バズマン。

健全な漫画の感想ブログ。基本的に面白いマンガだけレビューしてるつもり。

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『僕だけがいない街』6巻のネタバレ感想。作者は三部けい。ヤングエース(角川書店)で連載中のサスペンス漫画。


過去へリバイバル

時間は2006年5月。

主人公は元漫画家・藤沼悟。一度デビューしたことはあるものの、その後は鳴かず飛ばず。ピザ屋のアルバイトとして働いていた。ただ妙な能力があり、一瞬だけタイムスリップして未来を見ることが可能。厳密には不幸な未来を見ることができて、その原因が除去されるまで何度も「リバイバル」してしまう。

藤沼悟はこのリバイバルの能力があったことで、幸か不幸か、1988年に起きた未解決事件・連続児童誘拐◯人事件の真犯人と接触してしまう。しかし犯人に察知されてしまい、自分の母親が命を落とす。しかも自分が母殺しの犯人に仕立てあげられる。

そして藤沼悟は1988年にタイムスリップ。被害児童の命を守り、真犯人に迫っていくという展開。過去を変えることで母親の命は救えるのか?自分の無実は証明されるのか?

僕だけがいない街6巻 八代先生
(6巻)
5巻では真犯人の正体が既に明らかになってるので、ネタバレしておくと元担任教師の八代先生という男が真犯人。話は藤沼悟は最後まで正体を見抜けず、八代先生のクルマに同乗したところから。


八代先生に完敗した藤沼悟の行く末

結論から描いてしまうと、主人公・藤沼悟は八代先生に完敗。八代先生が盗んだクルマにうっかり同乗してしまってる時点で詰んでるのは明らかですが。

僕だけがいない街6巻 車ごと海へドボン
(6巻)
車ごと藤沼悟は極寒の海へドボン。まさか海底へ沈められてしまう。

僕だけがいない街6巻 植物状態だった藤沼悟
(6巻)
運良く救出されて一命は取り留めるものの、藤沼悟は植物状態。逆に極寒の海だったから、体温だけが28度未満に下がり脳死状態を維持できた。そして15年後の2003年8月に目を覚ます。

僕だけがいない街6巻 藤沼悟が記憶喪失
(6巻)
ただ1988年3月に八代先生に襲われた当時の記憶が喪失。藤沼悟は反撃の刃を保持しているものの、八代先生とのやり取りを思い出すことができない。だから、また一からフリダシに戻ったような状態。確かに子供時代のままだったら、大人である八代先生を追い詰めることは無理だったかも知れない。

一応、未来は変わる。藤沼悟が少し追い詰めたことで、八代先生は殺人を止めて街から去る。結果、本来は死ぬはずだった杉田広美や雛月加代は生きてる。杉田広美は医者の卵として、雛月加代は立派な母親として人生を謳歌していた。藤沼悟の母親も生存。

でも記憶喪失状態の藤沼悟には、この喜びはイマイチ実感できない状態。
僕だけがいない街6巻 片桐愛梨
(6巻)
ただかつてのアルバイト仲間・片桐愛梨が登場して、藤沼悟の記憶がよみがえる?という場面で7巻へ。3巻で片桐が店長を殴ったときのように、奇跡的に復活した藤沼悟を盗撮しようとしたカメラマンの顔面をドーン。その全く同じ状況が藤沼悟の記憶をこじ開けた?

僕だけがいない街6巻 八代先生の過去
(6巻)
ちなみに八代先生の過去編もあり、どうしてそういう人間になったのか、もっと言うと元からどういう人間だったのかも描写されてます。


しょぼい考察してみたよ

個人的には意外な展開だった。八代先生に何かされても、藤沼悟は無傷のまま未来に戻るもんだと勝手に思ってた。もしタイムスリップしても最悪の結果だったら、基本的にプラマイゼロになることが多かったはず。例えばもう一回同じ過去をやり直すというパターンもあった。

でも逆に考えると、「15年間も植物状態だったことは最悪の結果ではない」という解釈も可能?つまり八代先生を追い詰めるために必要な過程?確かに過去へタイムスリップした所で子供のままでは八代先生に勝てる見込みもないか。それに少なくとも本来は死んでたキャラも死んでないわけだし。

片桐愛梨が再登場ということで少し振り返ってみると、2006年に八代先生にカノジョは放火で一度焼かれかけてる。ただ藤沼悟が容疑者として警察にマークされた以上、片桐が狙われる理由は基本的にない。だから片桐愛梨と八代先生に何かしらの接点があったか、はたまた藤沼悟が利する情報、八代にとって不利な情報を持っているかは未だに不明。

そして八代先生の現況。果たして、2006年当時は一体何をしてたのか?3巻では片桐愛梨が「西園」という市議が怪しいのではないかと推察。だから八代はセンセイはセンセイでも、教師ではなく政治家をやってる?藤沼悟が植物状態から目覚めたのは2003年。市議の任期は基本的に4年、なおかつ二期三期と務めるのが一般的なので、2003年でも八代は市議をやってる可能性が。

藤沼悟が起きたのは2003年。2006年まではあと3年ぐらいあるので、この期間でどう八代先生を追い詰めるか?という展開が待ってるんでしょうか、この時間軸の違いに何かしらの意味合いがありそう。


総括

『僕だけがいない街』は来年2016年1月からTVアニメが放映され、藤原達也で実写映画化も決まってるらしい。個人的には成功してほしいと思いますが、その前にちゃんと物語は完結するんだろうか?

もしオチを迎えないままアニメを始めてもグズグズになりそう…いや、2016年までに完結する確証があるからアニメや映画化も決まってると信じたい。だから物語もいよいよ佳境で大詰めという裏返しでしょうか。

果たして八代先生をどう追い詰めていくのか?主人公・藤沼悟を極寒の海に突き落とした以降は、何かしらの犯行を行ってるのか。そういった確証がなければ追い詰める武器がない気はする。

僕だけがいない街6巻 目次のヒント
(6巻)
そういえば目次がヒントというか、ネタバレが含まれてるらしい。ちなみに隠されてる部分が「日付」。藤沼悟が目覚めた2003年8月から、片桐愛梨に再会する2004年4月まで。ここが重要部分らしいんですが、どういう意味が込められてるかは皆目検討が尽きません(;´Д`)

ちなみに漫画「僕だけがいない街」全8巻が面白いか考察というレビューはアップ済み

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』195巻のネタバレ感想。作者は秋本治。少年ジャンプ(集英社)で連載中の漫画。ちなみに既に『こちら葛飾区亀有公園前派出所』最終200巻のネタバレ感想はレビュー済みなので良かったらどうぞ。


あらすじ

舞台は東京都の葛飾区亀有公園前にある派出所。だから漫画タイトルはまんま。主人公はそこで働く両津勘吉という巡査長。その両津が派出所内だけではなく、あるときは世界にまで飛び出して大暴れする話。よくこんな奴が警官やってられんな、っていう内容(笑)


本庁配置係

ネットでも少し話題になってた気がしますが、今回のレビューは「本庁配置係」という話だけ。

ニュース映像では警察が押収した証拠が放送されることもあります。これは誰が一体並べているのかなーと思っていたら、警察職員自身が並べているそう。それが警視庁の場合は「警視庁広報課配置係」と呼ばれるところ。

そりゃあ冷静に考えてみると、証拠物をマスコミの人が勝手にイジクリ回すというのも変な話。そこへ両津勘吉が異動させられる場面から話は始まります。ちなみに上司は「屯出茂坂」というオッサン。一瞬、お笑い芸人の芋洗坂係長を思い出したのは自分だけではないはず。

こち亀195巻 本庁配置係3
(195巻)
ただ証拠物を並べるにはマナーやルールがしっかりあるそう。AランクBランクCランクと盗品などの質によって、あらかじめ配置される位置は決まってる。

こち亀195巻 本庁配置係7
(195巻)
それもそのはず。テレビには「テロップ」なるものがあるので、そこと被ってしまうと盗品・証拠物が見えなくなってしまう。こういった証拠物に限った話ではありませんが、広告の提供文字とタレントやキャラクターの目の位置が被って爆笑…みたいな奇跡も起きたりもします。

こち亀195巻 本庁配置係8
(195巻)
何故ここまで配置に力を入れるかというと、「模倣犯の根絶」が背景にある。要するにこんなこと真似しちゃダメよってこと。だから「一秒で犯罪の悪質度が伝わる」ように日々頑張っておられるそう。

こち亀195巻 本庁配置係9
(195巻)
確かにピストルやマシンガン(実際にある?)の場合、野ざらしで並べるよりも弾倉を抜いて銃弾も一緒に並べた方がインパクトは大きい。一見するとモデルガンのようにしか見えないこともあるでしょうから。

こち亀195巻 本庁配置係10
(195巻)
ただ下着といった盗品の場合は、何が重要視されるかというと「変態度合い」。だからピンクやパープルといったビビッドカラーなやつを手前に盛るそう(笑)確かにベージュといった地味な色の下着よりはインパクトはデカい。ピンクの色のそれを見たら、ちょっと男は赤面してしまう。女性からしてみたら嫌悪感が最高潮でしょう。

でも下着など分かりやすいパターンの事件ばかりではない。ネットニュースを読んでいたりしても「何故こんなものを盗んだんや?」と思う事件もしばしば。

例えば自転車のサドルの場合。おそらく黒っぽいサドルばかり。仮にホワイトやパープル色があったとしても、そこに卑猥性みたいなもんは皆無のはず。じゃあ両津勘吉はどう並べたのか?
こち亀195巻 本庁配置係11もはや前衛アート
(195巻)
まさかの放射線状に並べる。これただの前衛アートやんけ!っていう。確かにムダに異様さだけは伝わってきますが(笑)

こち亀195巻 本庁配置係5確かに詳しくなる
(195巻)
作者・秋本治が取材して、実際に市民が見えない所でこんな攻防が行われているのか知りませんが、警視庁的には神奈川県警あたりをライバル視しているらしい。確かに神奈川県は犯罪が多そう。てか、動機が不純すぎて警察を少し応援しづらい(笑)

その他の面白かったネタ

個人的に他に面白かったネタを軽くピックアップしておくと、『二人の夏休み』と『リボーンサイ』。

『二人の夏休み』では働き過ぎの中川を両津が強引に連れだして、二人で南の島へ海外旅行。でも中川はスマートフォンなどを使ってビジネスモードが抜け切れない。そこで中川を無人島に連れて行き、完全に身ぐるみもはいでしまう両津。

ただ限定超合金の発売日が近かったことを思い出して、両津だけ勝手に日本へとんぼ返り。しかも嬉しさのあまり中川の存在を忘れてしまう。そこで中川に待っていたのが台風などの災害嵐。
こち亀195巻 男二人の夏休み
(195巻)
なんとか無事救出するものの、中川が放った「おせぇよ~角刈り~」というセリフが衝撃的。そこはゲジマユとかじゃないんですね(笑)中川の壊れっぷりが素敵。

こち亀195巻 リボーンサイ
(195巻)
『リボーンサイ』では大原部長から預かった盆栽を枯らしてしまい、ロボット化させるという話。コミカルに動く盆栽が笑った。

総括


『こちら葛飾区亀有公園前派出所』は長期連載漫画なので色々と言われてますが、なんやかんやで面白いと思います。そういえば最新196巻は9月4日に発売予定。いよいよ200巻の大台も見えてきました。ただ秋本治の年齢も年齢なのでそろそろ最終回なんてことも?200巻でキリよく終わるというのも一つの手?

こち亀195巻 アルコール抜きすぎよ
(195巻)
ちなみにノンアルコール飲料に関する作者・秋本治の叫びが笑った。少年誌でよくやるな。確かにアルコールが入ってないんだから、普通のジュースと同じように扱うべきというのが正論。日本人特有の本音と建前ってやつでしょうか。その割に政治問題(特に中韓相手)では建前すら言わない政治家も多いですが。

◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★4.5◯画力★3.5
◯全巻大人買い★3
◯おすすめ度…85点!!!!

『逆転検事』全4巻のネタバレ感想。原作は黒田研二、作画は前川かずお。月刊ヤングマガジン(講談社)で連載してた推理漫画。いわゆる逆転裁判シリーズの一つ『逆転検事』をコミカライズしたもの。最近大逆転裁判という新しいゲームが発売されてたので何となくレビュー。

あらすじ

逆転検事2巻 御剣怜侍
(2巻)
主人公は検事である御剣怜侍(みつるぎれいじ)。冷徹な推理力…いや検事という職業柄、冷徹な思考力・分析力と表現した方がいいか、で犯人を追い詰めていく。その御剣怜侍が名探偵コナンばりに色んな事件に出くわして、華麗に解決しちゃうという、ある意味王道的な推理漫画。

逆転検事2巻 御剣怜侍のフリフリ
(2巻)
何故か、普段の服装からしてフリフリ。お前はどこの貴族やねん。一応この姿の状態で法廷にも立ってたはずなので、私服で裁判をやってるような状態(笑)

そして相棒はポンコツ刑事である糸鋸圭介(いとのこぎりけいすけ)。捜査能力という点では全くダメなものの、御剣怜侍とは反して情に厚く、そして情に脆い。自分は逆転検事というゲームで遊んだことがないんですが、どっちもスゲー名前(笑)

逆転検事3巻 犯人逆ギレ
(3巻)
堂々と自分の出世のために逆ギレする犯人がいたり、犯人側のキャラクターもなかなか良い味してる。

ボリュームがちょうど良い

漫画版『逆転検事』ですが、ボリューム感がちょうど良い。一巻あたり2事件分が収録されてて、まさに長すぎず短すぎず。『名探偵コナン』のようにセリフ量も多くはないので読みやすい。

それでいて毎事件は読み応えがあって、しっかり読後感も残る。『ダンガンロンパ(PSP)』をレビューしたこともありますが、実は意外にゲームのシナリオってクオリティーが高い。もちろんこの原作者がゲーム制作に携わったわけでもないんでしょうが、スピンオフ・コミカライズだからといって馬鹿にできない。

逆転検事4巻 鬼が犯人?
(4巻)
前フリも王道かつシンプルで良い。普通に考えたら鬼がいるわけないんですが、それを信用してしまうほどの心理状態が背景としてある。それが事件全体に緊迫感を与える。ミステリーや推理漫画は、周りのリアクションもこれぐらい大げさでちょうど良い。

難易度もちょうど良い

何故読み応えがあるのかと考えたら、事件の難易度もちょうど良い。犯人やトリックが分かりそうで分からない、分からなさそうで分かる、という絶妙なライン。だから最後まで飽きずに読める。

逆転検事4巻 トリック
(4巻)
「逆転!鬼々怪々」という事件では『エレベーター』がトリックのミソ。現場である斧々鬼ホテルは火事があって、ある階とある階は黒焦げ状態。それと思い込みを使った心理トリックが合わさったものになってます。

また名探偵コナンも然り、推理漫画にありがちな特徴として「次の巻へトリック解決を引っ張る」ことも多い。でも前述のように『逆転検事』では一巻の中で全てが完結。次巻へ変に引っ張ったりしないので、キチンと読み終えられることも評価。

総合評価

意外にグイグイ読めちゃう。原作ゲームを知らなくてもオッケー。ただ原作ゲームを知ってると、御剣怜侍というキャラクターに不満がある方もいる模様。

逆転検事2巻 御剣怜侍の異議あり
(2巻)
御剣怜侍の十八番である「異議あり!」という攻め文句がほとんど登場しない。多分この一回だけ。しかも、めちゃめちゃ控えめ。ゲームを忠実に再現・踏襲してほしかった方からすると、やや物足りなさがあるのも事実かも。ただ実際問題として、この一点だけで漫画全体の評価を大きく下げる人もさすがに少ないでしょう。

この御剣怜侍のキャラが立ってて、探偵さながらに犯人を追及していく様は見応えあり。相棒である刑事・糸鋸圭介のポンコツっぷりも良い清涼剤になってる。二人の凸凹コンビっぷりも板につく。

名探偵コナンのようなミステリー推理漫画好きにはおすすめ。意外に掘り出し物で、きっと満足できるはず。良くも悪くも巻数が少ないのでコスパもGood。

◯展開★4◯テンポ★4.5
◯キャラ★4.5◯画力★4
◯全巻大人買い★5
◯おすすめ度…87点!!!!

『進撃の巨人 LOST GIRLS』1話のネタバレ感想。瀬古浩司による小説を、不二涼介がコミカライズ。別冊少年マガジン9月号から連載が開始したスピンオフ漫画。ちなみに本編『進撃の巨人』が面白いかの考察はレビュー済み。


あらすじ

進撃の巨人 LOST GIRLS1話 アニ
(1話)
主人公はアニ。壁外の謎の勢力の一味。「女型の巨人」としても有名。本編では現在氷漬け真っ最中。このアニは氷漬けになる前、本編の主人公・エレンを襲撃したことは記憶に新しいです。あのニヤーっとした表情が印象的でした。

今回連載が始まった『進撃の巨人 LOST GIRLS』は、その「エレン襲撃前日(第57回の壁外調査前日)にアニが何をやっていたのか?」ということが描写されてます。

ということで、場所は憲兵団支部があるストヘス区。主な任務は区内を巡回すること。ただエレン襲撃が失敗する可能性も高く、また憲兵団に戻ってくる必要がある。だから理由もなく無断欠勤をするリスクは高く、そのためアニは同部屋のヒッチに「病欠」扱いにしておいてもらうように頼んでおく。

進撃の巨人 LOST GIRLS1話 ヒッチから家出少女捜索を願い
(1話)
でも代わりにアニは「家出少女のカーリー・ストラットマンを探す」ことをお願いされる。『進撃の巨人 LOST GIRLS』はこの家出少女をアニが探すという展開。


アニが巡らせる推理と心理戦と、そして過去

既に発売されてる原作小説は読んでない上、まだ一話だけしか読んでないので確かなことは言えませんが、アニが家出少女の足取りを追っていく推理が見もの。

またカーリー・ストラットマンは、マルレーン商会会長であるエリオット・G・ストラットマンの娘。このオッサンがなかなかの曲者。
進撃の巨人 LOST GIRLS1話 心理戦
(1話)
お互いがお互いの嘘を見抜きつつ、お互いの腹を探りあう。その心理戦も見もの。それでいて本心を隠しつつ、カーリーを見つけるという共通の目的に邁進していく。奇妙なギャップも面白いかも。

カーリーとエリオットは父娘ではありつつも、関係性が不可思議。ここにアニは違和感を持つ。もしかするとカーリーが家出に至る原因が隠されているかもしれないから。
進撃の巨人 LOST GIRLS1話 アニの過去掘り下げる
(1巻)
ただ奇妙な親子関係でいえば、アニと父親の関係性も奇妙なものだった。家出少女を捜索していく過程で、アニの過去を掘り下げるようなアプローチも見られます。


総合評価

アニがエレン捕獲という重大な任務を前に、高ぶる気持ちを落ち着かせるために始めた家出少女の探索。ある意味、箸休め的なイベント。でも読者としても進撃の巨人を読む上で、しっかり箸休め的なスピンオフになってる雰囲気。

エレン捕獲の前にやった軽い任務ということで、進撃の巨人本編の世界観も絶妙に崩さない設定。またエレン捕獲が失敗するかも知れないから…という保険的な付け足しが、本編の世界観に更にリアリティーをもたらし、アニの過去を掘り下げることでキャラクターに深みをもたらしてくれる。

進撃の巨人17巻を読む限りは、本編でそろそろアニが再び登場しそうな気配なので、こういったタイミングも重なって講談社がこのスピンオフをぶち込んできたんだと思われます。『LOST GIRLS』と複数形になってますので、もしかするとカーリー以外の家出少女が登場する可能性もありそう。

ちなみにこの漫画の2016年4月頃に完結となる1巻が発売されたんですが、その総括となるレビューFC2のすごないマンガがすごい!の方でアップロード済みです。是非ご参照を。



◯展開★3.5◯テンポ★4
◯キャラ★4◯画力★4
◯おすすめ度…85点!!!!

『ネオ寄生獣』1巻のネタバレ感想。作者は岩明均、中村明日美子など合計7人。ARIA(講談社)で連載してたスピンオフ漫画。今年11月に実写映画完結編のDVDが発売されるのでレビュー。ちなみに同月11月にはスバル新型フォレスターがマイナーチェンジする予定。

あらすじ

いわゆる『寄生獣』のスピンオフ漫画。原作主人公であるシンイチやミギーが登場することもあれば、単に寄生獣そのものをテーマにしたスピンオフもあります。シリアスな内容もあれば、かなりフザケた悪ノリがすぎるという作品も。

この『ネオ寄生獣f』の特徴としては、スピンオフを描いてるマンガ家さんたちが全員女性。ARIAという雑誌からして女性誌なので、そういう試みがされたんだと思います。『寄生獣』自体が男子向きの内容なので、それを女性が描くというのは面白いアプローチではあります。

ネオ寄生獣1巻 中村明日美子「物ッ怪屋」
(1巻)
例えば、中村明日美子が一番有名かも知れない。「物ッ怪屋」という作品を書いてて、原作の世界観も壊さず、内容的にはまずまず悪くなかった。他には駿河ヒカルや由貴香織里、小嶋ララ子、ミキマキ、黒榮ゆい、新城一がいます。ちなみに2巻も既に発売されていて、合計15人の女性漫画家が参加してます。

ミギーがブルマー女子高生に変身?

個人的に印象深かった作品をいくつかピックアップ。面白かったというか、ヒドかったというか、色んな意味でこれからも記憶に残るかも。

まずはミキマキという女マンガ家が描いた「禁じられた遊び」。原作主人公・シンイチとミギーが登場。ただシンイチは思春期なので悶々してた。そんなシンイチを元気付けようとしたミギーが…
ネオ寄生獣1巻 ミキマキ「禁じられた遊び」
(禁じられた遊び)
まさかブルマー姿に変身。しかも一人二役で楽しそうな昼下がりを演出。そんな小芝居が延々と続く。作者・ミキマキの年齢は知りませんが、きっとそこそこオバサンのはず(笑)

オチもヒドい。最後はこのブルマーミギーをシンイチが履く。詳細はネタバレしませんが、思わず「江頭2:50か!」とツッコんでしまった。

ARIAという女性漫画誌で掲載されたこともあってか、ネタが少女向け。例えば黒榮ゆりという女漫画家の「パラサイト・イヴ」では乙女ゲームに寄生獣が登場してくる。
ネオ寄生獣1巻 黒榮ゆい「パラサイト・ラヴ」
(パラサイト・イヴ)
ただイケメンキャラがまさかの首が10メートル近く伸びる。しかも消化器系が強靭だから人間3人も余裕で捕食が可能。もはや、ただのアクションゲームやんけ。女性ならではのはっちゃけっぷりって感じではありますが、このミキマキと黒榮ゆりに至っては悪ノリがすぎるw

他だと、新城一の「秘密の図書館」も良かったかな。

主人公は小野という女子生徒。荒井忍という男子生徒は寄生獣に寄生されてて、ある日、図書館で荒井のミギ―的な奴(サリー)をたまたま見てしまう。小野は一瞬殺されそうになるものの、逃げ込んだ先の交番で働いているお巡りさんが…という展開。

荒井はシンイチさながらの良心的なキャラクターで、原作の世界観も一番踏襲できていた作品だったかも。友情っぽい展開で終わるものの、性別が男女ということで女性読者もキュンキュンできるか。

総合評価

140ページというボリュームの割に、そこそこ読み応えがあったかも。一話あたりも短いのでサクッと読める。

ただ冒頭で「面白いアプローチ」とは書きましたが、逆に言うと既存の寄生獣ファンからしてみると、女性漫画家の名前や存在はほとんど知らないはず。個人的にもほとんど知らなかった。面白いアプローチではあるし、無名作家(自分からしたら)の割に意外に面白かったものの、既存の寄生獣ファンが飛びつくかを考えるとやや疑問は残ります。

どちらかと言えば、「女性漫画家を知ってる女性ファンが寄生獣という作品を知る」という側面が強いのかも知れない。だから評価するとしたら、誰目線で評価すればいいかは少し悩みます。とりあえず『寄生獣』という作品を知ってた方がより楽しめる。

そういえば少し前に、蟲師(外譚集)も同じく色んな漫画家に描かせるスピンオフも発売されましたが、最近はこういうスピンオフが流行っているのかも。ONE PIECEは連載中ですが、既に完結済みのNARUTOとかでやったら面白いかも。

◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★4◯画力★―
◯全巻大人買い★4
◯おすすめ度…84点!!!!

『よつばと!』1巻のネタバレ感想。作者はあずまきよひこ。電撃大王(アスキー・メディアワークス)で連載中の日常漫画。旧ブログでは1~12巻をまとめてレビューしましたが、このブログでは1巻2巻ずつの感想を書きたいと思います。


小岩井よつば

主人公は、小岩井よつば。5歳の女の子。とにかく天真爛漫で、行動が読めない。とーちゃんと二人暮らし。隣家である綾瀬家も巻き込んで、よつばのトンデモナイ日常を描いたギャグテイストな内容。

よつばと!1巻 ブランコ1
(1巻)
例えば、ブランコをブンブン乗り回す。この直後には想像通りの展開が待ってます(笑)

よつばと!1巻 父ちゃんとジャンボ
(1巻)
また周囲の大人のキャラクターも良かったりします。よつばと同じ目線でガキっぽい+テンションの高い言動を取る。だからと言って、「非常識さ」はないので安心して見れる。周囲の人間に温かく見守られてる空気感が素敵。

よつばと!1巻 ジャンボとよつば
(1巻)
その画像にも写ってるジャンボという大男の知り合いに、頭をグリグリされるよつば。言葉では「やめろー」と言ってますが、この嬉しそうな表情。ウラに透けて見える関係性にホッコリ。

だから漫画タイトルの『よつばと!』は「よつばと(一緒に遊ぼうorたわむれよう)!」的な意味合い。海外でも100万部を売り上げるぐらい人気の漫画らしく、英語のタイトルは『YOTSUBA &!』。読み方は日本と同じく「ヨツバト」なのか「ヨツバアンド」なのかは知りません(;´Д`)


リアクションが意味不明

よつばのリアクションがとにかく意味不明というか、面白い。

前述のブランコのクダリでは結果、思いっきり飛んで一回転して着地する。
よつばと!1巻 ブランコ2
(1巻)
その後のリアクションがやたら静か。「こ、こえー」と一言言った後に立ち上がって、冷静に砂を払う。そして、今の状況を改めてかみしめた後に、再び「こえー」。で、ラストは「こえー」と叫びながらどこかへ猛ダッシュ。この妙な間が笑う。

よつばと!1巻 インターフォン1
(1巻)
隣家である綾瀬家に遊びに行こうとしたとき、インターフォンを何度も鳴らしまくるよつば。自動的に押すと次女・綾瀬風香が登場すると思ってる。だから何度も押しまくる。ただ綾瀬家からしたら迷惑千万。「コラー!」と長女・あさぎに怒鳴られる。

よつばと!1巻 インターフォン2
(1巻)
インターフォンの仕組みを知らないものだから、「どっから声が聞こえたの?そもそも誰?」という状況。あさぎの「それはこっちのセリフよ」というツッコミも良い。しばらくポツンと呆然としてる、よつばの様も笑う。

ある日、次女・風香から自分の名前はどんな漢字かを教えてもらう、よつば。
よつばと!1巻 風香とよつば
(1巻)
でも「わけわかんねー!」と笑顔で一刀両断。意味が分からなくても悩まないのが素敵。確かに5歳児相手に漢字の説明をしてしまった風香が悪い。ちなみに、よつばは日本人ではなく外国人という設定。父ちゃんとは血が繋がってなくて「拾った」という設定。おそらく追々明らかになるかも知れませんが、変な風に想像してはいけません。

結構こんな感じで迷惑を被る周囲の大人たち。ジャンボという大男もよつばを肩車して、昆虫採集しようとした場面。
よつばと!1巻 ジャンボの災難
(1巻)
どうしても幼児はアミの持ち手が上の方になるので、それを振り回すとデコに思いっきりゴツン。テコの原理が働いて、これは地味に痛い。よつばもこの事情を知らないので「どーした?おなかいたいのか?」とむしろ心配してくれる。よつばがワザとやったわけじゃないので、怒るに怒れない。


子供らしいピュアさ

だから、よつばはまさに中身も言動も「子供」。クレヨンしんちゃんのようにスレてるわけでもなく、敢えて狙ったようなあざとさもない。

綾瀬家との初対面のとき。ブランコのクダリの直後に、次女である風香と出会う。風香は父ちゃんに直前で、よつばを見かけたら連れて帰るようにお願いしてた。こんな変な子供はいそうでいないので、風香はすぐよつばを発見して手を繋いで帰ろうとする。

よつばは最初こそウキウキランランだったものの、途中で父ちゃんの「知らない人には付いていくな」という言葉を思い出してしまう。内心めっちゃビクビク。ただ子供ながらに表には感情を出さないように努める。そして一人で帰ろうとする。実際初めて来た土地なので迷子になるだけなんですが(笑)

よつばと!1巻 言い訳が下手
(1巻)
でも風香に対する言い訳が、めっちゃ下手。「ちょっとようじをおもいだした…あっちに…バイバイ」。5歳時の用事って一体なんだよ!土地勘もないのでアッチと表現するしかない。この拙い言い訳にキュンキュン。

だからお世辞も当然言えない。風香がよつばの絵を描いてくれた。その御礼を言いうために綾瀬家まで行くよつば。
よつばと!1巻 容赦ないよつば
(1巻)
長女・あさぎが風香の絵を見て「下手ねー」という感想を思わず漏らすんですが、それに間髪入れずに「うん」と同調するよつば。そして、「それでも」という接続詞がとどめを刺す。おそらく意味を理解して喋ってないんだと思いますが、ここまでのピュアな悪意が面白い。

5歳児ということで世の中のことはほとんど知らない。だからエアコン・クーラーを使いすぎると地球が温暖化してしまうことを綾瀬家で知る。最初は涼しさに喜んでいたものの愕然。でも父ちゃんはエアコンを持ってないだろう…と帰宅。
よつばと!1巻12クーラーは地球温暖化の敵
(1巻)
でも残念ながら、エアコンがありましたー!という時の表情が面白い。地球を壊すというイメージがあったため、父ちゃんがまさかの悪者だったなんて!という表情。ただよつばは単純なんで、「エアコンで地球を冷やしてるのよ」と説得されたらアッサリとエアコンを受け入れる。

よつばと!1巻 目に驚くよつば
(1巻)
ちなみに自分も経験がありますが、「目」っぽい対象物が苦手。画像は田んぼの鳥よけの風船。自分の子供時代は、羽根に目っぽい模様がある蛾が苦手でした。田舎の祖母の家に行くと、必ずと言っていいほど出没してテンションだだ下がりでした。


総括

よつばのキャラクターが最高。この一言に尽きます。若干萌え絵っぽいので敬遠してましたが、いざ読み始めてみるとまー面白い。いずれ12巻までレビューしたいと思います。

ただ残念なのが休載が多い。2003年に連載が開始して、現在12巻までしか発売されてないことからも明らか。2014年に掲載されたのが、たった1回だけだそう。特に2005年以降は顕著。全巻大人買いでは★5の評価にしてますが、ハンターハンターベルセルクなどと同様、気長に待てる読者限定ということも言えそう。

ちなみに【感想まとめ】よつばとが面白いという考察レビューはアップロード済み。おヒマなら。

『はんだくん』4巻のネタバレ感想。作者はヨシノサツキ。ガンガンオンライン(スクウェア・エニックス)で配信中の日常漫画。はんだくん1巻2巻は別のブログでレビュー済み。全7巻まとめてはんだくんが面白いか考察した感想レビューもアップ済み。


4巻のこれまでの経緯

いわゆる『ばらかもん』のスピンオフ漫画。

主人公・半田清の高校生時代を描いてる。本編でこそ半田清はまだマシな人間に見えますが、とにかく高校時代は孤高にも程がある。思考がネガティブすぎて友達を一人も作ろうとしない。

ただ高校生の頃からプロ書道家として活動。知名度だけは高い。しかもルックスはイケメン。周囲からはムダに羨望の目で見られ、また変な連中がやたらと寄ってくる。とにかくみんなキャラクターが濃い。

もちろん全くもって好意から近づいてるだけなんですが、それを「嫌われている」と更に勘違いする半田清。その絶妙すぎる愛憎のすれ違いが今回も笑えます。

美少女絵画クラブというオタクたち

4巻では新キャラクターが新たに登場。美少女絵画クラブ(通称・美画部)というオタクたち3人。

はんだくん4巻 美画部1
(4巻)
登場シーンからいきなりキャラが濃いな、おい。画像からも分かるように、今まさに廃部の危機が迫ろうとしていた。3人は部費を稼ぐためにどうすればいいかを勘案。

そこで思い付いたのが「人気者・半田清を漫画のキャラクターにしてしまおう」ということ。でも美少女キャラクターに陶酔してる面々なので、男キャラを描くのは信念にもとる。そして苦肉の策として、半田清を美少女化してしまおうという暴挙に出る。

ただ半田清の性格を詳しく知らないとキャラクターを肉付けできない。そこで部長らしきメガネが半田清と接触しようと試みる。
はんだくん4巻 美画部2
(4巻)
でもまさかのフィギュア越し。あまりに雑すぎるいっこく堂。半田清の困惑を通り越して、若干恐怖に満ちてる目つきが全てを物語ってる。

その後、何故か会話のラリーが行われて、地味に会話自体も成立。気を良くしたメガネのオタクがフィギュアを使ってチラリズムを誘発してくる。実際フィギュアは基本的に露出も高めて、衣装の着脱も可能だったりします。この時の嫌悪感に満ちた半田清の表情が笑う。きっと作者・ヨシノサツキの本音でもあるんでしょう。

でも半田清は痛々しく思ったのか、ハンカチをフィギュアにかけてあげて、「たとえ人形であっても女の子がそんなことを言うのはダメだぞ」と冷静に諭す。しっかり茶番に付き合ってあげる半田清が健気。ここらへんの自己主張のなさが、きっと相手に誤解を与えてしまったり、被害妄想を産む元凶なのかも。

その一件があってからは、メガネのオタクがすっかり半田清にホレてしまう。だからパンチラ三昧の漫画を作ってきた他の部員を叱りつけるなど、メガネ部長は半田清の完全なトリコ。漫画としては下ネタを除外した内容になる。

はんだくん4巻 美画部3
(4巻)
ただ色んな経緯があって、半田清がボツになったパンチラ漫画を見てしまう。絶望に満ち溢れた半田清の表情が笑ってしまう。いつの間にか自分が漫画のキャラになっていて、しかも美少女化されてるんだから、これで驚かない人間はきっといない。ましてやこんな漫画が作られる経緯を知らない…いや経緯を知っていても理解は不能。

直前に起きたクダリを勘案すると、むしろ半田清的には「因果応報」と思ってるのかも。ますます人間不信に陥っていくのでした(笑)

半田軍といざ修学旅行へ!

5巻にも続く展開ですが、京都へ修学旅行へ行こうというストーリーが始まります。学校に友達が一人もいない半田清としては、これほどの地獄はない。しかも一緒の班になったのが、半田清大好きな「半田軍」の面々。

ちなみに半田軍のメンバーを紹介しておくと、相沢順一という生徒会(ほぼ)委員長。二階堂礼緒というイケメンモデル、筒井あかねというゴリマッチョの元不登校児。そして、近藤幸男というTHE平均値男(何故か半田清が一番自分を嫌ってると思ってる男子w)。とにかく半田清を神格化してる。

近藤幸男のクダリも4巻には収録されています。女子から誰にも相手にもされてなかったものの、半田軍に入ったことで地味に注目され始める。そして、そんな最中にまさかの真木ヨリコという女子生徒からラブレター?
はんだくん4巻 近藤幸男1
(4巻)
この嬉しそうな近藤幸男の表情ったらない。喜び勇んで、ラブレター(?)に書いてあった待ち合わせ場所へGO。

はんだくん4巻 近藤幸男2
(4巻)
でもそこで待っていたのが、真木ヨリコによる洗礼。「凡人のくせに半田軍を気取るのやめてください」。見た目こそ地味なくせに、毒が強烈すぎてクラクラくる。

ジャニーズやエクザイルファンにありがちですが、意中の男子を神格化するあまり、自分も偉くなったかのように錯覚して、さも同じファンを選別できる立場であるかのように振る舞い出す!女子の悪い癖が見事に集約されてる!!

ただ相沢順一という委員長も口が悪くて、近藤のことを「毛虫以下のクソバカ野郎」と罵ったこともあるので、もはや近藤幸男がこういう扱いを受けるのは宿命めいたものもあるのかも知れません。

とりあえず、こんな半田軍と修学旅行を共にすることになった半田清。前述のように半田清を神格化してるわけですが、旅館の部屋で一緒にいる時にどういう振る舞いをすればいいかを議論しだす。特に夜寝るときのポジショニング(布団の配置)。半田清と同じく一緒に布団や枕を並べてもいいものなのか!?

でも布団の配置が「え?もしかして半田清を逆に嫌ってんの?」というポジショニングになってる。
はんだくん4巻 修学旅行1
(6巻)
半田軍4人だけが固まって、1人だけ半田清がポツン。あまりに丁重に扱いすぎて、ただハブってるだけ。

はんだくん4巻 修学旅行2
(6巻)
半田軍の中では半田清は軽く仏陀化してるので、曼荼羅という悟りを現した配置風。むしろ半田清に変なオーラを送ってるようにしか見えない。逆にこれだと身動きが取れず、「何でこんな拘束をされなきゃいけないんだ…」と半田清は悩みまくるに違いない。

最終的に一緒に畳の上で寝るのはダメだという結論になる。「笑点」の座布団ではないですが、高貴な存在である半田清をもっと上へ上へ持って行こうとする。
はんだくん4巻 修学旅行3
(6巻)
そして辿り着いた結論が、まさかの押入れ。これ完全にイジメ決定!もし自分が修学旅行で旅館やホテルの部屋に入った瞬間、「◯◯くんだけ押入れね!(てへぺろ」と同級生に笑顔で言われた日にゃあ、修学旅行から帰宅した瞬間に不登校になりそう(笑)ただ『ドラえもん』ネタをイジリすぎると怒られるらしい?(『のぞえもん』参照)

畳み掛けるような小ネタ連続は割と好きなパターンでした。

総合評価

はんだくん4巻は全話面白かったと言ってもいいぐらいのクオリティー。正直どれをピックアップするか迷いました。詳細は省きますが、他にも面白かったネタも簡単に紹介。

比良山かすみという、ネクラな図書館委員の話。お前、前見えてへんやろ?というぐらい前髪が長い女の子。だからか図書室はいつもガラガラなものの、半田清だけは定期的に本を借りに来る。もちろん比良山も半田清にホレてしまう。

そこへ前述の半田軍たちがドカドカと図書室へ介入。比良山かすみの気持ちに気付いた奴らが、「半田清好みの図書室にしよう」と改革。ただ幸か不幸か、誰にとっても利用しやすい図書室になってしまって大繁盛。一方、半田清は人混みが苦手なので図書室へは足を運ばなくなる。

じゃあ半田軍の一人・相沢順一がどう解釈したか?
はんだくん4巻 比良山かすみ
(4巻)
「半田くんは僕らを誘って、図書室改革をさせたんだ。前からこんな風にしたかったんだろうね」
…ってゼッタイ違うから!!(笑)

はんだくん4巻 ストーカー
(4巻)
半田清がストーカーに追いかけられるクダリでは、まさかの半田ファンの女子たちが平伏す。あまりにキレイな土下座すぎて鳩山由紀夫もタジタジ。もし自分が参勤交代が盛んだった江戸時代の将軍だったら、間違いなく褒美を渡しますね。

とにかく『はんだくん』4巻の爆発力がヤバかった。

◯展開★3.5◯テンポ★4
◯キャラ★5◯画力★4
◯全巻大人買い★5
◯おすすめ度…94点!!!!

『ダンジョン飯』2巻のネタバレ感想。作者は九井諒子。ハルタで連載中のグルメ漫画。今年後半ぐらいに2巻が発売される?と1巻のレビューで書きましたが、今月8月に発売されてました(;´Д`)

あらすじ

主人公は戦士・ライオス。仲間は鍵師・チルチャック(シーフ的な立ち位置?)と魔法使い・マルシル。そしてもう一人・妹のファリンがいたものの、兄・ライオスを救うためレッドドラゴンに食べられた。ライオスたちは魔法でダンジョンの外へ戻された。そこでライオスやチルチャックたちはファリンを助けるためダンジョンを再び深奥まで進む…というストーリー。

ただメインはアクションやファンタジーではなく、何故かグルメ。RPGゲームで遊んでるとありがちな疑問ですが、「食事は取らなくて大丈夫なの?」ということ。いくら薬草やポーションで体力を回復した所でお腹は膨れない。

この『ダンジョン飯』ではそこに焦点を当てて、「ダンジョンでどう空腹を満たすか?」というアプローチで描かれてる若干コメディータッチな漫画。要するに「モンスターを食っちゃう」というグルメ漫画(笑)

あと1巻ではダンジョンの途中で、ドワーフのセンシ(ドワーフ語で探求者という意味らしい)も仲間に入る。この2巻ではドワーフ無双の展開が数多く見ることができます。

ゴーレムがまさかの畑代わり?

この2巻ではゴーレムが登場。RPGゲームで遊んでる方にはおなじみのモンスター。「泥と土と意志で人間を模した魔法生物」であり、一方で「主人の命令を忠実に守」ってくれるという番犬並みの性質も持ってるらしい。

ダンジョン飯2巻 ゴーレムが畑代わり
(2巻)
だからドワーフは畑として最大限に活用。ゴーレムは土で出来てるので、まさに野菜を育てるには最適。そして水分が乾いた時には自動的に水分補給する。そうしなきゃバラバラに崩壊しますからね。他にも野菜泥棒は当然追い払ってくれる。全国のJAさん!日本の技術力でゴーレム畑を開発しましょう!…と思わず唸ってしまうアイデア力(笑)

ただ問題点もあって、それが収穫方法。いくらゴーレムの体内で野菜が育った所で、それを収穫しようにもゴーレムが襲ってくる。
ダンジョン飯2巻 ゴーレム畑の収穫方法
(2巻)
じゃあドワーフが野菜をどう収穫してるかというと、まさかのゴリ押し。どんだけダイナミックな収穫方法やねん!野菜を食べるためだけに命がけにもほどがある。

ダンジョン飯2巻 ゴーレム畑で取れた野菜
(2巻)
ちなみに野菜を全部収穫した後の画像はコチラ。ライオスの首元にある人参が若干オシャレではありますが野菜邪魔!!(笑)

オチとしてはドワーフ・センシが良い話でまとめて終了。「ダンジョンも畑も一緒だ。ほったらかして恵みを享受することはできない」どうのこうの、ドワーフがただのJA職員にしか見えない。

2巻では宝石だって食べちゃうよ!

『ダンジョン飯』2巻では宝石だって食べちゃいます。

ダンジョン飯2巻 宝虫1
(2巻)
厳密には「コイン虫」というモンスター。羽根の描写がリアルすぎて気持ち悪い。記事タイトルに「グロ注意」を書けば良かったなと今更ながら。しかも失神する魔法を唱えてくる。他にも「宝虫」などがいます。

ダンジョン飯2巻 宝虫2
(2巻)
このコイン虫や宝虫をしっかり食べるんですが、見た目がそのまんま。虫というだけでもイヤなのに、見た目がまさかの金属類。食欲をそそる要素が微塵もないので、罰ゲームにもほどがある。

ライオスがいろいろと残念すぎる件

コイン虫や宝虫の延長線上で、ドワーフが「聖水」を作る。中身に宝虫を利用してるので、実質的には上記の料理と大差はない。何故聖水を作ったかというと、ゴースト(悪霊)みたいなモンスターが襲ってきたから。

でも聖水をゴーストにぶっかけるわけじゃない。
ダンジョン飯2巻 ドワーフ格闘シーン(聖水)
(2巻)
ヒモに聖水を縛って、ドワーフが思いっきりぶん殴っていく。ゴースト相手に肉弾戦にもほどがある!!ドワーフがムダにカッコ良すぎ。

ここで面白いのがゴーストを倒した瞬間、聖水が冷えていくこと。確かに幽霊は体温がなく冷たいイメージ。例えば打ち水でも分かるように、水分でも昇華する度に周囲の温度を奪っていく。ゴーストが倒れた瞬間、聖水が冷えるのも物理的に理解できなくもない。

だから聖水がまさかのシャーベット状に変化。もちろん実際に食べると美味い。この発想が割と好き。そこで主人公ライオスもアイス聖水を食べるんですが、
ダンジョン飯2巻 ドワーフ(聖水)主人公ライオスのトンデモ発言
(2巻)
「妹・ファリンがいたら今頃こんな美味しいものは食べられなかっただろうな(笑)」とまさかの一言。

ちなみに妹ファリンは僧侶的な職業なので、ゴーストといった類いのモンスターは簡単に倒してしまう。だからこその発言なんですが、冒険の目的がそのファリン救出であり、しかも実の兄と妹という関係性。仲間であるチルチャックとマルシルたちの表情が「これぞ蔑視」という表情(笑)

他にも絵の中に棲みついてるモンスターがいたんですが、ライオスは絵の中に入って描かれてる食事を食べようとした。でも絵の状況が「お姫様に子供が産まれたとき」の絵。つまり喜ばしい状況なので、自分が盗み食いするのは不謹慎。
ダンジョン飯2巻 ライオス優柔不断(絵の中)
(2巻)
だから「盗み食いする雰囲気じゃなかった」と逃げて帰ってくる。お前から食いたいって言うたんやんけ!雰囲気って何?雰囲気って。ライオスが優柔不断にもほどがある。

総合評価

ダンジョン飯2巻も面白かった。特にドワーフが大活躍。まさにドワーフ無双と呼べる展開。きっと作者・九井諒子はドワーフみたいな異性が好きなんだと思います。

ただ15話のクダリでは若干悲しい展開が待ってます。地下4階にはドワーフがゴーレムと同様に、少し手なづけていたモンスターがいた。それがケルビムというユニコーン的な馬。空中ではなく水中を闊歩できる特徴があるらしい。名前は「アンヌ」。そんなケルビムが生息してるぐらいなので、地下4階は水浸し。

ダンジョン飯2巻 ケルビム・アンヌとドワーフ
(2巻)
でもドワーフは泳げない。そこで水面を渡るためケルビム・アンヌに乗った瞬間、アンヌが水中へ潜ってドワーフを攻撃してくる。ケルビム・アンヌは確実にドワーフを仕留める瞬間を虎視眈々と待っていた。

その計算高さと狡猾さにモンスターに対する恐怖を改めて覚えるとともに、ドワーフの精神を思うといかばかりか…。実際オチではドワーフが「石鹸が目に染みるわい」と強がるものの、ドワーフのショックっぷりが伺えます。ギャグ展開が多い漫画だと思いますが、オークとのクダリなど今回はしんみり系のオチも多かった。

ちなみにマルシルが水中でも浮かぶ魔法をかけてくれるんですが、ドワーフだけ魔法の効果がほぼ効かない。だから一人だけケルビムに乗ろうとしたんですが、その理由が「ヒゲが汚い」から。まさかの食器洗剤的なノリ。
ダンジョン飯2巻 ケルビム・アンヌとドワーフ2
(2巻)
結果止むに止まれずドワーフはヒゲを洗うんですが、「お前は犬のわさおか!」というぐらいにフッサフサになる。もはや毛皮のコート。今までどんだけ汚かったのか想像できて辛い(笑)

『ダンジョン飯』は一話完結のオムニバス形式なので、あまりネタバレしすぎるのもアレなのでここらへんにしておきます。

◯展開★4◯テンポ★4
◯キャラ★4◯画力★4
◯全巻大人買い★5
◯おすすめ度…88点!!!!

『ワンピース』78巻のネタバレ感想。作者は尾田栄一郎。少年ジャンプ(集英社)で連載中のバトル漫画。

これまでの経緯

主人公はルフィ。マリンフォード頂上戦争後、2年間の修行をした後、シャボンディ諸島で再び仲間たちと集結。パンクハザード島ではローを仲間に引き入れ、四皇であるカイドウを倒すため、まずはその部下的な王下七武海・ドフラミンゴを捉えようとする。

そしてドフラミンゴが根城とするドレスローザで潜入した…というところの話。77巻ではローとドフラミンゴの実弟・コラソンとの過去が明らかになるなど、物語はいよいよ佳境に突入。


熱いセリフ!

簡単にストーリーをネタバレしておくと、レベッカの父・キュロスとドフラミンゴの部下・ディアマンテとの一戦。ディアマンテの降り注ぐトゲの鉄球を物ともせず、キュロスがぶった切って倒す。

このバトル時にキュロスが娘であるレベッカに放ったセリフが熱い。レベッカは傷つく父・キュロスが見てられず、思わずディアマンテとのバトルに加勢しようとする。でもキュロスはそれを止める。
ワンピース78巻 キュロスとレベッカ
(78巻)
何故なら、「あのコロシアムに立ってなお、人を傷つけなかったお前の手はまだ美しい!」から。今更敢えて詳しく説明もしませんが、コロシアムでレベッカは敵を場外に押しやることで無敗を貫いてた。それを自分の為なんかに愛娘の手を血で汚したくはない。

キュロスはドフラミンゴのせいで人形にされてた。そこで「わかるまい!愛する者に忘れられる絶望など!何に触れても感じることのできない苦しみなど!」というセリフを放つ。つまり、お前のトゲの鉄球の痛みなどむしろ喜びでしかない的なこと。

リク王のセリフも熱かった。ドレスローザの元国王。ドフラミンゴは半ば侵略するカタチでドレスローザを乗っ取った。厳密にはドフラミンゴのドンキホーテ一族がはるか昔に統治してたんですが、そこら辺のクダリは73巻あたりで。

そこでリク王がドフラミンゴ一味にバカにされる。ただリク王は言う。「確かに国を守れなかった私は無能…」
ワンピース78巻 リク王1
(78巻)
だが人間であるための努力はした!殺人を犯さなければ生きてはいかんと言うのなら、私は進んで死を選ぶ!」。どこぞの国の総理大臣にも聞かせたい言葉?

終盤ではドフラミンゴが「鳥カゴ」という技を更に収縮させていく。結果、その中にいる市民や国民がまさに切り刻まれようとしてる。ただ残りはドフラミンゴを倒すだけ。その中でもリク王が「生き延びてくれ!希望はあるのだ!どうか諦めないでくれ!」というセリフも熱かった。


ギア4 (フォース)とは?

ルフィはベラミーの一戦後(最後までとんだ噛ませ犬だったベラミー)、ドフラミンゴの元へ。ただローがドフラミンゴにボコボコにされて瀕死状態に。

ワンピース78巻 ルフィとドフラミンゴ
(78巻)
そして今にもドフラミンゴに踏み潰されそうになるものの、ルフィがそれを足で止める。この構図とコマが地味に好き。足を足で止めるという不躾な感じが素敵。

ワンピース78巻 ローのガンマナイフ
(78巻)
ちなみに厳密にはローがドフラミンゴに直前で「ガンマナイフ」を使って一矢を報いるものの、ドフラミンゴは損傷した内臓を糸の能力を使って、まさかの完治。え?卑怯じゃね?w

ワンピース78巻 バトル描写
(78巻)
ルフィとドフラミンゴのバトル描写ですが、言うほどゴチャゴチャはしてない?ただ線がムダに多いのは気になりますが。

でも決着が付かない二人のバトル。膠着状態が続く中、ルフィは秘密兵器を披露。
ワンピース78巻 ルフィのギアフォース
(78巻)
それがギアフォース(4)。武装色を身にまとった状態で筋肉風船を全身に使ってる感じ。これで空を飛ぶことも可能w

ワンピース78巻 ルフィのギアフォース2
(78巻)
膨らませた腕に拳をギューンと縮めて格納してパワーを溜めることも可能。いわゆるロケットパンチ。もはや単なるバネバネの実?「ゴムゴムの実」という語感からはさすがにかけ離れてきた感もありますが、とにかくパワーアップ。

理屈は不明ですが、「大蛇砲(カルヴァリン)」という必殺技は敵を自在に追いかけることも可能。これまでのルフィだと真っ直ぐにしか腕がギュイーンと伸びませんでしたが、それがカクンと途中で直角に曲げたり四方八方へ伸ばすことが可能。なんだよそれ!っていうw

ラストは両拳を格納した「レオバズーカ」でドフラミンゴを一蹴。ただネタバレしておくと、この一発ではドフラミンゴは倒れずに何やかんやがまた続いた気がしますが、79巻でようやくドレスローザ編(ドフラミンゴ編)が完結するはず。

ワンピース78巻 ゾロの馬鬼
(78巻)
ちなみにゾロとドフラミンゴの部下・ピーカの戦いでは、ゾロがまさかの「馬鬼(バキ)」という必殺技を発動。尾田栄一郎も『刃牙道』とか読んでるんでしょうかw


総括

相変わらず爆売れはしているONE PIECE。ただ「ゴチャゴチャしている」という批判も相変わらず多い。実際キャラクターが敵も含めて多すぎ。

特にドレスローザ編は序盤がヒドかった。正直ほとんど誰が出てたかは覚えてない。しかも敵のドフラミンゴファミリーも紛れ込んでて、もはやウソップとのクダリで絶妙な表情を見せたシュガーぐらいしか覚えてない。ドフラミンゴの部下はもっと少数精鋭で良かったのに。

またルフィたちは三手に分かれてましたが、結局アレも何だったんでしょうか。話の軸も多すぎた。しかも活躍するのは結局いつものメンバーですし、毎回ブルックやフランキーとか空気もいいところ。果たして仲間にした意味はあったんでしょうか?モモタロウとかそんなヤツもいましたが、コイツどこ行ったの?的な。

だから全体的に忙しく読まされてる感じはする。ドレスローザ編は71巻から始まりましたが、ストーリーも進んでるようで進んでなかったような、よく分からない展開だった。サボが登場するなど、今後は革命軍も本格的に絡んでくるでしょうから、最近休載が多すぎる尾田栄一郎は更にパンクすること間違いなし。

果たしてONE PIECEのストーリーは収拾がつくのか?名探偵コナン以上に不安しかない。本当いい加減キャラクターを減らす努力をしてほしい。

◯展開★4◯テンポ★3.5
◯キャラ★4◯画力★4
◯全巻大人買い★4
◯おすすめ度…85点!!!!

『いぬやしき』4巻のネタバレ感想。作者は奥浩哉。イブニング(講談社)で連載中のSFアクション漫画。

ヤクザをフルボッコ

いぬやしき4巻 犬屋敷1
(4巻)
主人公は犬屋敷壱郎。還暦間近のしがないサラリーマン。でも正義感だけは人一倍強かった。ある日、犬屋敷が公園にいると宇宙船が襲来。全身をロボットにされてしまう。そんな犬屋敷が世の中の悪を退治していくというストーリー。

いぬやしき4巻 講談組
(4巻)
ちなみに3巻の続きをネタバレしておくと、講談組のお歴々はこんな感じに(笑)

ただロボットにされたのは犬屋敷だけじゃなかった。その場には獅子神ヒロという男子高校生もいた。でも獅子神は犬屋敷と違って、悪意に満ちたタイプの人間だった。厳密には若者にありがちな「ちょっと悪いことをして自分の力を誇示したい」という幼稚な不良性といった感じ。


犬屋敷と獅子神ヒロの友達がタッグを組む

ストーリーのメインとしては、獅子神ヒロの暴走を止めるために獅子神の友達だった直行(チョッコー)が動く。そこで思案する過程で「もしかすると獅子神以外にも同じロボットが?」と気付く。

いぬやしき4巻 犬屋敷と直行
(4巻)
結果的に二人は運命的な出会いを果たす。ちなみに犬屋敷が裸なのは、服を着用しているとロケット噴射みたいなんを使って飛行できないから。地味に不便w

いぬやしき4巻 直行の涙1
(4巻)
とりあえず二人はタッグを組むんですが、犬屋敷がこれまでやってきた善行を知った時の、直行の表情とセリフに胸が詰まる。この直前には犬屋敷が「僕は機械の化け物だと認めたくないから、人助けをしているだけ…」という卑屈なセリフも色々と考えさせられて切ない。

いぬやしき4巻 直行の涙2
(4巻)
犬屋敷が難病患者の病気を治す場面を目の当たりにしたときの、直行の表情もヤバい。一コマだけですがインパクトが大。改めて画力は大事。

直行はPCやガジェット関係が得意ジャンル。だから犬屋敷を軽く改造。
いぬやしき4巻 犬屋敷の指がUSB1
(4巻)
まさか指先にUSBコネクタが装備されてた!宇宙にもいつの間にかUSBが普及してた事実に驚き。というか、指先はもっと武器的なものを装備した方がよくね?ちなみに直行は獅子神と関係性があったので、ある程度はロボットの構造をよく知ってる。

いぬやしき4巻 犬屋敷の指がUSB2
(4巻)
そんで犬屋敷が電話を使わなくても、二人が交信できるような設定を組み込む。この時の説明を受けてる犬屋敷がプルプル震えてて笑う。こういうときだけムダにお爺ちゃんっぷりを発揮。直行の説明を理解できてないのがバレバレw


母親が大好きな獅子神

一方、獅子神ヒロ。ボロアパートで母親と二人暮らし。4巻ではサツリクは行わないものの、母親を助けるためにATMを操作して大金を抜き出すといった行為を行う。ただ自分の凶行を報じたニュースを見た母親が、犯人を痛罵。それを聞いた獅子神は自分の軽はずみな行為を恥じて、金輪際誰も殺めないことを誓う。

いぬやしき4巻 獅子神
(4巻)
でも、その翌日に警察の捜査が自分に及ぶ。罪状は分かりませんが、おそらく一家サツリクに関すること。当然ロボットなんで、警察から逃げおおせる獅子神。ただ全国に指名手配されてしまう。もう母親と二人で穏やかに暮らすことは、状況的には戻れない。茫然自失となって何も考えられず、思わず涙を流す獅子神。

いぬやしき4巻 渡辺しおん
(4巻)
その前に現れたのが、獅子神が好きな渡辺しおんという同級生。獅子神をかくまってくれる。少し良心の呵責が芽生えた矢先、日本中から完全に追い詰められた状態になる獅子神。果たして出頭して懺悔するのか、はたまた更なる暴虐に走るのか?渡辺という冴えない女の子がどう作用するのか?

…というところで5巻へ。


総括

派手なバトルやアクション描写はないものの、展開的には引きつけられる部分も多かった。何故獅子神ヒロが犯人として浮上したのかは不明ですが(ATMの防犯カメラ映像?)、今後の動向は単にアクションものとして終わらない感じ。

獅子神に良心の呵責が芽生えたといっても、あくまで「母親を悲しませる」という一点のみ。被害者や遺族に対する感情はほとんどない。神戸の少年Aが書いた『絶火』という本もレビューしましたが、獅子神はそれに近い印象。自分の軽はずみな言動で家族に迷惑をかけた点では反省してるものの、肝心の被害を受けた側に対する贖罪は乏しい。

今後それがどうストーリーに絡んでくるのか?犬屋敷は犬屋敷でそんな獅子神とどう向き合うのか?注目したいと思います。ちなみにいぬやしきが面白いか考察した記事はレビュー済み。