『All You Need is Kill』全2巻のネタバレ感想。ヤングジャンプ(小学館)で連載されてたSF漫画。作画は小畑健で、原作は桜坂洋の小説。2014年にトムクルーズ主演で実写映画化もされたマンガ。

あらすじ


あらすじを簡単に説明すると、「ギタイ」と呼ばれる化け物に侵略されそうになる近未来。人類は統合防疫軍結成して、対抗。そこで主人公のキリヤ・ケイジも兵士として任務にあたっていた。

そして戦地に駆り出されるも敢えなく死亡…したかに見えた。ふと気付くと、戦地に駆り出される直前の朝だった。そこから「タイムループ」を繰り返すこととなるケイジ。これがギタイたちを殲滅するまで続く。こんな話。

AllYouNeedIsKill1巻ひたすら繰り返す地獄
(1巻)
100回200回と、ただただ繰り返す。ちょっとグロい描写も多め。

アクションゲーム的進化!

ちなみにこのタイムループの原因は、軽くネタバレするとギタイのせい。ギタイはタキオン粒子を放つことで、何度も同じバトルを繰り返す。その結果、人間たちよりも強くなることが可能。それが地球を侵略できた理由。

でもそのタキオン粒子をケイジが浴びたことで、今度は人間である自分もそこに巻き込まれた。ある意味、どっちが先に強くなるのかみたいなこと。

だからアクションゲーム的な進化が描写されてて、単調な展開ではありつつもそれなりに読ませる。徐々に強くなっていく感じが、まさに少年漫画チックでもある。

とは言えストーリー的には、やはり単調な繰り返しだから飽きてしまう。ただケイジだけではなく、実はもう一人はタイムループを繰り返してる女性兵士が現れる。そのタイミングがちょうどいい。
AllYouNeedIsKill1巻リタ・ヴラタスキ2

(2巻)
それがリタ・ヴラタスキ。むしろリタの方がタイムループは先に経験してる。だからコイツがめっちゃ強い。

AllYouNeedIsKill2巻キリヤとリタでバトル
(2巻)
同じタイムループしてるってことで、意気投合。一緒にギタイを駆逐していく。その過程で…とは言っても二人は初対面の状態を繰り返すだけなんですが、距離感が縮まっていく。当然良い歳した男女ですから、ケイジとリタはそういう関係になっていく。その描き方が自然。

実は恋愛マンガ?

だからギタイという敵に目が行きがちですが、SFアクション漫画でありつつも実は恋愛漫画。

AllYouNeedIsKill2巻キリヤ・ケイジ
(2巻)
「ジャパンのレストランでは確かにグリーンティーは無料だ」というケイジのセリフなんかは、結構オシャレな演出。このセリフはある小説の一節。リタはずっとそれが本当かを不思議に思ってた。リタは出会っても毎回記憶がないので、それは本当だよとケイジが教える。

そこでハッとリタは気付く。そして安堵して、ブワッと泣き出すリタ。なんかハリウッドとかめっちゃ好きそー(笑)

AllYouNeedIsKill2巻キリヤとリタがバトル
(2巻)
最終的には二人で殺し合う羽目になるんですが、これが切ない。

あまりネタバレしすぎても怒られそうなので控えますが、やはりギタイの影響。「何故ギタイを殺してもタイムループし続けるのか?」を考えると…って感じ。作者・桜坂洋の設定・伏線作りの上手さが光る。最後の「お前が死ぬまで一緒にいよう」というセリフもしびれる。

総合評価


2巻とボリュームは少ないですが、展開としては飽きさせない。オチの読後感も良かった。色んな設定や伏線を用意しつつも、しっかりコンパクトにまとまってる。

恋愛要素もあるので、実は女の子にもオススメ。グロ描写に耐性があるのが、ある程度前提ですが。作画を担当してるのが小畑健ということもあって、画もキレイ。SFの世界観を壊すどころか、しっかり表現できてる。

欠点が少なく、純粋に作品としての完成度が高い。「集めやすさ」も考慮して90点。



◯展開★4.5◯テンポ★5
◯キャラ★4.5◯画力★5
◯全巻大人買い…5★
◯90点!!!!