセリフがほとんどない。だからパラパラとめくってると、いきなり「あんたなんか大嫌い」というセリフが登場したので、思わず「えーー!!一体この間に何があったん!!??」と心の中でツッコんでしまいました。いろいろ続きが気になりすぎー!!

ただ言うまでもなくヒドい内容そのものなんですが、「キャラクターの口の中にセリフを入れる」という演出は意外に使えそう。吹き出しの面積は意外と場所を取るので、我が妹ながらアリだと思います。「怒っている感」などキャラクターの感情がそのまま飛び出ることもあって面白い表現だと思いました。