バズマン。

健全な漫画の感想ブログ。基本的に面白いマンガだけレビューしてるつもり。

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『トリコ』35巻のネタバレ感想。作者は島袋光年。少年ジャンプ(集英社)で連載中のバトル漫画。

あらすじ

主人公はトリコ。エリア7に眠る食賓「ペア」を取りに来た。ペアという清潔な名前からは想像できないものの、実際は猿王バンビーナの両方のタマタマだった。しかもバンビーナは八王と呼ばれる最強モンスターの一角。捕獲レベルは6000の神クラス。

ただバンビーナを倒すのが目的ではなく、遊ぶことが目的。バンビーナが喜べば喜ぶほど、タマタマが活性化されてペアが生まれやすくなる。
トリコ35巻 猿武というより猿舞
果たして、トリコたちはバンビーナのタマタマから「ペア」を採取できるのか?35巻は猿王バンビーナとの命がけのプロレス・ダンスを行うところから。

猿王バンビーナの真の姿

ストーリーとしてはバンビーナが真の姿を見せる。最初こそまさに猿という風貌でしたが、

リアルバンビーナは、ちょっとしたゆるキャラ風。上手いことタマタマは写らないように編集。ちなみに何故真の姿を見せたかというと、トリコがガッツリとそれを握ったから。確かに自分も女子に握られるとこんな風に覚醒してしまいます。

トリコ35巻 猿王の元ネタ
ちなみにバンビーナの元ネタがこちら。いや、めちゃめちゃ可愛すぎんだろ!!

それまで以上に苦労するトリコたち。猿武でバンビーナで踊り狂う様は、むしろさながら「猿舞」。最近は少年ジャンプで読み切りギャグ漫画を書いた作者・島袋光年ですが、基本的に『トリコ』ではギャグテイストを封印してる。「猿舞」の描写では、その封印したそれが少し垣間見れます。

トリコ35巻 バンビーナのペア
でも、とりあえずバンビーナの要求を満たすことが出来て「ペア」を手に入れることができるトリコたち。瀕死状態だった小松も復活。

このペアを採取するクダリでは「裏チャンネル」という魂の世界が改めて登場。生きてる世界と死んだ世界の両方から、落ちてくるペアを同時に掴まないと採取できなかった。この条件を満たせたのは、瀕死だった小松がいたからこそということ?

最新号の少年ジャンプを読む限り、「裏チャンネル」をテーマにストーリーを進行していく模様。「食霊」と呼ばれるものが登場。ペアを食べたことで裏チャンネルに行き来できるようになったっぽい。そして小松がアナザという食材をさばくという展開へ。

というか、そもそも食霊とグルメ細胞の化け物とは何か違うの?スタンドのように扱うわけでもなく、グルメ細胞の説明も実はおざなりなまま進んでて、ちょっと不親切。

カカの本性

ちなみにバンビーナが本来の姿を見せたことで、あのキャラクターも本来の姿をあらわす。

トリコ35巻 カカの本性
それがカカ。ブルーニトロでNEO側の敵?もちろん察知していたトリコたちは様々な策を用意周到に張り巡らせていた。テイストサニーのヘアドームでプロレスリングを覆ったりなど、実は…という展開は嫌いじゃない。正確にはコイツはカカの偽物で、本物のカカは後から登場します。

トリコ35巻 猿王VSカカはやや期待はずれ
そして偽カカとバンビーナが一触即発状態。ちょっと期待したもののバンビーナが偽カカを圧倒しすぎて、やや拍子抜け…というか物足りなかった。もう少し展開として引っ張っても良かった気がする。

しかし作者・島袋光年は本当にハンターハンターが好きなんだなと。
トリコ35巻 島袋はハンター好き
カカが本性を現した後に、テリーたちの横を通り過ぎる瞬間のクダリが、メルエムがネテロ+ゼノの横を悠然と通り過ぎるクダリとまんま一緒。

ハンターハンター25巻
(HH25巻)
それがコチラの描写。覚えてる人も多そう。島袋光年は相当ハンターハンターを読み込んでるというか、大ファンなんだろうなーと。だからパクリというよりオマージュに近い?

つか、いつになったらハンターハンターが復活すんねん!!再び休載してからもう一年ぐらい経つぞ!o(`ω´*)oプンスカプンスカ!!

総合評価

単行本コミックこそ売れてるようですが、最近の少年ジャンプの順位はあまり芳しくない印象の『トリコ』。どちらかと言うと、下から数えた方が早い順位。どうしても展開がマンネリというか、筋道立てて一個一個の問題を丁寧に消化してる感じで、積極的に支持する要素が少ない。

そういえば最近の少年ジャンプを読んでたら、懐かしのキャラクターが紹介されていた。例えば、グリンパーチやトミーロッドなど。最近の『トリコ』は、こういうアクが強い個性的な悪キャラが減った印象。ブリーニトロや読者投稿のモンスターも良いですが、キャラクター的な面白さも減ってる印象。つかグリンパーチはどこ行った?



◯展開★3.5◯テンポ★4
◯キャラ★4◯画力★4
◯全巻大人買い★4
◯おすすめ度…82点!!!!

『ブリーチ-BLEACH-』68巻のネタバレ感想。作者は久保帯人。少年ジャンプ(集英社)で連載中のバトル漫画。

あらすじ

主人公は黒崎一護。死神の力を得た人間。ただ死神を倒すクインシーとしての血も入っており、その間で苦悩する。そしてボスはユーハバッハという最強クインシー。黒崎一護と親子関係的な?

ユーハバッハが死神世界・ソウルソサエティの破壊を目論む。ソウルソサエティや現世を保っている霊王が今まさにユーハバッハの手によって…という所から。

ユーハバッハに勝てんの?

とりあえずユーハバッハが強い。霊王を結局は倒しちゃう。霊王を助けようと刺さった刀を抜こうとした黒崎一護が…
BLEACH68巻 霊王を切る一語
何故か霊王を更にぶった切っちゃう。ユーハバッハ曰く、「お前の体にはクインシーの血が流れてるからしゃーないやん(笑)」。

ユーハバッハは「オールマイティー」という能力で全ての未来が読めてる。黒崎一護の行動も全部お見通し。ただ後述の藍染惣右介も「今までの黒崎一護の戦いは私の手の上」だと余裕ぶっこいてた気がするので、ユーハバッハのちょっとした死亡フラグ。

BLEACH68巻 一護
それでも黒崎一護が熱く立ち向かうセリフがカッコイイ。

BLEACH68巻 ユーハバッハと一護
でもユーハバッハは「お前は甘いから無理無理wwwハハワロスワロス」とのこと。

浮竹十四郎の犠牲

BLEACH68巻 浮竹隊長には霊王の右腕
そこで浮竹十四郎隊長が自己犠牲。浮竹の体の中には霊王の右腕が眠っていたらしい。

浮竹は子供の頃は肺の病気を患っていて、そこを霊王の一部分を使うことで生きながらえていた。ぶった切られた霊王を、その浮竹が抱えていた霊王の右腕が修復。一時的に世界の崩壊は食い止められた。

ただそれでもユーハバッハ無双が止まらない。最終的には霊王そのものを自分の体に吸収しちゃう。出川哲朗風に表現したら「ヤベーよヤベーよ」。

藍染惣右介が復活!

BLEACH68巻 愛染
そこで苦肉の策として、京楽春水が藍染惣右介を復活させる。椅子に縛られた状態にも関わらず、藍染惣右介は霊圧かなんかだけで圧倒。チート感がハンパない。今更ながら、よく倒せたというか封印できたなという。

BLEACH68巻 京楽隊長
京楽春水曰く「悪を倒すのに悪を利用することは悪だと思わない(キリッ」。

ただ藍染惣右介は華々しく(?)登場した割に、結果的にあんま活躍しません。またかつてのキャラクターの再利用というかグリムジョーなどが登場したり、一体何やってんという(笑)

総合評価

相変わらずブリーチはフワッとその場の雰囲気は楽しめるマンガかなと。

BLEACH68巻 キャラクターの表情
地味に表情を描くのも上手い。



◯展開★3.5◯テンポ★4.5
◯キャラ★4◯画力★4.5
◯全巻大人買い★4
◯おすすめ度…86点!!!!

『亜人』1巻のネタバレ感想。原作は三浦追儺、作画は桜井画門。goodアフタヌーン(講談社)で連載中のバトル漫画。最近アニメ化がされたらしい。旧ブログ「すごないマンガがすごい」では既に記事化してますが、改めて感想を書いてみたいと思います。


永井圭という亜人

主人公は永井圭。医学部を余裕で狙えるほど秀才の高校生。一見すると平和な世界に思えたが、一点だけ社会を脅かす存在があった。それが亜人。見た目は人間そのものであるが、何をされても死ぬことはない。不死身の新人種とも言われることもあるが、それゆえに世間からは「非人間」の扱いを受けている。

高校生・永井圭は何気なくそんな世の中で日々を過ごしていたが、ある日、トラックにひかれてしまう。誰もが永井圭の「死」を予期したものの…
亜人1巻 永井圭
そこにはトラックの真下から這い上がってくる永井圭がいた。永井圭は亜人だった。そして突如として周囲から追われる身となってしまう。果たして逃亡の先に何が待っているのか?という展開。


全人類 VS 亜人!?

ちなみに、亜人を捕獲することで莫大な報奨金が貰える。だから永井圭はそこら辺の一般人が捕獲しようとどんどん襲ってくる。

亜人1巻 襲ってくる警官
昇進+報奨金が目当ての、こっすい警官も永井圭を捕まえようと襲ってくる。一応メインの敵は亜人を捕獲して人体実験(亜人体実験)を繰り返している、厚生労働省の戸崎というメガネ男。この亜人に関する部署は警察以上の権限を持っていて、手を変え品を変え永井圭を襲ってくる。

亜人1巻 佐藤
そこで永井圭を仲間にしようと考えてるのが、佐藤というオッサン。コイツも同じく亜人なんですが、穏やかな見た目とは反してかなり好戦的。この佐藤を軸にストーリーは「全人類 VS 亜人」という抗争に収束していく。2巻以降に詳細はレビューしますが、世の中でひっそり暮らしている亜人たちを集めてガッチガチのバトルが展開されていきます。

亜人1巻 カイ
ただ唯一永井圭を人間扱いして助けてくれたのが、海(カイ)。永井圭は最初カイを疎ましく、街中で会っても他人のふりをしてたんですが、それでもカイは唯一の味方。友情っぽい展開も見られます(ただしその後はあまり登場しない?)。

そこで亜人ではありつつも、人類を攻撃する「亜人」ではないというスタンスで、永井圭は独自の解決法(共存?)を模索していくという流れになります。


IBMという黒い幽霊

でも亜人とはいっても一種類ではないらしい。その亜人の中でも別種なのが、黒い幽霊みたいなんを出せる亜人がいる。後々に説明されることですが幽霊とはいっても、これは「IBM」という無色透明の存在。物理的に説明すると屈折率0%の物質だそう。亜人だけがこれを視認することが可能。

亜人1巻 黒い幽霊IBM
こんな風に遠隔操作して相手を攻撃することも可能。言っちゃえばジョジョのスタンドのような設定。当然、主人公の永井圭も黒い幽霊を操作することが可能。

亜人1巻 永井圭の黒い幽霊
実は、永井圭は昔から黒い幽霊を視認していた。亜人だと気付いた後に改めて記憶を振り返ってみると、「あの時の黒いヤツは…」ということ。

亜人1巻 IBM同士のバトル
だから『亜人』という漫画の醍醐味は、このIBM同士によるバトルが最大の見所となります。1巻の段階ではあまりバトル描写はないので採点は少し低めにこそしてますが、追々IBM以外でのバトル描写もすんごいことになっていきます。


総括

『亜人 1巻』のネタバレ感想ですが、基本的に設定の説明が大半が割かれていてそこまで惹きつけられる部分は少なめ。肝心のバトル描写も多くはないので、特に言及できる部分は少なめ。でも面白いマンガではあるので、『亜人』が面白いか面白くないか考察した記事を後でゆっくり参照してください。

そういえばニコニコ動画をたまたま観てると、そこで『亜人』の話が登場。その企画は地獄のミサワに電話してアレコレ話すという内容だったんですが、その中にジャンプSQの新人漫画家さんが地獄のミサワに熱く語ってた漫画が『亜人』。
亜人1巻 ハゲは性欲が強い?
その人曰く、「性欲が強そうなキャラクターは全員ハゲてる」という独自の推察を展開されてました。そこで軽く読み直してみると、確かに若干そう思えなくもない?(笑)

『俺物語!!』1巻のネタバレ感想。原作は河原和音、作画はアルコ。別冊マーガレットで連載中のラブコメ漫画。

あらすじ

俺物語1巻 剛田猛男15歳
主人公は剛田猛男。高校一年生。正義感が強く、彼女との約束があっても子供が川で溺れていたらヨユーで助けちゃうようなマッスルすぎる男子高校生。『俺物語』というタイトルからも分かるように、コイツの存在感がハンパないマンガ。

俺物語1巻 純情な大和
その剛田猛男の彼女が大和という女子高生。ちょっと天然なきゃわたん系JK。ひょんなことから、二人は付き合うこととなる。剛田猛男と大和の二人の純情なラブストーリーが、なんか笑っちゃうような恋愛漫画。いや笑いの要素が強すぎて、『俺物語』はむしろジャンル的にはラブコメ漫画に近いかも。

俺物語1巻 砂川
ただ二人だけじゃなく、剛田猛男の親友・砂川もメインのキャラクターとして混ざってて、ガッツリと熱い友情要素も描写されてる。純粋な女の子向けの恋愛漫画というより、幅広い層に受けそうな青春マンガ的な訴求力もある。

剛田猛男という恋愛ジャイアン

剛田猛男というキャラクターが面白い。とにかく彼女である大和に対しての愛がハンパない。なにかっちゃあ「好きだ」と恍惚の表情に至る。微笑ましさも相まって、本当に幸せになって欲しいなーと心底応援したくなる。
俺物語1巻 不味いクッキーを食べる剛田猛男
大和が作ったクッキーが不味いんですが、それを「俺が食いたいんだ、全部俺によこせ」と真剣な表情が不思議とカッコイイ。冒頭の画像や状況からも分かるように、意味なく豪快で豪胆。それでいて優しいというギャップ感が良い。

ただ豪胆さがあらぬ方向へ向かうことも。大和とキスをしたいがために、練習相手が必要。そこで親友である砂川に頼むものの、いくら剛田猛男の恋愛を応援してる砂川も、さすがにそこだけは無理。
俺物語1巻 砂川とキス練習しようとする剛田猛男
でも「俺も覚悟を決めたんだ!お前も覚悟を決めろ!」という訳の分からん理屈を全開!表情が鬼気迫りすぎて恐怖しか覚えない。バトル漫画で言えば中ボスクラスの迫力w

剛田猛男は大和と付き合う以前は、当然女子と付き合ったこともなければ、仲が良かった女子もいない。親しげに喋ったこともなければ、楽しいメールをやり取りしたこともない。
俺物語1巻 メールに驚く剛田猛男
だから大和から動く絵文字付きメールを初めて受信した時は、「ピコピコしている」と嬉しすぎて白目。手紙とかでも言えるかも知れませんが、正直こういう女子的な可愛いメールって良いですよね。可愛くない女子でも、ちょっと可愛さが20%増しになる不思議。

剛田猛男の「不器用さ」が笑いに繋がってるんですが、大和へのブレない愛はまさに男気しか感じさせない。こんなルックスをしてるにも関わらず、きっと女子もキュンキュンさせるはず。いや、むしろ男性読者こそハマりそうな共感を呼ぶキャラクター。

大和という天使

そして剛田猛男と付き合う彼女・大和も、実は良いキャラクターしてる。天然だけどイラッとしない。

例えば、砂川・姉に「猫をかぶってる」と疑われる大和。剛田猛男は「大和のピュアなところが好き」という発言で、大和は表情を曇らせたから。でも、実際その通りで大和は猫をかぶってた。
俺物語1巻 大和は純情?純情じゃない?
でも、「剛田猛男に触ったり、手をつないだりしてみたいんです」というまさかの理由。剛田猛男は一本気だから結婚するまで大和には触れようともしなかった。そこをずっと悩んでた。ヤベー!大和クソかわいいー!

他にも「うち」というたまに出る一人称がたまらない。状況はツッコんでほしくないんですが、大和の頭上から鉄骨が落ちてくる。それを剛田猛男が受け止めて、その間に逃げる大和。たださすがに剛田一人では鉄骨を弾き返せない。
俺物語1巻 大和の言葉遣い
そこで大和も加勢するんですが、その時の「じつはうち、けっこー力あるし…」というセリフが個人的にはツボ。弱いくせに頑張りやがってこの野郎!っていう。健気―!

実写映画がヤバイ?

こんな『俺物語』ですが実写映画が公開されるそう。主演は鈴木亮平という俳優。既に公開済み?

俺物語!!実写映画1
(コミックナタリー)
でもシンプルにヒデー!何なんだこの安っぽいクオリティーは!「原作と違いすぎる」という批判はありがちなものの、さすがに何でもかんでもマンガに似せりゃあいいってもんじゃないよなと痛感w

一応画像は、素のイケメン状態に戻ってる時の鈴木亮平。他の告知画像ではしっかりキャラ作りができてます。ただ真顔でスカしてる感じが、ひたすらシュール。この衣装と化粧で素に戻ったらアカン。こっちがどんなテンションで見ればいいかひたすら戸惑うwww

俺から言わしたら、ちゃんと最後までおどけてて、っていう。これじゃあ、ただの日焼けしたルパン三世。

俺物語!!実写映画2
そして剛田猛男の両親役は、寺脇康文と鈴木砂羽。まさかの『相棒』時代の夫婦じゃねーかw

実は『俺物語』はラブコメ要素だけじゃなく、シリアスな展開でキュンキュンできる場面も多い。ただ上記のスカした感じの鈴木亮平を見ている限り、とてもキュンキュンできそうには思えない。

基本的に自分はマンガの実写化は成功してほしいと思ってる派なので、アレコレとツッコんだりしたくはないんですが、さすがにこれは我慢できなかった。作者の河原和音もよくこの程度で許可したよな、っていうレベル。でも今頃「うち、やってもたー」とうなだれてる頃でしょうか?(笑)

マンガはどんだけブスなキャラクターでも熱くカッコ良く描けることが可能ですが、やっぱり実写映画or実写ドラマだと、所詮ブスはブスのまま。所詮はギャグやコントにしかならない。そこはマンガの凄さというか強みだな~と、実写版俺物語の告知を見てて改めて感じました。

総合評価

俺物語の実写映画をイジりたいがためにレビューしてみた。個人的にマンガの実写映画はあまり触れないようにしてるんですが、さすがにコレはツッコミどころ満載ということで記事化してみた。出オチもいいところ。告知だけで既にお腹いっぱい。

ただ原作漫画である、この『俺物語!!』は面白いです。男でも読んで楽しめるという点を評価して、採点は90点にしてみた。実写映画が成功するかは知りませんが、とりあえず2巻以降のネタバレ感想は通常通りにしたいと思います。



◯展開…★3.5◯テンポ…★5
◯キャラ…★5◯画力…★3.5
◯全巻大人買い…★5
◯おすすめ度…90点!!!!

『地獄先生ぬ~べ~』全31巻のネタバレ感想をレビュー。作者は真倉翔(原作)と岡野剛(作画)。掲載誌は少年ジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックの妖怪漫画。

ぬ~べ~スピンオフの『霊媒師いずな』の記事にリクエスト(?)みたいなコメントを頂いたので、何となく面白いかつまらないかを全巻まとめて考察してみた。色んな意味で有名なマンガなので考察はアッサリめに仕上げました。


あらすじ物語・ストーリー内容

舞台は、童守小学校5年3組。その担任・鵺野鳴介(通称ぬ~べ~)の左手は鬼の手だった。立野広、稲葉郷子や細川美樹など生徒たちを襲ってくる妖怪たち。それをぬ~べ~は鬼の手で蹴散らし生徒たちを身を挺して守る、という学園妖怪もの。基本的に一話完結のオムニバス形式で読みやすい漫画。


ホラー描写が怖い!

やっぱり『地獄先生ぬ~べ~』の見所と言えば、ホラー描写の怖さ。妖怪というのか悪霊というのか、そのデザインや造形が真に迫ってる感じで当時リアルタイムで読んでて震えた。

地獄先生ぬ~べ~2巻 トイレの花子さん
(2巻)
例えば、有名なトイレの花子さんだとこんな感じ。

こ、こえーよ!((;゚Д゚))ガクガク

ここまで色んな意味で強そうだったら、トイレの扉ぐらい簡単に開きそうですけどね。

地獄先生ぬ~べ~9巻 飛頭蛮
(9巻)
飛頭蛮という妖怪は、人間の頭が寝てる最中に勝手に外を飛び回る。電灯に群がる蛾といった虫を食ってる描写がエグい。オッサンがゴリゴリに禿げてるのが更にエグい。ただ基本的にあまり害はない?ちなみに中国版のろくろ首にあたるそう。

地獄先生ぬ~べ~4巻 Aという人間殺人鬼
(4巻)
「A」という仮面を被った奴に細川美樹などがどんどん襲われるんですが、実は人間。ぬ~べ~が歯が立たないぐらい怪力の持ち主でめっちゃ強い。妖怪だったらまだしも、実在する人間だからこその恐怖。逆に言うと、お祓いをしても消滅しないわけで「だったらどうせえっちゅーねん」とリアルタイムで読んでて震えた。

個人的に一番怖かった妖怪が、2巻で登場する「はたもんば」。輪っか状の刀を回して襲いかかってきて、ぬ~べ~の鬼の手も真っ二つにされそうに。シンプルに「コイツつえー」と震えた。

地獄先生ぬ~べ~22巻山女
(22巻)
山女(やまめ)という妖怪の回だと結構しんみり泣けたりする話もあります。

他には22巻だと目競(めくらべ)という妖怪。ゲームを挑んでくる妖怪で、それに負けると魂を人間は吸い取られる。平安末期の平清盛も襲われたという話があるぐらい古い妖怪のようですが、落ちゲーという当時流行っていたゲームと掛け合わせて、ある意味、最先端と呼べる妖怪。読者層を考えると面白かった。

他にもパソコン内のCGキャラクターが自我を芽生えたり、実は時代を先取ってる感もある『地獄先生ぬ~べ~』。今でこそ定番のベタではありますが、当時としては最新の要素が取り込まれていた気がする。


お色気展開は意外に少ない?

地獄先生ぬ~べ~8巻 お色気描写
(8巻)
『地獄先生ぬ~べ~』の見所といえばホラー描写以外では、やはりセクシー描写。グーグルの画像検索を使うと、それこそポロポロと落ちてるはず。

例えば強烈だったのが、55話の妖怪あかなめ。銭湯から女教師リツコ先生や稲葉郷子や細川美樹がスッポンポンで飛び出てくるシーンは今でも鮮明に覚えてます。「少年誌でここまでやるんかい!?」というレベル。

ただ改めて読み直してみると意外にセクシー描写は少ない?
地獄先生ぬ~べ~6巻 お色気描写
(6巻)
コミックス一巻分にこの程度のお色気はあるか?ないか?程度。思い出補正が強烈に効きすぎて、またネット情報で過度にハードルが上がって無意識に期待感が高まってたのが原因だと思いますが、やや拍子抜けする程度。

前述の銭湯シーンは7巻目に載ってる。この7巻前後が特に強烈にお色気要素が強かっただけで、それ以前も以降も基本的にはコメディーベースの王道ホラー。あとで後述しますがストーリーが脱線することも少ないので、それに比例して唐突にお色気描写がドーン!みたいなことは少なめ。

個人的にツボったシーンをピックアップしておくと16巻。中島法子という女生徒がボディコン姿で男子生徒を誘惑する場面。色んな部位がピチピチとパツパツ。アソコが隠せてへんやん?というスカートの短さ。同巻の濡子という妖怪とか悪くなかった感じはします。


テンポ感テンポ感テンポ感!

展開に関して言うと、ものすごくテンポが良くて読みやすい。極端な話、一巻5分ぐらいで読めてしまうぐらいのテンポ感。変に話を引っ張り過ぎないし、コマ割りやセリフも大きくて、良い意味でゴチャゴチャしてない。

地獄先生ぬ~べ~2巻 玉藻
(2巻)
妖狐・玉藻との友情など、敵がいつの間にか心強い仲間になってた的な王道展開も熱い。

ただそれ故に物足りなさも残ることも。それだけ最近のマンガが良くも悪くも手間暇かかってるという裏返しでもあるんですが、『ぬ~べ~』に限らずですが、この当時のマンガを読み返してみると「アッサリしすぎてる」印象も拭えない。

そして後半は、いわゆるマンネリ化。妖怪の造形やデザインがやや平凡化したというのか、序盤ほどの新鮮さは感じなかった。話のネタはシンプルで終盤まで読みやすいものの、ややネタ切れ感も否めない。

地獄先生ぬ~べ~24巻 絶鬼
(24巻)
そこで絶鬼など強力なボスとのバトル展開に走るものの、個人的にリアルタイムで読んでてもイマイチでしたが、変にスケール感が大きくなりすぎて却って「違うんだよなー」と感じさせる。でも王道バトルに走った割に、コメディータッチな笑いもちょいちょい差し込んでみたり、当時からも思ってましたが方向性や狙いがイマイチ不明だった。


総合評価・評判・口コミ


『地獄先生ぬ~べ~ 全31巻』のネタバレ感想をまとめると、今読んでもそれなりに面白いです。やはり展開がシンプルなオムニバス漫画なので非常に読みやすい。

ただ意外にお子様向けの内容です。それだけ最近の少年ジャンプの内容が大人向けに進化してるという裏返しでもあるので、だから逆に年齢が若い読者だとつまらないと感じるかも。何となくコロコロコミックあたりを読んでるような感覚なので、どうしても物足りなさを感じるのも事実か。うーん、そう考えると今の漫画家志望者は大変だ。

でもそれゆえに「古き良きベタ」を垣間見ることもできて、逆に今の時代に足りない「読みやすさ」の有り難みも感じます。絵の描き込みや話をガッツリ詰め込むだけが全てじゃない。そう考えると自分はアレコレ批判したりもしますが、『暗殺教室(松井優征)』はそのバランスが絶妙に両立されてるマンガと言えます。やはりベタや定番は何やかんやで面白い。

『干物妹!うまるちゃん』1巻のネタバレ感想。作者はサンカクヘッド。ヤングジャンプ(集英社)で連載中の日常漫画。最近うまるちゃんのアニメが始まったらしい。


あらすじ

主人公は土間うまる、16歳。秀才だけど美人の女子高生。クラスの誰からも憧れられる眉目秀麗な女の子。ただそれは仮の姿。

干物妹うまるちゃん1巻 帰宅時のうまる1
家に帰宅した瞬間、途端に怠け者に変化。家の中では様々なことを面倒くさがり、適当に済ませてしまう妹、通称・干物妹(ひもうと)になってしまうのであった。ちなみに類義語は干物女。

だから、うまるは家に帰宅するのが何より楽しみ。あまりにテンションが上がりすぎた時は、
干物妹うまるちゃん1巻 帰宅時のうまる2
思いっきり玄関から⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡ズサー

そんな土間うまると、兄タイヘイとの日常をのほほんと描いてるだけの漫画。とにかくうまるのキャラクターがホッコリ笑えて、女性読者にもオススメできそうな日常漫画。


うまるちゃんはテンションが高すぎる!

誰しもありがちなことかも知れないですが、家の中だと一人でムダにテンションが上がる。そしてムダに独り言が増える。それはうまるちゃんも同じ。

干物妹うまるちゃん1巻 テンションが高いうまる2
小さい頃からネットが大好きで、ブラインドタッチなんてお手の物。ただ「出た―!超高速ブラインドタッチ!まるで指一本一本が別の意志で動いているようだー!」といちいち熱く実況解説。表現がいちいちアホくさい。そもそも誰に向かって伝えてるのかという。

他にもうまるは少年ジャンプが大好き。その中でもワンピースのチョッパー風のキャラクターが大好き。毎週号欠かさず読んでるものの、ネットのやりすぎてつい買いそびれる。時間は月曜夜中。そこで兄タイヘイにコンビニで買ってきてほしいと懇願。

でも冒頭のあらすじで説明したように、家の外では才色兼備な女子高生を装ってる。当然、周囲は家の中でのうまるの本性は誰も知らないし、うまる自身もそれがバレないように努めてる。だから火曜日の朝コンビニで少年ジャンプを買って高校へ持って行くと、それが嘘だと周囲にバレてしまう。

干物妹うまるちゃん1巻 テンションが高いうまる1
それを「ワンピースというマンガは全く知らなくて、でも、このトナカイのキャラクターなんか可愛い」という無知なキャラで周りの友達には通っているということを、兄タイヘイに熱く説得する。冷静に考えてみるまでもなく意味不明。この情熱は一体どこから出てくるんだと…ただ最近はネットでも少年ジャンプが読めるので、こういう事態にはきっと陥ってないはず(笑)


うまるちゃんは子供っぽすぎる!

基本的に、うまるちゃんは子供っぽい。というかもはや幼稚。

干物妹うまるちゃん1巻 コーラ好きのうまる1
コーラも大好きでペットボトルをラッパ飲み。華奢すぎる両腕からは想像できないぐらいの怪力っぷり。ペットボトルの下部を持つと比較的力は不要なものの、上部を持ち上げるのは相当力が要りますからね。

干物妹うまるちゃん1巻8
お肉も大好きなので床に落ちても、3秒ルールを適用してパクつく。肉についた油やタレが色んなホコリを吸収しそうで、個人的には勇気がいる行為。そこら辺は若い胃袋がきっとなんとかしてくれるんでしょう。

前述のようにチョッパーが大好きなうまる。
干物妹うまるちゃん1巻 Amazonの魅力にハマるうまる
Amazon(作中ではゾンアマ)でチョッパーの関連グッズを眺めてると、どんどん誘惑に負けていく。うまるの防御力が底辺すぎて笑う。結果数万円ぐらいのチョッパー帽子を購入するものの、オチとしては兄タイヘイが注文キャンセル。子供に通販サイトを使わせるのは恐怖でしかない。

ちなみにAmazonで合わせ買い対象商品を単品購入するのは不可能です。最近ネット上のウワサにダマされて合わせ買い商品を単品購入しようとしたものの、同時にカートに入れた予約商品が一向にキャンセルできなくて泣きました。

他にもハムスターを百匹以上を手懐けたら、漫画やアニメのように自分を運んでくれるという発想をしてみたり、アホっぷりが全開でヤバ可愛い。


総合評価


『干物妹うまるちゃん 1巻』感想としては、やはりとにかくうまるのキャラクターの良さに尽きる。『よつばと』のよつばを更に成長させた感じ?

干物妹うまるちゃん1巻 笑顔が可愛いうまる
表情も愛らしくて、女子高生という設定ではあるものの、どちらかと言うと小学生ぐらいの年齢の女の子を見ているような気分。1000馬力の日産GT-Rに幼女を乗せたらどうなる?という動画を観た時のようなホッコリした笑いを提供してくれる。

一話あたりのページ数も少ないので、テンポ良くポンポンと読めます。現在6巻まで発売されてますが(最新7巻は10月発売予定だそう)、全巻大人買いという点では文句なく★5。

『刃牙道』1巻2巻のネタバレ感想。作者は板垣恵介。少年チャンピオン(秋田書店)で連載中の格闘マンガ。いわゆるバキシリーズの4シリーズ目。

あらすじ

ストーリーは『範馬刃牙』の続き。だから範馬勇次郎との壮絶な親子喧嘩をした後の話。あれだけ壮絶で刺激的なバトルを繰り広げたせいか、主人公の範馬刃牙は退屈した日々を送っていた。あの時以上の刺激は早々体感できるもんじゃない。

刃牙道1巻 範馬刃牙のアクビ
数百段以上もある階段から駆け下りてる瞬間もアクビが止まらない。刃牙道の序盤はこの「アクビ」押しがしばらく続きます。

ただその退屈を壊す日がやってきた。熊本県竜田町にある墓地、通称・武蔵塚。そこには宮本武蔵の亡骸が眠っていた。1645年に土葬されていたものの、ある日、忽然と宮本武蔵のそれが消えた。なんと徳川がDNAを取り出して宮本武蔵のクローン人間を作ろうと画策していた…という展開。

それぞれのアクビ

『刃牙道』の序盤はとにかくアクビ推し。逆に言うと、序盤以降ではアクビは全く存在しないと言ってもいいぐらい。ただ冒頭の刃牙の画像を見たら分かるように、アクビのインパクトが強烈。

刃牙道1巻 範馬刃牙アクビを我慢
ただアクビを堪えてる時の範馬刃牙の表情がもっと強烈。これ主人公ですよ。しかも10年20年と自分が大事に育ててきたカッコイイ主人公。それをこんな風にブサイクに描けますか?フツーw

でも退屈した日々を送っていたのは範馬刃牙だけではなく、他のキャラクターも同じ。愚地独歩だと滝行中にアクビ。

刃牙道2巻 花山薫 ピストル向けられてる
その中でも強烈だったのが花山薫。おそらくこのアクビはめちゃめちゃ臭いはず!花山薫の表情そのものがエグいですが、口臭を具現化しちゃいけません。もはや口の中から何かを発射しようとしてるとしか思えない。ちなみに画像の花山薫の場合、チンピラから銃口を向けられてる最中。

宮本武蔵の復活法が誰得?

(2巻)
刃牙道2巻 宮本武蔵
『刃牙道』のストーリーとしては復活した宮本武蔵がメインになります。3巻以降は範馬刃牙など色んなキャラクターと戦うんですが、先にネタバレしておくと宮本武蔵がめちゃめちゃ強い。刀を持ってなくても圧倒しまくり。ちなみに2巻の段階では残念ながら戦うことはないので、この記事の感想では宮本武蔵の格闘シーンを取り上げることはありません。

ただ宮本武蔵の復活シーンがヤバイ。最初は宮本武蔵の亡骸から取ったDNAで一からクローン人間を作るものの、その肉体の脳波は停止状態。全く動く気配がない。これぞ「仏作って魂入れず」。

そこで徳川のお姉ちゃん・徳川寒子という霊媒師が活躍。いかにもうさんくさいBBAなんですが、この徳川寒子が霊界から宮本武蔵の魂を降霊させて、その肉体に注入する。

刃牙道2巻 徳川寒子2
でも魂を注入する方法がチッス!しかも目をカッと見開いた状態!まさに誰得!?的な光景。というかキスで王子様を蘇らせるってメルヘンか!

ただ思わず心配になるのが、このチッスのことを宮本武蔵があとで知ったらどうなるか?さすがに徳川のBBAがボコボコにされるんじゃないかとヒヤヒヤしてたら、宮本武蔵が起きた瞬間、自分のそばにいるというだけで顔をむんずと掴まれる徳川BBA。そんでどうなるかと思ったら、思いっきり数メートル以上放り投げられて、床に突き刺さりそうになるw

宮本武蔵、容赦ねー!!

総合評価

バキシリーズが新しく始まったということで期待して読んだんですが、回を重ねるごとに面白さが増していく。これまでの歴代シリーズにはなかった感じ。この理由が宮本武蔵という存在にある。凛としてひたすら強いというのがグッジョブ!

点数はやや低めに採点してますが、それは3巻4巻以降の内容が更に面白いから。そこを基準にしちゃうと「こんなもんだろう?」的な感覚で採点。

刃牙道2巻 範馬勇次郎
(2巻)
一応範馬勇次郎も登場。花山薫と戦うんですが、この時に一般人にサインを求められるシーンが微笑ましく笑っちゃう。

範馬勇次郎サインは素直に書かないんですが、敢えて十字に破る。それが猪木のビンタばりに、ファンからしたら勲章。花山薫がそれを察知して、範馬勇次郎をからかう。思わず「こんな間柄やったっけ?」というぐらい仲が良い。

現時点での最新話まで範馬勇次郎はおそらく登場してないと思いますが、いずれ宮本武蔵をボコボコにしてくれるんじゃないかと期待してる。個人的には範馬勇次郎と宮本武蔵の実力は同じレベルに描かれてる気がするので、オーガが叩き切られるシーンも想像しても面白い。バキシリーズもマンネリで失速したかと思いきや、グーンとここで上昇した感はあります。



◯展開…★3.5◯テンポ…★5
◯キャラ…★4◯画力…★4.5
◯全巻大人買い…★5
◯おすすめ度…86点!!!!

『ベストブルー』1話のネタバレ感想をレビュー。作者は平方昌宏。少年ジャンプ(集英社)33号から連載が始まったスポーツ漫画。


ベストブルーのあらすじ内容・登場人物

主人公は青野拓海。東京都小笠原諸島に住む中学3年生。毎日一人でプールで泳ぎまくっているぐらいスイミング…というか競泳が大好き。ただ離島すぎるためか、競泳の全国大会などへ出場することはないが、常に自分が出場することを憧れている少年。

そして、青野拓海が住む小笠原諸島にやってきたのが、神楽宗太(宗は+サンズイ)。かつて高校のインターハイで驚異的な記録を残した化け物スイマー。ただオリンピック選手として大成する前に怪我で引退してしまうものの、競泳の思いは熱いままだった。

ベストブルー1話3
こんな二人が出会ったことで高校競泳界にひと波乱が起きる!?という内容のスポーツ漫画。


主人公の動機に共感できるか?

基本的にここからは辛辣な感想しかしません。

まず主人公・青野拓海の「競泳を好きになる」動機に共感できるかが疑問。何故なら、キッカケが小学生時代にたまたまテレビで放送されていた競泳のインターハイ決勝をたまたま観ていて…というもの。その選手の中に神楽宗太がいて、ダントツの泳ぎをしていた。

この今どき「テレビを観て好きになった」という発想が超絶的にしょうもない。テレビ番組自体はオワコン化してて、なおかつスポーツ番組が放送される機会そのものがまずない。NHKでは夏休みにたまに競泳の全国大会が放送されてます。

おそらくそこに着想を得たのかも知れないですが、テレビに写る競泳選手なんて米粒みたいに小さい。ましてやNHKの淡々とした番組進行。そこで感動を覚えることなんてあるのか?

せめてこの試合がオリンピックであったり、まだインターハイに実際に足を運んでなら分かる。オリンピックの競泳の番組には一切反応せず、たまたま放送されてた高校生の競泳姿に魅了される。これでは読者の共感を呼ぶのは難しい。

そもそもテレビを媒介に感動を覚えるんだとしたら、別にそれは競泳以外だって何だって良いはず。むしろ野球やサッカーの方が放送機会は多いはず。それらに反応せず、何故競泳にのみハマったのかが理解に乏しい。テレビで感動したことからして、ドラマとして実に薄っぺらい。主人公の動機作りとしては下手くそ。


展開作りも下手

あとは展開の作り方も下手くそ。

例えば主人公・青野拓海は、たまたま観ていたはずのインターハイで「天海高校」という高校名は覚えていたのに、肝心の「神楽宗太」という選手名を覚えていなかった。不自然極まりない。そもそも小学生が「高校のインターハイ決勝をたまたま観ていた」という状況も不自然に近い。

他にも青野拓海が憧れだった神楽宗太と出会うものの、最初は気付かない。神楽は小笠原諸島にプールの監視員としてやって来てる(この状況も不自然だが)。だから青野拓海からしたら、完全な見ず知らずの相手。それにも関わらず、本土から凄腕スイマーが来たということだけで、夏休みの一ヶ月間をまるまる使って青野拓海は自分の泳ぎを見せ続ける。

さすがに不自然だろ!?wwwあまりに青野拓海の目的が見えなさすぎる。

一応ストーリーとしては、神楽宗太がコーチとして青野拓海の実力や才能を見初める。そして青野拓海を東京の高校へ進学させて、競泳選手として育てるという流れ。ただ神楽の立場で考えた時、どういう心情の変化があってコーチになりたいと思ったのが、心の中の描写が少なすぎる。怪我をして選手生命が終わり無職生活を送っていた人間が「何故?」という部分も見えない。


縦ゴマが多い

ただ画力に関してはマシ。

ベストブルー1話3
表情の作り方であったり、

ベストブルー1話2
見せゴマの作り方も上手い。

でもいかんせんコマ割りの使い方が下手…というか微妙。
ベストブルー1話1
とにかく縦ゴマが多すぎて読みづらい。一瞬上手いのかなと思いきや、実は下手?と感じる部分もあって、全体的にムラがある。ものすごーく良く言うなら、独特。


ベストブルーの総合評価・口コミ・評判まとめ


早い段階で打ち切りコースかな。もって4巻か5巻。画力はそれなり、表情の作り方も上手い。コマ割の使い方こそ△ですが、主人公のキャラクターもそこそこ立ってる。ただ展開の作り方、始め方、進め方が絶妙にセンスが無い。これがかなり足を引っ張りそう。

普通だったら小学生時分から話を始めて、そこでコーチである神楽に見初められて手ほどきを受ける。「俺のいる高校へ来い!」という約束をする。そして1話目の終わりで、一気に時間軸が進んで数年後。主人公・青野が高校入学した直後で2話目へ!という流れを描く。これだったら、神楽と約束を果たしたという達成感とこれからますます成長していくという期待感を元に、2話目から新たなスタートを始められる。青野と神楽の因縁を描くことで象徴的な一話にもなる。

でも、今回の1話目のような「中学を卒業する半年間は意味もなく練習して、高校入学を目指そう!」みたいな終わり方だったら、「え?青野に受験勉強でも教えるの?」と問いただしたくなる。2話目から二人が一体何を始めるのかが見えてこない。一話目としては完成度が低く、インパクトも弱い。

もっと言うと、主人公である「青野拓海」というネーミングも微妙。一見すると「水」や「泳ぎ」を彷彿とさせるニュアンスが漢字に含まれてるものの、基本的に競泳はプールでの競技。そこに「海」を持ってくるセンス。絶妙にズレてる。

改めてになりますが、そこまで長期連載にはならないだろうなーと思います。ただ『僕のヒーローアカデミア』や『ブラッククローバー』はそんなに人気にならないだろうと思ってた口なので、当たるも八卦当たらぬも八卦ではあります。

◯展開★3◯テンポ★3.5
◯キャラ★3.5◯画力★4
◯おすすめ度…79点!!!!

『原発幻魔大戦』全3巻のネタバレ感想。作者はいましろたかし。月刊コミックビーム(エンターブレイン)で連載してたエッセイ漫画。

あらすじ

作者のいましろたかしは釣りマンガで割りと有名なマンガ家らしい。そんなマンガ家が2011年3月11日以降に起きた日本の実情に怒りをぶちまけてる内容。

原発幻魔大戦2巻 民主党に対する非難
(2巻)
タイトルからある程度想像できますが、要するに原発や放射能、日本政府に対する批判。主人公は一応架空の人物サトーではありますが基本的にストーリー性はないので、サトーに喋ってる内容は作者本人の声や主張と重ねあわせてることは間違いないと思います。

原発幻魔大戦2巻 野田豚1
(2巻)
時期的には野田豚…もとい野田佳彦が登場したりします。てか、コイツのこと覚えてる人が今どれだけいるのかな?(笑)

原発幻魔大戦3巻 野田豚2
(3巻)
作者曰く、野田佳彦は「ブレないパーフェクトな◯◯」。言いたいことは分かる。特に民主党の保守議員(長島昭久や前原誠司あたりが典型)にありがちな傾向で、理由が不明ですが自分の言葉に酔いがち。お前カガミ持ってる?とプレゼントしてあげたいぐらい。

ちなみにタイトルの『原発幻魔大戦』は平井和正の『幻魔大戦』をパロってる模様。

まとめブログに翻弄されるの巻

一応タイトルでこそ原発をテーマにしてますが、実際原発に関する批判は多く登場してくる、放射能以外でもTPPや消費増税といったテーマも登場。

サトーこと、いましろたかしが頻繁にスマートフォンをチェックしてる描写があるので、おそらくヤフーニュースやまとめブログをチェックしてるんだと思います。ネットでは大昔から「反民主」がブームなところがあるので、反原発だけだと物足りないからかTPPや消費増税など政権批判ネタを多く取り上げた。作者はその影響をモロ強く受けてるフシが強い。

「反民主」とはいっても反原発からのアンチか、昔からいるネトウヨ的なアンチなのか、結構細分化されていく。作者いましろたかしが選んだ選択としては、「消費増税反対+反原発」を掲げた日本未来の党へ流れる。

原発幻魔大戦2巻 小沢一郎に流れる
(2巻)
いわゆる民主党から離反した小沢一郎が作った政党。結果的に2012年12月の衆議院選挙では惨敗でしたが、実は小選挙区では300万票、比例区では340万票を獲得してる。同じく今は亡き、みんなで熊手の党さんの比例区は524万票だから、決してそこまで見劣りはしない。

でも2012年衆議院選挙では政党が乱立。前述の故・みんなの党や維新の党も、この時に産まれた。日本未来の党の場合、政策的には日本共産党に近かった。だからイデオロギーだけではなく、「反民主・反自民・反原発」の受け皿が一つになりきれなかった。維新の党ですら民主党の議席に及ばなかったはず。

逆に政党が乱立しなかったら、今頃いましろたかしはキャッキャウフフしてた可能性も。いましろたかし自身は「何故日本未来の党が勝てなかったんだ!?」と作中では慟哭を漏らしてましたが、2011年2012年の混乱した数年の流れが読み取れる。

原発幻魔大戦3巻 安倍晋三
(3巻)
じゃあ結果的に誰が得したのかと言うと、2015年現在の安倍晋三。ブサイクに描こうとしてないのに何故か笑う。

この『原発幻魔大戦』は2013年の早い段階で終了済み。だから2011年以降の話とは言っても、安倍晋三が総理大臣に再就任した後ぐらいに完結してる。ただ結局は安倍もTPPや原発や消費税など民主党と同じ路線を引き継いでるわけですが、それにも関わらず、こういった批判本が出版されない時点で安倍ちゃんお得意の圧力があったかは推して知るべし。

結果的に、いましろたかしあたりは政権交代のための道具に使われただけ。
原発幻魔大戦3巻 ネトウヨに売国奴扱い
(3巻)
だから冒頭の画像のように、いましろたかしは頻繁に反民主デモに参加してたにも関わらず、最後はネトウヨに噛み付かれて「売国奴」扱いされるという皮肉。沖縄の米軍基地問題で民主党はいろいろやらかしてたので、いましろたかしはそういう批判もしてた。

ネトウヨは基本的に「自民党マンセー」「アンチ民主党」。だからイデオロギーに実は左右されない。とりあえず自民党を持ち上げられたら何でも良い。逆に言うと、民主党を叩けたら何でも良い。もっと言うと、教祖様である安倍晋三の利益になれば何でも良い。だから言動や行動に一貫性がない。

例えば、民主党政権がもし「河野談話を引き継ぐ」と言ってたらネトウヨは騒ぐ。でも安倍晋三が「河野談話を引き継ぐ」と言っても何も騒がない。明治遺産の世界登録での韓国へ「強制徴用・強制労働」に関する譲歩、イルカクジラ裁判での敗訴など、ネトウヨが騒ぎそうなネタは盛り沢山だった。辛坊治郎のようなシロートキャスターでも言えますが、ケツの舐め方が潔い。

だからそういった「ネトウヨの生態」を知らない人が、途中から嫌韓といったネトウヨネタにかぶれると人生を棒に振っちゃう。民主党政権時代は反TPPネタをアップするまとめブログが多かったですが、安倍晋三がTPP参加を表明してからはTPPネタで煽ってるブログを面白いぐらい見かけない。アンチ民主党で散々煽られた結果、作者いましろたかしは最後の最後でハシゴを外されたって感じでしょうか?

民主党が瓦解するに至った過程のほんの一部を、このマンガからは読み取れる。

心の中で愚痴ってるだけ

じゃあ政権批判本としてどうなのか?という評価ですが、これは「うーん」といった感じ。

原発幻魔大戦1巻 心の中でボヤいてるだけ1
(1巻)
何故なら、「コイツらに何故天罰が下らないんだ?」など心の中で愚痴ってるだけ。反原発、反TPPに関する情報を載せてくれてるものの、基本的にはまとめブログの延長線上レベル。せめて小林よしのりのようにゴーマンでもかませばよかですが、さすがに作品として歯切れが悪い。

あとサトーこと、いましろたかしが情緒不安定。
原発幻魔大戦1巻 情緒不安定1
(1巻)
「関東が放射能に汚染されて住めませんよ!移住しないんですか?」と知人か誰かに電話で尋ねられても、「めんどくさくって逃げられないんだよ」というまさかの返事。

原発幻魔大戦1巻 情緒不安定2
(1巻)
ただ直後には「日本を終わらせないでくれ―」と号泣。え?いましろたかしの精神状態が不明。

他にもセシウム汚染牛のニュースが流れた後、フツーにそれを疑いながらもパクつく。普段の言動に説得力は欠ける。真面目なのか真面目じゃないのか図りかねる。普段はネトウヨ全開の言動をTwitterで繰り広げてるけど、実際は韓国パブであっちの女性と楽しんでた元自衛官トップの田母神よりマシですが。

総合評価

『原発幻魔大戦』とやや物々しいタイトルですが、マンガというより作者・いましろたかしの日記や主張が基本的に展開される。言っちゃえば愚痴本。それ以上でもそれ以下でもない。だから好みはハッキリと分かれる作品。ただ言わんとすることは分からないでもないので、採点は少し甘めに。

ただ2015年現在、民主党やその他の野党の顛末を見てると政党が分裂しちゃうと、どうしようも立て直しようがないということはハッキリしたのかと。この期に及んで、安倍晋三のお抱え・時事通信のアホ記者とかは「民主党は分裂すべし」と主張してますが、そりゃあ時事通信も赤字に転落するわな。

原発幻魔大戦 首相官邸前デモ編<原発幻魔大戦> (ビームコミックス)
いましろ たかし
KADOKAWA / エンターブレイン
2014-03-30


◯展開…★2◯テンポ…★3.5
◯キャラ…★3◯画力…★3
◯全巻大人買い…★3
◯おすすめ度…77点!!!!

『走馬灯株式会社』全10巻のネタバレ感想。作者は菅原敬太。漫画アクション(双葉社)で連載してたサスペンス漫画。

あらすじ

走馬灯株式会社に迷い込んだ人は、自分の人生が産まれてから現在に至るまでを収録されたDVDを観ることが可能。ただ走馬灯株式会社は唐突に現れ、また時空を飛び越え、人生に悩んだ人々の前に現れる。

走馬灯株式会社の当主であるメガネ美人・神沼に迎え入れられた人々は、一体自分の人生を振り返って何を思うのか。また自分の人生に関わった、親しい他人の人生を観ることも可能。果たして、他人から見た自分の人生は素晴らしいのか。

つまり「走馬灯」というテーマではありつつも、ざっくり言うと「過去の人生」。それを振り返ることで数々のサスペンス展開が発生するという漫画。だからそのDVDを観たからといって死ぬわけじゃない。あくまで「これまでの人生を一時的に振り返る」というのが厳密なテーマ。

小気味よいオムニバスにハマる!

あくまで基本的に主人公は存在しない。色んな過去を背負った人間が時折に現れて、というオムニバス形式の漫画だから毎回登場人物が異なる。走馬灯株式会社に迷い込んだ人が人生を振り返ることで、自分が知らなかった事実がどんどん明るみになって誰かを追い詰めたり、逆に追い詰められたりする。

このオムニバスが小気味よい。ストーリーもしっかりしてて、キャラクターも立ってる。そして後味が最高に悪い。それが余韻として後を引くので、読後感としては結構読み応えがあったと思わせる。

走馬灯株式会社2巻10話1
例えば2巻10話の関隆宏という男の話。28歳の結婚適齢期ということで、婚約者を連れて実家に帰る。関隆宏の「母親」はシングルマザー。女手一つで関隆宏を育ててきた。そのためお互い子離れ親離れできてないフシもあるものの仲が良い親子。

そして関隆宏が久しぶりに故郷をブラブラ散歩していると、そこで走馬灯株式会社が現れる。興味本位も手伝って自分の人生を恐る恐る観てみる。
走馬灯株式会社2巻10話2
ただ赤ちゃんの頃に目の前にいたのは、母親ではない見知らぬ女性。しかも「和也くん」という隆宏とは異なる名前で自分を呼ぶ。「何これ?」と思ってビデオを再生していくと、衝撃の事実が明らかになる。

実は自分が母親だと思っていた「母親」が、その画像の実母から自分を誘拐してた。しかも「母親」は子供が産めない体だから彼氏から捨てられるんですが、その彼氏と画像の実母が結婚出産。その子供が関隆宏。

だから「母親」の関隆宏に対する執念がハンパない。数年間は何事もなく関隆宏を育てていた「母親」だったが、最終的に実母に発見されて追い詰められる。でも「母親」は全然へこたれない。
走馬灯株式会社2巻10話4
それどころか最終的には納屋で…Ω\ζ°)チーン

しかもこの光景は関隆宏が幼い頃に見てたものの、あまりに衝撃的な光景だったからか、これは女性の幽霊だったと記憶の中では思い込んでる。だから納屋に入るのにはトラウマがあった。それを走馬灯株式会社のおかげで、「母親」の凶行を今になって知ることになる。

じゃあ関隆宏がどうしたのか?「母親」の過去を追及するのかと思いきや、それでも自分を女手一つで自分を育ててくれた優しい「母親」であることに違いはない。
走馬灯株式会社2巻10話5
そこで「母親」のヒミツは自分だけが黙っておこうと固く決意する。え?凶悪な犯罪者を野放しに?と思わずモヤモヤしつつも、このまま親子愛というキレイな終わり方をするかと思ったら、まだ展開が待ってる。

そもそも関隆宏が実家に帰った理由は「結婚」を報告するから。ただ前述のように「母親」の関隆宏に対する執念はえげつない。じゃあそこから導き出される結論としては、今度は婚約者が毒牙に?!実母を手にかけた時に「母親」は仏壇に紙人形を置いてた。

走馬灯株式会社2巻10話6
だから仏壇には新たな紙人形が置かれてる?というオチで終わる。「死」をペラペラな紙人形で表現するのが怖い。関隆宏としても多分「母親」を追及することはないはずだから、このまま何事もなかったかのように平常な生活が繰り返されると想像しただけも恐怖。

走馬灯株式会社5巻45話1
(5巻45話)
他にも自分が産まれた瞬間の映像を使って、今にも出産しそうな彼女を助けるといった場面など、展開の作り方が上手い。「過去を振り返る」という設定だけだとワンパターンになりがちかと思いきや、バリエーションに富んだ展開で面白い。

大オチが救われない

基本的に主人公はいない漫画と書いたんですが、一応メインキャラクターは存在。
走馬灯株式会社5巻39話1
(5巻39話)
それが探偵・澄川と、その助手である羽宮理乃という女性。喜島という男から「走馬灯株式会社を探してくれ」という依頼を受けたところからストーリーが始まる。この話が最終10巻の大オチに繋がっていく。

ちなみにこの喜島は走馬灯株式会社で、愚かにも自分の人生のDVDディスクを壊して天涯孤独の身になってしまう。当然ディスクを壊したら、周囲の人間の記憶からは自分という存在が消えてしまう。

でも走馬灯株式会社を探そうと思っても、都合よく現れてくれるわけじゃない。二人が途方に暮れていると、羽宮理乃が走馬灯株式会社に偶然遭遇。そこで半ば強制的に自分の人生を振り返るんですが、実は羽宮理乃が子供時代にトンデモナイことをやらかしていたことに気付く。

走馬灯株式会社5巻43話1
(5巻43話)
そこで潜入捜査も兼ねて、なんと走馬灯株式会社に入社。この二人の人生がどうなるのか?というのを最後の最後で持ってきてる。

ただ後味が悪い。前述のように救われないオチが多いからこそ、最後だけはみんなハッピーエンドで終わって欲しかった。羽宮理乃はずっと澄川のことが大好きだったものの、澄川はその好意に全く気付かず。でも全てを恩返しするかのように、
走馬灯株式会社10巻89話1
(10巻89話)
自分の記憶60年分を使って、羽宮理乃が現実世界に戻ってフツーに暮らしていけるように計らう。

でも澄川の年齢は36歳。だから記憶をとどめておくことができなくなる。しかもそこまで澄川が自己犠牲を払ってしまうと、羽宮理乃は罪悪感に押しつぶされてしまう。だから羽宮理乃の記憶の中から、自分(澄川)という存在を完全に消してしまう。

お互いが愛し合ってるからこそ多大な自己犠牲を払ったのに、お互いの記憶が一切ない。澄川は羽宮理乃の人生をずっと眺めてるものの、映像の女性が誰であるかは分かってない。それがひたすら切ない。羽宮理乃だけは幸せそうな人生をこれから歩みそうなものの、でもそれが果たして救われたと言ってもいいのかという疑問。正直、個人的には微妙。

総合評価

数話で完結するオムニバスは面白いんですが、澄川と理乃のクダリのように長編ものとなると、やや展開を引っ張りすぎた感じはする。テンポ感という点でも気になって、ためた割にオチがモヤッとさせられたので点数は少しだけ下げてみた。

それでも旧ブログでは一巻ずつ感想を書いてたぐらいなので、何気におすすめ漫画。絵柄の古くささなどから期待せずに読み始めましたが、意外にも掘り出し物だった。数話単位でまとまったストーリーはコンパクトなものの、しっかり読み応えがあった。10巻というボリューム感も考えると、全巻大人買いでは★5。



◯展開…★4.5◯テンポ…★5
◯キャラ…★4◯画力…★3
◯全巻大人買い…★5
◯おすすめ度…85点!!!!