『亜人』8巻のネタバレ感想。作者は桜井画門。goodアフタヌーン(講談社)で連載中のバトル漫画。「亜人(桜井画門)が面白いか」という考察記事はアップ済みです。この『亜人』のアニメ二期が今年10月にも始まるなど、わりかし人気漫画らしい。
ただ甲斐や李を守る役目を担ったのが、同じ亜人である永井圭や中野功。そこに厚労省の戸崎たちも加わって、果たして田中たちの襲撃を防ぐことはできるのか?…みたいな展開。
このIBM粒子を人型に集約させることで、亜人はジョジョの奇妙な冒険のスタンドのように操れる。このIBM粒子は特殊な放射線・IBM線を発生させる。このIBM線を捉えることで、亜人は亜人のIBMを認識できる。
(亜人 8巻)
逆に言えば、大量にIBM粒子を充満させてしまえば視界が奪われてしまうということ。
(亜人 8巻)
しかも亜人だけ視界が奪われるだけで、他の普通の人間は亜人・田中たちを認識できるということ。
つまり室内戦では意外と不利な亜人たち。こういうアイデアは素直に面白い。
飽き性な性格の佐藤に興味を持たせるために、永井圭が取った策略が自分をエサにすること。「今日は楽しいことが待ってるぞ」と教えてあげる。
(亜人 8巻)
そのための前フリ描写が良かった。モブキャラの分際でカッコいいとか生意気だ。
結果的に佐藤が興味を持ち、フォージ安全に乗り込もうと画策する。ビルは厳重に警備されてるものの、佐藤が侵入しやすいようにシャッターだけを開けておく。そして永井圭は田中との戦闘で減った人員を補うために、実況見分にやって来た大量の警察官を「代用品」として活用する。
ただ佐藤の出方は全く見えない。どうやってフォージ安全に侵入してくるのか。果たして正面突破なのか。前巻のようにオスプレイを使って空からやって来るのか。
結論から書くと、佐藤は「瞬間移動」でやって来る。何を言ってるか分からないだろうが…というジョジョの奇妙な冒険のAAを使いたい気分ですが、亜人は不死身。そして何度でも復活する。でも何を以って復活するかといえば「最も大きな肉片を核にして再生」する。
(亜人 8巻)
つまりは、自分の揚げた左手をフォージ安全内に送りつける。大量の鶏肉の唐揚げが入った袋の中に入れていたので、センサーも軽々通り抜けた。でもこのままでは無理。何故なら最も大きい肉片が、その揚げた左手でなければいけないから。
(亜人 8巻)
つまりは、自らを木っ端微塵に粉砕する。これぞまさに「離れ技」。ヤベーよ、コイツ。永井圭も「そんな方法はありえない。だってソレは普通の人間がやろうと思うような方法じゃない」と愕然(笑)
ちなみに、このことで佐藤の「前の人格」は消失。亜人は復活する時に、基本的には欠損した部位をそのまま繋ぎ合わせる。でも位置が離れすぎてたりすると、新たに0から欠損した部位を再生する。欠損した部位はそのままの状態。
これは「頭部」で起こった場合はどうなるのか?離れた頭部はそのままってことは、自分の意識はそこにとどまったまま。新しく再生した頭部に、自分の意識がフワフワと戻ってくれるワケではない。ものすごく観念的な話ではありますが、新しくできた頭部にはそっくりそのまま記憶は残ってるものの「人格そのものは別」と表現してもいい。
だから「普通の亜人」であれば躊躇してしまうものの、佐藤はあっさり実行してしまう。何故なら、そっちの方がたのしそうだったから。
(亜人 8巻)
つまりは、おかえりなさい!僕らの佐藤さん!!
佐藤は佐藤
そして言うまでもなく、佐藤無双が始まります。
(亜人 8巻)
当然裸のまま再生された佐藤は、フォージ安全内に侵入したものの武器を一切持ってない。そこで活躍するのが、前述のお巡りさんたち。最近は末端のお巡りさんでも所持していますから、それを奪っちゃえばいいやってこと。
実際問題として普通に893から買うよりも、そこら辺の警官から奪った方が早いっちゃ早いです。少し前に中学生にピストルを奪われそうになったアホ警官もいました。「お巡りさんの権威保持」のためだけに所持させてるに過ぎず、そこから危険が拡大するとは警察庁は考えないんでしょうか。当然、そんなことをアホの集団(マスコミ)が追及できるはずもないのが悲しい所。
(亜人 8巻)
ビル内に飾られている絵画を盾に使ったり、
(亜人 8巻)
ガラス越しに躊躇なく発砲するなど、さすがっす佐藤さん。ちなみに佐藤は不死身なので、お巡りさんたちはピストルではなく麻酔銃を手に戦ってます。それ故に絵画程度が盾として機能してしまう。
(亜人 8巻)
亜人の特徴について先程説明しましたが、それを利用してフォージ安全が雇った傭兵みたいなんをおびき寄せて佐藤がフルボッコしたりします。
そして佐藤は田中たちを助けに行く。田中たちが所持していた武器を入手するのが最大の目的。この時も何故田中たちの居場所が分かったのか?それは僕たちのお巡りさんが居場所を吐いてくれたから(笑)
(亜人 8巻)
ただ永井圭の作戦を既に知っている田中に対して、「ネタバレしないでよ、楽しみなんだから」と黙らせる。相変わらず、佐藤の本質的な狂気っぷりはそのままとは言えます。佐藤の忠告に従って、このレビューのネタバレ感想もここらで控えたいと思います。
他には戸崎の部下である下村泉と田中のIBM対決が見所だったりします。
総括
『亜人 8巻』のネタバレ感想としては、やっぱり佐藤がヤバイ。8巻ではこれといったアクション描写がないのも事実ですが、瞬間移動(自分自身の転送)の場面とかエグい。これを本当にアニメにするんですか?アンタら正気ですか?(笑)
(亜人 8巻)
『亜人』の今後のストーリーの肝になってくるのが、おそらく田中の罪悪感(?)の芽生え。
画像は殺対象である李奈緒美に銃口を向けてる田中。あらすじでも説明しましたが、田中はずっとフォージ安全…というか甲斐敬一や李奈緒美を筆頭に長年人体実験され続けた。それでもいざ泣きそうな表情で謝罪をした本人を目の前にすると、田中は躊躇してしまう。ちなみに甲斐敬一はクズのまま。
田中はテロを行う源泉はずっと憎しみだけを頼りにしてたワケですが、ある意味、それは対象のことを一人の人間として向き合わなかった裏返しでもある。相手のことを「人間とは思わなかった」からこそ可能だった。でも田中は李のことを「一人の人間」として見てしまった。
果たして、田中の中で一瞬でも芽生えたそういった感情がストーリーにどう作用していくのか?ひたすら遊びで人をあやめていく佐藤に対してどう向くのか?といったところ。
フォージ安全の甲斐敬一
これまでの展開を簡単に説明しておくと、フォージ安全という警備会社の社長・甲斐敬一と秘書・李奈緒美が亜人テロリストの田中に狙われる。何故フォージ安全が狙われるかといえば、その田中を10年近く人体実験を繰り返して暴利を貪っていたから。ただ甲斐や李を守る役目を担ったのが、同じ亜人である永井圭や中野功。そこに厚労省の戸崎たちも加わって、果たして田中たちの襲撃を防ぐことはできるのか?…みたいな展開。
IBM線で視界を潰せ!
亜人・田中たちは社長室まで踏み込むものの、これに主人公・永井圭はIBM粒子で対応。このIBM粒子を人型に集約させることで、亜人はジョジョの奇妙な冒険のスタンドのように操れる。このIBM粒子は特殊な放射線・IBM線を発生させる。このIBM線を捉えることで、亜人は亜人のIBMを認識できる。
(亜人 8巻)
逆に言えば、大量にIBM粒子を充満させてしまえば視界が奪われてしまうということ。
(亜人 8巻)
しかも亜人だけ視界が奪われるだけで、他の普通の人間は亜人・田中たちを認識できるということ。
つまり室内戦では意外と不利な亜人たち。こういうアイデアは素直に面白い。
佐藤の見事な瞬間移動に恐怖しろ!
結果的に囚われてしまった田中たち。ここで終わりかと思いきや、肝心の佐藤という大ボスは襲撃に参加してない。理由は「テロに飽きた」から。もしこのまま逃げられるとまた厄介なテロを起こされても敵わないので、主人公・永井圭は敢えてフォージ安全という最先端ビルに呼び込んで閉じ込めようと考える。飽き性な性格の佐藤に興味を持たせるために、永井圭が取った策略が自分をエサにすること。「今日は楽しいことが待ってるぞ」と教えてあげる。
(亜人 8巻)
そのための前フリ描写が良かった。モブキャラの分際でカッコいいとか生意気だ。
結果的に佐藤が興味を持ち、フォージ安全に乗り込もうと画策する。ビルは厳重に警備されてるものの、佐藤が侵入しやすいようにシャッターだけを開けておく。そして永井圭は田中との戦闘で減った人員を補うために、実況見分にやって来た大量の警察官を「代用品」として活用する。
ただ佐藤の出方は全く見えない。どうやってフォージ安全に侵入してくるのか。果たして正面突破なのか。前巻のようにオスプレイを使って空からやって来るのか。
結論から書くと、佐藤は「瞬間移動」でやって来る。何を言ってるか分からないだろうが…というジョジョの奇妙な冒険のAAを使いたい気分ですが、亜人は不死身。そして何度でも復活する。でも何を以って復活するかといえば「最も大きな肉片を核にして再生」する。
(亜人 8巻)
つまりは、自分の揚げた左手をフォージ安全内に送りつける。大量の鶏肉の唐揚げが入った袋の中に入れていたので、センサーも軽々通り抜けた。でもこのままでは無理。何故なら最も大きい肉片が、その揚げた左手でなければいけないから。
(亜人 8巻)
つまりは、自らを木っ端微塵に粉砕する。これぞまさに「離れ技」。ヤベーよ、コイツ。永井圭も「そんな方法はありえない。だってソレは普通の人間がやろうと思うような方法じゃない」と愕然(笑)
ちなみに、このことで佐藤の「前の人格」は消失。亜人は復活する時に、基本的には欠損した部位をそのまま繋ぎ合わせる。でも位置が離れすぎてたりすると、新たに0から欠損した部位を再生する。欠損した部位はそのままの状態。
これは「頭部」で起こった場合はどうなるのか?離れた頭部はそのままってことは、自分の意識はそこにとどまったまま。新しく再生した頭部に、自分の意識がフワフワと戻ってくれるワケではない。ものすごく観念的な話ではありますが、新しくできた頭部にはそっくりそのまま記憶は残ってるものの「人格そのものは別」と表現してもいい。
だから「普通の亜人」であれば躊躇してしまうものの、佐藤はあっさり実行してしまう。何故なら、そっちの方がたのしそうだったから。
(亜人 8巻)
つまりは、おかえりなさい!僕らの佐藤さん!!
佐藤は佐藤
そして言うまでもなく、佐藤無双が始まります。(亜人 8巻)
当然裸のまま再生された佐藤は、フォージ安全内に侵入したものの武器を一切持ってない。そこで活躍するのが、前述のお巡りさんたち。最近は末端のお巡りさんでも所持していますから、それを奪っちゃえばいいやってこと。
実際問題として普通に893から買うよりも、そこら辺の警官から奪った方が早いっちゃ早いです。少し前に中学生にピストルを奪われそうになったアホ警官もいました。「お巡りさんの権威保持」のためだけに所持させてるに過ぎず、そこから危険が拡大するとは警察庁は考えないんでしょうか。当然、そんなことをアホの集団(マスコミ)が追及できるはずもないのが悲しい所。
(亜人 8巻)
ビル内に飾られている絵画を盾に使ったり、
(亜人 8巻)
ガラス越しに躊躇なく発砲するなど、さすがっす佐藤さん。ちなみに佐藤は不死身なので、お巡りさんたちはピストルではなく麻酔銃を手に戦ってます。それ故に絵画程度が盾として機能してしまう。
(亜人 8巻)
亜人の特徴について先程説明しましたが、それを利用してフォージ安全が雇った傭兵みたいなんをおびき寄せて佐藤がフルボッコしたりします。
そして佐藤は田中たちを助けに行く。田中たちが所持していた武器を入手するのが最大の目的。この時も何故田中たちの居場所が分かったのか?それは僕たちのお巡りさんが居場所を吐いてくれたから(笑)
(亜人 8巻)
ただ永井圭の作戦を既に知っている田中に対して、「ネタバレしないでよ、楽しみなんだから」と黙らせる。相変わらず、佐藤の本質的な狂気っぷりはそのままとは言えます。佐藤の忠告に従って、このレビューのネタバレ感想もここらで控えたいと思います。
他には戸崎の部下である下村泉と田中のIBM対決が見所だったりします。
総括
『亜人 8巻』のネタバレ感想としては、やっぱり佐藤がヤバイ。8巻ではこれといったアクション描写がないのも事実ですが、瞬間移動(自分自身の転送)の場面とかエグい。これを本当にアニメにするんですか?アンタら正気ですか?(笑)
(亜人 8巻)
『亜人』の今後のストーリーの肝になってくるのが、おそらく田中の罪悪感(?)の芽生え。
画像は殺対象である李奈緒美に銃口を向けてる田中。あらすじでも説明しましたが、田中はずっとフォージ安全…というか甲斐敬一や李奈緒美を筆頭に長年人体実験され続けた。それでもいざ泣きそうな表情で謝罪をした本人を目の前にすると、田中は躊躇してしまう。ちなみに甲斐敬一はクズのまま。
田中はテロを行う源泉はずっと憎しみだけを頼りにしてたワケですが、ある意味、それは対象のことを一人の人間として向き合わなかった裏返しでもある。相手のことを「人間とは思わなかった」からこそ可能だった。でも田中は李のことを「一人の人間」として見てしまった。
果たして、田中の中で一瞬でも芽生えたそういった感情がストーリーにどう作用していくのか?ひたすら遊びで人をあやめていく佐藤に対してどう向くのか?といったところ。
コメント
コメント一覧 (5)
この文章でそこまで手放しに褒めるとはとても思えない