バズマン。

健全な漫画の感想ブログ。基本的に面白いマンガだけレビューしてるつもり。

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『俺物語!!』2巻のネタバレ感想。原作は河原和音、作画はアルコ。別冊マーガレット(集英社)で連載中のラブコメ漫画。

あらすじ

主人公は剛田猛男。驚異の15歳。身体能力は上の上。パッと見は単なるゴリラ。

俺物語2巻 ベビーカーを助ける
ただ心根は優しい人間で、ベビーカーを黙って持ち上げて、見ず知らずのママンを助けてあげる。見た目の怖さから誤解を生むこともしばしばだが、本人は至って介さず。

そんな剛田猛男にホレて彼女になったのが、大和という女子高生。まさにリアル美女と野獣。そして、剛田猛男のマブダチ砂川とが織りなす青春ラブコメディー。

合コンで起きたまさかの惨事?

俺物語2巻では、大和が剛田猛男を女友達にお披露目する意味もあって、ワイワイガヤガヤと集まって合コンを開催。でも最初に剛田猛男を見た女子たちはドン引き。

俺物語2巻 合コン1
なんてったってジュースの瓶のフタを手で開ける。もちろんコレだけじゃありませんが、女子たちの間では「ギリギリ人類」というアダ名が早くも付けられる剛田猛男。早い話、女子が大好きな悪口。

そして、彼女である大和は偶然にもそれを聞いてた。じゃあ大和はどうするのかと言うと…
俺物語2巻 合コン2
たけおくんは、すごくかっこいいよ!」と涙を流しながら抗議+剛田猛男を擁護。あまりに健気で、でも強い言葉に全俺が泣いた。世の中のオンナはもっと見習えよ!w

でも剛田猛男に対する「ギリギリ人類」という表現は言い得て妙。1巻では落ちてきた鉄筋を受け止めるなど、むしろ「ギリギリ人類を超えたヤツ」と表現してもいい男。

俺物語2巻 合コン3
例えばこの2巻でも、まさか合コンを開催してたカラオケ店で火事。剛田猛男は大和の女友達を次々と救うものの、最期はカラオケ店で取り残されてしまう。ちょっとしたシリアスシーン。実写版『俺物語!!』でもこんなシリアス展開があるんでしょうか?

ただ意識が遠のきながらも大和への愛がふつふつとわいてきたかと思ったら、
俺物語2巻 合コン4
そのままカラオケ店の3階ぐらいからパリーンと脱出!ハリウッド映画か!

俺物語2巻 合コン5
そしてほぼ無傷の状態で大和の前に現れた時の、この剛田猛男のドヤ顔!!若干チリ毛のパンチパーマっぽくなっててダンディーさが無駄に増す。ここまで華麗に人助けをされたら消防士の出る幕なし。つか、ここだけ見たら何の漫画やねん?

人類をギリギリ軽く超越なされた剛田猛男。もはや「愛」という名の星に住む、ただのスペースゴリラ。

砂川との友情

2巻では大和が誕生日を迎える。付き合って初めてのバースデー。当然、剛田猛男が祝わないはずがない。むしろ大和から「ずっと一緒にいてもらってもいいですか?」と照れながら言われる。

俺物語2巻 胸キュン中の剛田猛男
それを言われた時の剛田猛男の表情がヤバイ。なに、この無駄に澄んだイケメン風の眼差しは?それだけ心を見事に撃ち抜かれた的な表現。

ただ大和のバースデーと同じタイミングで、剛田猛男の親友である砂川のお父さんが倒れる。もちろん剛田猛男は砂川に寄り添ってやろうとするものの、砂川的には初彼女のバースデーを自分なんかのために台無しにしてほしくない。
俺物語2巻 砂川との友情1
その砂川の意思をくんで、剛田猛男は大和と一緒にバースデーを過ごそうと後ろ髪を引かれながらも決意。この時の剛田猛男の表情が何とも切ない。

俺物語2巻 砂川との友情2
でも剛田猛男は大和とのデートを早く切り上げて、結果的に砂川の方を選ぶ。マジ熱い友情ぱねー!

じゃあ大和は剛田猛男の選択に文句タラタラ?いいえ。剛田猛男の悪口に泣きながら抗議した女の子がそんな文句を言うはずがない。むしろ「何でそんな大事なこと言ってくれなかったの?」と少し剛田猛男に怒る。「たけおくんがいてくれたらゼッタイ心強いよ」と、剛田猛男の背中を押してくれる。

アカン!大和ができたオンナすぎてホレてまう…もし「何で私のことを優先してくれないの?」なんて駄々をこねだしたら、どんだけ美少女でも少しなえる。世の中の女子はもっと見習えーー!!

総合評価

俺物語2巻では女子好みの恋愛キュンキュンだけではなく、しっかりした熱い友情を見せてくれた巻。ストーリーの締め方も湿っぽくなく、ちゃんと笑わせてくれる終わり方。男子が読んでもきっと読後感は爽快のはず。

俺物語2巻 富士山のような剛田猛男
(2巻)
こういったデフォルメというか大げさな表現も面白い。大和に応援されて柔道部の仮部員として活躍する場面。まさに大和への愛の大きさが富士山のごとし!こういった演出や表現がピッタリ似合うキャラクターは少年誌を探しても稀有かも知れない。

ちなみにこの2巻では剛田猛男の母親が妊娠。弟を孕みます。5巻か6巻ぐらいに出産します。



◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★5◯画力★3.5
◯全巻大人買い★5
◯おすすめ度…90点!!!!

『MAJOR 2nd』1巻のネタバレ感想。作者は満田拓也。少年サンデー(小学館)で連載中の野球漫画。いわゆる『MAJOR』の続編。茂野吾郎と佐藤寿也の息子たちが主人公。

あらすじ

主人公は茂野大吾。小学6年生。メジャーリーグなどでも活躍した茂野吾郎の息子。

MAJORキャラクター名鑑
前作『MAJOR』でも登場済みでこんなに可愛げがあった男の子。

ただ不幸なことに茂野吾郎の遺伝子が引き継がれることはなく(姉いずみに体育会系遺伝子が引き継がれてる感がある)、運動神経は人並み。特に野球をする上で一番大事であろう「肩の強さ」がてんでダメ。おそらくアンガールズ田中並。

当然周囲からは元メジャーリーガーの息子ということで変な期待があり、もちろん自分でも父親・吾郎に追い付き認められたいという願望が強かったからこそ、その現実を前に打ちのめされる。
MAJOR2nd1巻 茂野大吾1
だから茂野大吾はちょっと陰気なキャラに育ってしまってる…というストーリー。

MAJOR2nd1巻 佐藤光1
そんな不貞腐れてる茂野大吾の元へ、新しく転校生がやってくる。名前が佐藤光。なんと茂野吾郎のライバルだった佐藤寿也の息子。偶然にも二人が運命的な出会いを果たす。どちらも父親が超有名野球選手ということもあり、どのような運命を歩むのか?

野球漫画というより青春漫画?

野球漫画やスポーツ漫画というより、どちらかと言うと青春漫画に近いノリを感じる。

茂野吾郎という偉大な父の前に、野球を続ける度に自分の無力さだけが際立つ。一向に野球が上達しない自分が恥ずかしい茂野大吾。でも一方では父・吾朗を尊敬していて、野球選手として成長してホメられたいという願望がある。

その狭間で期待に応えられない自分に葛藤する。野球やスポーツに限った話ではないですが、青春時代の子供にありがちな苦悩には共感を覚える読者は多そう。

MAJOR2nd1巻 佐藤光2
ちなみに佐藤光はもったいぶって登場したもんだから、また茂野大吾は野球が下手というフリもあったので、てっきり野球が上手いかと思ったら、むしろ実は野球初心者。

MAJOR2nd1巻 佐藤光3
でもめちゃめちゃ肩が強い佐藤光。野球初心者にも関わらず、佐藤寿也の遺伝子を見事に引き継いでて、あっという間に野球選手としての頭角をめきめき現す。おそらく勉強もできそうな雰囲気で、いわゆる天才タイプ。性格は楽天家だけど合理主義者。まさに真逆。

だから親子間で生まれるコンプレックスだけではなく、友達間でのコンプレックスも描かれてる。スポーツだけじゃなく勉強でも、例えばテストでも点数化されるので目に見えて優劣化されちゃう。そこでも友達に対して変なコンプレックスを抱いた人も多そう。

MAJOR2nd1巻 茂野大吾2
ストーリーとしてはどんどん主人公・茂野大吾はコンプレックスを深めるものの、この佐藤光に刺激されて野球熱が同時に自分の中で高まっていく。熱いスポーツ漫画というより、熱い青春マンガに近い雰囲気。「やりたいならやればいいんじゃね?」的な合理的というか軽いノリで佐藤光が挑発or誘うことで、佐藤大吾がリードされていく展開。

高級外車を乗り回す茂野と佐藤

ちなみに父・吾郎はまだプロ野球選手として引退しておらず、現在は台湾リーグで活動しているという設定。日本のプロ野球でこそ年俸数千万円単位の選手もザラでしょうが、だから吾朗はそこまで年俸は高くないはず。

MAJOR2nd1巻 茂野薫 ベンツBクラス?
それにも関わらず、嫁である薫はメルセデスベンツ(おそらくBクラスあたり?)をバリバリ乗りこなす。しかも、これ一台だけではなく他にもBMWも華麗に乗りこなす。『MAJOR』では庶民派を気取ってた感じがしますが、めちゃめちゃハイソサエティーやんけ!お前!

更に言うと、かつて高校時代のチームメイトだった、現在は少年野球チームの監督を務める大仏みたいなキャラクターにいわゆるマイクロバス一台をプレゼント済み。さすがに、もっと落ちぶれとけや!wwwと叫んでしまった(;´∀`)

MAJOR2nd1巻 佐藤寿也 ポルシェ・カイエン
佐藤寿也も1巻で少しだけ登場するものの、こちらはまさかのポルシェ・カイエン。新車価格は余裕で1000万円を越える。しかも吾朗と違って完全にプロ野球選手は引退してるようですから、佐藤寿也は一体何で稼いでるの?本当もう一体コイツラ何なんだ…と無性に反感を覚えてしまう自分が情けない。

ただプロ野球選手を引退したんだから、トヨタアクアやスズキスイフトといった国産車にでも乗っとけ!という。例えば軽自動車のハスラーはコンスタントにかなり売れてる(ハスラーの人気アンケート
も参照)。スバルといえばEyeSightという安全性。でもスバル・レヴォーグの実燃費だって決して悪くはないぞ…と自動車のブログもさり気なくアピールしてみる。

総合評価

『MAJOR』の完全な続編として読むと少し違和感はあるものの、一つの作品としては純粋に面白そう。まだ一巻の段階なので踏み込んだ感想は避けますが、熱い展開が用意されてるものの基本的にはゆるーいノリなので読みやすい。コメディータッチな要素やお色気描写もあって、テンポ良く楽しめる。

既存のMAJORファンは良い意味で裏切られる?でも基本的には二人が野球選手として徐々に頭角を現していく展開をベースに描かれると思いますが。

MAJOR2nd1巻3佐倉
おそらくヒロインは佐倉という女の子になるっぽい?前作『BUYUDEN』のようにデブ化しないことを祈るばかり。



◯展開★3.5◯テンポ★4.5
◯キャラ★4◯画力★4
◯全巻大人買い★4
◯おすすめ度…86点!!!!

『干物妹うまるちゃん』2巻のネタバレ感想。作者はサンカクヘッド。ヤングジャンプ(集英社)で連載中の日常漫画。

あらすじ

主人公は土間うまる。才色兼備の女子高生として学校では評判。ただ家に帰宅すると、途端にだらしない干物妹に変身。中身は典型的なオタク。

こんな妹うまるちゃんと、兄タイヘイによる日常をコメディータッチに描いたホンワカする漫画。

うまる最大のピンチ?

1巻のラストでは、兄タイヘイが帰宅したと思って玄関を開けたら、同級生の本場切絵(キリエ)だったという続き。当然うまるは学校では大人しい美少女を装ってるので、グータラな格好を見られるとバレる。

干物妹うまるちゃん2巻 本場切絵とうまる1
(2巻)
ただ、うまるはまさかの妹キャラ「こまる」を通す。グータラな恰好(ハムスター風フード)なおかげで、逆にバレずに済んだ。正々堂々とウソをつけば案外ナントカなることもありますが、さすにがリアルでやったら絶対無理がある。こういうのは漫画ならではの特権。

キリエはネクラな人見知り。そのせいで周囲からは誤解を生んでる。でも「こまる」の前では素直に自分を出せる。確かに小さい子供相手だと、気が大きくなるというのか、ちゃんとコミュニケーションを取れる人はいる。

干物妹うまるちゃん2巻 本場切絵とうまる2
(2巻)
特に、うまるの人懐っこい可愛らしさが気に入ったもよう。画像は寝ぼけ眼でウトウトしてるうまるが、何故かキリエの体をよじ登ってきた場面。思わず「お前はサルか」とツッコんでしまった。

干物妹うまるちゃん2巻 本場切絵とうまる3
(2巻)
キリエは「こまる」もとい「うまる」と仲良くなるものの、すっかり舎弟と化す。うまるも使い勝手良い子分を見つけたとばかりに、キリエにウチワをパタパタさせる表情が完全な悪者。グラサンがここまで似合わないキャラも珍しい。

うまるのウザいリアクション集

新キャラ・キリエの紹介はこんな感じで。他にも海老名菜々やタイヘイの同僚・ぼんばなど、結構新キャラクターがちょいちょい登場しだす巻かも。個人的に、うまるちゃんだけで十分ではありますが、それだけだとページ数が消化できないんでしょうね。

ここからは個人的にハマったうまるちゃんのリアクションをピックアップ。

干物妹うまるちゃん2巻 ズサー
(2巻)
やっぱり2巻でも⊂(゚Д゚⊂⌒`つズザーは健在。

干物妹うまるちゃん2巻 弁当を嗅ぐうまる
(2巻)
兄タイヘイが弁当を作ったものの、うまるが嫌いなピーマンが入ってないか匂いを嗅いでる場面。「スンスンスーン」してる仕草が可愛らしい。というか、お前は警察犬か。

干物妹うまるちゃん2巻 風邪からの復活1
(2巻)
他には風邪を引いたものの、翌日に完治した場面のテンションの高さがいかにもアホっぽい。いちいち大声で報告したがるのが絶妙にウザい。ちなみに完治と寛解の意味は違います。

干物妹うまるちゃん2巻 風邪からの復活2
(2巻)
そして、その直後の「さすがうまるのウイルスはヤル気なし!」という解説が笑う。確かに、うまるに寄生するウイルスもめちゃめちゃ弱そうw

干物妹うまるちゃん2巻 華麗なフットワークのうまる
(2巻)
個人的に一番好きだったのがコレ。兄タイヘイとホラー映画を夜一緒に観てた時、タイヘイがうまるちゃんに「お前怖いの平気だったっけ?」と尋ねる。そこでうまるちゃんは「幽霊とか全然怖くないよ」と強がってる場面。オチも可愛らしい。

「これだもん!」の説得力のなさがハンパない。グータラな美少女とシャドウボクシングって組み合わせとしては一番最弱。ミライース並みの軽自動車で車中泊するぐらい心もとない。ちなみに8月にダイハツから新型キャストが発売される予定。

総合評価

個人的には、うまるの華麗なフットワークと風邪からの復活のクダリが笑った。まさに「ウザ可愛い」とはこのこと。ま、こんな感じで5巻ぐらいまで一通りレビューしたいと思います。



◯展開★3◯テンポ★4.5
◯キャラ★5◯画力★3.5
◯全巻大人買い★5
◯おすすめ度…88点!!!!

漫画家・木多康昭と言えば『喧嘩稼業』をヤングマガジンで現在連載中。『喧嘩商売』の続編にあたる作品で面白いものの、何が原因かは不明なものの休載回数が多い。また休載期間も長い。

今週号というか先週号というか、ヤングマガジン2015年34号も案の定休載。そこでお詫び文が掲載されてたんですが、編集者の木多康昭への当て付け丸出しな文面に笑った。

喧嘩稼業ヤングマガジン34号
作者・木多康昭氏の作画作業が遅れ印刷工程に間に合わなかったため休載とさせていただきます」。

普通だったら「作者急病のため…」とかテキトーに誤魔化して、作者の名誉や尊厳を守るものなんですが、「木多康昭の仕事がとにかく遅えーんだよ」と編集者がまさかの暴露。もはや言うに事欠いて、「木多康昭が100%悪いんだぜ?むしろ俺たち編集者は完全な被害者だぜ?」と言わんばかりの責任転嫁っぷり。

喧嘩稼業ヤングマガジン34号2
しかも、木多康昭への呼称が「作者・木多康昭氏」。他人行儀感がハンパねぇ!!!!

ここも普通、漫画の編集者だったら漫画家のことを「先生」と呼ぶ。むしろ、しつこいぐらいに「先生」呼ばわりして漫画家を持ち上げる。例えば少年ジャンプでも「◯◯先生の漫画が読めるのはジャンプだけ!」という煽り文句を昔から頻繁に見かける。

それをまさかの「氏」。親しみ感もなければ尊崇の念すらねぇ!ここまで漫画家が編集者から露骨に突き放されたことってありましたでしょうか?!きっとヤンマガ編集部内では「また木多が原稿落として逃げやがったよー!」と呼び捨てされてること間違いなし!www

改めて人望の大事さをしみじみ痛感したとともに、ヤンマガ編集者の冷淡っぷりに社会の恐ろしさを垣間見た気がして、ちょっと恐ろしさでガクガク震えてます((;゚Д゚))ガクブル

3Dを使うメリット

ただ思うのは3Dソフトを使って漫画を描く意味ってあるの?木多康昭は言うまでもなく怠け者というか、楽したがり。むしろコレが普通だと思われますが、その延長線上で3Dソフトも使ってるはず。それだけ2Dで手書きで描くよりも時間短縮できるから、というノリから始めたはず。

でも結局、締め切りに間に合わず何度も原稿を落とすぐらいだったら本末転倒じゃね?ガンツの奥浩哉や浅野いにおあたりも、それっぽいことやってんのかなと思いますが、木多康昭の場合は絵に関してはムラがある。2D手描きとの違いが分からない。

そもそも木多康昭はネームだけ描いて、他はプロに任せるという手法ではダメなんでしょうかね?

『12連休』のネタバレ感想。作者は吉田覚。Fellows(ハルタ)で掲載された読み切りマンガを集めたもの。何となく察しがつくかも知れませんが、12連休ということで12作品収録されてます。


あらすじ物語・ストーリー内容

吉田覚は、『働かない二人』の作者。おそらくデビュー直後か、本格的な連載を持つ前の作品かも知れない。だからかクオリティーにムラがあって及第点のタイトルは半分もないかなー。

とりあえず、何となく良かった回を3つ4つピックアップしてその感想を書きたいと思います。


エ口キネシス

終電に近い電車の中。

12連休「エロキネシス」
何故か超能力者が乗り合わせて、仕事疲れで軽く眠っている女性のスカートを!!!

ただ超能力者にパワーが足りないのか成功せず。肩を落とす超能力者。そして周囲でそれを見ていた、電車の乗客(男)も落胆。
12連休「エロキネシス」2
そこでまさかの意気投合。超能力者に必死にパワーを送り込もうとする男たち。これぞ王道バトル漫画で見られるような熱い友情!

12連休「エロキネシス」3
結果!プロバスケット選手か!というぐらいの高速ダムダム具合!桜木花道も真っ青やで!!!

話のオチとしては、そのダムダム具合を見ていた電車の乗客(男)が更なる集結。超能力者にパワーを送り込む。こういう場面を見ると「俺オトコに生まれてきて良かった」と心底思えるで!でもパワーが有り余りすぎて女性の衣服がバーン!…でチャンチャン。なんじゃそりゃっていう。


コーポ田中の序列

主人公は、コーポ田中という安アパートに引っ越してきた相川という女性。ただめちゃめちゃ巨人的なチチの持ち主。そこでコーポ田中の3人の住人たち(男)がざわめきだす。

12連休「コーポ田中の序列」
結果、相川に対して軽く集団ストーカー的な行動を取りだす。ちなみに画像はドアの隙間から臭ってくる靴の匂いを嗅いで、「カーくさいのう!」「ツンとしたにおいがしますねぇ!」と品評してる場面。表現があまりに下劣すぎて思わず笑った。

12連休「コーポ田中の序列」2
当然のように相川の隣に住む西君の部屋の壁に聴診器を当てて、相川の生活に探りを入れる。とことんサイテーすぎる3人の話。オチとしては相川が3人に対して復讐を遂げるという展開。


岸本貞夫の終わりなき胸キュン地獄

主人公はタイトル通り、岸本貞夫という男。

高校生時代に、めちゃめちゃ美人の葉子に告白されるところから話が始まる。岸本はオッケーの返事を出すかと思いきや、美人と一緒にいると緊張しすぎるという理由で最初は断る。正直分からなくはない。この着想をベースに展開を作った話。

でも周りの生徒たちが激怒して、ほぼ半ば強引に二人は付き合うことになる。
12連休「岸本貞夫の終わりなき胸キュン地獄」2
そして20数年後、二人が40歳になった場面にまで一気に飛ぶ。ただ葉子はまだまだキレイで、岸本貞夫は現在進行形で緊張しまくり。だから自分の家にいても居心地が悪い悪い。

しかも娘たち3人もやっぱり美人で、終始家の中では緊張感が絶えない。岸本貞夫の「おかしいだろ!俺の半分混ざった遺伝子はどこいったんだよ!」というセリフは笑った。
12連休「岸本貞夫の終わりなき胸キュン地獄」3
そんで嫌いな食べ物をどんどん娘たちから渡されるものの、美人の娘に嫌われたくないからずっと黙ってる。不憫なんだか不憫じゃないんだか。そもそも美人の葉子に緊張しまくってるくせに、どんだけ子供作ってんねん!という話ですが。普通ならタちませんから。

オチはやっぱり緊張しまくって…という終わり方。


真夏の亡霊チキンレース

12連休「真夏の亡霊チキンレース」
ラストは女の亡霊に取り憑かれた男の話。延々と怖い内容の独り言をブツブツとつぶやいてる亡霊。会話は一向に成立しない。でも男はかなりガサツ。いい加減、面倒くさくなった男は最終手段を取る。

亡霊の目の前でC・W・ニコルならぬ、C・W・シコる!でもそこは亡霊。今更少しも怖くないわ―(アナと雪の女王風)♪♪
12連休「真夏の亡霊チキンレース」2
…と思いきや、男のフィニッシュ時には華麗に避ける。「あっぶ」じゃねーよ。そして最後はバカらしくなった亡霊はさくっと成仏しちゃうというオチ。


総合評価・評判・口コミ

冒頭にも書きましたが、作者・吉田覚はゆる~いギャグ漫画を描いてる方。だからこの『12連休』というタイトルのニュアンスからもゆる~い内容をつい想像しがち。

でもおそらく本格的な連載を持つ前の段階だからかも知れませんが、新人さんにありがちな肩に力が入ってる作品が多め。むしろ品性下劣で下世話なネタも多い。だから『働かない二人』みたいなんを期待すると失敗する。

展開としてはアイデアありき。一応笑いは取れてるものの、見切り発車的な内容も多く、全体的にちょっとオチが弱め。一話完結の読み切りオムニバスだったら、最後の最後まで気を抜かずに詰め切れると良かった。

『キングダム』38巻のネタバレ感想。作者は原泰久。ヤングジャンプ(集英社)で連載中の歴史漫画。いわゆる秦の始皇帝(政)を主人公とした、中国歴史もの。だから舞台は秦という国。また主人公は始皇帝以外には、それを支える信という架空の少年兵士がいます。詳しいあらすじは「面白いかつまらないか」という考察記事を参照。


信は五千人将へ

チョヨウで将軍・騰や王賁とともに、主人公・信が魏を撃破した続き。魏の将軍・呉鳳明や、魏火龍という中ボス連中を前巻37巻では倒しました。

この功績が認められて、主人公・信と王賁はこの38巻で5千人将にランクアップします。騰曰く、「五千はただの踏み段にあらず」「五千人将の目を通してこそ将軍の存在がいかなるか見えてくる」。

そして、秦国では新たな問題が勃発。政の母親である太后が自分たちだけの国を勝手に建国。ましてや、ロウアイという今で言うところの加藤鷹的な男と共に。だから、新しい国名もロウアイからもじった「アイ国」。秦国は後の始皇帝となる政以外に、呂不韋と太后の勢力が3グループいた。いわゆる太后は政敵。

しかも、息子である政が「加冠の儀」という秦国の皇帝としてようやく認められるイベントを行うタイミングで、秦国(咸陽)に攻め入ろうとする…みたいな感じの展開。


太后の変遷と嫉妬が無様で愛しい?

この38巻ではとにかく太后(始皇帝の母親)がメイン。

キングダム38巻 太后1
最初の太后は、こんな風にウブな美少女だった。「邯鄲(かんたん)の宝石」と表現されるぐらい輝いてた。でも呂不韋という男に出会ってからは一変。呂不韋は秦国の中でも、政治的なパワーを持つ一大勢力の長。

キングダム38巻 太后2
まさに魔女に進化。口がデカくなりすぎやろwww
おそらく色んなブツを咥えこんでここまで成長したんだと思います(TдT)

この太后は前述のように、ブツが大きいのだけが取り柄のロウアイと共に「アイ国」を建国。だから36巻か37巻では、ただのアバズレのようにしか描かれない。でも実際は違ってる。
キングダム38巻 太后3
ロウアイとの鬼気迫る行為の最中も、実は太后は泣いてる。呂不韋にフラれたことに対する自暴自棄から、こういった行為に走ってる節もある。ちょっとした不良の女子高生か!とツッコミたくなりますが、この涙に少し胸キュン。個人的にいきなり女性に号泣されたら立ちませんけどね。

だからアイ国の建国も、呂不韋に対する当て付けに近いものもある。お前がいなくてもこの国でロウアイという下賎な男と共に幸せになってやる的な。言っちゃえば、BBAの醜い嫉妬。
キングダム38巻 呂不韋
でも、そのアイ国に乗り込んで呂不韋は言う。「ワシは変わらずずっとそなたを愛している」と太后に揺さぶりをかける。実際、呂不韋は太后のことが好きだったようですが、そういった恋心よりも自分の野望を優先させる男。

そして呂不韋の策略と謀略に太后がまんまとハマる。どんどん戦の道へと突き進んでいく。


戦争が始まるリアリティー

これまでのキングダムといえば、超人的な偉人たちが超人的に戦争をおっ始めてた気がしますが、今回の太后は至って平凡といえば平凡。

いや太后は正確には権謀術数にはある程度長けてはいそうですが、精◯をかけた性欲には好戦的でも、生死をかけた戦争には消極的。特にロウアイとの間に子供が産まれたということもあって。また、少なくとも、ロウアイに至っては凡庸な人間。

だからこそ、アイ国が秦国と戦いを始めるまでの過程が現在にも通じるものがありそう。

アイ国は急増で建国した故に脆さもはらんでた。一応急拡大して他国も無視できない存在にはなっていたものの、アイ国には色んな国からのスパイが紛れ込んでいた。そこで凡庸なロウアイを担ぎあげて、どんどん自分たちの思惑通りに動くように操っていく。頃合いを見ては戦争をするように煽り立てていく。結果、秦国にダメージを与えることができたら、周辺の国は喜ぶ。

キングダム38巻 呂不韋VS太后
そして、この秦国との戦いを始めるようトドメをさしたのが、やはり呂不韋。太后とロウアイは不適切な関係だったので、二人の間に産まれた子供の存在は必死に隠してた。いわゆる隠し子。でもそれが秦国にバレたことで、主人公・始皇帝(政)などは激怒。今にも「アイ国の攻め入ってくるぞ!その前に秦国を潰せ!」とアイ国に潜ませたスパイを使って、ロウアイを煽り立てた。

最も愛した女性をも利用する呂不韋の冷淡さ。呂不韋の目的としては、太后とその息子である政(始皇帝)を潰し合わせることで、彼らの血を根絶やしにする。そこで救世主のようにして現れた自分が秦国の皇帝に成り上がろうという計算。発想が常人離れしてて笑う。

キングダム38巻 太后4
太后は太后で、「加冠の儀」になってようやくハメられたことに気付く。その時には既にアイ国の軍隊を秦国内(咸陽)に送り込んでいるので、もう止めるに止められない。だから最愛の呂不韋を返り討ちしてやろうと覚悟を決めた表情が切ない。最期まで哀れなBBA、それが太后。

またアイ国は軍隊も烏合の衆の集まりなので、思い通りに統率できない。結果、もうめちゃめちゃなことが秦国の中で起きる…というところで最新39巻に繋がります。


総括


戦争を始めざるを得ない状況に追い込まれていく、抗えない流れに巻き込まれていく「無能な政治家」の様を見ていると、戦前の日本…今後の日本を彷彿とさせるんではないでしょうか。身の程知らずの政治家や為政者が踊らされていく過程は比較的丁寧に描かれてた。

キングダム38巻 ロウアイ
最初こそ無能なロウアイは戦争に及び腰だったものの、戦争が本格的に始まってから、ようやく決意が固まる。一見カッコ良く描写されてるものの、ただ単に雰囲気に呑まれてるだけ。最終的には「フワッ」とした気持ちの高ぶりに誤魔化されて、戦争に歯止めが効かない。これはおそらく実際の戦争でも似たようなことが言えそう。

太后BBAの嫉妬、その太后BBAにホレた平凡な男が守ろうとする決意、その太后BBAの感情を利用して戦を煽る呂不韋の打算、戦争は「人間の感情」で起こすものなんだなーと。だからこそ戦争は止められそうなものですが、同時に人間は昔から成長してないことも痛感。

ちなみに最新39巻は既に発売済み。印刷が追いつかないほど人気だとか。ただ電子版は何故か3ヶ月遅れ。つまり、このキングダム38巻のKindle版が配信されたのは、紙の39巻の発売日と同じ。ワンピースも同じなんですが、すぐ電子版が配信されないのは残念。

『バキ外伝 疵面 スカーフェイス』1巻から5巻のネタバレ感想。原作は板垣恵介、作画は山内雪奈生(やまうちゆきなお)。別冊少年チャンピオンで連載中の格闘漫画。いわゆるバキシリーズのスピンオフ。

ちなみに「疵面」は素直に読むと「きずづら」という読み方になりますが、同じ読み方の「創面」というスピンオフとは別作品です。だから一般的には「スカーフェイス」と読んだ方が良さそう。

あらすじ

主人公は花山薫。
バキ外伝スカーフェイス1巻 花山薫19歳
(1巻)
極道・花山組の組長を務める19歳(笑)

生傷だらけで、どんだけの修羅場をくぐってきてんって話ですが、実はこれでも今まで本気で拳を握ったことがない。むしろ花山薫は慈愛に満ち溢れてて、まずは相手に徹底的に攻撃をさせる。そして疲れた相手を最後に一発トドメで軽くドン!と倒すというケンカが多かった。

ただそんな花山薫がついに本気で拳を握る日が来た!という話。それだけ「お前人間か?」という強敵が登場します。

花山薫という化け物

まず花山薫という化け物の説明。

バキ外伝スカーフェイス2巻 サメを倒す花山薫
(2巻)
例えば、水中でサメを倒す!花山薫の図体も相当デカいんですが、その何倍もある巨大ザメ。想像を絶する。最終的に花山薫がどうサメを倒したかというと、サメの目から手を突っ込んで脳みそを破壊w

他にも後述する敵から刺客を送られて電車内で襲われそうになる花山薫。
バキ外伝スカーフェイス3巻 走行中の電車のドアを開ける花山薫
(3巻)
ただ花山薫は走行中の電車のドアをガラッと開けて、そいつを放り投げる。そしてピシャっと再び電車のドアを閉める。思わず「フスマか!」とツッコミそうになった。

16歳の時には少年院に収容されてるにも関わらず、病状の母親が自分の誕生日を祝ってくれるということだけで脱獄。その脱獄方法がシンプルイズベスト。パンチだけでドアや牢屋の柵をことごとく潰していく。

そして最終的に、車いすの母親からプレゼントされたのがチョコレートのクッキー。小学生か!それだけ花山薫は母親想いというエピソードも。

グランドマスターというMONSTER!

バキ外伝スカーフェイス4巻 グランドマスター
(4巻)
この花山薫の前に立ちはだかるのが、グランドマスター(通称GM)。国籍は不明なものの、少なくとも日本人ではない。国際的な裏世界を取り仕切ってるボス。このグランドマスターが日本の893組織を一本化して、その頂点に立とうと目論む。そこで花山薫が目をつけられるというストーリー。

いかにも見た目がオカマっぽい出で立ちで弱そうですが、実は男性ホルモンが強すぎて筋肉が絶えず発達。もはや骨格の成長すら阻むレベル。だから背が伸びない。そこで毎日大量の女性ホルモン剤を摂取することで、やっと肉体の膨張と暴発を抑制できてる。
バキ外伝スカーフェイス5巻 グランドマスターのパンチ
(5巻)
ただ女性ホルモンを摂取して、筋肉量を抑えててもめちゃめちゃ強い。打撃の瞬間のインパクトがパない。小さいキャラクターの全身を使ったバトルって地味に好き。意外にこういう漫画や描写は少ないのが残念。

バキ外伝スカーフェイス4巻 グランドマスターの洗脳
(4巻)
しかもグランドマスターは相手を洗脳させることが可能。脳に直接アクセスすることで色んな幻覚を見せることが可能。花山薫の場合は前述の愛しい母親の幻覚が見える。

バキ外伝スカーフェイス4巻 狙撃銃VS花山薫
(4巻)
こんだけ最強の要素が揃ってるのに、グランドマスターは仕事の完遂のためには手を抜かない。だから花山薫をただでさえ圧倒してたにも関わらず、部下を使っての遠目からの狙撃。銃口が自分に向けられていることを知りつつ、それをバンバンと受け止める花山薫もスゴいを通り越してアホw

バキ外伝スカーフェイス5巻 グランドマスターのオカマ口調
(5巻)
オカマ口調もベタっちゃベタだけど良い。フリーザ役の声優がやれば似合いそう。というか、おそらくほぼフリーザの影響で「オカマ=得体の知れない強さ」という印象が読者の中で根付いてるのかも。

レックスというバケモノ

バキ外伝スカーフェイス1巻 レックス
(1巻)
二人目はレックス。ちなみに本名は登倉竜士で日本人。花山薫と同じく顔面が生傷だらけですが、ただ重度の痛風に悩まされていて、ちょっとした刺激にもビクンビクンッ。そしてその痛風の痛みを抑えるためにor紛らわせるために、自分より強い相手に殴ってもらいたがっているという意味不明なキャラ。

でも花山薫に負けないぐらい豪腕。
バキ外伝スカーフェイス2巻 レックスがトラックをひっくり返す
(2巻)
10トントラックをひっくり返すわ、電車もレールから押し出すわ、コンクリートの地面を粘土か?というぐらい簡単に引き千切ってもぎ取る。しかもめちゃめちゃ俊敏。花山薫がグラサンを落としても、瞬時にそれをパパっと受け止める。肉の塊が瞬間移動。「スピード?体重=破壊力!」を花山薫に負けないぐらい地で行く男。

ただ性根は無邪気な男子小学生。例えば虫が大好き。道端で見つけたダンゴムシを花山薫に嬉しそうに見せつけたりする。あとは戦いの最中も全然人の話を聞かなかったり(笑)、実は心根が優しい花山薫と相性がピッタリ。

バキ外伝スカーフェイス2巻 花山薫とレックスの友情
(2巻)
だから友情というほどではないですが、レックスが一方的に花山薫に好意を抱く。まさに兄貴と舎弟的な間柄以上の関係。そこで話を戻すとグランドマスターが花山薫を狙うわけですが、結果的に優しさから瀕死の重傷を負うことになる花山薫。

バキ外伝スカーフェイス5巻 レックス
(5巻)
そこでグランドマスターにメラメラと復讐の炎を燃やすレックスが激アツ!

休載期間が長すぎた

敢えて批判すると、休載期間が長すぎた。『バキ外伝 疵面 スカーフェイス』が始まったのは2005年。そこから休載がチラホラありつつも2009年の5巻まで続いた。でも2014年に至るまでずーーーっと休載してた。

しかも「レックスとグランドマスターがこれから本気で戦う!」という直前での長期の休載。一体何があっての休載かは知りませんが、だから『寸止め感』がハンパない。こちとらズボンを脱いで待ってるんですけど!?状態。おもしれ~!と思った直後にナニコレ。あまりに何の告知もなく休載してたので、このままクソミソにこき下ろしたレビューを書いてやろうと思ってたぐらい。

でも最近ようやく6巻目が発売。クソミソにこき下ろすことをせずに済んで、自分も軽く安堵。ただ今後も順調に連載されるかは不明。だから全巻大人買いでは★4.5に下げてます。また休載期間の分だけ、採点も2・3点ほどマイナスしてます。

総合評価

序盤は花山薫の人情の厚さを延々と描いてるんですが、それが後々にフリとして生きてくる。最初はそれがギャグにしか思えないものの、ゴッドマスターの冷酷っぷりが対比的にどんどん描かれることで、花山薫がどんどんヒーローに見えてくる。

そして、レックスとの変な友情がどんどん生まれていって、花山薫が凶弾に倒れた時のレックスの激怒っぷりはまさに激アツ。レックスとゴッドマスターという怪物同士が戦う因縁を、花山薫という人物を通して自然と形成される。その流れの中でレックスとゴッドマスターがバチバッチやり合う展開が盛り上がらないはずがない。それだけに、ここ数年はヤキモキさせられた(笑)



◯展開…★3.5◯テンポ…★4.5
◯キャラ…★4.5◯画力…★4.5
◯全巻大人買い…★4.5
◯おすすめ度…85点!!!!

『ゴキブリバスター』のネタバレ感想。原作はONE、作画は村田雄介。ヤングガンガン7号(3月25日)に掲載された読み切り。

あらすじ

ゴミ・腐臭・テカリ、かつてこの世の全ての汚物を手に入れた蟲・ゴキブリがいた。ヤツの死に際に放った卵は全世界の人々を潔癖に駆り立てた。「お前の部屋か?探してみろ!俺の腐った遺伝子全てをそこに置いてきた!」。世は大ゲテモノ時代を迎える。

ゴキブリバスターズ1
そして、そこへ勇猛果敢に立ち向かった戦士たちがいた。その名は「ゴキブリバスター」。おそらくBGM的にはエアロスミスあたりが流れてると思われます。

まあ要するに、このゴキブリバスターが救世主として、各ご家庭に上がってゴキちゃんたちを退治していくという話。

ベタベタなドタバタコメディー!

とにかくドタバタコメディー。ONEが原作を書いているのでギャグテイストな内容だとはなんとなく想像がつくと思いますが、自分が想像した以上に展開がベタベタ(ゴキちゃん的な意味ではない)。

ゴキブリバスターズ3
こんなイカツイ出で立ちでバズーカーを持って登場したゴキブリバスター。ちなみに名前は佐藤。おそらくこのマスクを取ったら、フッツーの顔面が出てくるんだろうなと。

ゴキブリバスターズ5
ただゴキちゃんがそんな佐藤の顔面にピタッと止まる。これはヤベー!ということで佐藤がテンパリまくって、まさかのバズーカーを自分の顔面に向けて発射してアボーン!むしろそんな出で立ちしてるから動きが鈍いんだろっていう!

そして他のメンバーも次々と自滅。このテンポ感がヤバイ。まさにてんやわんや。
ゴキブリバスターズ6
主人公と思しき新人の芦田に至っては華麗に自爆!!それを見た…もとい見せつけられた子供の表情がポカーン!唖然とするだけ!もはや子供トラウマもん!ここまでの火力は絶対必要ないし、下手したら子供も巻き込んでたという危険。

オチもひたすらあっけない。ゴキブリバスターの犠牲はどこへ行った!?という、まさに神風特攻隊的な無意味な命の浪費。

総合評価

内容的には面白い。「ゴキブリぐらいでガタガタ騒いでんじゃねーよ!」という『テラフォーマーズ』に対する当てこすり的な匂いもする。少年ジャンプといった超大手に載せてても、十分読むに耐え得るレベル。採点がイマイチ低いのはギャグ漫画としてはこんなもんでしょうといった感じ。特別変な他意はありません。

あと地味に村田雄介のお色気描写もアリかも知れない。冒頭でゴキブリ目線で人妻が襲われる場面があるんですが、これがなかなか良かった。画像は割愛しますが、今後はそういう路線を模索するのもアリか。

◯展開…★3◯テンポ…★4
◯キャラ…★3.5◯画力…★5
◯おすすめ度…80点!!!!

『ばけものれっちゃん』のネタバレ感想。作者は浅野いにお。ヤングガンガン4号(2月20日)に掲載された読み切り。

あらすじ

ある高校の話。どこにでもあるような高校のはずが…
ばけものれっちゃん1
何故か、化け物としか思えない女子高生がいた。名前は「れっちゃん(安東)」。中学時代はイジメられていて、クラスでは大人しい生徒だったが、ひょんなことからクラスの人気者へ。クラスのみんなは「顔が人と違うからってイジメるのは最低」だと擁護。むしろ「カワユス」という扱い。

ばけものれっちゃん4
ただクラス委員長の女の子は一人だけ、その状況に違和感を感じていた。挙句の果てには「君みたいな人がいる限りきっと世界から差別はなくならない」とまで言われる始末。「れっちゃん」はただ気を使われているだけではないのか、果たして誰が差別をしているのか?していないのか?

シュールな世界観

とにかくシュール。「れっちゃん」という存在を一切説明してくれない。この生き物は何なのか?そもそも人間というカテゴリーで良いのか?何故高校に通ってるのか?などなど。「れっちゃん」という存在を何事もないかのようにストーリーを進めていく。

ばけものれっちゃん2
他の生徒と遊んでる場面とか、これただの餌付けやん。というか顔から明らかに凶器と思しきもんが飛び出てるやん?周りももっと恐怖を覚えろよと。

ばけものれっちゃん3
体育祭ではクラスのみんなと肩を組んで気合を入れてるんですが、ひたすら違和感しか覚えない。ひたすらシュールシュールシュール。

化け物はやっぱり化け物だが…

そしてその体育祭で「れっちゃん」がまさかの大暴走。徒競走でこけてしまう。周囲は思わず「頑張れ!」という声援。れっちゃんは声援を糧に張り切りすぎたのか、体中から液体という液体が噴出。

ばけものれっちゃん5
上記の餌付け行為の比ではないほどブリブリーっと巨大化。ちょっとした天災レベル。あまりに訳の分からん状態になったので、それ以降は「れっちゃん」はハブられる。以前よりも更に孤立化を深める。

ただ冒頭のクラス委員長だけは違ってた。最初こそ「れっちゃん」を差別してるのかと思ってたら、むしろ途端に「れっちゃん」をハブった生徒たちにイラついてた。心中はまさに「やっぱりやんけ!お前ら」ということ。

そこでクラス委員長は自分が孤立するのも恐れずに「れっちゃん」を擁護。それを聞いてた「れっちゃん」は思わず好意を抱いて、クラス委員長に思わず感謝の言葉を告げる。

ばけものれっちゃん6
アリ…ガ……ト…」。ってお前はETか!むしろETの方が流暢に喋るぞ!

クラス委員長は最初こそ「れっちゃん」に抵抗。「お前のためにやったんじゃねー!」と突き放す。ただそのことに罪悪感や負い目を感じてて、その言葉を聞いた瞬間、クラス委員長は素直になれる。「うん」と言って崩れ落ちる。

浅野いにおは「ゆるふわほっこり」系を目指したらしいですが、ホッコリできるっちゃホッコリできる?w

総合評価

設定が意味不明すぎて頭に常にハテナは浮かんでるものの、つい次の展開が気になって読んでしまう不思議。ただホッコリというよりかは、ちょっと切な系のオチ。読後感としても胸騒ぎがザワザワしたまま後を引く感じ。何とも言えない。浅野いにおは長編ものより、限られたページ数の読み切り漫画を描くほうが向いてるのかも。

あと画力に関してですが、『デッドデッドデーモンズデストラクション』ではSF系の描写も上手かったですが、人外キャラクターを描かせても上手い。おそらく何を描かせても上手いマンガ家。

◯展開…★3◯テンポ…★4
◯キャラ…★4◯画力…★5
◯おすすめ度…86点!!!!

『究極球舞(グランドムーヴ)』のネタバレ感想。作者は椎橋寛。少年ジャンプ(集英社)19号に掲載されたサッカー漫画。作者・椎橋寛は『ぬらりひょんの孫』とか描いてた人。

あらすじ

究極球舞 南兵衛1
主人公はベネズエラから転校してきた南兵衛(みなみひょうえ)。グランドムーヴの達人。南米帰りのストライカーということで、弱小サッカー部にはまさに朗報。

ちなみにグランドムーブとは、ストリートサッカーやフリースタイルサッカーで生み出されたサッカーテクニックのこと。パナやムーンライズ、X-フリックなどダイナミックな動きは人々を魅了。ただし実践的なテクニックではなく、サッカー競技においてはあまり効果をなさないとされる。

ただ所詮は小手先のリフティングテクニック。チヤホヤされる南兵衛に噛み付く生徒がいた。それが日本代表ユースに選ばれた生徒・青西。そして二人のサッカー対決が始まるという展開。

サッカー描写がカッコイイ!

冒頭にも書きましたが、『ぬらりひょんの孫』といったバトル漫画を描いてた作者。ただ正直バトル描写などはあんまりパッとしなかったイメージがあったんですが、サッカー描写が意外に上手くて驚いた。

究極球舞 アルニザージェ
例えばトラップするだけでもカッコイイ。

ルナボルテレータという技では、軽く蹴りあげたボールに足を一回転させる。やべっちFCで矢部がよくやってる(orやらされてる)リフティング技。回転させてる足んぼ軌道が筆先でかすれさせて、その感じが良い。

究極球舞 インフェルノチレーナ
インフェルノチレーナはオーバーヘッドキック風。ラストの締めにかかる描写。一般的にはオーバーヘッドキックだと『キャプテン翼』の手足をピーンと伸ばして「ヤーー!」的なんを想像してしまいますが、小じんまりとしたバク宙感がカッコイイ。

欲を言えば、ボールの軌道がもっと派手に見えると良い。この場面ではコマが一つだけしかないので、複数のコマを利用した魅せ方があっても良かったかも。

バトル展開にも発展!?

ただサッカーの描写だけかと思ったら、バトルチックな展開にも発展。もちろん殴り合ったり蹴り合ったりすることはないものの、上記の多彩なグランドムーヴの技を使って相手を出し抜く。その描写が派手。

究極球舞 ペーシュカショーロ
ペーシュ・カショーロだと一体どんな体勢やねん!という。サッカー漫画の設定では今までありそうで、あまりなかった設定。最後までポンポンと読めちゃう。

総合評価

展開がシンプルで読みやすい。主人公のキャラクターも立っていて、青西というライバルキャラクターとの因縁の書き方も良かった。お互い反目し合いつつも友情を育んでいきそうな、今後の展開に期待を持たせる関係性。『イリーガルなんとか』はソッコー打ち切りだったので、この『究極球舞』も期待せず読んだんですが意外にも面白かった。

ずっとファンタジー系の漫画を書いてた作者さんですが、実は現代チックなスケール感の小さい漫画の方が合ってそう。堅苦しいテーマも多かった気がしますが、これぐらいポップな(?)ぐらいでちょうどいいのかも。強いて批判するなら、サッカー技名が難しいこと。

いずれ少年ジャンプかその他の雑誌で連載が始まるかも?

◯展開…★3.5◯テンポ…★4
◯キャラ…★4◯画力…★4
◯おすすめ度…86点!!!!