バズマン。

健全な漫画の感想ブログ。面白いマンガかどうかの考察レビューも書いてます。ネタバレ込みなので注意。

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『鬼滅の刃』1巻から4巻のネタバレ感想をレビュー。作者は吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)。掲載誌は少年ジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックのバトル漫画。絶賛AmazonのKindleなどでもダウンロード購入・無料で試し読みが可能です。

『鬼滅の刃』1話目を読んだ時は正直どうかな?と思ったんですが、いつの間にか気付けば意外と人気漫画に入ってるような雰囲気。実際本屋でも品薄状態なのか「鬼滅の刃が売ってない」という声もあるとか。ほとんど電子コミックなどで済ませるので情報の真偽は不明。

そこで『鬼滅の刃』が面白いのかつまらないのか、おすすめ漫画なのか考察してみました。是非このネタバレ感想記事を購入する時の参考にしてみてください。


鬼滅の刃のあらすじ内容・登場人物


時代は大正の日本。まだ妖怪のたぐいが跋扈していた時代。主人公は竈門炭治郎(かまど・たんじろう)。山奥に住む大家族の長男。育った環境もあってか、鼻が良かった。

鬼滅の刃1巻 あらすじ 竈門炭治郎
(鬼滅の刃 1巻)
炭治郎の齢はまさに少年という表現が相応しかったが、父親は死に妹や弟たちが小さかったため一家の大黒柱として働いていた。炭治郎は名前の通り、主に山で切った木を炭にして売っていた。日々の生活は大変だったが、それでも大好きな家族と過ごす生活は幸せそのものだった。

ある日、炭治郎はいつものように炭を売るため街へ下山した。その日は荷物運びなど雑用の仕事も多かったため、すっかり日が暮れてしまう。夜道のなか帰宅しようとする炭治郎に、ふもとに住む知り合いのオジサンが「鬼が出るぞ。日が暮れると人食い鬼がうろつく」と警告。

もちろん炭治郎はそんな与太話は信用しなかったが、このオジサンはつい最近家族を亡くしたばかり。きっと寂しさのあまり自分を泊めようとしているんだろう。そうおもんばかった炭治郎は、仕事の疲労もあってそのまま一泊。翌朝帰ってあげることにした。

しかし現実は残酷。実際オジサンのいう人食い鬼がいた。炭治郎が帰宅すると、辺りはまさに血の惨劇。炭治郎の家族は一人残らず被害にあっていた。悲しいかな、炭治郎の妹・ね豆子(ねずこ)は鬼化。そして炭治郎を食おうと襲いかかってくる。

更には鬼殺隊(きさつたい)という、古から鬼を退治している謎の組織の隊士・冨岡義勇が登場。本来は炭治郎の家族が襲われる前に来るはずだったが、結果的に間に合わず。つまりは最悪のタイミング。鬼化した妹・ねず子の命が狙われるハメに。

ねずこがいくら鬼化したとはいえ、いくら自分を襲ってきたとはいえ、炭治郎にとっては唯一の肉親。もう何も奪われたくない。だから冨岡義勇から身を挺して守る。もちろん炭治郎はフルボッコ状態。

鬼滅の刃1巻 あらすじ 竈門ねず子
(鬼滅の刃 1巻)
ただ鬼化したはずのねず子が、地面に倒れる兄・炭治郎を必死にかばってみせた。怪我をした鬼は親を食べてでもキズを回復させようとするが、ねず子はそんな重度の飢餓状態であるにも関わらず、まずは兄の命を守る道を最優先に選んだ。まさに兄妹愛。

冨岡義勇は初めての体験だった。「こいつらは何か違う」と判断して、炭治郎とねず子は生かす。そして、妹・ねず子を人間に戻すための旅が始まる。次々と襲ってくる鬼たち。果たして炭治郎は家族の敵討ちはできるのか。

ちなみに漫画タイトル『鬼滅の刃』には、「鬼滅奇譚」や「悪鬼滅々」「鬼狩りカグヅチ」など結構たくさんのタイトル候補があったらしい。『鬼滅の刃』1巻参照。


鬼殺隊の階級・ランクとは?


『鬼滅の刃』のストーリーと設定をもう少しネタバレしておくと、主人公・竈門炭治郎はその後に鬼殺隊に入る。「蛇の道は蛇」ではないですが、やはり鬼を倒すためには鬼殺隊に入るのが最善の道ということ。

この鬼殺隊には階級・ランクがあるので、ざっくり説明しておきます。だから、この見出しは『鬼滅の刃』を一度読んだ後に見ることをおすすめします。

  • 甲は「きのえ」。乙は「きのと」。
  • 丙は「ひのえ」。丁は「ひのと」。
  • 戊は「つちのえ」。己は「つちのと」。
  • 庚は「かのえ」。辛は「かのと」。
  • 壬は「みずのえ」。癸は「みずのと」

簡単に言えば、「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸」の合計10階級。上(左)から順番に強い順。主人公・炭治郎は新人ってことで、まずは「癸」から始まります。

少し読み方が特殊で一見すると面倒くささそうですが、語尾が実は「え」と「と」の2パターンのみ。だから「A+」「A-」「B+」…といった感じで、もしかすると大まかに5ランク程度に大別されるのかも知れない。少なくともそうやって考えた方が理解しやすいでしょう。


ねず子が意外と可愛いのに…!!


主人公・炭治郎の妹・ねず子が意外と可愛い。

ちなみに漢字で書くと「ネ爾豆子」。一番左の漢字が変換されないので平仮名でいきます。「音」や「寝」で良かったやんけ、っていう。せめて変換候補に出てくる「禰」を普通に使えよ。こういうつまらないオリジナリティは不要。

それはさておき、鬼は太陽の光に当たったら消滅してしまう。だから鬼は夜にのみ動くわけですが、ほんの少しの陽の光が当たっただけでも体が傷つくらしい。

鬼滅の刃1巻 竈門ねず子
(鬼滅の刃 1巻)
序盤、ねず子が取った手段が洞穴の中に、更に穴を掘って入る。ちょこんと感が可愛らしい。また炭治郎が「妹がモグラみたいになってしまった」と冷静に解説してるのも笑った。

その後、炭治郎は竹カゴにねず子を入れて移動するんですが、最初は頭だけツッコんでるだけのねず子も可愛らしい。ねず子はしゃべらないからこそ、こういうなんでもない仕草や動作が愛おしい。

鬼滅の刃2巻 竈門ねず子
(鬼滅の刃 2巻)
もちろん竹カゴだと陽の光は薄っすら通してしまうので、最終的に木箱に入って移動するねず子。

そしてあらすじの画像でも分かるように、この太もものパツンパツン感である。昔『すもももももも』という漫画が発売されてましたが、いずれ「ふともももももも」というねず子主体のスピンオフ漫画が発売されることでしょう。

でも、そもそも何故ねず子が木箱から登場したのか?冷静に考えると不思議な光景。兄・炭治郎は妹を守ろうとしてる。ましてや鬼化してる以上、やたらめったら世間様に見せる必要はない。

鬼滅の刃3巻 竈門ねず子
(鬼滅の刃 3巻)
結論から書くと、実はねず子もバトルに参加する(もちろん夜限定)。そして兄・炭治郎のピンチを幾度も救う。画像は鬼が投げてきた鞠を蹴り返してる場面。やはり太ももパツンパツン娘だけあってか、やたらとキック力が強い。1巻では兄・炭治郎をマウンティングした鬼の頭を蹴り飛ばしやがりますからね(笑)

だから妹・ねず子はヒロインでありつつ、ちょっとした炭治郎の武器。単なるマリオでいうピーチ姫的な守られてるだけの可愛らしいヒロイン(鬼化してるのに可愛いってのも変ですが)で終わるのではなく、積極的に展開で活躍するってのが良い。

「ヒロイン兼武器」という設定は、意外と珍しくて新しい。そして面白い。


個性的な鬼たちとのバトル描写が熱い!!


『鬼滅の刃』はバトル描写が熱い。一見すると絵が下手そうですが、しっかり見やすく不快感は乏しい。そして、しっかり見せる部分は見せてくれる。

鬼滅の刃4巻 我妻善逸
(鬼滅の刃 4巻)
例えば、我妻善逸のバトルだと動きの軌跡が丁寧で迫力がある。漫画タイトルに「刃」が付いてるだけあって、主に剣戟がメイン。この剣の軌跡も含めて、誰が誰に攻撃してるかなどハッキリ分かりやすい。意外と軌跡を描写しない漫画も多い中、実は王道バトル漫画要素たっぷり。

敵の鬼も個性的。強い鬼は血鬼術(けっきじゅつ)という能力を使ってくる。

鬼滅の刃2巻 影を出入りする鬼
(鬼滅の刃 2巻)
画像は影を出入りして攻撃してくる鬼。

鬼滅の刃4巻 糸を操る鬼
(鬼滅の刃 4巻)
こちらは糸を使って人間を無数に操って攻撃してくる鬼。

鬼滅の刃3巻 太鼓の鬼
(鬼滅の刃 3巻)
この画像の鬼は自分に張り付いた太鼓を叩くことで、家の中をどんどん回転させる。攻撃と防御の一挙両得。こちらも炭治郎の動きの軌跡が丁寧なので、何が起きているのか一目瞭然。立地を回転させながら、攻撃されるorするのを描くのは難しそう。

鬼滅の刃3巻 嘴平伊之助
(鬼滅の刃 3巻)
鬼以外の個性的なキャラクターだと、イノシシのお面をかぶった嘴平伊之助(はしひら・いのすけ)という同じ鬼殺隊のメンバーもいる。どう考えても敵にしか見えませんが、キャラクターデザインや設定が意外と飽きさせない。

鬼滅の刃2巻 竈門炭治郎の優しさ
(鬼滅の刃 2巻)
ただ鬼を倒すだけではなく、炭治郎がふと見せる優しさも思わずグッと来ます。妹・ねず子が鬼化したこともあってか、最期に消え行く鬼の手を握りながら「神様どうか、この人が今度生まれてくる時は鬼になりませんように」と祈る。その鬼の目には涙。

主人公・炭治郎のキャラが良いってのは大前提として、意外とバトルの中にこそドラマもある。


ストーリーのテンポ感が良い!!


『鬼滅の刃』はバトル描写も面白いですが、ストーリーのテンポ感も良い。

例えば、序盤の炭治郎が修行するクダリ。元鬼殺隊の剣士の鱗滝左近次(うろこだき・さこんじ)に師事する。結果的に鱗滝に見初められるまで、およそ修行の期間は約1年ぐらいの時間を要してるものの話数的には数話ほどであっさり終わってる。

『鬼滅の刃』は他の漫画だったら引っ張りそうな展開でも、割りとあっさり処理してる印象。修行のクダリは面白い山場になるのでアレコレ描写したくなるものの、確かにダラダラとページを消費する意味はないっちゃない。特に序盤ではムダでしょう。

鬼滅の刃1巻 必殺技 初期から使える
(鬼滅の刃 1巻)
だから主人公・竈門炭治郎も割りと初っ端から必殺技が使える。

鬼滅の刃2巻 鬼舞辻無惨
(鬼滅の刃 2巻)
他にも2巻の早い段階でラスボス・鬼舞辻無惨もさっそく登場させて邂逅。この鬼舞辻無惨が全鬼の頂点であり、唯一人間を鬼化する能力(血鬼術)を持ってる。『鬼滅の刃』のストーリーのゴールとも言えるキャラクター。

『鬼滅の刃』は程よい出し惜しみと、テンポが良いストーリーの消化が心地良い。


我妻善逸がなんかワロタwww


ここまでのネタバレ考察を読むと『鬼滅の刃』はシリアスな漫画に見えるかも知れませんが、合間合間にちょいちょい笑いを入れてくる。意外とシリアスな笑いは難しい。失敗するとダダずべりどころか、シリアスな空気感すら壊してしまう。

でも『鬼滅の刃』では前述のねず子のクダリ含めてその試みが成功してて、その笑いがストーリーのテンポ感に更に繋がってる好循環。作者・吾峠呼世晴の独特の絵柄と、鬼がはびこるおどろおどろしい世界観が絶妙にマッチしてる。それゆえに一般的な読者を受け付けない雰囲気を漂わせるものの、それを笑いが中和してくれてる。

特に面白いというか、ひどいキャラクターが我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)。普段はオドオドした性格で鬼にガクブル状態。とても鬼殺隊に合格できるキャラとは思えませんが、眠るか意識を失って気絶すると途端に実力を発揮。同じ少年ジャンプの『ワンピース』にもそんなキャラクターがいましたが、前述の『鬼滅の刃』のバトル描写も参照。

鬼滅の刃3巻 我妻善逸2
(鬼滅の刃 3巻)
でも本人は気付くと鬼が倒れてるので、いつも誰かが倒してくれてるもんだと勘違い。

画像は我妻善逸が「ありがとう助かったよ~こんな強いなら最初に言っといてよ~」と、武器すら持た穴井か弱い少年に感謝で泣きついてる場面。「まさか…(プルプル)」じゃねーよ。少年の心の声も「善逸ほど頭の悪い人間に会ったことがなかった」と色々とヒドい。

しかも我妻善逸は大のオンナ好き(笑)

例えば反射神経などを鍛える修行のクダリの中で、まず先に主人公・炭治郎などは女子キャラと鬼ごっこなどを訓練してた。一方、我妻善逸だけは大きな傷を負っていたので、後からの合流。

鬼滅の刃6巻49話 善逸
(鬼滅の刃 6巻49話)
ただ我妻善逸は地獄のような特訓だと聞いていたため「話が違うじゃないか」とブチ切れる。いろいろと理不尽すぎ。いろいろと欲望をむき出しにしすぎ。この善逸の浮き沈みが激しすぎるテンションは、もはやちょっとしたホラー的な恐怖すら感じます(笑)

主人公・炭治郎と我妻善逸が初めて会った場面もヒドい。正確には鬼殺隊の試験で一度会ってるんですが、道端でたまたま知り合った女性に結婚を必死で申し込んでる。その異様な光景に思わず止めに入る炭治郎。

鬼滅の刃3巻 我妻善逸
(鬼滅の刃 3巻)
何で邪魔するんだ!お前のせいで結婚できなかったんだから責任取れよ!!」と逆ギレ。さすがに無言にならざるを得ない炭治郎。これぞ同情・哀れみの目。その後、炭治郎は真顔で「なんでそんなに恥をさらすんだ」と説得した場面は笑いました(笑)


鬼滅の刃の総合評価 評判 口コミ



『鬼滅の刃』のネタバレ感想をまとめると、無難に面白い。変に奇をてらってそうですが、意外とベーシックで王道。バトル描写もGood、笑いもキャラクターもGood。まさに鬼滅の刃は「古き良き少年バトル漫画」という表現が似合う。

余計な回り道や描写が少なく、展開にテンポ感がある。程よい出し惜しみと小気味良いストーリー消化から得られる読後感はしっかり充実。あっさりとして読みやすいが故に勢いもあって、マンガから長く離れてる人ほど『鬼滅の刃』を読んで欲しいと思わせる。そしたらマンガ熱みたいなんが再燃するかもしれない。

『鬼滅の刃』というか作者・吾峠呼世晴は絵が下手なんではなく、絵柄が独特なだけ。それさえ気にならなければしっかり万人受けする内容であり、「もっとこうしたらいいのに…」という欠点は個人的に少ない。

『鬼滅の刃』はおすすめ面白いマンガBEST100にこそピックアップしてませんが、それでも注目の成長株であることは言うまでもないか。下手に10巻20巻と続く前に早めに鬼滅の刃を買っといた方が、将来的にアレコレどうでもいいことで悩まないはず。

C-HR vs ストツー リュウ
つい昨日、トヨタのコンパクトクロスオーバー「C-HR」と格闘ゲームの『ストリートファイターII』がコラボがトヨタの公式YouTubeチャンネルで公開。この動画が思いのほか面白かったので記事化してみた。

あくまで、この「バズマン」はマンガの感想ブログ。あまり漫画と関係ないので自動車サイト「くるまン。」の方で記事化しようと思ったんですが、思い返してみると『ハイスコアガール』という押切蓮介のゲーム漫画のネタバレ感想は何冊もレビュー済み。最近の日本は絶賛不景気で新車が全く売れてない状態。そこで敢えて自動車に興味がない方向けの記事も作ってみようというお節介。


ストリートファイターIIのキャラクターが揃い踏み


このC-HRとストツーのコラボ動画には、前述のリュウ以外にも往年の懐かしキャラクターが勢揃い。

C-HR vs ストツー エドモンド本田
例えばエドモンド本田だと例の浴場でC-HRをせっせと洗車。確かに意外と親和性が高いけどもッッッ!!マジでバカスwww

CHR スト2 ブランカ
ブランカに至ってはC-HRが来てめっちゃテンション上がってるようにしか見えない。

こんな風に次々とC-HRがストリートファイターIIキャラのホームグラウンドに突入していく…というストーリー構成。他にも春麗やガイル、ダルシムやザンギエフなど全員登場。だから結果的にC-HRとストⅡキャラが戦うことはないものの唯一C-HRと戦うキャラクターがいた。

C-HR vs ストツー ベガ
それがラスボスのベガ。自動車(SUV)とストIIキャラがどう戦うか想像が付きませんが、結構本格的に戦う。攻撃を受けた瞬間の効果音など、まさに当時のストツーそのまま。

そしてC-HRがめちゃくちゃ強い。CHRの宣伝だから当然といえば当然ですが、レーザー光線みたいなん発射しますからね。まさかのノーダメージでC-HRがベガに完勝するという、なんという提灯CM(笑)

ちなみにトヨタ・C-HRの試乗や納期の詳しい情報は記事化済み。他にもにC-HRとホンダ・ヴェゼルの比較記事C-HRとマツダ・CX-3の比較記事も書いてるので、是非これを機会にC-HRに興味を持たれた方は御覧くださいませませ。


そして肝心のC-HRとスト2のコラボ動画がコチラになります。是非ベガとの熱い戦いを刮目してください。かつてメルセデスベンツとマリオがコラボした動画が話題になりましたが、権利上の関係か意外と2年も経たない内に削除されると思うのでお早めにどうぞ。

Queen and SFII = I can't stop smiling :)
このC-HRとスト2のコラボ動画には「Queen」の音楽が使用されてるってことで、外国人のユーザーは「思わずニマニマが止まらない」といったコメントもありました。C-HRといった自動車だけではなく、ゲームや漫画など外国人ウケする日本のコンテンツの強みも垣間見た気がしたC-HRの宣伝動画でした。

『猫のお寺の知恩さん』1巻2巻のネタバレ感想をレビュー。作者はオジロマコト。前作はもう一つのマンガブログ「すごないマンガがすごい!」でもかつてネタバレ感想を書いたこともある『富士山さんは思春期』を描いてた人。

掲載誌はビッグコミックスピリッツ。出版社は小学館。ジャンルは青年コミックのラブコメ漫画。『猫のお寺の知恩さん』は絶賛AmazonのKindleなどでもダウンロード購入・無料で試し読み・立ち読みが可能です。

作者・オジロマコトは割りと前作が面白かったので、何となく『猫のお寺の知恩さん』が面白いのか、つまらないのか簡単に考察してみた。是非購入する時の参考に使ってみてください。


あらすじ登場人物 ストーリー内容


主人公は須田源(すだ・げん)という高校一年生。とにかく親元から離れたかったため、県外の高校に進学。当然一人暮らしは難しいため、かつてお世話になったこともある「お寺」に下宿させてもらう。

その寺は古寺澤知恩(こてらさわ・ちおん)という、昔仲良く遊んでいた女性が管理していた。古寺澤知恩の年齢は須田源と4つ5つ離れた19歳。須田よりやや年上のお姉さん。でも自分の記憶とは違い、どこか佇まいがクール。これも時間の流れか。

猫のお寺の知恩さん1巻 あらすじ1
(猫のお寺の知恩さん 1巻)
しかも「トイレに行く途中の廊下で後ろから子供の足音がしても振り返っちゃダメ」と、ちょっと怖いことを言ってくる。冗談かと思いきや、古寺澤知恩の表情は真顔。おいおい作者・オジロマコトはホラー漫画にでも挑戦したのか。

その夜、須田源はトイレに行く。ちなみにトイレは古いお寺ということもあってか、外に設置されてる。そのためトイレまでの道すがらにはお墓がたくさん。どう考えても出る雰囲気しかない。そして案の定、トイレから帰ると背後から足音が近付いてくる!!!

猫のお寺の知恩さん1巻 あらすじ2
(猫のお寺の知恩さん 1巻)
まさかのホラー漫画かと思いきや、古寺澤知恩がニタニタ笑顔でヒュードロドロ。まさかのドッキリ。クールな振る舞いは単なる前フリ。やっぱり古寺澤知恩は昔と変わらずイタズラ好きだった。もちろんホラー要素は一切その後出てきません。

猫のお寺の知恩さん1巻 ほんわか空気感
(猫のお寺の知恩さん 1巻)
『猫のお寺の知恩さん』はそんな二人の日常を切り取ったマンガになります。性別が男女同士ってことで少しラブコメ要素がほんのり甘く。果たして一つ屋根の下、二人の間で一体何が起こるのか?


古寺澤知恩というキャラクター


結論から書くと、ヒロインの古寺澤知恩が最大の魅力になるマンガ。言うまでもなく、漫画タイトルからして「知恩」とあるので言うまでもないか。

猫のお寺の知恩さん1巻 ケツ
(猫のお寺の知恩さん 1巻)
とにかく古寺澤知恩はケツがでっかい。ジーパンのパツンパツン感は割りと好き。富士山さんと違って、そこまで高身長ではないようですがムッチリバディ。

猫のお寺の知恩さん1巻 ケツ 小学生にもまれる
(猫のお寺の知恩さん 1巻)
スーパーで買い物してる時には小学生に母親と間違えられて、思いっきりムンズと掴まれることも。なんという熟女ケツ。穴を広げられるような揉まれ方をすると、さすがに男でも思わず「ファッッ」ってなります。

猫のお寺の知恩さん2巻 炭が顔につく
(猫のお寺の知恩さん 2巻)
お寺の倉庫で掃除していると、鼻の下には炭の跡。どこか抜けてるホンワカ感たっぷり。

ちなみに知恩の由来は「知足知恩」らしい。知足とは「足るを知る」こと。人と比べて不平不満を持たないこと。「知恩」は「恵まれていることを感じる心が大切」ということ。そこから祖父が命名したとのこと。


いつものホンワカしたオジロマコトワールド


だから『猫のお寺の知恩さん』は前作と同様にホンワカしたオジロマコトワールドが広がってて、作風や空気感的にはほぼ同じと評価してもいいぐらい。

猫のお寺の知恩さん1巻 二人の距離感
(猫のお寺の知恩さん 1巻)
古寺澤知恩と須田の何か始まりそうで何も始まらない絶妙な距離感。友達というか姉弟というか。

猫のお寺の知恩さん1巻 うなじ
(猫のお寺の知恩さん 1巻)
でも男女であるがゆえに、やはり一つ屋根の下ではラッキースケベな展開も発生。画像は蜂の大群に襲われて狭い納屋に二人で隠れるものの、目の前には古寺澤知恩のうなじ。産毛というか薄毛部分がステキング。

猫のお寺の知恩さん2巻 ラッキースケベ
(猫のお寺の知恩さん 2巻)
古寺澤知恩が書道してると野良猫が邪魔して、あーんマイッチング。何故ブラジャーを着用してないかは不明。


惜しむらくはセクシーさが物足りない


ただ残念ながら、『猫のお寺の知恩さん』ではセクシーさが足りない。先程画像は何枚か貼りましたが、前作レベルのことを『猫のお寺の知恩さん』を期待すると下系に関しては完全に肩透かし

前作『富士山さんは思春期』の登場人物は中学生だったわけですが、今作『猫のお寺の知恩さん』は高校生とほぼ二十歳。でも前作と工口描写の多さを比較すると、『猫のお寺の知恩さん』の方が明らかに量も質も少ない。

いくらホノボノまったりした空気感がベースとはいえ、登場人物(古寺澤知恩)が19歳である以上、もう少し年齢に見合ったラッキースケベな描写が絶対にあるはず。もちろんヤリすぎ描写も考えものですが、古寺澤知恩が大人だからこそ物足りない。

やはり大人だからこそのアイテムが欲しい。例えば最たる例が自動車。古寺澤知恩は最初自動車ではなく、原付きバイクに乗って登場する。もちろん二人乗りは違法行為ではあるものの、そこは自動車で良かった気がする。

自分は漫画以外にもクルマブログ(くるまン)も書いてるから言うわけでもありませんが、自動車ならお互いの距離感が近いので、じっくりドライバーの横顔などをチラチラとチェックできる。特に年齢的に車内が狭い中古の軽自動車であれば、なおさらお互いの体温なども伝わりやすい。


ネコ描写も薄い


更に言えば、漫画タイトルで「猫のお寺」とさもメインに謳っている割にネコ感も乏しい。一応、たくさん野良猫が集まってくる寺という設定なので間違ってはないものの、全体的に「背景としてのネコ」以上でも以下でもない。

先程はラッキースケベにイヤンアハンな描写に繋がってる描写こそありますが、ほとんど効果的にアイテムとして「ネコ(猫)」が使用されることはない。しかも寺で古寺澤知恩が飼ってるのは、まさかの犬。いくら野良ネコたちが集まってくるとはいえ、無意味に設定がブレるだけでしょう。

もし「ネコ(猫)」が大きなテーマであるとするなら、かなりベタではあるものの古寺澤知恩が猫の幽霊に憑依されていて頭に猫耳や語尾に「にゃん」を付けるとか、もしくは須田が昔救った猫が人間化してるとかどうだろう?

見た目は20歳前後の女子だけど、中身は5才児並。敢えて無邪気さや幼稚さを残すことで、非工口さも萌え要素が代替されること許容される。せめてセクシー描写を排除するとしたら、もっと「女のあざとさ」みたいなんが欲しかった。

まぁエ口が少ない分だけHENTAI度は薄いので、良くも悪くも女性読者にはおすすめと好意的に解釈はできますが、基本的に「ネコ」という漫画タイトルに意味を感じない。


猫のお寺の知恩さんの総合評価 評判 口コミ



『猫のお寺の知恩さん』のネタバレ感想をまとめたら、前作と同様に安定感があってホノボノした空気感が好きであれば買っても損はしないでしょう。ただ前作『富士山さんは思春期』を既に所有していたら、わざわざ購入する必要はないかなぁ。

前作は程よいラッキースケベと甘酸っぱい青春さが絶妙にマッチしてたものの、今回の『猫のお寺の知恩さん』は全体的に何もかもが中途半端。古寺澤知恩と須田の「付き合ってない」という中途半端な関係性も含めて、結局作者が二人をどうしたいのか見えてこない。

猫のお寺の知恩さん2巻 昼間陽子
(猫のお寺の知恩さん 2巻)
例えば二人だけの空間・世界観かと思いきや、昼間陽子という須田と同学年の女子高生も登場。だからと言って、昼間との間で何か起きるわけでもない。しかも昼間陽子は面倒くさいツンデレキャラ。作品としての迷走感は拭えない。

猫のお寺の知恩さん1巻 古寺澤知恩 小学生時代
(猫のお寺の知恩さん 1巻)
途中の回想シーンで古寺澤知恩の幼少時代が描かれるものの、どうせならこの女子小学生時代 or キャラクターをヒロインに据えるべきだった。「りんか&あんな」という双子少女が話題ですが、子供なら単純に存在そのものが可愛らしい。

そして主人公は男子高校生や大学生に設定しておけば、これなら別に下系描写が少なくても大丈夫。ムッチリーニな女性サブキャラ(母親?)を下系要員として、女子小学生と主人公に笑いを交えて絡ませれば、少なくとも『猫のお寺の知恩さん』の二番煎じ感は多少なりとも減少したはずです。

『ダンジョン飯』4巻のネタバレ感想。作者は九井諒子。ハルタ(KADOKAWA)で連載中のファンタジーグルメ漫画。『ダンジョン飯』3巻のラストでは5階のオーク城下町に足を運ぶと、そこは炎龍(レッドドラゴン)の気配。

ダンジョン飯4巻 炎龍 レッドドラゴン1
(ダンジョン飯 4巻)
そしてついに4巻では因縁のレッドドラゴンと相見える…という展開。レッドドラゴンは主人公・ライオスの実妹・ファリンを飲み込んだ炎を吐く龍。明らかに死亡フラグビンビンですが、果たしてファリンを救うことはできるのか?


VS レッドドラゴン・炎龍


…ということでVS レッドドラゴン。言うまでもなく、めっちゃ強い。四苦八苦するライオスたち。

レッドドラゴンは巨大な躯体は言うまでもなく、表面も鱗で覆われていて防御力最高。でも唯一の弱点が、首下。そこは鱗のスキマが大きく、また急所部分と重なる。いわゆる「逆鱗(げきりん)」と呼ばれる部分。

ダンジョン飯4巻 炎龍 タンギング
(ダンジョン飯 4巻)
ただレッドドラゴンは戦闘力が高い以前に、炎を吐く。具体的にはタンギングと呼ばれるそれは、体内に溜めた燃料を吐き出して、舌打ちの要領で着火させる。確かに説明されたら、なかなか合理的で現実的。

やはり弱点が分かったところで苦戦。いくら意中の女性の好みを知ったところで、自分自身のスペックが低ければ何の意味もない。サッカーで言えば、スペイン・バルセロナの弱点を理解したところで、日本の高校生チームが勝てないのと同じ。

ダンジョン飯4巻 炎龍 センシ
(ダンジョン飯 4巻)
そこで出たセンシの名言が「腹をくくれ。今までお前が食ってきた魔物の中に死力を尽くさないものがいたか。ここでは食うか食われるか」。モブのくせに生意気にカッコイイぜ、こんちくしょう。

ダンジョン飯4巻 炎龍 ライオス
(ダンジョン飯 4巻)
そして最終手段がセンシの鍋とマルシルの爆破魔法を併用することで、まさかのフライングライオス in the SKY。地味にライオスの口元に注目。風圧感を見事に表現。

無事何やかんやで急所をぶっ刺すことで、レッドドラゴンを見事に撃破。思いのほかアッサリ倒しちゃった印象。それでもかなり負傷を負ってしまったパーティ。

ダンジョン飯4巻 マルシル 回復術
(ダンジョン飯 4巻)
ライオスの千切れた足をマルシルが修復する場面は、ムダにリアリティーがあってキモいことこの上なし。

ダンジョン飯4巻 チルチャック回腹痛
(ダンジョン飯 4巻)
チルチャックも重傷を負うものの、無事マルシルの回復魔法で治る。でも急激に回復しすぎたせいで、まさかの「回復痛」。思わずなんだそれ。確かに負傷しようが回復されようが、急激な肉体変化がもたらされてることは間違いないので、そこで筋肉痛まがいの副作用が起きてもおかしくない。

さすがのセンシも「わしはいい!!自分で治す」とガクブル状態。

ダンジョン飯4巻 チルチャック
(ダンジョン飯 4巻)
他にもレッドドラゴン戦直前では、同じくマルシルから雑な扱いを受けるチルチャックに思わず同情。まさかの杖の形状とチルチャックの頭蓋骨がぴったり。


桂ファリンの人骨さんいらっしゃ~い♪


こんなモブキャラどうでもいいですねん。妹・ファリンはどないなりましてん。その気持ちよく分かります。…ということでファリンの核心部分のネタバレ。ネタバレが嫌いな方はスルー推奨。

やはりレッドドラゴンは巨大ということで、すぐにファリンは発見できず。

ダンジョン飯4巻 レッドドラゴン内を探索
(ダンジョン飯 4巻)
例えば胃袋にたどり着くだけでも一苦労。ちょっとした小さいダンジョン。センシも「単行で働いていた時代を思い出す」とポロリ。

当然火を吐くモンスターということもあってか、レッドドラゴンの体内の温度は熱い。火の扱いは注意だったりなど、意外とイベント要素が豊富。きっと『ダンジョン飯』の構想当初からあったアイデアなのでしょう。確かに面白い。

ダンジョン飯4巻 ファリン人骨
(ダンジョン飯 4巻)
んで結論から書いてしまうと、ファリンとはまさかの人骨でのご対面。桂三枝風に言うのであれば、人骨さんいらっしゃ~い♪明らかに死亡フラグビンビンでしたが、やはりの結末。

もうダメかと思いきや、そこでマルシルが禁忌の術を使うことでファリンの蘇生を試みる。隣にはレッドドラゴンの巨大な死骸があるので、禁忌の術に必要な膨大なエネルギーを賄うことに成功。ここまでの見事な展開はやはり当初から考えられていたアイデアなのでしょう。

ダンジョン飯4巻 ファリン人骨2
(ダンジョン飯 4巻)
でも、もちろん勝手に蘇生してくれるわけではないので、ファリンの人骨集めが始まる。ファリン以外にもモンスターの骨もあるなど、まさに骨が折れる作業。ただ二人はちょっとしたプラモデル製作的なノリ(笑)

ダンジョン飯4巻 ファリン復活
(ダンジョン飯 4巻)
結果、ファリンは見事に復活。主人公であり、兄でもあるライオスがこれまでダンジョン内で食べたモンスターたちの話を聞いて、めっちゃテンション上がるなど完全復活。めでたしめでたし。

ただ逆に考えると、『ダンジョン飯』のストーリーの発端であるファリン問題が解決したので、5巻以降の展開がどうなるのかというと、マルシルが使った禁忌の術を同じくエルフの男が偶然発見。このエルフ野郎と一悶着ありそうです。きっとマルシルと知り合いか何かだったりするのでしょう。


センシ、まさかのピザ屋を開店


…とここまでの感想を読む限り、一切グルメ描写が出てきませんでしたが、もちろん『ダンジョン飯』4巻にもグルメ描写はしっかりあります。炎龍戦前にはセンシが「レッツ炎龍にカツレツ」というダジャレ感満載のカツレツを作ったりしてます。

でも一番気になるのがレッドドラゴン。果たして主人公・ライオスたちはどうやって食べたのか?

ダンジョン飯4巻 センシ ピザ屋1
(ダンジョン飯 4巻)
結論から書くと、センシがおイタをしてレッドドラゴンの体内を燃やしちゃう。当然体内には燃料があるのでしばらく燃え続けてしまい、レッドドラゴン体内の肉を削ぎ落とすことも食すことも不可能。でも、これには一つのメリットがあった。

ダンジョン飯4巻 センシ ピザ屋2
(ダンジョン飯 4巻)
結果センシがどうしたかというと、まさかのピザ屋を始めてしまう。鉄板みたいなんはレッドドラゴンの鱗。なんという適応能力。他にも尻尾の肉でスープを作ったり、お前もうただのイタリアンシェフやんけ。


ダンジョン飯4巻総括



以上、『ダンジョン飯』4巻のネタバレ感想終了。

ダンジョン飯4巻 おまけ漫画
(ダンジョン飯 4巻)
今回の4巻にも「モンスターよもやま話」というおまけ漫画が収録。でも4巻に収録すべきページ数が足らなかったのか、これまで以上に膨大。結構読み応えがありました。あえて説明しませんが、画像は人魚。やっぱり気持ち悪いの一言(笑)

ダンジョン飯4巻 ナマリ 回復
(ダンジョン飯 4巻)
他にもレッドドラゴン(炎龍)戦の前には、地上に戻ったナマリのクダリも収録されてる。先程の回復ネタではありませんが、ナマリの体験談も変にリアリティーがあって面白い。

画像だと幽霊に取りつかれてグール化した人間を中途半端に回復させてしまうと、その冒険者の魂と悪霊の霊が混ざるから人格が変わってしまう恐れもある。確かにゲームだと「治るか治らないか」の二者択一でしかないものの、現実に回復魔法で冒険者を回復させる場合は色んな支障が起きそうです。

『ケンガンアシュラ』18巻19巻のネタバレ感想。作者はだろめおんとサンドロビッチヤバ子。裏サンデーで配信中の格闘マンガ。出版社は小学館。『ケンガンアシュラ』16巻17巻のネタバレ感想は既にレビュー済み。

ケンガンアシュラ18巻 関林ジュン vs ムデバ1
(ケンガンアシュラ 18巻)
言うまでもなく、この18巻19巻のネタバレ感想はその続きってことで、プロレスラー・関林ジュン vs 暗殺者・ムデバの対決に終止符が打たれます。


関林ジュン vs ムデバ


前述の画像はムデバが目潰しを行うものの、関林ジュンが目の下の筋肉あたりで受け止めた場面。敢えて大きく避けずに頭を上げることで、結果的に目潰しを防げるらしい。もちろん、良い子は真似しちゃダメだお。

関林ジュンは形勢逆転。ムデバは両目が見えない盲目の選手。それまで聴覚で周囲を把握してたものの、関林ジュンはムデバの両耳を破壊。完全にムデバの感覚を遮断…したかに思えたが、実は演技。逆に関林ジュンがカウンターで、両耳が破壊される。「傭兵の演技もなかなかだろうウッフン」。

ケンガンアシュラ18巻 関林ジュン vs ムデバ4
(ケンガンアシュラ 18巻)
そして関林はムデバの心臓抜きでとどめを刺された…かに思えたが、そこは不屈のレスラー関林ジュンは立ち上がる。だって俺はプロレスに夢中ですもん。

ケンガンアシュラ18巻 関林ジュン vs ムデバ5
(ケンガンアシュラ 18巻)
改めてとどめを刺しに来たムデバに対して、口から血しぶき。思いっきり背負投げビターン。再びムデバを追い詰めるかと思いきや、実はそこで失神。まさに最期の足掻き。

ケンガンアシュラ18巻 関林ジュン vs ムデバ6
(ケンガンアシュラ 18巻)
それに対して、常に冷酷なムデバも関林ジュンの精神に感化されて、最後は3カウントで試合を決着させる。「ワテなりのリスペクトってやつですわ。関林はん。粋でっしゃろ?」。そして獄天使・関林ジュンは二回戦で敗退。

ちなみに視覚も聴覚も奪われたはずのムデバが、何故フツーに戦えてるかというと、それは嗅覚を使っているから。何故関林ジュンの血しぶきで戸惑ったかというと、血の匂いで鼻がやられたからってことだそう。確かに納得。

契約してる社長の東郷とまりとは試合後にフツーに会話をしてるのは、関林ジュンが治せる範囲で壊してくれたからとのこと。うーん、それなら試合に支障はなさそうなもんですが、割りとフワフワした設定ですが詳しくツッコんだら負け(笑)


鎧塚サーパイン vs 御雷零


続いて『ケンガンアシュラ』18巻では、鎧塚サーパインと御雷零戦があります。

鎧塚はミャンマー出身のムエタイ選手。とにかく鋼の肉体を持つ。いや、正確にはダイヤモンド並みの強度の骨を持つ。とにかく頭蓋骨の硬さは人類一。一方、御雷零は素手による暗殺術を持ち、圧倒的なスピードを誇る。

序盤は御雷零がやや優勢。圧倒的なスピードと多彩な技で追い詰める。さすがの鋼の肉体を持つ鎧塚サーパインも、徐々にダメージが蓄積していく。

ケンガンアシュラ18巻 鎧塚サーパイン vs 御雷零1
(ケンガンアシュラ 18巻)
しかし鎧塚サーパインに思っくそ腕を掴まれてしまう御雷零。

ケンガンアシュラ18巻 鎧塚サーパイン vs 御雷零2
(ケンガンアシュラ 18巻)
結果、「つかまえた」と勝利の笑みを浮かべる鎧塚サーパイン。そして人類一の硬さを誇る頭蓋骨をフルに御雷零に振り下ろす。まさにビルマの鉄槌。

どう考えても鎧塚サーパインが勝ったとしか思えませんが、実は…という結末。そのネタバレについては割愛しておきます。是非『ケンガンアシュラ』18巻を御覧くださいませませ。


桐生刹那 vs 黒木玄斎


続いて『ケンガンアシュラ』19巻は桐生刹那と黒木玄斎の試合。

正確には18巻から始まった展開ですが、桐生刹那と黒木玄斎には意外な因縁。桐生刹那の師匠・平良厳山と黒木玄斎はマブダチ。でも平良は桐生刹那の裏切りにあって死亡した過去を持つ。黒木玄斎的には「友の敵を取ったんでぇ」と闘志メラメラ。

桐生刹那の武器は「羅刹掌」。背中から肩にかけて全身のねじりを加えた攻撃は、まさに当たった部位をギュルルンとねじりとってしまう必殺技。黒木玄斎もさすがに警戒するものの、本家・平良の羅刹掌とは異なり威力を高めた分だけ動作が大きかった。

ケンガンアシュラ19巻 黒木玄斎 vs 桐生刹那1
(ケンガンアシュラ 19巻)
結果、黒木玄斎は一歩も動かずに桐生刹那の羅刹掌を全て受け流す。そう!右から左へ全て受け流す!そう!往年のムーディー勝山のように華麗に受け流すッッッッ!!ムーディー黒木!!!

ケンガンアシュラ19巻 黒木玄斎 vs 桐生刹那2
(ケンガンアシュラ 19巻)
そして黒木玄斎は桐生刹那を「身の程を知れ!若造」と一喝。詰め込み教育なめんなよ的な迫力を感じさせます。炎天下でも一切水を飲ませてもらえなかった部活動経験者を舐めるなよと、言わんがばかりです。

ただ桐生刹那も覚醒。桐生刹那は日本政府が事実上放置してる不法集落「中」の出身。そこで父親を生かすために作られただけの臓器ストック人間だった。

ケンガンアシュラ19巻 桐生刹那 過去編
(ケンガンアシュラ 19巻)
でも「解体」される直前に何故か十鬼蛇王馬が救ってくれる。まさに鬼とも呼ぶべき十鬼蛇王馬に対して、逆に桐生刹那は「神」を見出す。その後も男娼として生き延び、十鬼蛇王馬の後を追いかけ続けた。

しかし2年後、十鬼蛇王馬は二虎に弟子入り。かつての鬼のような雰囲気は消え去り、すっかり「堕落」…みたいな過去編があって、とりあえず二虎と黒木玄斎をダブらせる。

ケンガンアシュラ19巻 黒木玄斎 vs 桐生刹那3
(ケンガンアシュラ 19巻)
恨み骨髄の桐生刹那は更に猛撃を重ねるものの、完全に正気を失った状態。

ケンガンアシュラ19巻 黒木玄斎 vs 桐生刹那4
(ケンガンアシュラ 19巻)
何やかんやがありーの、黒木玄斎が結果的に桐生刹那の心臓を魔槍で撃ち抜く。

でも桐生刹那は結果的に生き延びる。何故なら黒木玄斎に攻撃される直前、自分の心臓に羅刹掌を放ったことで心臓の位置をずらしたから。なんという曲芸。

だから一応、桐生刹那は敢えて負けたかのような空気で、試合後にどこかへ消えてしまう。果たして彼の意図はどこにあったのか?そして何をするつもりなのか?…という前フリ


初見泉 vs 坂東洋平


最後の試合は初見泉 vs 坂東洋平。

初見泉は乃木グループに雇われた闘技者。割りとメインキャラクターに近いサブキャラ。ひょうひょうとしたオッサンですが、割りと実力はトップクラスらしい。一方、坂東洋平は凶悪な死刑囚。熊のように巨漢ではあるものの、圧倒的な柔軟性を誇る。

予選では英はじめに毒殺されかかったものの、無事坂東洋平は復帰。ネタバレしようかしまいか迷いましたが、そこまでストーリーに思ったほど重大な影響を与えてなさそうなのでネタバレ。若槻武士を雇う古海平八によって救出された。「助けを求める者は誰であろうと救う」とのこと。

ケンガンアシュラ19巻 初見泉 vs 坂東
(ケンガンアシュラ 19巻)
坂東洋平は英はじめ戦では割りと余裕しゃくしゃくっぽい戦いをしてましたが、初見泉相手では序盤から本気。関節を外して腕や手を伸ばすことで、まるでムチのようにブンブンと高速で振り回す。

坂東洋平曰く、さながら動く断頭台。いやムチとは聞こえが良いですが、この威力が半端なさすぎて地面に当たると、まるで地雷のように爆発しまくり。

ケンガンアシュラ19巻 初見泉 vs 坂東2
(ケンガンアシュラ 19巻)
しかもタイミングを見計らって坂東洋平の腕をつかみ関節技をかけようとするものの、当然圧倒的な柔軟性をもってカウンター。初見泉は合気道の達人ではあるものの、逆に坂東洋平の腕と背中で押しつぶされそうになる。

ケンガンアシュラ19巻 初見泉 vs 坂東3
(ケンガンアシュラ 19巻)
圧倒的に不利な初見泉だったが、最終的には坂東洋平を打破。あまりネタバレしすぎると怒られるので、ヒントだけ出しておくと関節がダメなら○○を狙えばいいじゃない by マリー・アントワネット風。

ということで初見泉はテンション絶好調のまま次戦へ臨むことに成功。このまま更に勝ち続けそうな雰囲気。『ケンガンアシュラ』19巻は珍しく引き伸ばすことなくちょうど終了。

ちなみに格闘漫画「ケンガンアシュラ」がわりと面白いという考察記事はレビュー済みなので後で良かったらご覧ください。ガチで面白い人気おすすめマンガランキングでも上位に設定してみた作品です。

ぼくたちは勉強ができない2話 登場人物 緒方 古橋
(ぼくたちは勉強ができない 2話)
『ぼくたちは勉強ができない』1話2話のネタバレ感想をレビュー。作者は筒井大志。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックのラブコメ漫画。つい最近少年ジャンプで始まった新連載漫画。略称は「BBD」か。ちなみに「BFF」の意味は大親友。

作者・筒井大志は『ニセコイ』のスピンオフ漫画である『マジカルパティシエ小咲ちゃん!!』を描いてた方。現在少年ジャンプ+ではその『小咲ちゃん』が全話無料で公開中らしい。

だから個人的には期待してたんですが、結論から書くと「打ち切り確率は80~90%」だと予想しておきます。打ち切りいかんの考察も含めて、『ぼくたちは勉強ができない』が面白いかつまらないかネタバレ感想を書いてみました。

ちなみに「ガチで面白いおすすめ人気漫画BEST100」というランキング記事やパッソ vs ルーミー・タンクのトヨタ車同士の比較記事など自動車に興味がある方は御覧ください。


「ぼくたちは勉強ができない」のあらすじ内容・登場人物

ぼくたちは勉強ができない1話 あらすじ 唯我成幸
(ぼくたちは勉強ができない 1話)
主人公は唯我成幸(ゆいが・なりゆき)。秀才の高校3年生。ただ秀才であるはずの唯我を超える天才たちがいた。

ぼくたちは勉強ができない1話 あらすじ 緒方理珠
(ぼくたちは勉強ができない 1話)
それが理系科目でトップクラスの成績を誇る緒方理珠(おがた・りず)。通称「機械じかけの親指姫」。

ぼくたちは勉強ができない1話 あらすじ 古橋文乃
(ぼくたちは勉強ができない 1話)
そして、もうひとりは文系科目でトップクラスの成績を誇る古橋文乃(ふるはし・ふみの)。通称「文学の森の眠り姫」。つまり主人公・唯我は秀才とはいえ、あくまでオールラウンダータイプに過ぎなかった。

ぼくたちは勉強ができない1話 あらすじ 文系 理系
(ぼくたちは勉強ができない 1話)
しかし理系が得意なら理系の大学に進学すればいいものの、実は彼女二人は全く畑違いの大学に進学したいと考えていた。しかも緒方は極端に文系科目が極端に苦手、一方古橋は理系科目が極端に苦手。

『ぼくたちは勉強ができない』の物語は、主人公・唯我が緒方と古橋の家庭教師となって、無事志望大学に合格させるためのサクセスストーリーである。


「勉強ができない」くせに「勉強ができる」という意味不明な設定

ということで、ここからは『ぼくたちは勉強ができない』のダメ出し and 辛辣な感想に入ります。「面白い」と思ってる読者さんはスルー推奨。

結論から書くと設定が意味不明。何故なら「勉強ができない」とマンガタイトルで謳っているにも関わらず、まさかの緒方と古橋が超絶得意な科目があるという不可思議さ。

フツーは「勉強ができない」と聞けば「一切勉強ができない」と読者側は受け取るはずですから、まずこの初っ端で読者が混乱してしまう。主人公からして勉強ができる秀才ですし、むしろ「勉強ができないキャラの方が少ないやんけ」って話です。

しかも理系科目だの文系科目だのと言われたって、小学生や中学生にはチンプンカンプンってもんでしょう。経験上、理系だの文系だの意識するのは高校生に入ってから。大学入試がどんなもんか理解してる小中学生が、世の中にどれだけいるのかって話。

だから水泳部や新体操部など「アホな体育会系の女生徒たちを相手にどう勉強を教えていくか」という展開を描くべきだった。そういった部活女子であれば、いかにもセクシー描写を描きやすい。例えばハイレグ部分から数学の角度の求め方を編み出すなど、セクシーかつアホな展開も容易に思いつきます。

つまるところ、『ぼくたちは勉強ができない』の設定がゴチャゴチャしすぎ。そういう漫画は大体が面白くない・つまらないと相場は決まってます。テーマをシンプルに設定してないと読者もどこを読めばいいか分からないし、作者も何を描けばいいか自縄自縛におちいりがち。


AO入試ならぬAI入試なんてどうだろう?

『ぼくたちは勉強ができない』の連載が始まった少年ジャンプの表紙にも「国数英理社恋」とありましたが、基本的にはラブコメ漫画に属します。

ただ前述のように「勉強を頑張ろう」というテーマである以上、どうしても「恋愛」を積極的に絡めていくことが難しい。やはり勉強をメインに据える以上、恋愛は二の次になりがち。『ぼくたちは勉強ができない』の現状もラブコメ要素は副次的に発生しがち。

そこで似たようなラブコメ漫画で思い出されるのが、若木民喜の『神のみぞ知るセカイ』 全26巻。ちなみに掲載誌は小学館の少年サンデー。完全な他誌ですが一切そういうの気にしないタイプ。

この『神のみぞ知るセカイ』のあらすじ内容を軽く説明しておくと、ギャルゲーマーの非モテ主人公がリアルの女の子を次々と口説き落としていくことで世界平和を達成していく…みたいな展開のストーリー。「恋愛」をメインに据えた設定がシンプルであり、マンガの根幹にも「恋愛」が活かされてる。まあセクシー描写は皆無でしたが…。

だからそれを参考にすると、同じように『ぼくたちは勉強ができない』でも恋愛と入試を上手に絡める必要があった。

実際の入試ではAO入試という一発芸勝負の入試がありますが、これに似せた「AI入試」みたいな入試があれば面白いのではないか。AIの意味はそのまま「愛」でもいいし、「アンアンイクイク」でも可。色んな女生徒を口説き落とした分だけ評点がアップして合格に近付くというもの。

このAI入試だったらたくさんの可愛らしい女の子を登場させられるので、ラブコメ漫画として伸び代も大きい。『ぼくたちは勉強ができない』は現状だと、緒方理珠と古橋文乃以外の女性キャラを登場させづらい。もし彼女ら二人のキャラがウケなかった場合がリスキーであり、そういう点からも打ち切り確率は高めに設定。


ネタバレ感想の総合評価 評判 口コミ

『ぼくたちは勉強ができない』のネタバレ感想をまとめると、かなり長期連載は厳しいかなーと思います。シンプルに面白くない。『ぼくたちは勉強ができない』1話目からして、説明だけに終始してて読んでてしんどかった。20ページで終わる話を50ページに水増しされたような内容の薄さ。

また前述のように作者・筒井大志は『マジカルパティシエ小咲ちゃん!!』を描いてたってことで、ついセクシー描写も期待してしまいますが残念ながらセクシー路線は弱め。どちらかと言えば、健全なラブ要素に走ってる感が強い。

ぼくたちは勉強ができない2話 ラブコメ描写
(ぼくたちは勉強ができない 2話)
例えば2話目だとせいぜい画像程度のレベル。1話目でも終盤にようやく入浴シーンがチラッとあったのみ。だから全体的に嫌な予感しかしてなかったんですが、2話目以降もそれは変わらず。笑いも少なめだったので、『ぼくたちは勉強ができない』が今後大きく盛り返す可能性は低いでしょう。

特に翌週からは『U19』という同じく学園モノの新連載漫画が始まったことも大きい。自分的には割りと面白そうな感じでハマった。女の子キャラクターも可愛らしく、今後はバトル要素も待ってそう。絵柄が独特なのは気になりますが、やはり『ぼくたちは勉強ができない』の未来は厳しそう。

だから1話目の段階で既に『ぼくたちは勉強ができない』を酷評できたんですが、1話目のネタバレ感想で絶賛した『青春兵器ナンバーワン』が思いのほか2話目以降は面白くなかった。やはり1話目だけだと当たり外れも激しいので、今後は2話目以降も読んでからネタバレ感想をレビューしたいと思います。

『描かないマンガ家』全7巻のネタバレ感想をレビュー。作者はえりちん。掲載誌はヤングアニマル。出版社は白泉社。ジャンルは青年コミックの漫画家漫画。絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入・無料で試し読みが可能です。

特に今のタイミングでレビューしたくなった理由はありませんが、何となく『描かないマンガ家』全7巻まとめて面白いのかつまらないのか考察してみました。購入の参考にしてみてください。『描かないマンガ家』最終話については後半にレビュー。


描かないマンガ家のあらすじ物語 ストーリー内容

主人公は26歳の渡部勇大。大学を中退して現在マンガ専門学校に通っている、いわゆる漫画家志望の青年。他は20歳前後と若い生徒たちも多く、周囲からは「ナベさん」などと呼ばれてる。

ただマンガ家としての能力はからっきしにも関わらず、態度だけはすっかり一人前。ペンネームも既に考えていて、それが「器根田刃(きねだやいば)」。明らかにつまらなさそうな臭いがプンプン。ちなみに以降、主人公名は渡部勇大ではなく器根田刃で統一。

描かないマンガ家1巻 あらすじ アルバイトの面接
(描かないマンガ家 1巻)
まだ自分の中だけで留めてるならまだしも、ブックオフらしき古本屋でアルバイトしてる時などにも、既に周囲に自分がマンガ家であるかのように吹聴する痛い奴だった。だから口癖も「プロは甘くない」。

描かないマンガ家1巻 あらすじ アルバイトの面接2
(描かないマンガ家 1巻)
もちろん気分はプロ漫画家ってことで「オレが命を削って描いた作品を中古で流すだとぉ!?」と、発売されてもいない自分の漫画コミックが中古店で流通してる光景を妄想して激おこ状態。アルバイトする前にいろいろと気付けただろうし、他人の漫画やったらいいんかいと。

でも、まだまだ器根田刃の質の悪さはこんなもんじゃなかった。同じマンガ専門学校から小沢という男が、誰よりもいち早くプロデビューを果たす。この男と飲みに行ってる時も高慢な態度を取り続け、小沢の画力はまだまだ足りないと酷評する。

描かないマンガ家1巻 あらすじ 小沢
(描かないマンガ家 1巻)
ただ小沢は反論することなく、「自分が想像した物が下手なりにも形になっていくのは楽しい」とマンガ家として歩むべき道を真摯に見つめるが、視線の先は器根田刃よりはるか遠く先。意外と売れてるマンガ家は人格者が多いらしい。

さすがに器根田刃もクズとはいえ同じ漫画家を志す者同士、どうやら下のコマを見る限りはなにかしら触発されたような雰囲気。

描かないマンガ家1巻 あらすじ 器根田刃
(描かないマンガ家 1巻)
しかしながら、そこは器根田刃。漫画を描くことはなく、真っ先に自分のブログをカタカタと更新。そう改めて説明するまでもなく、『描かないマンガ家』はまさにタイトル通りの内容。「漫画を全く描かない男・器根田刃」の物語である。

描かないマンガ家2巻 あらすじ 器根田刃 編集者
(描かないマンガ家 2巻)
学校にマンガ編集者が出張してくれたときですら、まさかの長々としたプロットを披露するだけ!!!プロ・アマ問わず、つまらない漫画にありがちな設定だけゴチャゴチャパターンの典型例。

果たして、主人公・器根田刃はプロ漫画家デビューすることはできるのか?いや、そもそも漫画を少しでも描く日は来るのかッッッ?!


器根田刃のクズすぎる言い訳集

とにかく主人公・器根田刃がクズ。「怠慢」や「なまけ」「現実逃避」と表現した方が正確なのかも知れませんが、ある意味、そこが『描かないマンガ家』のメインになりそう。まさに言い訳のオンパレード。

描かないマンガ家1巻 クズ 器根田刃 アシスタント
(描かないマンガ家 1巻)
例えば、器根田刃は絶対に漫画家のアシスタントにならない。理由は「アシスタントは2年以上やると漫画家になれない」という迷信を信じてるから。確かにくすぶってる感はなくはないですが、それでも「実戦から得られる経験値」は多いらしい。

描かないマンガ家1巻 クズ 初恋の藤井
(描かないマンガ家 1巻)
また初恋の人と遭遇して恋愛漫画を描こうとインスピレーションが来た時は「肖像権の侵害」を理由に漫画を描くのを止める。身近な人だから…ということを理由に描けないなら、かなり漫画作りが制約されそうです。

あまりにマンガ原稿を描かなさすぎて(周囲から評価を受けなさすぎて)、器根田刃のプライドや自信はまさにプロクラス。「自分は投稿さえしたら連載される」と思い込む始末。

描かないマンガ家3巻 クズ 器根田刃
(描かないマンガ家 3巻)
だから「26歳までにジャンプで連載する」という目標を掲げてた器根田刃は、27歳の誕生日を目の前にして、すっかり少年ジャンプ作家入りしてる気分。

でも漫画家に限らず、勉強やスポーツ・恋愛でも「挑戦すれば既に成功したも同然」と思い込んでる奴は世の中に多そう。自分もブラック芸能事務所レプロエンタテイメント所属の新垣結衣に告白すれば、本気で結婚できるんじゃないかと思ってます。

描かないマンガ家3巻 クズ 帝塚先生の墓の前
(描かないマンガ家 3巻)
器根田刃の不遜さは留まることを知らず、はてには手塚治虫と思しき墓の前で「嫉妬でジタバタさせる作品を描いてみせますよ」と勝手に杯を返す。天国の手塚治虫からしたら「え?おまえ誰?」と必死で頭をジタバタもたげさせるだけでしょう。

他にも一切漫画を描いてないくせにスランプに陥ったり、新連載漫画の内容が自分のアイデアをパクったと騒いでみたり、しかも一周回って「原作者として嬉しい」と歓喜してみたものの、その新連載漫画がすぐ打ち切りになるという。


無精卵はいくらなんでもヒドすぎるよ、おっかさん

もちろん周囲は器根田刃は無能だと気付いてるものの、器根田刃は意に介さず。

描かないマンガ家3巻 クズ のあん
(描かないマンガ家 3巻)
でもたまに根拠のない自信に勇気付けられる人もいる。画像はのあんというメンヘラ漫画家志望者。ただ「絵も下手でなんの武器が無くても一心不乱に漫画に突き進むその気持ち心の底から尊敬します」とホメ言葉なのに、なぜか辛辣。

さすがにここまで言われたら自分の才能の無さに気付きそうなもんですが、器根田刃は年中現実逃避というトリップ状態だから気付かない、何故か器根田刃は色んな女性にモテる。最たる例が枝野カンナという、きっと中村光あたりをモチーフにした売れっ子女性漫画家。

描かないマンガ家4巻 枝野先生
(描かないマンガ家 4巻)
その時も器根田刃はプライドから「同業者やライバルと付き合わない主義」と最初拒否するものの、枝野カンナは「あたしもだよ」と言ってキスを交わす。このまま二人は付き合うものの、この意味は言うまでもなく「枝野カンナはハナから器根田刃を相手にしてない」ということ。

当然枝野カンナの意図を読み取れないのが器根田刃センセー。一方、枝野カンナは終始器根田刃は冗談を言ってると思い込んでる。結果、悲劇が生まれる。

描かないマンガ家4巻 枝野先生2
(描かないマンガ家 4巻)
器根田刃が少年ジャンプ一の売れっ子漫画家を超えると豪語すると、その元カノでもある枝野カンナは「そんなの無理に決まってんじゃん!そんなの待ってたら二人とも老衰で死んじゃうってー」と笑顔で笑われる。一瞬にったじゅんのHマンガを彷彿とさせます。

描かないマンガ家5巻 無精卵
(描かないマンガ家 5巻)
そして挙句の果てには器根田刃を「無精卵」扱い。無精卵の意味は、受精できない卵のこと。つまり「お前の夢はどうあがいても一生叶うことはない」と暗にディスってる。こんな感じで『描かないマンガ家』の後半は、徐々に器根田刃はライフゼロよ状態が続きます。


クズだけど、意外に多い名言シーン

ただ器根田刃はクズはクズなんですが、言ってること自体は意外と正論。もはや名言の域に達する勢い。

描かないマンガ家1巻 名言 岡田 器根田刃
(描かないマンガ家 1巻)
元漫画家志望でOLだった岡田に対して、器根田刃は「好きなことで失敗したら立ち直れないって?オレなら失敗したらそれをネタに漫画を描くだけよ」と一言。確かに漫画家は失敗も話のネタになる。どうしてもエッセイ系が多いですが。

描かないマンガ家1巻 名言 山の中で遭難
(描かないマンガ家 1巻)
だから山の中で自分が遭難した時も、「この壮絶な体験を本にするまでは絶対に死ねないという作家の性がエネルギーとなり生還へと導くんだ」と生への渇望を強くにじませる。

え?もちろん器根田刃はこの経験をネタにすることも、その後も漫画を一度も描いてませんよ。そんなん当たり前じゃないっすか!やだなーもう(笑)

描かないマンガ家2巻 名言 枕営業
(描かないマンガ家 2巻)
前述の岡田がうさんくさい編集者に無理やり枕営業させられそうになった時には、ヒーローのように助け出して「デビューするために編集と寝ることだけは絶対に許さない」とバッサリ。優しくもあり厳しくもある態度は、まさに男の鑑。

アイドルや声優だけではなく、マンガ業界にも実際にリアルであるんでしょう。キッカケは何でもいいとはいえ、それでも最初のデビューすら実力で掴み取れない人間が長期連載・人気漫画を作ることなど不可能。でもヤングジャンプのように編集者の権力があれば、アイドルだって抱けますからね…うらy…けしからん話です。

描かないマンガ家5巻 マンガ専門学校の暗部
(描かないマンガ家 5巻)
『描かないマンガ家』は実際のマンガ業界でありそうなネタをベースにしてる節も強く、マンガ専門学校に対しても「就職率100%なんてウソっぱちだ!」とマンガ専門学校の闇もバッサリ。さすが器根田刃、ムダに知識だけは豊富。

描かないマンガ家2巻 名言 三井 デリヘル
(描かないマンガ家 2巻)
他にも三井という会社で働きながら漫画家を目指すものの、金銭的な理由でデリヘルをやってる女に対しては、わざわざ自分が予約して「オレが買ったこの90分をお前にくれてやるから、今すぐ漫画を描いてみせろ」と一言。男なら一度は言ってみたいセリフ。

描かないマンガ家4巻 名言 長妻悩み
(描かないマンガ家 4巻)
そして、いち早くプロデビューする長妻という女が持ち込みで悩んでいると、器根田刃は一言。「雑誌や出版社は一つじゃない。必要ならば裏切りと言われても、オレだったらジャンプも切り捨てる」とキリリ。マンガ編集者もピンきり。もし全員有能なら出版不況なんて起きてませんからね。

え?だから器根田刃は一度も漫画の原稿を描いたことはありませんって(笑)


ラスト最終回の結末はどうなった?

ということで『描かないマンガ家』のラスト最終回のネタバレ。ネタバレが嫌な方はスルー推奨。

描かないマンガ家6巻 最終回
(描かないマンガ家 6巻)
当然、一切漫画を描いてない器根田刃は周囲からどんどん置いていかれる。気が付けば「雑魚だった知り合いがことごとく結果を出している」現実に思わずわなわなと震える。『描かないマンガ家』は全7巻しかありませんが、いつの間にか時間が数ヶ月数年経過してることもあって、努力した人間が一定の結果を残すのは当然といえば当然の流れ。

描かないマンガ家6巻 最終回 羽田
(描かないマンガ家 6巻)
かつてトレースパクリで漫画業界から半ば追放された羽田という男ですら、着々とプロデビューへの道を歩んでる。それにも関わらず、器根田刃は相変わらずペンすら握ろうとしてない状況に対して、羽田も思わず「先輩は人に助言するだけですよね」とバッサリ。

さすがに色んな現実が見えてきた器根田刃。つまりは残酷な現実にようやく打ちのめされ始める。気付けば30歳を超えていた。しかし枝野カンナや小沢などの助けや助言などもあり、遅ればせながら真剣に漫画に向き合う器根田刃。

そしてコツコツとマンガを描き初めて7年後。

描かないマンガ家7巻 最終回 器根田刃
(描かないマンガ家 7巻)
ついに器根田刃は本名の「渡部勇大」として、ようやく一冊のコミックを発売することができた。つまりは漫画家プロデビュー。決して売れっ子でも人気でもない世間から見たら三流漫画家。それでも今の現実に満足する「渡部勇大」。何故なら大好きなマンガを仕事にできてるから。

そして「渡部勇大」の傍らには触手マニアだった山井真琴。さすがに長妻とは結婚しなかった模様。長妻や小沢、かつてトレパクした羽田も再び中塚として人気作家として既に定着。プロ漫画家としての「渡部勇大」の漫画家としての日々はささやかながらも続いていく…という、ややしんみりしたオチ。

だから序盤こそギャグ展開っぽく始まってますが、完結間近の展開は『描かないマンガ家』は良くも悪くもシリアス調。

描かないマンガ家5巻 長妻 ランキング
(描かないマンガ家 5巻)
さすがに「描かない」という前提だと展開を作れなかったのか、後半はプロデビューした長妻のクダリも多め。

画像は世にはびこる「おすすめ漫画ランキング」系の雑誌を手にして、長妻の作品も名前に挙がったものの、逆に名指しで特定の作品より面白くないと批判されてるように感じる場面。意外と実際の漫画家も意外と気にするんでしょうか?

ちなみに自分も「ガチでおすすめの面白い漫画ランキングBEST100」を作ってるので、あとで良かったら御覧くださいませませ。漫画「東京グール」のどこが面白いのか考察記事トヨタ・C-HRとホンダ・ヴェゼルの比較記事も良かったらどうぞ。


描かないマンガ家 全7巻の総合評価 評判 口コミ


『描かないマンガ家』全7巻のネタバレ感想をまとめると、漫画家マンガとしてはそこそこ面白い

ただ、これが連載していたタイミングを考えると『バクマン。』に便乗しました以上でも以下でもないかなぁ。個人的にはクズはクズのまま終わらせて欲しかった。さすがに器根田刃ぐらいのクズだったら、惨めに野垂れ死ぬのがお似合い。帝塚先生のお墓の前で自害とかすれば(ry。

それっぽく無難に完結してるものの、それまで一切何の努力も成長も見せなかったクズが結局商業誌デビューできましたってのは、やはりご都合主義的なオチとしか思えない。せいぜい山井真琴のアシスタントとして奮闘してる程度のオチでも十分だったはず。

仮に成功の結末を持ってくるなら、どうやって器根田刃が「渡部勇大」に成長するまでの過程こそもう少し描くべきでした。もう少し完結するまでに好感が持てるキャラに仕上げてほしかった気がする。

あと更に言えば、器根田刃はただ痛いだけ(痛い発言を紹介してるだけ)のキャラで終わってしまってる。器根田刃に直接的な天罰が下ることが少なく、読後感としてあまり溜飲が下がらない。『ドラえもん』ののび太のようにポンコツキャラクターは、やはり都度都度痛い目に合わないとマンガ的には面白くない。痛い目に合うから同情心も生まれる。

『描かないマンガ家』は漫才でいえばボケたらボケっぱなしでツッコミが不在な状態。だからギャグとしてやや尻切れトンボの中途半端感もあります。

『ジンメン』1巻のネタバレ感想をレビュー。作者はカトウタカヒロ。掲載サイトはサンデーウェブリ。出版社は小学館。ジャンルは少年コミックのサバイバル漫画。絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入・無料で試し読みが可能です。

昨年末にようやく自分はスマートフォン(XperiaXZ)に機種変更しました。今更パズドラというスマホアプリにハマってたりします。つい先日、そのパズドラが少年サンデーとコラボしてたんですが、そこで知ったのが『ジンメン』という漫画。衝撃的なバナー広告だったので、少し気になってたものの買うことはありませんでした。

ただ一日100~200PVかそこらの某漫画ブログで『ジンメン』が紹介されてたので、お恵み(カンパ)の意味も込めてポチッとしてあげました。いつの間にか、自分よりアクセスが多い漫画ブログがすっかり見当たらなくなりましたが、そこらへんは暗黙の持ちつ持たれつ(ギブアンドテイク)の関係ですよね?(笑)

ということで少し前置きが長くなりましたが、『ジンメン』が面白いマンガなのかつまらない漫画なのか軽く考察してみました。楽天KOBOや楽天ブックス、eBookなどで購入する時の参考にしてみてください。


ジンメンのあらすじ物語 ストーリー内容

主人公は神宮マサト。どこにでもいる高校生だったが、たった一つ秀でた能力があった。それがどんな動物からも好かれること。

マサトは両親の仕事の都合で引っ越したが、幼い頃は不二動物園に足繁く通っていた。でも不二動物園近くの高校に進学したことを機に一人暮らしを始め、再び懐かしの飼育員・中田と交流を始める。中田はマサトが特に可愛がっていた象のハナヨを飼育していた飼育員だった。

ジンメン1巻 あらすじ1
(ジンメン 1巻)
そしてマサトは同級生だったヒトミと共に久しぶりに再開し、再びかつてのように不二動物園に遊びにやって来た。ヒトミは幼い頃とは違って、すっかり大人の女性に成長。マサトは少しデートめいた気分で浮足立っていた。

ただ、マサトのルンルン気分もすぐに終わる。何故なら動物園には人っ子一人おらず、動物すら檻(オリ)の中に一匹もいなかったからである。いぶかしがる間もなく、絶叫する声。目の前には動物たちに襲われる飼育員の姿。動物たちは脱走したのか?

そこでマサトは助けを求めるために、馴染みの飼育員・中田の元へ向かう。

ジンメン1巻 あらすじ2
(ジンメン 1巻)
しかし、そこに立っていたのは中田と同じ顔をした象のハナヨ。暴れまくるハナヨの傍らには、何故か意識を失って倒れている中田。なんとか命からがら中田を助け出し、不二動物園からの脱出を試みるマサトとヒトミの二人…

ジンメン1巻 あらすじ3
(ジンメン 1巻)
…だったが、その背後には人間の顔をした無数の動物たちが襲い掛かってくる。果たしてマサトとヒトミは中田を連れ出して無事不二動物園から脱出することはできるのか!?という内容のマンガになります。だから『ジンメン』のジャンルはさしずめサバイバルホラー的なところか。


「人面」というアイデアは面白い

『ジンメン』を一言で表現するなら、まさに「人面」に尽きます。

ジンメン1巻 カンガルー
(ジンメン 1巻)
例えば人面カンガルーだと、画像のように驚異的な跳躍力で飛びかかってくる。カンガルーは腕も意外と使えるので人間を掴みながらもオッケー。

ジンメン1巻 シカ
(ジンメン 1巻)
車内に入り込んでこようとする人面シカだと、もはや顔面アップすぎて何の動物かパッと見分からない(笑)

ジンメン1巻 ヤギ
(ジンメン 1巻)
人面ヤギだとノソっと横から登場して、「うるせぇな」と一言。個人的にはこのシーンが地味に一番が良かった気がする。この不意打ち感と何でもない一言の、合わせ技一本でインパクトが大きかった。

だから『ジンメン』は、シンプルイズベストなアイデア勝利。動物の顔に人間の顔を持ってくるという発想は、まさに違和感の象徴。1990年代に流行ったものの、今だからこそ新鮮な不気味さがある。意外と穴場だった「掘り出し物」と呼べるのではないか。

またジンメンに噛みつかれた動物は、更にジンメン化していく。今流行りのゾンビ漫画テイストもあって、売れ線要素はビンビン丸。リアルでも人面疽や人面竹など実際にありますが、意外と無機物にも応用できるか。

ジンメン1巻 クソ警察官
(ジンメン 1巻)
人面動物の襲撃だけではなく、警察官の裏切りといった展開もあります。


ジンメンたちがフツーにめっちゃしゃべる件

画像からも分かるように、人面動物は見た目のルックスがおどろおどろしい。ただジンメンたちがちょっと変に喋りすぎ。黙ってたらそれなりに不気味で怖いものの、途端に喋りだすとマヌケに写る。

ジンメン1巻 ハナヨ めっちゃ喋る
(ジンメン 1巻)
例えば、主人公・マサトが可愛がっていた象のハナヨは特に喋る。「そんなことどうでもいいわ。わたし頭が最高にハイなの。こうなってから今までにない感覚がいっぱい出てくるの!」と、ちょっとした中二病全開。しかもハナヨのお喋りはまだまだ続いて、このあと合計見開き2ページ分もある。

お前、どんだけしゃべんねん!!!…と思わずツッコミを入れてしまった(笑)

もちろん人面化してる以上、別に喋ること自体は構わないと思うんですが、所詮ベースは動物。まだ人間→象に変化したなら分かりますが、これだと「人間の顔」が「人間の言葉」を発してるだけ。もっと動物だからこそ話せるような、ちょっとしたギャップ感があるセリフが欲しい。そこで更に得体の知れない不気味感を演出できたはず。

進撃の巨人』の巨人たちを見てると、もっと「人語にならない人語感」があるセリフはセンスがいるよなーとつくづく思います。『ジンメン』の人面動物は単にセリフを平仮名にしてるだけで、アイデアが足りない。


ジンメンの顔が全部同じに見える

『ジンメン』にもう少しダメ出しをしておくと、ジンメン動物たちの顔が全部同じに見える。前述の『進撃の巨人』を例にすると、巨人たちは執拗なぐらい顔が全部別人。全部同じ顔だとさすがに飽きてくる。

【人間】と【野生動物】の顔の違いは色々とあると思うんですが、最たる部分が実は「白目」。

実際、野生の動物は天敵に襲われないように、白目が露出してない。何故かと言えば、視線の動きで自分の動きが天敵に把握されるから。逆に人間はコミュニケーションの生き物だから、相手に自分の感情を伝えるためにも白目部分が多い。

つまりジンメン動物を描くにあたって、最も強調すべき部分があるとしたら白目。『ジンメン』に登場する動物たちはもちろん白目がないってことではないものの、意外と白目部分が充血してくすんでることが多い。ホラー漫画的な描写ではあるものの、今作ではしっかり白目を描くべきだと思います。

あとジンメンたちの「顔感」を出すのであれば、もっと「鼻」はクッキリ描いてほしい。鼻ぺちゃばっかり。他にも「睫毛(まつげ)」や「髪の生え際」も人間と野生動物を大きく分ける部位なのかなと。

また逆に人間の顔なのに動物の要素を前面に出しても面白そう。例えばキリンだと、人間の顔なのにやたらと舌が長いとか。


設定は面白いものの、ちょいちょい残念

だから『ジンメン』の設定は面白いと思うんですが、ちょいちょい残念な部分も散見されます。

ジンメン1巻 要らないコメディー
(ジンメン 1巻)
例えば、最初にマサトとヒトミが人面化したハナヨに遭遇した場面。うろたえるヒトミにマサトがビンタするものの、何故かちょっとしたコメディー要素を入れる。場の雰囲気を壊すだけで、このシーン明らかに要らない。

ジンメン1巻 キリン1
(ジンメン 1巻)
そしてマサトとヒトミがリヤカーに乗せた中田を引いて逃げてる場面では、隣の庭木のような樹木から「おーい」と話しかけてくる人。嫌な予感しかしないベタな前フリ。これは良いと思うんです。高さ的には牛とか馬あたりかな?

ただそこから飛び出してきたのは…

ジンメン1巻 キリン2
(ジンメン 1巻)
まさかの人面キリン!!!さすがに身長差ありすぎるやろッッッ!!!しかもキリンは人間の腕らしきものをくわえてる始末。これでどうやって喋ったんだと!!

表現したいネタは理解できるものの、ちょいちょい詰めが甘い。前述の人面シカにしても、最初のコマでは顔の大きさが中田の両足サイズなのに、2コマ目ではシカの顔が巨大化してる。

ジンメン1巻 中田
(ジンメン 1巻)
『ジンメン』のストーリーのカギを握ってそうなのが、中田(ナカタ)。主人公・マサトと仲が良かった飼育員。象のハナヨと同じ顔であり、ハナヨたちの気持ちに同調を見せる。これも伏線や前フリとして悪くないと思います。

ジンメン1巻 独立国家 動物公国
(ジンメン 1巻)
でもジンメン動物たちは最終的に独立国家「動物公国」を樹立しちゃう。百歩譲って人間たちから独立するのはオッケーだと思うんですが、不二山という市一帯に巨大な穴ができあがる。もっと言えば、関東一円ぐらいの規模を取り囲むほどの穴。さすがに突拍子がなさすぎるやろ(笑)

似たような展開に『ハカイジュウ』という突拍子もない漫画がありますが、コチラはSF漫画だからまだ許容できる。巨大な宇宙生物や進化した宇宙人が巨大な穴を作ったとしても、そこに違和感はありません。

でも『ジンメン』はオカルト要素が強いゾンビ漫画に近いわけですから、スケール感が全く合ってない。ジンメンたちが健気に穴を掘ったのか?というツッコミを入れたく成る。正直、作者は編集者は何も考えてないとしか思えませんでした。


北海道あたりで独立国家を樹立すればよかった

もしアドバイスできるとしたら、例えば既に周囲というか本州から隔離されている北海道や四国をジンメンたちが支配する方が合理的で自然でした。北海道だとオットセイやクジラといった海の生物も人面化できる上、人間化したことで冬眠動物も真冬でも動けるようになる。

流行りの中国やロシアも巻き込んで、ジンメンが各国に飛び火しないように世界が北海道を完全に武力で封鎖してしまう。まさに主人公・マサトたちは四面楚歌の隔離状態。そこでジンメンたちを相手にしながら、どうやって脱出するかを模索。これぐらいの規模の展開だとリアリティーがあって面白い。

そしてストーリーを更に進めていけば、小魚やプランクトンまで人面化してしまって、ついには本州や中国ロシアにも魔の手が及ぶ。そうすれば(商業的に)展開を更に引き伸ばすことも可能。正直、いきなり街中に巨大な穴ができて、そこにジンメン動物が国を作る…なんてのは話が飛びすぎてチンプンカンプン。

1990年代のブームを合わせて考えると、結局人面動物の面白さや魅力は「身近感」が根本にあると思うんです。例えばドラゴンやアフリカのライオンが人面化しても、そこまで怖くない。だから日常生活の範囲内の狭い世界感で展開した方がリアリティーがあるはず。


ジンメンの総合評価 評判 口コミ

ジンメン(1)
カトウタカヒロ
小学館
2017-01-12

『ジンメン』のネタバレ感想をまとめると、アイデアや設定の面白さと展開の面白さが比例してるとは個人的に評価しづらい。まだ設定の新鮮さもあって1巻では大きくハズレとも言いませんが、2巻3巻以降は微妙かな。

全体的に少し雑。個人的には「惜しい」という感想に尽きます。とはいえ一巻程度ならどんなもんか読んでみて損はしないと思います。

『背筋をピンと!鹿高競技ダンス部へようこそ』全10巻のネタバレ感想をレビュー。作者は横田卓馬。掲載誌は少年ジャンプ。出版社は集英社。ジャンルは少年コミックのスポーツダンス漫画。絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入・無料で試し読みが可能です。

この感想をレビューしてる時点ではまだ完結してないものの、どうやら最終回を迎えてしまう模様。そこで一足お先に『背筋をピンと!鹿高競技ダンス部へようこそ』が面白いかつまらないか総括的に考察してみました。

結論から書くと個人的にそこそこ面白かったです。それだけに打ち切り気味に終わったのは残念の一言。とりあえずまだ最終巻は発売されてませんが、ざっくりレビューしたいと思います。Amazonや楽天ブックスなどで『背筋をピンと』を購入する場合の参考にしてください。

ちなみにクルマ総合ブログ「くるまン。」では新型インプレッサ vs トヨタ・プリウスの比較記事なども書いてるので、自動車のフルモデルチェンジなどに興味がある方はあとでご覧くださいませ。この比較記事だと家族連れのファミリー層に役立つかも知れません。


背筋をピンとのあらすじ物語 ストーリー内容

舞台は鹿鳴館高校。通称、鹿高(しかこう)。

主人公はその鹿鳴館高校に入学したばかりの新一年生・土屋雅春(つっちー)。土屋には小学生の頃にトラウマがあった。それが運動会のフォークダンスの時に好きな女の子に「手汗びっしょりじゃん」と言われて以降、女子と接するのがちょっぴり苦手になってしまった。

その土屋雅春が部活動紹介で衝撃的な部活に出会う。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ1巻 あらすじ
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 1巻)
それが「競技ダンス部」。いわゆる社交ダンスをスポーツに昇華させたスポーツ競技。舞台上で繰り広げられるそれは激しく、きらびやかだった。思わず見入ってしまう土屋。

もちろん競技ダンス部は男女の密着度は高いスポーツであり、手汗びっしょり王子の土屋雅春は入部する気などサラサラなかった。でもそこは男子。露出度の高い女子生徒の姿を見て、スケベ心がうずかないはずがない。

他の男子生徒たちと共に興味本位で競技ダンス部をのぞく。ただそれが運の尽き。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ1巻 あらすじ2
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 1巻)
競技ダンス部の部長・土井垣真澄に捕まってしまう。見るからにアレですが、一応性別はオス。

この土井垣真澄の強引に勧誘されてしまい、あれよあれよという間に競技ダンス部に入ることとなった土屋雅春。そして同じく競技ダンス部に惹かれた、引っ込み思案の亘理英里(わたり)も土屋と一緒に入部することに。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ6巻 あらすじ
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 6巻)
『背筋をピンと!』の内容は、そんなどこにでもいる大人しい若者の土屋雅春と亘理英里がステージ上で輝く物語である。観客の注目を奪え!審査員よ俺たちを見ろ!!競技ダンスで青春よほとばしれ!!!

だから漫画タイトル「背筋をピンと」は社交ダンスや競技ダンスで最低限必要な「姿勢を良くしろ」という意味が込められてるタイトル。


かわいい登場人物たちのホノボノしたノリは意外と面白い

『背筋をピンと』の登場人物は見た目が可愛らしい。そのかわいい絵柄に合ってるというのか、ノリもホノボノしてる。

例えば、ヒロイン・亘理英里と主人公・土屋雅春とのクダリ。合宿の夜に抜け出して自分たちの必殺技を考える。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ5巻 亘理英里
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 5巻)
でも、そこで思わず亘理はクスクスと笑い出す。何故なら夜中にフツーの高校生が物騒なことを考えてるから。10代は箸が転んだだけでも笑う世代とも言われてますが、二人の仲の良さも伝わってホッコリさせられます。

そして結果的に土屋と亘理は必殺技「つちわたブースト」を編み出す。言うまでもなく、二人の名字を取ってつけた必殺技名。脅威感がゼロ。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ5巻 土屋雅春
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 5巻)
この必殺技「つちわたブースト」に手応えを掴んだ主人公・土屋雅春は「つちわたブーストのエジキになってもらおう…クックックッ」と不敵な笑みを浮かべる。ノリがいい感じにくだらない。ちなみに亘理英里は背後で「フフフ」と微笑むだけ(笑)

この亘理英里が何とも言えない可愛らしさがある。服装も含めて、本当に性的な匂いが一切しない「妹感」がハンパない。キャラクターとしては魅力的ではあるものの、悪く言えば女性的な魅力には欠ける。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ5巻 藤田ひらり
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 5巻)
個人的に面白かったキャラクターは、途中から参加したモブ臭もハンパない藤田ひらり。でも良い感じにちょいちょい目立つ。きっと一緒に居たら楽しそう…という雰囲気が好き。画像は途中で参加したが故に、ダンスパートナーがおらずにうろたえる藤田ひらりの図。


ダンス描写が熱い!熱すぎる!!

ただ普段のホンワカしたノリには反して、『背筋をピンと』はダンス描写が熱い。あらすじに貼った画像からも分かるように荒々しさすらある。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ4巻 椿秋子 八巻
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 4巻)
2年生部員の椿秋子と八巻章の踊りは、まさに荒々しさの体現。社交ダンスや競技ダンスには様々なジャンルがあるそうですが、二人が得意としてるのはラテンダンス。椿秋子は空手を習ってて、気性も荒い。さながら軽いバトル描写

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ9巻 椿秋子 八巻
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 9巻)
現時点での最新9巻のダンスでは椿秋子と八巻章のテンポ感が見事。足さばきとコマ割りだけでここまで熱すぎるダンスを表現できる。思わず軽快なBGMも自然と聞こえてくるのは、きっと錯覚ではないはず。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ8巻 土井垣真澄 綾辻理央
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 8巻)
3年生の土井垣真澄も負けてない。見た目からして存在感がハンパないですが、それは競技ダンス時でも圧巻の存在感を発揮。

画像はパートナーの綾辻理央は競技ダンスから足を洗おうとしていたものの、最後の大会で全てを吹っ切れる。まさに二人の「感情がほとばし」った場面が、熱気と汗とで表現されてるシーンではなかろうか。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ7巻 土井垣 綾辻
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 7巻)
ただ熱すぎるダンス描写だけではなく、華麗できらびやかなシーンも多め。画像はデータサイズなどを圧縮して見づらいですが、星のキラキラ感が表現されていて鮮やか。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ4巻 ダンス描写
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 4巻)
他にも「楽しく踊る」というダンスの根源も表現されているのが良い。

画像を見るとキャラクターの配置などが上手く、しっかり一つのコマの中にたくさんの登場人物を収めてる。作者・横田卓馬の構図の上手さなども伝わります。キャラクター(パートナー同士)の視線も色んな方向を向いてるので飽きさせない。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ4巻 宮大工勇太
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 4巻)
宮大工勇太という冷徹な社交ダンスロボットが、主人公・土屋雅春たちに感化されて、「絶対に僕の方がダンスを楽しんでいるッッッ!!」と対抗心むき出しで覚醒する場面など、しっかりドラマも描写されてて面白い。


チャンピオン・咲本譲治の魔王的ダンスを刮目せよ!!!

学生競技ダンス界では不動のチャンピオンがいる。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ6巻 咲本
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 6巻)
それが咲本譲治(さきもと)。見るからにオッサンですが、これでも一応高校生。あまり学生同士の大会には出場しないのを揶揄されて、「人を単位の足りないサボり魔みたいに言うなよ」と軽くあしらってる場面。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ6巻 咲本2
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 6巻)
咲本は圧倒的に強いだけではなく、まさに情熱の男。楽しい踊りや目立つ踊りがとにかく大好き。観客を楽しませてナンボの思想のもと、結果は二の次。だから大会に出場するたびに、咲本は他の選手を煽りまくる(笑)

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ8巻 咲本
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 8巻)
それでも咲本がチャンピオンで居続けられるのは、何度も言うように圧倒的な実力を持っているから。画像のシーンでは燃えるように回転。それだけ咲本の熱さがビンビンに伝わってくる。その間も「もっともっと良くなるぞキミらのダンスは!」と相手選手を煽りまくり。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ9巻 咲本 ダンス描写
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 9巻)
もはや咲本の表情は、ただのサタンか悪魔。楽しそうな「チャチャチャ」というリズムをここまで破壊し、再生し直した選手もおりますまい。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ3巻 金龍院貴正
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 3巻)
この咲本のライバルがいる。それが前述の土井垣真澄と、もう一人・金龍院貴正という選手。顔の真ん中だけイケメンのポッチャリさん。アゴのタプタプ感が割りと好き。実際こんなおデブちゃんいますよね。

でも実力は咲本や土井垣と同様に、「黄金世代」と呼ばれる一角に鎮座する。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ7巻 ダンス描写
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 7巻)
だから咲本・土井垣・金龍院が同時に踊った瞬間は、まさに良い意味で地獄絵図。背景も禍々しすぎる(笑)

『背すじをピンと』という漫画ではまさに競技ダンスという世界観をあまねく表現されてると言ってもいい。それでいて作者・横田卓馬のオリジナリティーも含んでるので、同じ競技ダンス漫画である『ボールルームへようこそ』と比較しても二番煎じ感は薄くて面白い。


個性的なキャラクターは多いが…

『背筋をピンと』はまさにダンス描写に関しては文句のつけようがない面白さがあると思います。

ただ強いて言えば、キャラクター。もちろんこれまで貼った『背筋をピンと』の画像を見たら分かるように、登場人物はかなり個性的。キャラデザも秀逸。キャラの描き分けも上手くて、見分けが付かないなんてことはない。

だからキャラも基本的に文句のつけようがないんですが、いかんせん読者に感情移入させるためにページを割けてない気がする。登場してもフワッとさわりを説明しただけで終わってたり、表面だけなぞってるだけが多かった印象。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ1巻 御木 ターニャ
(背すじをピンと! 鹿高競技ダンス部へようこそ 1巻)
例えば御木清斗とターニャ。見た目はかわいらしいものの、元ジュニアチャンプという触れ込みで実力は十分。だから『背筋をピンと』序盤では多く登場するものの、この二人もいまいち活きてない。ずっとターニャはロシア語を喋ってたり目立つものの、あれ?っていうまま何も始まらない。

もっと言えば、別にいなくても成立してしまう登場人物が多い。他にも朝黒の畔田満影(パートナー仙崎)や代官山83というアイドルグループの御木恵実や花園亮(ゾノきゅん)など、やや総花的。前述の金龍院にしても強烈なインパクトで登場したものの、後半になってようやく掘り下げられる。

『背すじをピンと』は競技ダンス漫画である以上、作者・横田卓馬こそがもっと感情むき出しで、もっと独善的にワガママに描くべきだった。ストーリーを読んでも誰を中心に添えて、誰に物語の焦点が当たってるのかいまいちフワッとしてる。

あと個性的な登場人物は男子ばかりが目立ったので、もっとパンチが効いた女子キャラを出しても良かったかなと思います。


「鹿高競技ダンス部へようこそ」はタイトルに必要だったか?

あともう少し『背すじをピンと』のダメ出しをしておくと、個人的に気になったのは漫画タイトル。この感想記事では略して書いてますが、フルタイトルは『背すじをピン!と 鹿高競技ダンス部へようこそ』。

ただ正直うるさい。つまらない漫画ほどタイトルやキャラ名をゴチャゴチャさせたがりますが、「鹿高競技ダンス部へようこそ」の部分は完全に不要。

何故なら、作中では高校同士で戦う場面が皆無。だから「ようこそ」と書いてるにも関わらず、高校に対戦相手を招いてダンスを踊る場面も皆無。つまり『背すじをピンと』を読んでても、「鹿高(鹿鳴館高校)」という舞台をまず意識させられることがほとんどない。作者や編集部が読者に分かりやすいようにという配慮で付けたんでしょうが、かえって分かりづらいだけ。

そのまま漫画タイトルは『背筋をピンと』で良かった。敢えて補足するのであれば、「背筋をピンと胸を張れ」や「背筋をピンと笑え」などで良い。もしくは社交ダンス用語を語尾に付けるなど、もっと工夫のしようはあった。

でも、そもそも『背すじをピン!と』からしてダメ。「!」の位置が甚だしく面倒。何故タイトル途中に入れるのか。また記事をアップロードする直前に気付いたんですが、ずっと「背筋をピンと!」にしてた。画像ファイル名など全部書き直すというハプニング。ただ修正箇所があまりに多いのでもう途中で止めました(てへぺろ。

「鹿高競技」などバリバリ漢字を使ってくるくせに、何故中途半端に平仮名を使ってみるのかも意味不明。子供を「子ども」と表記してみたり、そういうのは要らないっす。「ピンと」の部分もそこで終わってるんで、かなりの確率で「ピント」に変換されてしまって意外とうっとうしい。インターネットが当たり前の時代、何故一発で変換しやすい命名をしないのか?


最終回・最終話の結末はいずれレビュー

この感想記事を書いてる時点ではまだ完結してませんが、『背すじをピンと』83話以降は全国大会が修了して一気にストーリーが二年後に進む。そして主人公の土屋雅春たちは3年生に進級。そうするといきなりみんな身長がグイッと伸びる(笑)

そして土井垣真澄や綾辻理央たちは海外へ戦場を移して…という展開。『背筋をピンと』の最終回については後ほどレビュー予定。


背すじをピンと 全10巻の総合評価 評判 口コミ


『背すじをピンと!鹿高競技ダンス部へようこそ』全10巻のネタバレ感想をまとめると、非常にレベルが高いダンス漫画。弱々しい主人公・土屋雅春が「ダンスの楽しさ」に目覚めて、人間的にも成長していく展開はまさに王道。マンガとして弱点が少なく、『背すじをピンと』の内容は全体的に手堅く面白い

ただ「弱点が少ない」というメリットは裏を返せば、ダンス描写以外では「コレという強み」がないとも言えそう。

良くも悪くも、『背すじをピンと』には毒がない。作者・横田卓馬は社交ダンスに真摯に向き合って描いたんだと思いますが、それ故にめちゃめちゃ「健全」な社交ダンス漫画に仕上がってしまってる。結果、本来は少年コミックでは欲しい「エロ」が見事に消されてる。社交ダンスは少なからずそういう側面がある以上、残念。

また少年コミック誌だと主人公はカッコ良くてなんぼ。強くてなんぼ。でも土屋雅春は成長こそ見せますが、結局は「楽しい」だけで終わってしまってる。それがどんなジャンルの漫画でも面白ければ基本的には人気が出てくれる「ヤリマン体質の少年ジャンプ」でいまいち『背すじをピンと』がハマらなかった理由か。

だから、もしかすると『ちはやふる』のように少女漫画で連載してた方が、『背筋をピンと』は人気が出たかも知れない。ちょっとしたキャラのホッコリした会話や掛け合いも面白いものの、どちらかと言えば女子が好きそうなノリ。ヒロイン・亘理英里にしても前述のように性的な匂いがせず、ややもするとダンス描写以外の雰囲気は幼稚。

背すじをピンと 鹿高競技ダンス部へようこそ9巻 椿秋子 八巻
それでもダンス漫画で10巻も続けば大成功か。全10巻だとかえって集めやすいボリューム感ではあるので、あれこれ批判的な感想も書きましたが購入して損したと感じる人も少ないはず。

『ジョジョリオン』13巻14巻のネタバレ感想。作者は荒木飛呂彦。ウルトラジャンプで連載中の、いわゆるジョジョシリーズの最新作。出版社は集英社。この13巻14巻の感想はタイトルにもあるように、主に「吉良吉影と空錠仗世文が主人公・東方定助に融合するまで」をざっくりネタバレしたいと思います。

ちなみに最近「ガチで面白いおすすめ人気漫画ランキング100選」を作ったので良かったらどうぞ。またジャガー新型E-PACEの最新情報スズキ次期ジムニーのフルモデルチェンジ情報なども記事化したので、もし自動車に興味がある方は是非どうぞ。


キラークイーン vs ビタミンC

不思議な果物・ロカカカ。これを食べるとどんな病気でも根治する(しかし実際には何かを治すと何かを失う等価交換の性質を持つ)。そこで難病の母親・ホリーを抱える吉良吉影と、その吉良の母親に助けられた過去を持つ空条仗世文はロカカカを奪うことを決意。

ジョジョリオン13巻 空条仗世文がロカカカ盗む
(ジョジョリオン 13巻)
そしてロカカカの運び屋・大年寺山愛唱を襲う。吉良吉影が目の前で交通事故を起こさせて注意を引き、その間に空条仗世文が自身のスタンド・ソフト・アンド・ウェットを使って、ロカカカの枝を奪う。具体的にはロカカカの枝を別の枝を使って接木した。「奪われた」ことに気付かない。

ただ、これに気付いたものがいた。それがロカカカの元締めらしき男・田最環(だもたまき)。

ジョジョリオン13巻 田最環 ビタミンC
(ジョジョリオン 13巻)
田最環のスタンドはビタミンC。自分が付けた指紋に触れた人間を溶けたビニール素材のようにドロドロにしてしまう。スタンド能力も封じる。画像の被害者は東方憲助。生きた魚を体に落とされて、体内でピチピチと跳ね回ってる場面。

当然周囲に誰かの指紋が付いてるか付いてないかなんてフツーは気付かないので、いや指紋は付いてて当たり前なので、ある意味最強のトラップ型のスタンド。吉良吉影と空条仗世文は自分たちが所有する船で悠悠自適に「ロカカカをそろそろ収穫しようか」と談笑してる最中に、田最環に襲われ、気付いたときには全て手遅れ。

ジョジョリオン13巻 空条仗世文 田最環
(ジョジョリオン 13巻)
空条仗世文は頭に千円札をスーッと刺し込まれる。田最環は吉良吉影の母親・ホリーのために命を落とす必要はないと、ロカカカのありかを尋ねるものの、空条仗世文はホリーの命の恩人。ある意味、自分の母親より大事。それでも自分は死にたくない…という間で大きく揺れる。

ただ逆に吉良吉影は吉良吉影で、自分の都合で空条仗世文を巻き込んでしまったと後悔してる。

ジョジョリオン13巻 吉良吉影 シアーハートアタック
(ジョジョリオン 13巻)
そこでカレラにキラークイーン・シアーハートアタックを使うことで応戦。冷静に考えると吉良吉影の酷さったらないですが、周囲は大爆発。やや自爆気味に田最環の追撃から逃れる。しかし吉良吉影はそこで死亡。

結果的に吉良吉影のキラークイーンと田最環のビタミンCのどちらが勝利したんでしょうか、はてさて。

ジョジョリオン13巻 空条仗世文 吉良吉影 ロカカカ
(ジョジョリオン 13巻)
そして空条仗世文はロカカカの元へ向かう。空条仗世文は自分の命を差し出し、吉良吉影の延命に図ろうとするも、結果は空条仗世文ベースに融合された。また運が良いのか悪いのか、ちょうど東日本大震災が発生。慌てて逃げる田最環や八木山夜露。

…という流れが『ジョジョリオン』1巻に繋がる。当然、ロカカカは等価交換。何かを得れば何かを失う。しかし結果的に何も失うことなく、空条仗世文は吉良吉影と融合し、「東方定助」ができあがる。今の今まで田最環の追撃を逃れることができたのは、そういう理屈。


東方鳩のウォーキングハートでハートブレイキング

ということで現在。田最環は東方定助を引き取っている東方憲助家を襲撃。

ビタミンCのスタンド能力を使って、東方家のほとんどがドロドロ状態。田最環はロカカカ仲間たちが次々と消息を絶っている(東方定助がフルボッコした)原因を「東方家にある」と突き止めて、長女・東方鳩の彼氏になることで潜り込んだ。

ジョジョリオン13巻 田最環 東方鳩
(ジョジョリオン 13巻)
ただ結果的に田最環は東方鳩もドロドロに溶かしてしまう。東方鳩はハゲでも田最環のことが好きだった。それに対して「どけ!私が歩くのに邪魔だろうがー!」と田最環は一蹴。ハゲのくせに生意気な野郎です。

ジョジョリオン14巻 東方鳩 ウォーキングハート
(ジョジョリオン 14巻)
そして何やかんやがありまして、東方鳩のスタンド能力・ウォーキングハートで田最環をぶっころ。女の恨みは怖い…と言いたいですが、東方鳩の目には涙。まだ田最環には未練があったのか何なのか、ウォーキングハートはハートブレイキング(失恋)。

もう少しネタバレしておくと、スタンド能力・ビタミンCには弱点があって、それが田最環から離れるとドロドロ→正常に戻ってしまう。つまり遠隔攻撃には弱い。でも、どうやって東方鳩が田最環から離れたのかは『ジョジョリオン』13巻14巻を読んでみてください。

ということでロカカカ一味で残っているのは、東方家の長男・東方常敏ただ一人っぽい。果たして常敏は一体どういう行動を選択するのか?…という場面で、VS田最環のクダリは終了。


東方常秀、ミラグロマンにとりつかれるの巻

続いて14巻は少し閑話休題。

ジョジョリオン14巻 ミラグロマン 東方常秀
(ジョジョリオン 14巻)
次男・東方常秀が謎のミラグロマンというスタンドに襲われる。本体は不明。まさに呪いのようにミラグロマンに取り憑かれると、不思議と所持金が増え続けていく。

例えば食事しようと思っても髪の毛が入ってて、その慰謝料として1万円を新たにもらったり、ボッタクリバーですらカバンいっぱいの札束を無理やり入れ込まれる。まさに、一方的にただただ貯まっていくだけ。

ミラグロマンの起源はどこかの国の武器商人の家系。世界中の戦争に武器を売り歩いたことで莫大な富を築くものの、あるとき莫大な500億ドルもの賠償金を背負ってしまう。さすがの大富豪も賠償金を支払えず、一家全員で焼身自殺。

そこに残っていたのが燃えかけの紙幣一枚と強力な呪いというわけ。このミラグロマンの紙幣の番号は必ず末尾が「13」。まさに呪いof呪い。

ジョジョリオン14巻 東方常秀 ナット・キング・コール
(ジョジョリオン 14巻)
ただ東方常秀のスタンド「ナット・キング・コール」で見事にミラグロマンの打破。しかしサラッと流されている気がしますが、前述の東方鳩然り、いつの間にか雑魚家族がスタンド能力を扱えるようになってる不思議。


ついにママン・東方花都が登場


そして『ジョジョリオン』14巻では東方家の母親(離婚済み)が登場。

ジョジョリオン14巻 東方花都
(ジョジョリオン 14巻)
その名も東方花都(ひがしかた・かあと)。なんつー名前。しかも、このルックスで52歳だそう。作者・荒木飛呂彦のルックスからして、年齢という概念は存在しないのか。

じゃあ今まで花都はどこにいたかというと、刑務所。なんと他人の子供を殺害したという殺人の罪で長期間拘束されていた。しかも悪びれることもなく、「自分は正しいことをした」と自負。離婚した父親・東方憲助に対して憎悪も抱いている様子。

この花都が長男・東方常敏の手引で東方家に乗り込んでくる。果たして花都の過去とは?一体東方家に何をもたらすのか?東方常敏は何を企んでいるのか?…という場面で『ジョジョリオン』15巻に続きます。

ジョジョリオン14巻 東方花都と東方常秀
(ジョジョリオン 14巻)
ちなみに前述の東方常秀が割りとゲスい。曲がりなりにも実の母親・花都に対して、「おやおやおや!ケッコーあんた巨乳じゃんかよォォォォ!!てめー吸わしてみろよ!!」と『北斗の拳』に出てくるモブ雑魚ばりの悪態をついてて笑った(笑)

『競女-ケイジョ-』1巻から15巻のネタバレ感想をレビュー。作者は空詠大智。作者名の読み方は「そらよみだいち」。前作に『揉み払い師』という漫画を描いてた方。

『競女』の掲載誌は少年サンデー。出版社は小学館。ジャンルは少年コミックのスポーツ漫画。絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入・無料で試し読みが可能です。

『競女-ケイジョ-』は現在アニメ放映中。だからもっと早めに感想をレビューしたかったんですが、世の中マンガの数が多すぎて…。とりあえずいつものように面白いかつまらないか考察してみました。結論から書くと色んな意味で面白いマンガ。是非『競女-ケイジョ-』購入するときの参考にしてみてください。


競女のあらすじ登場人物 ストーリー内容

舞台は日本。2003年に法改正されて、競馬・競輪・競艇に続いて導入された公営ギャンブルがあった。その名も「競女(けいじょ)」。女同士が水の上で蹴落とし合う、というまさに過酷な勝負が繰り広げられる。お客はその勝敗予想をしてお金を儲ける

競女ケイジョ3巻 あらすじ 神無のぞみ
(競女 ケイジョ 3巻)
主人公は神無(かんなし)のぞみ。オリンピック出場も間違いなしと将来を嘱望されるほど、有能な体操選手。高校卒業後の進路は当然体育大学を目指すと、誰もが思った。しかし神無のぞみは貧乏だったため、将来お金を稼げない体操に魅力を感じなかった。

競女ケイジョ4巻 あらすじ 神無のぞみ
(競女 ケイジョ 4巻)
そこで神無のぞみが目指したのが「競女」の選手。圧倒的な身体能力を生かし、次々と水上で相手選手をなぎ倒していく。

競女ケイジョ5巻 あらすじ 宮田さやか
(競女 ケイジョ 5巻)
そして神無のぞみには永遠のライバルであり、友達の宮田さやかがいた。画像からも分かるように動きが素早い。神無のぞみがパワータイプだとしたら、宮田さやかはスピードタイプ。まさに相反する二人。

果たして神無のぞみと宮田さやかは競女界でトップを目指すことはできるのか?…という内容のスポーツ漫画。だから内容はややセクシーお色気要素があります…いや「やや」どころではないか。それについては後述(笑)


格闘・戦闘シーンで使えるのはケツのみ!!!!!

既に説明したように「競女」は水上で戦う。テレビ番組の企画でも見られるような、プールに浮かばせた不安定なステージの上で選手たちが落とし合う。ただ相撲のように手足を使うのは一切禁止。じゃあ選手たちは一体どこを使えるのか?

競女ケイジョ5巻 六堂鈴 尻ガトリング
(競女 ケイジョ 5巻)
それが「おシリ(おケツ)」。画像は六堂鈴が尻ガトリングという必殺技を使ってる場面ですが、競技の内容は尻相撲に近いノリ。

競女ケイジョ4巻 河合花火 尻ギロチン
(競女 ケイジョ 4巻)
他にも「シリギロチン」といった必殺技も。画像は河合花火というキャラクター。

もちろん本当の相撲のように倒れたりヒザを付けば負けになります。だから「ケイジョ(競女)」というより「ケツジョ」とタイトルを改名した方が分かりやすいかも知れない(笑)

競女ケイジョ6巻 藤崎琴音
(競女 ケイジョ 6巻)
トップエリートの選手まで上り詰めると、あまりに自分のケツが進化しすぎて相手選手の水着を挟むことも可能。「ウソ!挟まれた!?」と相手選手も思わず驚愕。画像のシリは藤崎琴音。

競女ケイジョ7巻 神無のぞみ ケツ 月下うさぎ
(競女 ケイジョ 7巻)
主人公・神無のぞみは振り子のようにシリを左右にゆらりゆらりと動かすことで、最小限の動きでケツに加速力とパワー感を増すことが可能。しかも何度も連射できる。相手選手は月下うさぎ。「何?これは…」というセリフはコッチが言いたいですが。

前述のあらすじを読んでもらった方が伝わると思いますが、『競女』はアクション風味満載。構図なども比較的工夫されていて、意外としっかりスポーツ漫画してるなど見所はあります。でもそれゆえに「競女」は極めて激しいスポーツ。サッカー選手でもユニフォームが破れることもしばしば。

競女ケイジョ5巻 セクシーハプニング 真空裂尻
(競女 ケイジョ 5巻)
そこで何が起きるかといえばセクシーハプニング。画像は主人公・神無のぞみの必殺技「真空裂尻(しんくうれつけつ)」の威力が凄まじすぎて、他の選手の衣装がはだけてしまった場面。リアルでも女子水球ではこういったハプニングが起きるとか。

おそらく男性読者が想像するような展開が100%待ってると言っていいと思います。


名言ならぬ名ゲツのオンパレード

主人公・神無のぞみや宮田さやかなど、競女の選手たちはあまりにケツ中心の生活を送っているせいか、日常生活に飛び出てくる言葉もとにかくケツと絡めたがる。

競女ケイジョ10巻 尻磋琢磨 名言
(競女 ケイジョ 10巻)
例えば切磋琢磨ならぬ「尻磋琢磨(けっさたくま)」。マンガ内のセリフでは「尻研琢磨」と表記されてますが、おそらく誤字だと考えられます…って何をもって正解と呼ぶかは分かりませんが(笑)

競女ケイジョ12巻 ブ尻 名言
(競女 ケイジョ 12巻)
競女の選手内では「ブケツ」という言葉が悪口として使われてる。確かに競女の選手からしたら商売道具。それを批判されるとショックか。いや男でもケツが汚いと罵られると少し傷付くかも知れません。

競女ケイジョ12巻 案ずるより尻が易し 名言
(競女 ケイジョ 12巻)
神無のぞみの発言だと「案ずるより尻が易し」「尻は道連れ世は情け」。他にも『競女』11巻の銀夜萌子だと「尻は口ほどに物を言う」や、10巻だと「名尻、危うきに近寄らず」といった名言も連発。

正直何を言ってるかよく分かりませんが、まさに名言ならぬ「名ゲツ」のオンパレード。


もはや一周回ってただのギャグ漫画

以上、既に『競女』はツッコミどころ満載だと感じてる人も多いと思いますが、一周回ってギャグ漫画に近い。ケツ重視のスポーツ漫画ってのは分かるんですが、真剣すぎるからこそバカバカしい。だから『競女』は面白くないというより、実にくだらない。

競女ケイジョ3巻 神無のぞみ お尻の雰囲気
(競女 ケイジョ 3巻)
例えば、主人公・神無のぞみが競女養成学校の入学試験で本気を出した瞬間。そこで試験官が「おシリの雰囲気が変わった!まるで獲物を待ち構えるハンターのよう」と驚愕する。でも、おシリの雰囲気ってなんやねん。周りのジャングルもなんやねん(笑)

競女ケイジョ5巻 尻 光る
(競女 ケイジョ 5巻)
無事、神無のぞみや宮田さやかたちは競女養成学校に入学するものの、途中でクラス替えレースが発生。選手たちはエリートクラスにはい上がるチャンス。まさに展開の山場とはいえ、この場面で神無のぞみのケツを光らせる意味(笑)

競女ケイジョ5巻 宮田さやか くいこみ技2
(競女 ケイジョ 5巻)
宮田さやかの必殺技が「K Acceleration(Kアクセラレーション)」。ただでさえスピードに特化してる宮田さやかが、更にスピードを高めることができる必殺技。でも画像を見たら分かるように、嫌な予感しかしません。

競女ケイジョ5巻 宮田さやか くいこみ技1
(競女 ケイジョ 5巻)
実はKの意味が「Kuikomi」。だから宮田さやかが必殺技を発動する瞬間が、そのまんまグイッと食い込ませるだけ。なんというダサい技。この瞬間の無様さったらない。

このKアクセラレーションという必殺技は一応理にかなってる。水着が張り付く部分が減ることで足や関節の可動域を広がる。結果、動きが素早くなる…という理屈。でも、だったら最初からTバックみたいなんをはいとけよって話(笑)

しかも、このあと宮田さやかは勢い良く食い込ませすぎて水着が破れる。もちろん更にスピードアップ。マッパが最強ってどういうことやねん(笑)


まだまだツッコミどころは止まらへんでぇ~~~~

まだまだ『競女』のツッコミどころは止まりません。途中で物足りなくなったのか、作者が色々とヤリすぎ。正直頭がおかしいとしか思えない描写もチラホラ。ちなみにホメ言葉。

競女ケイジョ7巻 白雪 vs 神無のぞみ
(競女 ケイジョ 7巻)
例えばフツーに相手選手をケツで押し出すだけかと思いきや、ランクが上位の選手だとダメージが強力すぎてめっちゃ吹っ飛ぶ(画像の被害者は神無のぞみ)。水切りの石でもここまで跳ねへんで。

もはや、ここまで来るとただのバトル漫画。競女は年に数人死者が出るスポーツってのも頷けますが、逆にここまでやっても死なない主人公・神無のぞみは一体何なんだと。

しかも白雪という選手が繰り出した必殺技名が「対地尻ミサイル」。やっぱりここでも無理やり「シリ」を絡めてくる。他にもひどい必殺技だと「カンチョーミサイル」。さすがにここまで来ると笑うしかありません。

他にも『競女』では、やたらとケツを硬くできる「金剛尻」という技がある。まだ百歩譲って金剛という表現は理解できる。この金剛を超えてくる必殺技が「精霊尻」。まさか自分のケツに精霊を集めて、更に硬くできるという技。

ただ超常現象的な必殺技かと思いきや、実はただの思い込み。「自分のケツに精霊が集まってる」と思い込んで固くさせてるだけ。いや、ここまで頭がぶっ飛んだ内容だったら、そこは素直にスピリチュアルな理由でいいやんと(笑)

ケツを左右に振るだけで砂煙を発生させてみたり超常現象満載な展開も多いんですが、何故いきなり現実的な判断が出てくるんだと。だから『競女』に登場する必殺技がやっぱりツッコミどころ満載。

競女ケイジョ14巻 小矢理薫 尻香
(競女 ケイジョ 14巻)
例えば、尻香(しりが)。小矢理薫という選手の必殺技ですが、自分のケツをひたすらスパンキングして、何かしらの煙を発生させる。でも単なる屁(おなら)にしか見えない。

この煙は催淫性が高く、これを嗅いでしまった画像の神無のぞみは「ヤバイ…意識が…」とゴーゴーヘブン状態。やっぱり屁。

しかもシリ香の香りは引火性が強くて、このあと大爆発します…って、まさにやっぱりただの屁やないか!!!!(笑)

競女ケイジョ9巻 室町光 森本緑
(競女 ケイジョ 9巻)
個人的に強烈だったのが、室町光と森本緑という選手が合体する連ケツ技の「二人一水着(ヒップップトレイン)」。名前からしてツッコミどころ満載ですがどう考えても動きづらいだけ!!!作者ゼッタイアホ。「イッツショータイム」ってやかましいわ(笑)

最強の競女選手が全国で5人いるらしい。それが「五尻(ごけつ)」と呼ばれる選手たち。でもやっぱりゴケツたちもツッコミどころ満載。例えば剣ふゆゆ。

競女ケイジョ12巻 剣ふゆゆ 五尻
(競女 ケイジョ 12巻)
キャラクター名通り、割りとデッカい剣を自分のケツに刺してる。「東日本のイメージをおとしめることを!」と剣ふゆゆは仲間選手を批判してるものの、お前が一番おとしめてる張本人やろと。ケツに何かを刺したらいよいよだぞと(笑)

他にも「挟めない尻はただの尻だ」など、やたらとパロディーも多い。正直ジブリと日本テレビ怒ってくるでって話ですが、『進撃の巨人』ならぬ「進撃の巨尻」なんてパターンも。

そもそも『競女』に限らず、少年サンデーのマンガは他誌をネタにすることが多い気がする。『うしおととら』から「白面の尻」や「白尻の者」などパロったらダメなのか。藤田和日郎や高橋留美子、あだち充あたりは意外と気難しいのか。


下手したらムネやB地区の方がめたくそ強い

ただ、これでも『競女』の本領はまだまだ発揮されてない状態。何千タイトルという漫画を読んだ自分としても、「尻磋琢磨」ごときでは驚きません。まだまだ色々とヤリすぎちゃっててアホ丸出しなシーンは止まりません。

今までケツばっかりを焦点にあててきましたが、実は競女内では胸も使える。シンプルな戦闘シーンだと胸同士で押し合ったりする。もちろんそれは常人が思いつく範疇のレベル。ただやはりケツ以上に頭がぶっ飛んでるというか、作者は色々と頭が狂ってる。

競女ケイジョ6巻 日下位美桜 5円玉が古い
(競女 ケイジョ 7巻)
例えば、日下位美桜(くさかいみお)の必殺技だと「チチ催眠」。自分の胸を左右に揺らすことで相手を惑わせる。日下位は強さ的にはかなり上位の選手だから、割りと姑息な必殺技。というか、いまどき5円玉って…というツッコミはあるものの、まだまだ序の口。

競女ケイジョ8巻 鳳凰院 必殺技
(競女 ケイジョ 8巻)
鳳凰院というキャラクターだと、自分の胸を思いっきりねじりまくる。その名も「パイ・パイル・パイパー」。驚異的な回転力を使って相手を倒すわけですが、シンプルにねじりすぎ。男読者のオレでも見てて痛々しい。何故こんなに涼しい表情をしていられる!?(笑)

競女ケイジョ11巻 桜木すみれ 銀夜萌子
(競女 ケイジョ 11巻)
先程、ケツで相手の水着を挟めると紹介しましたが、それは胸でも同じ。画像は神無のぞみのお姉さん的師匠の桜木澄玲(すみれ)。相手の銀夜萌子相手にバックドロップをかましてる場面。『競女』ではまさになんでもあり。でも上手に勢いを付ければ、まだ相手を投げられなくはないかも知れない。

競女ケイジョ9巻 坂城真夜
(競女 ケイジョ 9巻)
ただ更にぶっ飛んだ最強選手になれば、相手をそのまま持ち上げる。画像は坂城真夜(カヤモード)。

被害者の六堂は思わず「シリが…わ…割れるぅぅ」と絶叫。でも冷静に考えるまでもなく、ケツはもともと割れてる。更にどこ割れんねん…みたいな細かい部分が『競女』では気になってしょうがない(笑)

ただ競女で使えるのは谷間だけだと思いました?ノンノノン!その考えは甘いです。『競女』の作者・空詠大智の妄想力をなめてもらっちゃ困ります。

競女ケイジョ10巻 氏部凪 名言
(競女 ケイジョ 10巻)
山の谷間があれば、山の頂上があるじゃない。競女養成学校のセンセイ・氏部凪も「B地区、立たざる者、プロにあらず」という名言を残してるほど。『競女』ではこのB地区の強さがハンパない。とにかく強い。

画像こそ貼れませんが、主人公・神無のぞみだとピンッッッと立たせた瞬間、自分のB地区を相手選手のおでこに当ててめっちゃ吹っ飛ばすなんてことも。宮田さやかだと自分のB地区に相手の水着を引っ掛けて、そのまま一本背負いをかますシーンは笑うなって方が無理。ゼッタイ引きちぎれるやろ(笑)

だから宮田さやかは割りとまともな登場人物かと思いきや、割りとヒドい。

競女ケイジョ13巻 ロイヤルフェザータッチ
(競女 ケイジョ 13巻)
例えば宮田さやかの「ロイヤルフェザータッチ」という必殺技。仮面ライダーのような変身前の構えっぽいですが、この両手が直後どこに及ぶかというと自分の胸。そしてコリコリカリカリ優しく立たせながら、そのまま突入してくる!!

男でも言えますが、やはり生理現象。想像力だけで立たすのは難しいので、そこで人力の出番ということ。つまり、ただの相武紗季。もう少年コミック誌で何してくれてんのと(笑)

競女ケイジョ9巻 河合花火の乳秘孔
(競女 ケイジョ 9巻)
B地区は万能性にも優れてる。河合花火の「チチ秘孔」と呼ばれる必殺技だと、画像の神無のぞみの背中をB地区で押し当てる。そうすると秘孔効果でまさかの覚醒。「次はウチが相手や」というセリフもカッコイイんだか、カッコ悪いだか(笑)

B地区関連だと「しげ夫の網パンツ」など頭おかしくて笑えます。


スポーツ漫画を根底から否定する隠されたルール

だから『競女』は基本的にポロリしまくり。完全に最近の少年サンデーはやけっぱちになってるとしか思えないほど、最近の展開は常に露出してるような状態。

『競女』のアニメ版では一体どう処理されてるのか激しく気になりますが、『競女』はスポ根漫画と定義付けてもいいほど激しい競技だから仕方ない。だって、これが競女というスポーツ。何も見せたくて見せてるわけでもないし、別にクリクリしたくてクリクリしてるわけでもない。いわば不可抗力。

ただビックリしたのは、その不可抗力を作者自身が根底からくつがえしたこと。

競女ケイジョ13巻 審判 エロすぎ イエローエロ
(競女 ケイジョ 13巻)
主人公・神無のぞみと宮田さやかの宿命の戦いが繰り広げられた時、あまりの激しい戦いに水着が破れる。そこで審判のオッサンが登場して、突然「エ口すぎ」とイエローエロカードを出す。

ええええ!!!今更ぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!???


御存知の通り、競女ルールにおいて水着の80%以上の破損はレース続行不能とみなされ…」なんて白々しくアナウンスが流れるものの、今までそんなルールの兆候やカケラを一切描いたことなかったやん!!!(笑)

宮田さやかに至っては、さっきまで自分のB地区コリコリしながら突撃してきたくせに「ポ口リ負けするかも知れない」と聞いた瞬間、恥じらいながら自分の胸を隠す。お前も今更かよ。

それこそこのルールを悪用するなら最初からヒモみたいなん来ていけばいいわけですから、まさに本末転倒。とんだ穴だらけなルール。誰もが「スポーツという設定だから…」とスルーしていた概念を、まさか作者自身が持ち込むという暴挙。せめて他にもっともらしい理由があったやろ。


競女の総合評価 評判 口コミ

『競女 ケイジョ』は1話目のレビューでは、単なる工ロ要員の一発屋で終わると思ってましたが、意外と長期連載が続いてる。明らかにフザケてるとしか思えないひどい展開なのに、終始真剣なノリがくだらなくて笑える

きっと作者は何も考えてないからこそ、ストーリーはテンポよく進むので展開は意外と小気味良い。知らない間にあのキャラクターが消えてるなんてこともしばしばですが、良くも悪くもグダグダしてないので読み味は良い。まさに『競女 ケイジョ』は深く考えて読んだら負け。

『競女 ケイジョ』をギャグ漫画として読むと、15~20巻程度のボリューム感は長め。それでもセクシー描写など「抜き」といった実用性を考えると、意外と全体的な惰性感などはそこまで強くない。セクシー描写に股間が反応して、このくだらないノリが面白いと思える読者だったら、飽きずに15巻以上は読めると思います。

史上最強の弟子ケンイチ』などが少年サンデーで連載してたことを考えると、『競女 ケイジョ』は完結するまで連載が下手したら30巻40巻まで続く可能性も。個人的には『競女 ケイジョ』の最終巻は長くて25巻前後と予想してみますが…。

今時ここまでコテコテに頭おかしいスポーツ漫画も少ないので、そういった意味でも『競女 ケイジョ』は一読する価値はありそう。電子コミックだと数巻分程度は無料で配信してることもあるので、気になった方は是非試し読みすべき。

まさにスポ根マンガならぬ「スポ尻マンガ」を召しりあがれ

『Whim(ウィム)』のネタバレ感想をレビュー。作者は黒木渉。掲載誌は少年ジャンプ。少年ジャンプ8号に掲載された読み切り漫画。

『Whim(ウィム)』はなんでも第92回手塚賞準入選を果たしたマンガらしい。そこで審査員だった漫画家さんや編集者さんたちの目に狂いはなかったのか?簡単にこの感想をレビューしてみました。

トランプ大統領がTPP脱退する影響ちきりんの日本の自動車産業に対する批判が間違いだらけな件といった自動車コラムも書いてるので良かったらどうぞ。別の漫画ブログでは「乙嫁語り9巻のネタバレ感想」や「七つの大罪24巻のネタバレ感想」もレビュー済みなのでご覧ください。


あらすじ物語 ストーリー内容

主人公はどこにでもいる高校2年生・神宮春。クラスでは一人本を読むなど比較的大人し目の男子。それ故にどこか斜に構えた性格をしている。

ある日、「こいつらは自分が今日死ぬなんて夢にも思ってないんだろうな。今日死ぬと分かったらどんなに瞬間を大切に生きるのだろうか。今夜8時きっかりに巨大な隕石がこの辺り一面に降り注ぐ」と中二病丸出しの終末論的な妄想を全開…かと思いきや違う。

Whim ウィム1
(Whim ウィム)
何故なら、神宮春は「神様」だったから。あくまで神宮春は何十度目かの転生で生まれ変わったにすぎない、いわば仮初の姿。もちろん神様は未来を見通す力があり、当然隕石を簡単に止める力もある。

ただ神宮春は一切誰も救う気がない。このままこの街の人間が滅びたとしてもいいや、どうせ別の生物に俺生まれ変われるし…と、別に憎しみの感情があるわけではないものの、まさに現代人特有の「無関心」から来るもの。

Whim ウィム3
(Whim ウィム)
しかし隕石が襲来する直前、神宮春は朝原ミキという同級生に「今の超能力?もしかして神様?」と見抜かれる(?)。果たして神宮春こと神様は、その後一体どういう行動を取るのか?…みたいな内容の読み切りマンガ。

ちなみに漫画タイトルの「whim」は英語で「気まずい」という意味。神様こと神宮春が今まさに置かれてる状況を示してるタイトルらしい。別に新しい外国人のミュージシャン名とかではありません…って、このボケ伝わるかな。


ストーリーの構成力が高い

『Whim(ウィム)』はTwitterでも既に触れましたが、ストーリーの構成力が高い。

話の軸が一本あるので読みやすい。起承転結、主人公・神宮春が朝原ミキに翻弄されながらも、徐々に「生きたい」と思わせる流れがちゃんと表現できてる。読み切り漫画という尺度や長さを理解してる手練感すらあります。

限られたページの中でしっかりストーリーをまとめ上げる力が評価され、「手塚賞準入選」に至ったことは容易に想像されます。設定もオリジナリティがあって、会話のテンポ感も小気味良い。絵柄はさすがに独特すぎる感じもしますが、コマ割りも割りと工夫されていて絵的に飽きさせない。

Whim ウィム2
(Whim ウィム)
序盤、神宮春が超能力を使ってツッコんでくる乗用車を浮かせるシーンがある。車体下部や影の感じなど違和感は少なく、作者・黒木渉は意外と画力もある。今後は少年ジャンプで連載を持つのかどうかは知りませんが、バトル漫画など幅広いジャンルに対応できそうな漫画家さんかも知れない。

Whim ウィム 朝原 可愛くない
(Whim ウィム)
強いて言えば、やはりやや劇画チックな絵柄的に女子キャラクターがあまり可愛くない点。こういった部分が少年ジャンプ読者にどう評価されていくのか。作風的にヤングジャンプあたりの方が活きそうな感じもします。『ワンパンマン』のONEのように原作者として活動するのもアリか。

『オールラウンダー廻』全19巻のネタバレ感想をレビュー。作者は遠藤浩輝。掲載誌はイブニング。出版社は講談社。ジャンルは青年コミックの格闘漫画。絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入が可能です。マンガタイトルの読み方は「おーるらうんだー・めぐる」。「まわり」とは読みません。

『オールラウンダー廻』は2008年から連載が開始。2016年初頭に最終回を迎えたらしい(もしかすると2015年末かも)。だから割りと昔に完結してるんですが、今更ながら「オールラウンダー廻が面白いかつまらないか」を全巻まとめて考察してみた。

ちなみにマツダ新型CX-6の最新情報なども書いてる総合自動車ブログ・くるまン。もクルマ好きの方なら後でチェックしてみてください。


オールラウンダー廻のあらすじ物語 ストーリー内容

主人公は高柳廻(メグル)。小学生時代にタカシという幼馴染がいた。二人はタカシの祖父が運営する空手道場で切磋琢磨しあっていたが、タカシは自分が負けることを許せない性格だった。

メグルは6年制に進級する前に親の都合で引っ越しすることになった。しかし、タカシは見送りに来てくれなかった。何故なら、タカシの父親は元ヤクザ。暴力団から1億円を盗んだことで報復される。どうしようもない父親だったが、タカシにとってはやっぱり父親は父親。

オールラウンダー廻1巻 あらすじ 瀬川喬 タカシ
(オールラウンダー廻 1巻)
タカシは暴力団に小学生ながら敵討ちを目論む。画像は大人のヤクザ相手に飛び膝蹴りをかます場面。ヤクザの親分は「ガキだから…」と見逃してくれるものの、タカシの中の復讐の炎は更に燃えたぎる。

そして7年後。メグルは高校生になり、アマチュア格闘技・修斗を習うため格闘技ジムに通っていた。半年ほど経ったある日、試合に出てみないかと誘われる。最初は断っていたものの、半ば強制的に参加。

オールラウンダー廻1巻 あらすじ メグルとタカシ
(オールラウンダー廻 1巻)
そこでメグルは山吹木喬という選手と対戦することとなる。そう、小学生の時に別れたっきりの、あのタカシだった。肩には入れ墨。明らかにカタギではない雰囲気。メグルは案の定、ボコボコにされる。

果たしてメグルとタカシが再会したことに何か意味があるのか?果たしてメグルはアマチュア修斗の選手として成長することはできるのか?…みたいな内容の格闘技漫画。

ちなみに漫画タイトルは主人公の名前そのもの。そして「オールラウンダー」の意味は、おそらくアマチュア修斗が寝技も打撃もありの「総合格闘技(MMA)」から由来してるんだと思います。


お手本のような格闘描写・格闘シーンが良い

『オールラウンダー廻』はとにかく格闘描写のレパートリーが豊富。総合格闘技のアマチュア修斗を扱った格闘漫画だけあって、立ち技から寝技まで色んな格闘シーンが要求される。作者・遠藤浩輝はほぼ全てに巧みに対応できてる。

オールラウンダー廻4巻 格闘描写 タックル
(オールラウンダー廻 4巻)
例えば、タックルの描写だとこんな感じ。効果線が多くもなく少なくもなく、非常に見やすい。右下にタックルした側、された側の表情を描くことで、状況を的確に説明。それなりに派手であり、淡々としてる。

オールラウンダー廻4巻 格闘描写 タックル2
(オールラウンダー廻 4巻)
そして今度は逆の選手が同様にタックルを見せる場面。一番上のコマでは足元に衝撃波みたいなんを描くことで、よりタックルの衝撃度が表現されています。またタックルをさばこうと中空に浮く描写などは意外と好き。

オールラウンダー廻11巻 格闘描写 つかみ蹴り
(オールラウンダー廻 11巻)
立ち技の表現だと、相手選手の首を持ちながらのヒザ蹴り。地味にエグい。足の動き・軌跡も衝撃波で表してて、意外と使い勝手が良い表現。

オールラウンダー廻16巻 格闘描写 パンチ vsシュウ
(オールラウンダー廻 16巻)
他にも立ち技(パンチ)だと、こんな感じ。主人公・廻とシュウという選手の格闘シーン。シュウが蹴りを入れようと瞬間のカウンターパンチ。画像だと伝わりませんが、直前の足を上げながら倒れていくシュウがリアル。

オールラウンダー廻7巻 マキ 殴り合い
(オールラウンダー廻 7巻)
『オールラウンダー廻』では男性ばかりではなく、女性同士の格闘シーンも多め。画像はマキと長峰という選手。色気やセクシーさがあるかといえば、そこら辺はお察し。

オールラウンダー廻2巻 格闘描写 寝技
(オールラウンダー廻 2巻)
特筆したいのは、やはり流れるような動作やコマ割り。画像は試合シーンではないものの、肉体の動きや筋肉の見え方など違和感が一切なし。丁寧そのもの。作者の生真面目さが伝わってくるってもんです。

だから「どんな場面の格闘描写を描かせても上手い」という点では、まさに作者・遠藤浩輝こそがオールラウンダー選手と言えそう。

ややもするとマンガ的な表現には欠け、遠藤浩輝は絵の才能があるからこそ読者としてはもっと大げさなデフォルメを求めたくなるものの、非常に見やすいそれは漫画家初心者や志望者には参考になるはず。いや、きっとプロの漫画家も参考になるはずです。


オールラウンダー廻のストーリーはつまらない

ただ『オールラウンダー廻』のストーリーは面白くない。

あらすじを読むといかにもっぽい感じで始まりますが、肝心のタカシがあんまストーリーに登場しない。最終回が若干打ち切り気味に完結してることもあって、終盤こそタカシが駆け足気味に登場するものの、『オールラウンダー廻』はストーリーの軸が不明瞭。作者がストーリーのどこにゴールが設定してるのか、何をどう進めていきたいのか分からない。

そして社会人の登場人物も多い。主人公・廻やタカシこそ高校生(の年齢)ですが、どうしても地味になりがち。『オールラウンダー廻』の内容は、いかんせん社会人が休日にフットサルや草野球してる日常の延長線上に近い。まったりしてるというのか、なんというのか。

また「試合」そのものにも「意味」「目的」がない。勝ったからどうなんだ、負けたから何なんだ、という点に尽きます。勝負の先に一体何が待っているのか、それを用意できてないので格闘描写こそ上手いですがイマイチ熱くなれない。ずっと練習試合を見ているような感じで、やや達成感には乏しい。

だから『オールラウンダー廻』は一応ダラッとは読めるものの、内容は薄い。ストーリーはつまらないと表現していいのかなーと思います。


オールラウンダー廻の最終話の結末をネタバレ

「つまらない」と言ったばかりで若干の忍びなさはあるものの、簡単に『オールラウンダー廻』の最終回をネタバレしておきます。

『オールラウンダー廻』18巻で高柳廻(メグル)と山吹木喬(タカシ)が再び相見える。まさに因縁の対決。前回とは違ってメグルはタカシを追い詰めるものの、最終巻19巻でタカシが再び勝利。メグルはタカシの後ろに回り込んでチョークスリーパーを決めようとするものの、逆にタカシからカウンターを食らってバックチョークを決められる。

ただメグルは最後までタカシに勝利することはできなかったが、二人の距離は急速に縮まる。

タカシは体が大きくなったことで70kgのウェルター級に階級を上げる。そして、国内で無敗のままアメリカへ行こうと決意。一方、メグルは修斗のチャンピオンを目指す。二人は別々の道を歩むものの、再び友達関係が復活する。

『オールラウンダー廻』のストーリー始まりが「メグルvsタカシ」だったことを考えると、構成としてはキレイな収まり方・締め方。

オールラウンダー廻7巻 マキちゃん
(オールラウンダー廻 7巻)
一方、神谷マキ。可愛いと言えばかわいいですが、格闘描写でも紹介した女子高生。腹筋バキバキ。ただRENAあたりを見てると、もう少しマキは肉(贅肉)を付けても良かったか。

メグルは神谷マキが自分のことを好きだと知らされて、急激に意識し始める。そしてマキへ告白。マキは「甥っ子たちとヨーグルト体操を踊るし」と嬉し恥ずかし照れながらも拒否すると、「いいんじゃない?かわいいよ?」とメグルは謎のゴリ押し。そして二人は付き合うことに…という結末。

ただ確かに全体的には打ち切り臭しかしないフワッとした結末。最終話は慌てて処理した感も否めず、もう少しメグルとタカシの先を描いてほしかったのが本音。『オールラウンダー廻』は中途半端にダラダラ続いてた気がするので、もっとカチッと完結するのかと思った。

ちなみに『オールラウンダー廻』最終19巻には数話ほど番外編が収録されていて、この内容が謎すぎるほどエグい下ネタが展開されてます。


オールラウンダー廻の総合評価 評判 口コミ


『オールラウンダー廻』全19巻のネタバレ感想をまとめると、作者の画力が高いので格闘シーンや格闘描写は見せられるものの、あくまでマンガとしては可もなく不可もなく。フツーにありがちな格闘技漫画かなぁ。

随分昔に『オールラウンダー廻』をFC2の漫画ブログ「すごないマンガがすごい!」でレビューした時も似たような感想を書いた気がしますが、基本的に自分の中での評価は大きく変化せずそのまま完結を迎えた感じ。やはり読み物として面白いものに仕上がっているかは微妙。『オールラウンダー廻』のトータルの読後感としては、全体的に物足りない。

『オールラウンダー廻』は良くも悪くもリアル。例えば、観客席もしっかり描写してくれてる。ただアマチュア格闘技だからこそ客がガラガラ。選手同士の戦いは熱くても、その背後に写る観客席が対照的に冷めてる。

だから変に格闘シーンでも盛り上がりに欠ける。「そこまでリアルに描かんでも…」という要素を敢えて描く必要があったのか。せっかく格闘描写が上手いゆえに、少しもったいない気がしました。実は『オールラウンダー廻』は2016年夏頃にはサクッとレビューしようと思ってたんですが、ようやく全巻まとめて感想・考察を書けて良かったです。

そんじゃーね。

『透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記』1巻から4巻のネタバレ感想をレビュー。作者は沖田×華(おきたばっか)。掲載誌はハツキス。出版社は講談社。ジャンルは少女コミックの医療漫画。『透明なゆりかご』は絶賛AmazonのKindleでもダウンロード購入・無料で試し読みが可能です。

つい先日、初めてXperiaXZというスマートフォンに機種変更しました。他にも新しくパソコンを買い換えるなどしてなかなか新しい環境に慣れておらず、まだまだレビュー力が衰え中。自動車ブログ【くるまン。】でも「ノートe-POWERの新車販売がまさかのプリウス超え」や「新型2代目CX-5の試乗インプレッション」という記事を書くなどして現在も肩慣らし中。

だから文章力や考察力に鈍りがあるのは否めませんが、とりあえず『透明なゆりかご』が面白かったので、どうおすすめできるか考察してみました。『透明なゆりかご』はガチで面白いおすすめ漫画ランキング100にも選出した漫画なので是非購入の参考にしてください。


「透明なゆりかご」のあらすじ物語 ストーリー内容

舞台はとある産婦人科医院。主人公はその病院でアルバイトとして働き始めた、高校3年生の作者・沖田×華。だから『透明なゆりかご』のジャンルはほぼほぼエッセイ漫画と言っても構わないのかも知れません。

高校生が産婦人科でアルバイトとして働くってオッケーなん?と思っちゃいますが、作者・沖田×華は准看護科がある高校に通ってた。卒業後も准看護師になる予定だったらしく、医療行為こそ法律で禁止されてるものの、一応沖田×華は最低限の医学知識を身に着けてたから問題なしってことのよう。

『透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記』が描かれてる時代は1997年ってことで現在でもオッケーなのかどうかは不明ですが、とりあえず漫画タイトルまんまの内容。ただ産婦人科という設定から心を打つような出産シーンが多いのかと思いきや、基本的に真逆。

透明なゆりかご1巻 あらすじ1
(透明なゆりかご 1巻)
いわゆる堕胎(だたい)や中絶シーンが多く描写される。『透明なゆりかご』初っ端の1話目から衝撃的。作者・沖田×華が「命だったカケラを集めるシーン」から始まる。コマ割りの使い方がどこか映像的で上手い。ピンセットの先に掴んでるのはもちろん…。

透明なゆりかご1巻 あらすじ2
(透明なゆりかご 1巻)
しかも「命だったカケラ」が詰め込まれるのは、カメラのフィルムのような小瓶。それだけ赤ちゃんの体がグチャグチャに千切られてから、母親の胎内から無理やり引きずり出された光景が目に浮かびます。作者・沖田×華の「この世に出てきておめでとうって言ってもらえない子がこんなにいるなんて」というセリフも印象的。

透明なゆりかご1巻 あらすじ3
(透明なゆりかご 1巻)
ただ単に残酷な描写で終わってるんじゃなくて、どこか前向きなメッセージ性も込められてる。作者・沖田×華のどこか淡々としてるものの、「またこの世界に戻ってきたら、今度はずっとここにいられますように」というセリフが心を打ちます。

だから『透明なゆりかご』の意味としては、中絶で消えた赤ちゃんを「透明な子供」に例えてて、ゆりかごとはさしずめガラスの小瓶。まさに日本の病院から日々儚く消えていく命や、その選択に苦悩する母たちに焦点が当たってる。まさに『透明なゆりかご』は産婦人科で繰り広げられる人間ドラマが詰まったような医療漫画。


作者・沖田×華の不愉快なほどリアルな描写

だから『透明なゆりかご』は絵柄の軽いタッチとは相反して割りとヘビーな内容が多い。何故なら、とにかく作者・沖田×華の描写に遠慮がない。それゆえに「不快」と感じる読者も少なくないか。

その理由は作者がアスペルガー症候群だから。実際、自分をネタに『アスペルガーで漫画家で毎日やらかしてます。』という漫画も発売済み。いわゆる空気が読めてない人。

透明なゆりかご1巻 アスペな沖田×華1
(透明なゆりかご 1巻)
例えば初めて中絶・堕胎に立ち会った時も、全然うんともすんとも言わない。思わず院長先生も「大丈夫?度胸あるねー」と一言。何かに共感する力が弱いのかも知れない。

透明なゆりかご1巻 アスペな沖田×華2
(透明なゆりかご 1巻)
あらすじでも説明したように、取り出された胎児だったモノは瓶の中にエタノール漬けされる。割りと忠実に描写されててエグいんですが、血液が鮮やかな朱色で太陽光が差し込むとキラキラと光り輝く。そこで沖田×華は思う。「死んでるのにキレイだ」とポツリ。

今の時代、もしナース見習いやナースさんがTwitterなどでつぶやけば大炎上間違いなしの不謹慎な表現ですが、それだけ作者・沖田×華は下手に配慮せずにボカさず描写してくれることで「産婦人科や堕胎の現実」を克明に切り取ってるのでインパクトが大きい。

またアスペルガー症候群はムダに記憶力が良いらしい。だから当時の体験した記憶を鮮明に覚えてる。それだけ一つ一つのエピソードが未だに色褪せずに「リアル」に描写されてる。作者が意図してるかどうかは不明ですが、そういった病的な側面が『透明なゆりかご』という漫画作りに良い意味で効果的に働いてる気がします。

ちなみに上記の画像は、死してなお赤ちゃんの生命はキレイで美しい気高い存在、とでも言いたかったのかなーと勝手に自分は解釈してます。


圧倒的な命の現場

だから実際に作者・沖田×華が病院で働いていたからこそ、些細なちょっとした描写がリアル。

例えば、ある怒りっぽい妊婦のダンナが盲腸の手術をするハメになった。ただ麻酔の事故が起きてしまって植物状態。一向に意識が戻ることはないものの、そのダンナに生まれた赤ちゃんを初めて抱かせる場面。

透明なゆりかご2巻 旦那麻酔事故で植物状態
(透明なゆりかご 2巻)
植物状態だと当然まぶたを動かせないので乾燥しないように、ダンナのマブタの上にテープが貼ってある。目が乾いてるから涙が出たのか、実は脳で意識だけはハッキリしてるから泣いたのか、そこが分からないのが何とも涙を誘う感動的な場面。

植物状態の患者のマブタにテープを貼るという描写は、実際に長年病院に働いてないと漫画家がちょっと病院に取材しました程度だと描けない。他にもダンナはもともと太ってたものの、いつの間にかガリガリになってたり、医療従事者が描いてるであろうと思わせる「説得力」がそこかしこにある。

透明なゆりかご2巻 壮絶な出産現場2
(透明なゆりかご 2巻)
他にも沖田×華が働いていた産婦人科クリニックで初めて死亡事故が発生。このときは凄惨の一言。あえてグロく大げさに描こうとしてないからこそグロい。散らばったガーゼなど、きっとアスペルガー症候群の記憶力があるからこそのリアリティ。

やはり小さい病院だと医療機器や設備が知れてるので、母体の急変に対応するには限度がある。あくまで産婦人科は「出産」するための病院。妊婦さんが大量に出血して止まらないといったケースまで想定してない。

透明なゆりかご2巻 壮絶な出産現場1
(透明なゆりかご 2巻)
もちろん院長先生は大きな病院から要請を頼むものの、救急車は渋滞に巻き込まれて間に合わない。そこで院長先生は目が血走りながら「もう遅いよっ!!」と怒鳴りつけて、顔を手で覆う。この後、ダンナさんがブチ切れて暴れまくるんですが、そのことが何ともしがたい虚しさや悲しさが読者の中でもこみ上げてくる。

一見するとマヌケな絵柄からは想像できないほど、『透明なゆりかご』には「圧倒的な命の現場」がある。沖田×華の描写力は的確で、絵は一種の「記号」かなにかと思えば全然気になりません。


それぞれの死産中絶・それぞれの葛藤

『透明なゆりかご』は漫画タイトル通り、中絶といったエピソードが多い。

ただ人工的に赤ちゃんを取り出すだけではなく、他にも赤ちゃんが死産するケースもあります。まだまだ医療が発達したといっても所詮は知れていて、現実として原因不明の病や事故でお母さんの母胎内でいつの間にか亡くなってることも多い。

死産だと既に赤ちゃんがかなり成長してる場合が多く、そのケースでは普通の人間と同様に「火葬」されるんだそう。

透明なゆりかご1巻 母胎内で死亡 赤ちゃん 燃やされる
(透明なゆりかご 1巻)
母胎内で死産したあるお母さんの話では、自分の赤ちゃんの亡骸を抱えながら「ねぇ息をして?目を開けて?じゃないと燃やされちゃうんだよ?」と語りかけるシーンは泣けます。これは作ろうと思って作れるようなセリフじゃない。

だから現実は「中絶してハイ終わり」「出産してハイ終わり」ってことにはならない。当然、母親や父親の人生はその後も続いていく。『透明なゆりかご』はその後の人間ドラマを描写できてるのが稀有であり面白い。

透明なゆりかご1巻 他人の子供を傷つける中絶1児ママ
(透明なゆりかご 1巻)
例えば経済的な負担を理由に二人目の子供を中絶した母親の話。自分の中では納得してたつもりだったものの、ダンナからは「ウソでもいいから産んでほしいって言ってほしかった」と精神的なトラウマを抱えてる。

思わず感動できちゃいます…と言いたいんですが、画像下に警察官が描かれることからも何となく分かるかも知れませんが、この母親は直前で他人の子供をフルボッコしてます。自分は子供を産めなかったからこそ他人の子供が憎い。意外と女性の方が怖いという(笑)

透明なゆりかご3巻 植物状態の息子 天使の会 おならで返事
(透明なゆりかご 3巻)
他にも息子さんが原因不明の突然死症候群(SIDS)で植物状態になってしまう、お母さんのケース。もちろん息子を生かしたいとお母さんは考えるものの、薬の投与だけでなんとか生き長らえさせてる状態。これを小さい体に強いるのは酷。

そこで息子の死を選択するものの、母親の中では死をいつまでも受け入れられない。結果、画像のように空(から)のベビーカーを引いて街中を徘徊する。「息子は体がなくなっただけで、ここにいるんだから。ベッドもおもちゃも息子の匂いがするもの…死んでなんかいない」とポツリ。

なかなか衝撃的なエピソードで読者がトラウマになってしまいそうですが、最後は少し笑えて泣かせるオチに仕上がってます。このエピソードは後の「天使の会(天使がくれた出会いネットワーク)」と呼ばれる子供を亡くした母親をサポートする会の代表者さんのお話らしい。

だから前向きにさせてくれるストーリーも多い。

他にも死産したケースとは少し違いますが、エコー検査で赤ちゃんに重度の心臓病が発覚したケース。出産前に赤ちゃんが命を落とす可能性も高く、そこ医者は中絶も選択肢の一つとして提案してくる。親のエゴでムダに生きさすのは残酷。そこで赤ちゃんのためと思って、その夫婦は中絶の予約を入れる。

でも、そんな単純な話じゃない。何故なら、現実として胎内で少なくとも赤ちゃんは元気に生きてる。中絶を選択することこそが親のエゴってもん。

透明なゆりかご3巻 母胎の中で死亡
(透明なゆりかご 3巻)
最終的に父親が「子供を産んでみないか?」と提案する。短い時間でもいいから、一度も家族らしいことをしたい。同じ亡くなるという結果でも、何か思い出を持って天国へ旅立つのと何の思い出もなく天国へ旅立つのとでは大きな違いがある。

結果的にやはり一週間で赤ちゃんは亡くなるものの、母親と父親も自分の子供を看取ったことで前向きに現実を受け止められた。これが中絶(殺す)という選択だと絶対に不可能。結末をもう少しネタバレしておくと、そして二人は数年後新たに子供を出産して幸せに暮らす。


堕胎や中絶は絶対悪?

だから『透明なゆりかご』を読んでると、中絶や堕胎に対する嫌悪感がどうしても芽生えてしまう。経済的な理由など安直すぎるといえば安直。そんなこと言い出せば、将来仕事がどうなるかなんて誰にも分からない。じゃあ失業したら自分の子供を?…って話にも飛躍します。

実際、漫画内でも批判的に描かれてる部分が多いのかなーと思います。ただ主張は押し付けがましくない。

透明なゆりかご3巻 院長の名言
(透明なゆりかご 3巻)
画像の院長のセリフがまさに象徴してる。

「ボクはできませんって言っても、その人は別の病院に行くだけ。中には中絶はどんなにひどい行為なのかを説明して、精神的苦痛を与える医者もいる。それは相手のことを思っているんじゃない。医者個人が思うことを押し付けているだけ。だからボクはこう思うようにしている」

次に自ら望んだ妊娠ができるよう。最低限体に負担のかからないための手術をしていると。今度は元気な赤ちゃんが産めるように。中絶も分娩もボクにとっては同じこと。新しい命を生むためにやっている」。

まさに産婦人科は対照的な「生と死」が同時に存在している場所だからこそ言える名言。そういった両極端なジレンマを抱えているからこそ主張に深みがある。やはり誰も好き好んで中絶する女性はいない。それぞれがそれぞれの事情を抱えてる以上、画一的に中絶の方法も拒否できない。果たして次の命を生ませないことが医者の仕事なのか?いろいろと考えさせられます。


出産前後にも様々な人生模様が待っている

透明なゆりかご1巻 出産シーン
(透明なゆりかご 1巻)
もちろん『透明なゆりかご』は産婦人科が舞台なので、無事出産されるケースもあります。画像は作者・沖田×華が初めて分娩シーンに立ち会ったところ。決して絵が上手いとは言いませんが、それでも読者も思わずジーンと感動させてくれるシンプルな描写が良い。

でも無事出産できるケースでも、やはりいろいろある。

例えば、義母がおせっかいをかけすぎたせいで、妊婦の若妻が自分の子供を愛せなくなったエピソード。義母は決して悪い人間ではないからこそ、ずっと若妻は拒否できずにいた。挙句の果てには、義母は赤ちゃんを命名しようとする。さすがにストレスで若妻は倒れてしまう。

透明なゆりかご3巻 義母がおせっかい
(透明なゆりかご 3巻)
そして最終的に誰にも立ち会わせずに一人で産もうと若妻が決意するものの、空気の読めない義母がしれっと出産直前にやって来る。THEストレス。結果、優しかった若妻は大暴れ。女性は出産すると人が変わると言いますが、それもむべなるかな。

ちなみにオチをネタバレしておくと、最終的に義母は自ら一歩引くことで、若妻とは仲直り。再び仲良く同居して「本当の家族」になったという結末。読後感は良い。

他にも不倫の末にオトコの子供を出産する女性の話。オトコは当然妻がいるので大反対。「今まで上手くいってたのに何考えてるんだ」と動揺。女性は「男の子がほしいって言ってたクセに」と泣きわめく。女性的には出産したら本妻を捨ててコッチを選んでくれると思い込みがちらしい。

そして女性は自分の赤ちゃんを見て「誰にも似てない。想像してた子供と違う」と呆然。あくまで女性にとってはオトコを振り向かせるためのツールでしかなかった。

透明なゆりかご1巻 赤ちゃんの匂い
(透明なゆりかご 1巻)
このまま児童相談所や施設に赤ちゃんが送られるのかなーと思いきや、女性は自分の息子を抱くとほんのり良い匂い。赤ちゃんが無条件で持つ魅力に加えて、何やかんやで自分で産んだ子供は可愛い。そして「いい匂い…赤ちゃんってこんな匂いするんだ…ごめんね…」と一人で育てていこうと決意する。オンナが母親になった瞬間。

このエピソードも割と感動的で泣かせてくれるんですが、残念ながら「マジか?」というオチが待ってる。完全なフィクションの医療漫画だと、きっとこういう切なすぎるオチは描けないでしょう。

透明なゆりかご2巻 母死亡 父自殺を考えるも
(透明なゆりかご 2巻)
また赤ちゃんが無事出産できた場合でも、逆に母体の母親が亡くなってしまうケースもある。最初は父親は自暴自棄になって死が一瞬頭をよぎるものの、双子の赤ちゃんの真っ直ぐな眼差しを見て父親としての自覚や責任感が芽生える。改めて「出産はゴールじゃない」ことを気付かされます。

日本の産婦人科では、年間数十万件近くの命があまりに粗雑に扱われて消えていくそうですが、その無機質な数字の一つ一つの裏には「母親たちが抱える葛藤」や「苦悩」といったリアルな事情やドラマが背景としてある。

本当に『透明なゆりかご』では妊娠や出産、中絶にまつわるリアルな人生模様が想像以上に丹念に描かれてる。あまりに生々しいエピソードも多いので、おそらく『透明なゆりかご』の実写ドラマ化や実写映画化はしんどそう。まさに「経験」は漫画制作の武器と言えましょう。


衝撃的なエピソードが面白い

だかあ『透明なゆりかご』では本当に衝撃的なエピソードが描かれてる。そこで最後は中でも個人的に衝撃的なエピソードを軽く2・3個ピックアップして紹介したいと思います。

透明なゆりかご4巻 金髪碧眼の赤ちゃん1
(透明なゆりかご 4巻)
例えば、明らかに黒髪黒目の日本人同士なのに、その夫婦が産んだ赤ちゃんが金髪碧眼(青い目の金髪)。ここだけ読めば奥さんが外国人と不倫かよ…とか思っちゃうんですが、実は全く違う。

透明なゆりかご4巻 金髪碧眼の赤ちゃん2
(透明なゆりかご 4巻)
オチをネタバレしておくと、実はダンナの家系をさかのぼるとロシア人の血を引いてた。いわゆる隔世遺伝とか呼ばれるヤツ。自分の祖父母がどういった人生を歩んできたかなんて普通は知りませんから、急に青い眼の子供が生まれたらびっくりして当然。

確かブラックマヨネーズの小杉もロシア人の血を引いてたり、意外と祖父母世代がハーフやクォーターってパターンも世の中には多いらしい。まさに事実は小説より奇なり。想像やフィクションだけでは作れない面白いエピソード。

透明なゆりかご4巻 つっちー
(透明なゆりかご 4巻)
他にも、ずっと床下に住んでいる男の子(つっちー)の話も驚愕。結末をネタバレしたいところですが、実は作者・沖田×華もつっちーの居所はつかめず。

ある日、沖田×華が遊びに行くと床下が全部コンクリートで埋められていたんだそう。嫌な予感しかしませんが、しかも、その後つっちーの存在は誰も知らないし、突き止めようともしない。忽然と消えてしまった、まさに「透明な子供」。

いろいろと「えぇぇぇ!!!」と叫びたくなりますが、沖田×華の幼少期に出会った不憫な子供たちのエピソードも多数収録されていて、これが衝撃の数々。床下の子供以外だと、ゴミ山で育つ外国人の女の子のエピソードもひどい。地面に首だけ出した状態で埋められたり散々な扱いを受けた上に、オチが胸糞全開。

他にも見捨てられた捨て子の話も多くて、「日本どうなってるんや?」と思わず自民党さんを問い詰めたくなります。全部はネタバレしませんが未熟児のエピソードなど、本当に語り尽くせないほど色んなエピソードが収録されてるので是非読んでほしい。


「透明なゆりかご」の総合評価 評判 口コミ


『透明なゆりかご』は不思議と読めて面白い。衝撃的なエピソード満載だけれども、意外と変に笑えて読み味としては軽妙で小気味良い。美化や脚色がゼロとは言いませんが、エッセイをベースとしてるからこそ女性漫画家の強みが最大限発揮してる。

軽いタッチの語り口とヘビーすぎる内容の重さのギャップ感から生まれる「違和感」の応酬がボディーブローのように腹に響く。この振り幅の大きさこそが『透明なゆりかご』の面白さではあるものの、同時に「漫画だから…」と割り切れない残酷な現実に鬱になる。

それゆえに心が弱い読者が読むと結構しんどいはず。個人的にはおすすめしたい医療漫画ではあるものの、それゆえに全員におすすめできないジレンマも抱えてる。女性が妊娠したら当たり前のように赤ちゃんが生まれて育ってくれることが、これほど「当たり前ではない」んだと思い知らされるマンガも存在しない。

現時点で『透明なゆりかご』は4巻分しか発売されてませんが、ボリューム的には20巻分ぐらいに感じるほど内容が濃く、これほど濃密な医療漫画も存在しないかも。「新しい命」との向き合い方をいろいろと考えさせてくれます。

産婦人科は誰しもが一度は経験したことがあるからこそ、『透明なゆりかご』は幅広い年齢の方に読んでほしい。